明大生がベトナムでのビジネスにチャレンジ!0からモノを売るための工夫とその想いをインタビューしました。

公開日:2014年1月25日

今回お話を伺ったのは、明治大学商学部2年の水野ゼミナールのみなさん。(左から小川めぐみさん、 今井唯さん、田村久実子さん、佐々木悠人さん)地域活性化のためのフィールドワークを中心に、毎年さまざまな課題に取り組んでいる水野ゼミ。今年課せられたのは、なんと“ベトナムでのビジネス”だった…!! ベトナムでの商品仕入れ、輸入、販売ルートの確保まで、すべて学生たちの手で行う水野ゼミ生たちの、“挑戦”のBASE STORYをお届けします。


巾着袋 水野ゼミ生たちショップ「camon」で販売する刺繍巾着

今年の課題が「ベトナムでのビジネス」と聞いた時は、どう思いましたか?

佐々木「日頃からベトナムを意識したことがなかったので、正直驚きました。」
小川「私もそう。ベトナム自体、あまりなじみがない国だったので、新しいことを知れる楽しみ反面、イメージがわかないという不安があった。」

はじめに考えたのは、ベトナムで自分たちが出来ること。視察に行った夏のベトナムで、メンバーはそれぞれの“衝撃”を受けることにー

佐々木「まずは歴史を知ろうということで、ベトナム戦争の博物館に行きました。そこで衝撃的だったのは、“枯れ葉剤”の悲しい歴史です。枯れ葉剤って、それ自体は歴史的に有名だと思うんですけど、今でも小さな子どもたちにその影響が出ていることを知っている人は、少ないと思うんです。僕自身もその事実を知らなかったので、びっくりしました。」

小川「そのあと私たちはベトナムで有名な刺繍産業の会社見学に行ったのですが、そこで出会った社長のランさんさんという方が、私たちを会社近くにある特別支援学校に案内してくれました。そこには、小学校くらいの子どもから私たちと同じくらいの世代の子までの子ども達が勉強をしていましたが、彼らはほとんどが、枯れ葉剤の影響を受けた子どもたちでした。」

田村「最初にその光景を目にした時、かなり驚きました。世界には生まれつきこんな境遇にいる子どもたちがいたなんて…。今までの自分の無知さに気づいた、そして単純に“何かしたい”という気持ちが湧いてきました。」

小川「私たちを案内してくれたランさんは刺繍会社を経営しながら、近くの支援学校の子どもたちに刺繍を教えている方でした。話を聞いていると、彼女は子どもたちがつくった刺繍商品の販売場所がないことに悩んでいるとのこと。…私たちの課題はベトナムでのビジネス。それで“どうにかして、日本でこの刺繍が売れる場所をつくってあげたい”と思ったんです。」

ラン氏の会社 ※ラン氏の会社で働くスタッフ

田村「この刺繍巾着を見ても、子どもたちの技術の高さが伝わってくると思います。とても丁寧に刺繍されているし、デザインもかわいい。巾着は老若男女だれでも使いやすいアイテムだし、これなら売れそうだと思いました。」


そうして決まった、刺繍巾着の販売プロジェクト。学生“だから”持てる視点で、学生“だけど”全てを自分たちの手で。

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小川「ベトナムの商品を輸入販売している日本の大企業はたくさんあります。だからそこに勝負を挑むのではなく、私たち学生だからこそ、小さい工場に特化した独自の視点で、そこで出会ったストーリーを大切にしながらビジネスをしていきたいと思いました。」

佐々木「この問題を解決する上で、単にボランティアとして相手につくすことは簡単です。でもそれをビジネスとしてお互いにWin・Winの関係を築きながら解決をしていくことで、彼らの自活を支援できたらと思っています。継続できる仕組みをつくることが、本当の意味での解決になる、と。」


—なるほど。単にボランティアで終わらせない姿勢は、みなさんが現地で見た衝撃と、課題に対しての熱い思いからくるものなのですね…! 実際に輸入販売の工程も、すべて自分たちで行ったのだとか。

買い付け ※ラン氏の会社での商品選び


佐々木「そうですね。買いつけも自分たちでやりました。」
田村「税関の申告と納税はちょっとドキドキしたよね。」
佐々木「そうそう。これがうまくいかないと日本で売れないからね(笑)。でも初めてということを伝えたら、とても丁寧に指導してくれました。自分たちの手で仕入れて、日本に運んできた商品だから、絶対に売りたいという気持ちが高まりましたね。」


—商品を持ってきてから、どのように販売することを考えたのでしょうか?

小川「帰国後、ゼミでどのように商品を販売するかを話し合いました。そこで出たのは、イベントでの販売、委託販売、ネットショップの3つのアイデア。どうしようかと考えていたところ、たまたまゼミメンバーの一人が「BASEでなら簡単にショップを作れるよ」という情報を教えてくれたんです。ネットショップならリスクもないし、手軽にできそうということで、まずはネットショップを立ち上げることにしました。今では雑貨屋さんでの実販売や、大学のイベントなどでも販売しています。」


—リアル店舗、イベント販売、ネットショップ。3つの販売を同時に行う上で、“売れる”ことへの感じ方の違いはありますか?

