紅茶にネットショップに多彩なコラボで止まないチャレンジ!話題のアコースティック・デュオ「オレンジペコー」特別インタビュー

公開日:2014年4月4日

今回BASE STORYに登場してくれたのは、音楽ユニット『orange pekoe』より、ナガシマトモコさん(ヴォーカル、作詞)と藤本一馬さん(ギター、作曲、編曲)。深みのあるのびやかな歌声と、聴くだけで風が吹き抜けるような、さわやかな情景が浮かぶメロディが人気を集め、今やその活動場所は海外にまで広がるほどに。

感受性豊かな二人が語る“表現”とは。そしてミュージシャンの常識を越えた新たな“発信方法”に、きっとあなたもインスピレーションをもらえるはずです。


出会いは関西の大学の軽音楽部。バンド名にはどういう意味があるのでしょうか?

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ナ:orange pekoeは、私が大好きな紅茶からきていて、葉っぱの等級の名前です。命名の理由は…特にありません(笑)。語感が良かったから、ですね。

藤:バンド名を決めたのは、大学生の頃。僕らがまだ関西にいた頃ですね。所属していた軽音楽部の、ライブ直前だったんですよ。

ナ:そう。大事なバンド名を決めるっていうのに、関西特有のノリでみんないつまでもボケ続けて…なかなか決まらなかったんですよ。ライブも間近になってきた頃、とりあえず私が「orange pekoeで行くで〜」って強引にまとめて。

藤:そうだったか〜。それで、そのままやってきたんですね(笑)。


二人は大学時代からの付き合い。役割分担制の音楽の制作スタイルは、今も昔も変わらないそうですね。

藤:基本的に僕が曲をつくって、ナガシマが歌詞をつくります。アレンジは一緒に考えますけどね。僕自身、わいてきた感情を言葉にするのが得意ではないんです。だからその代わりに、その感情やインスピレーションを音に落とし込む。僕の中のなんとも言葉にしがたい感覚、モヤモヤしたものがorange pekoe の音楽のモトなんです。


メロディが映し出す世界を自由に泳いで、心地良いコトバを探す

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ナ:そうやってできた曲を聴いていると、だんだんその曲の世界観が映像で見えてくるんですよ。その世界を自分で泳ぎながら、見えてくる風景と湧き出てくる気持ちをミックスして、「あれってああいう風に見えるけど、なんて言ったらいいかな〜」と日本語で考えて、リズムや語数を調整して…という感じ。


藤本さんのイメージが音となり、その音がまたナガシマさんのイメージを引き立てるわけですね。…でもぶっちゃけ、仕上がった曲や歌詞についてお互いのイメージと違うな、と感じることってないのでしょうか?

藤:本当に分業ですが、出来上がった歌詞について「違うな」というところは一切ないです。

ナ:長くやっていると、わかるようになってくるんですよ。「ここは絶対、一単語にしてほしいんだろうな」とか、「こういう気持ちがこの音になったんだろうな〜」とかね(笑)。

お二人の信頼関係があってこそですね。

ナ:一馬くんのつくるメロディには、不自然なものがないんです。ツルッとそのまま出てきた、というのかな…作為的なものを感じない。「この人、完全に右脳だけで作曲してるな〜」といつも思うんです(笑)。

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ナ:そしてそれが、私が一馬くんとユニットで音楽をやりたいと思える理由。曲が持ったエネルギーを私のエゴでつぶさないように気をつけながら、敬意をはらいながら歌詞をつけるようにしています。


「音に紐づいて届くすべてのものに、責任を持ちたい」

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音楽はもちろん、CDジャケットやキービジュアルへのこだわりにも、一切の妥協を感じない印象がありますが、それはどういう意識からなのでしょうか?

ナ:どれだけ良い音楽を作れるかは私たちの果てしない取り組みです。でも、いい音楽も、そうと分かるCDジャケットに包まれていないと、良さって伝わらないもの。お店でパッと手に取ったときに、ビジュアルからでも音楽の良さや世界観を伝えたいんです。音に付随するすべての表現については、自分が責任もって決めないと。

藤:ビジュアル面や音楽の届け方については、ナガシマのアイデアを大きく信頼しています。そこを全て任せられるからこそ、僕は自分の音楽の純度を高めることに集中できるんです。

様々なアーティストとのコラボジャケットも素敵でした。アーティストさんとの“コラボ”を取り入れるのは、どうしてなのでしょうか?

ナ:先ほどのお話にもつながりますが、ジャケットはひとつのメッセージです。毎回、この音楽で伝えたいと思っている想いの核…“エネルギーのカラー”みたいなものって何だろう?と考えるのですが、そのときにふと、「あ、あの人なら絶対にうまくカタチにしてくれそうだ」という人が浮かぶんですよ。言葉にできない、説明できない音のエネルギーが、それぞれのアーティストによって色付けられ、形作られていく過程は感動ものです。

誰かの手にゆだねてしまう不安は?

ナ:基本的に、「イメージと違うな〜」という結果になったことは無いですね。これを描いて下さい、と強要することもなく、ただ「あなたの絵が好きなので、この音を聴いて受け取ったものがあれば、それを絵にして下さい」と頼むんです。そうするとイメージにぴったりのモノが出来上がってくる。思わず、「ですよね〜〜〜!」と叫んでしまうくらい(笑)。

では、今までで1番印象的だったコラボレーションは?