田村「実際にお客さまと話せる現場なら、言葉や身振り手振りをつかって商品の魅力を伝えられるけど、ネットショップではそうはいかない。写真と文章だけ思いや魅力を伝えなきゃいけないからこそ、売れたときはそこが伝わったんだなあと思って、嬉しくなります。」



常にユーザー視点に立って考える。管理画面とにらめっこしながら、仮説と検証を繰り返す。


—それ以来、ショップ運用について試行錯誤を重ねる日が続いているそうですね。

小川「はい、イベントでの販売を行うときは必ずチラシを撒くなどして、ネットショップへの誘導も行うようにしています。先日行われた明治大学の父母会では、URLのついたチラシを配ったところ、翌日に2枚の巾着が売れたんです。おそらく、チラシの効果なのではと思います。」

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佐々木「ただ、2つ売ることが出来たとはいえ、実はその日200近いアクセスがあったんです。どうしたら、アクセスに対しての購買率を上げられるかが今の課題。それを調べるため、今回購入してくれた父母会の方々を対象に“ネットショッピングをすること”についてアンケートをとるなどして、ネットショッピングについて人々がどんな意識を持っているのか調査したりしています」


—なるほど、仕入れから販売、マーケティングまでゼミ内で行っているわけですね。もはや、ひとつの会社みたい…!

小川「そうですね。2年生からこんなに実践的なことをやらせてもらえるゼミはなかなかないので、大変ながらもやりがいを感じています。」


—トップページのイラストや商品写真にも、学生らしいあたたかみを感じる工夫がありましたね。
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小川「先ほど話したネットショッピングに対する意識を調べて行く上で、サイトを初めて訪れた人たちに「このページではどういう人が何を売っているのか」という情報をトップページで伝えきることが大切だということが分かってきました。だから若者らしいイラストを入れてみたり、商品ページにも学生が商品を使っている実用写真を入れてみました。」

今井「スリッパを巾着に入れたり、キャリーバッグに巾着を入れたりしている様子など、買った人が使った時のイメージを抱きやすいように工夫しました。」

—可愛い写真がたくさん! そしてもしや、今みんなの膝の上にあるのも…(笑)!

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佐々木「そうなんです(笑)。僕はクラッチバックの代わりに使っています。資料とかA4ノート入れもています」
田村「私は化粧品などを入れています」
今井「カメラとコンセントを入れています」

—みなさんの個性あふれる刺繍巾着の活用法、とっても素敵でした。



プロジェクトにかける、おのおのの夢と未来


—たしかに小物をまとめたり、荷物をスッキリさせたり、というニーズは老若男女みんなにありそうですね。これから販売数を伸ばしていく上で、何かやってみたいことはありますか?

今井「大きな目標は、この商品を販売することで、ベトナムの子どもたちの将来に夢を見つけられるお手伝いが出来たら良いなと思っています。近々の目標だとやはり、販売数をのばすこと。いろんな宣伝方法を試し、少しでも多くの人に商品を知ってもらい、日本の各地から注文がくるようにしたいです。」

佐々木「そうですね。僕は個人的に、年配の方々にもっとネットショップの利便性を伝えて行きたいと思う。それはネットでの購入はもちろん、販売を行う人も増えれば良いと思います。自分の好きなものを売ったり買ったりするのに、ネットはすごく大きな可能性を秘めていると思います。実際僕たちでもできたから。やらないなんてもったいない!」

田村「そうだね。私はこのお店を大きくするために、とにかく広報活動に力を入れたい。購入してもらうためには、まず知ってもらうこと。SNSの運用ももっと学んでいきたいです。」

小川「商品も増やして行きたくない?刺繍を使った商品は、ハンカチやクッションカバーなど汎用性がある。それらのデザインなどを私たちが提案して、ベトナムの子どもたちに刺繍で作ってもらうという商品開発にも、いつかは乗り出したいです。」

全員「それもいいね!やりたいやりたい!」

小川「でも実際にやってみると、売ることって本当に難しいよね。今は自分たちの手売りが売り上げの主ですが、これからはネットショップも上手に運用をしつつ、都内の大きい商業施設などでも取り扱ってもらえればいいなと考えています。」

田村「うんうん、どんどん販路を拡大して行きたいね。多くの場所に置くことで、一人でも多くの人に手に取ってほしいです。」

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…やりたいことを話し合うと、みんなのブレストは止まりませんでした!(笑)


—やりたいことがどんどん出てくる!このアイデアとエネルギーこそ、みなさんの原動力なのですね! ゼミ活動は来年度以降も続くとのこと。これからが本当に楽しみです!

小川「ビジネスの根本にあるのは、あくまでフェアトレード。子どもたちの夢と自分たちの理想を、一緒に実現していきたいです!」

佐々木「ゼミでの活動はまだまだ続きます。みんなで試行錯誤しながら、ベトナムのために頑張って行きたいと思います!」

ありがとうございました!

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編集後記
ベトナムに実際に足を運び、その目で見て、感じてきた思い。そうした経験をもとに語られる「子ども達のチカラになりたい」という思いは、インタビュー中のみなさんの眼差しからひしひしと伝わってきました。 ただ”良い商品”を売るのではなく、水野ゼミのみなさんが歩んできた”ストーリー””思い”が商品に他に無い、新しい価値を生み出しているように感じます。ゼミの活動は、春からも続いていくとのこと。「Camon」のさらなる発展に期待です。そして夢をのせた刺繍巾着が、一人でも多くの人のもとに届きますように…。

明治大学商学部水野ゼミのみなさん、今回は、本当にありがとうございました!

ライター紹介

中村 朝紗子
中村 朝紗子
ライター。大阪府出身。雑誌「anan」、「東京カレンダー」、「マイナビ」などで執筆。BASE STORYではショップだけでは伝えきれない、ショップオーナーの想いとストーリーに迫る。







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