ナ:一番なんて決められない…!でも、イラストレーター・カンバラクニエさんとのジャケットから始まって、画家の高木紗恵子さん、アーティスト伊藤桂司さんのジャケットや、アーティスト・清川あさみちゃんとはジャケットだけでなくツアーパンフやPV、清川あさみちゃん&ツモリチサトさん&orange pekoeのトリプルコラボでバッグをつくってみたこともありました…どれも素敵な経験です。

bag ※トリプルコラボのバッグ


ナ:LIVEで演奏するときもそうなんです。二人だけじゃ音楽は成り立たない。ピアニストやベーシスト、ドラマーがいて、みんながそれぞれの人生の中でものすごい努力をして獲得してきたアウトプットの技術がある。そうした技術が、核となるエネルギーのカラーをひもといて集まってきて、広がっていく瞬間が私はたまらなく好きなんです。そこでね、すごいエネルギーが生まれるんですよ。

何となく分かる気がします。お互いに持っていない素晴らしい技術を掛け合わせるからこそ、とんでもない化学反応が起こるのでしょうね。

ナ:そう。私、そういうのが大好きなんです。ひとつの核をそれぞれの技術を持った人が読み取って、ひもといて、力を合わせて“表現”に落とし込む。その過程を、すごくおもしろいなって感じます。



ウェブと音楽の関係性? どんどん聴いて!って思ってる。だって、肌で感じる感動は、きっとみんな忘れないと思うから

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そうして出来上がった作品をファンに届けるまでに、今まではCDショップやレンタルショップ、LIVE会場がメインだったのかもしれませんが、“ネットで音楽を届ける”という流れについてはどうお考えですか?

ナ:私はもともとインターネットが好きだったからあまり抵抗はありませんでした。最初PCを知ったときは「なんか夢のハコがでてきた〜!」って興味津々でしたし(笑)。

藤:僕はウェブ自体は得意じゃないんです。でもネットが持つ力の強さというのは認識しています。レコード屋さんが減っていたり、CDのフォーマットがいま失われつつあったり…音楽業界のビジネス形態も変わり始めていますよね。これはつまり、必ずしも音楽の売り手=レコード会社ではなく、アーティスト自身が直接音楽をアピールできる時代になってきた、ということを意味していると思います。自分はネット苦手ですけど、今後はそういう流れが来るというのは実感しています。

ナ:でも、たしかに人は便利な方に流れていくけど、やっぱりみんな「肌で感じる」ことの良さは忘れていないような気がします。だからLIVEに行く人の数は減っていないんだと思っていますね。

私個の立場から言うと、やはり音楽を知るきっかけのほとんどがウェブです。紹介されても、まずは検索から入る。そうすると、やはりウェブを入り口としてLIVEに誘導するような、仕掛けが必要になってきますよね。

ナ:たしかに、いま音楽を新しく知るきっかけはウェブであることも多いですよね。私たちもまだ答えは出てないけど、リアルであろうとウェブであろうと“出し惜しみ”をしないことって大事だと思うかな〜。『どんどん、聴いてくれ!で、良いと思ったら聴きにきてや!』っていうスタンスです(笑)。

ナ:どんどん発信して、私たちの音楽に触れる機会が増えたらいいじゃないですか。音源やライブなど、コアな部分に到達する大きくて太い道が、ウェブによってひとつ増えたなっていう感覚です。

BASEショップを始めたのも、その考えがあってこそ?

ナ:そうですね。紹介いただき、「面白そう!」とすぐ始めてみました。音楽関連のグッズってライブ会場で買うのが普通でしたけど、あえてBASEで売ることでどんな反応があるのか見るのも楽しみでした。

ナ:クリスマスにサイン入りのTシャツを限定で販売したときも、いいレスポンスいただきました。まだまだ始めたばかりですが、実は今後、売りたいものがあるんです!


新発売に驚きのアイテムが! orange pekoeの挑戦は、まだまだ続きます


ナ:ノンカフェイン紅茶の「ポットマジョラム」さんと、オリジナルブレンドの紅茶を作りました。

アーティストさんと紅茶のコラボレーション、斬新ですね!

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ナ:ありがとうございます。今回は、2つのブレンドティーをプロデュースしました。テーマは、「まどろみ」と「よふかし」。仕事を一生懸命に頑張っているみなさんにとって、紅茶はホッと一息ついたり、気分を上げるスイッチになるのではないかなと考えて…。それで、現実と夢の世界の境目に入れるスイッチのような紅茶のイメージを表す言葉として「まどろみ」、「よふかし」というテーマをつけました。

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ナ:そして「ポットマジョラム」さんがテーマに合わせた素晴らしいブレンドを作ってくださって。ブレンドが決まったらそれにあわせたイラストと短編詩も書いて…ようやくできたのがこちらです。100点限定で、ライブ会場とBASEショップで販売する予定です。

—もはやアーティストを超えたアートディレクター! 「orange pekoe」さん自体の世界観がひとつのメーカー、ブランドのようですね。

ナ:楽しいことをやっていたら、いつのまにかこんなことまでやらせていただけるようになっていました。


BASEショップはじめ、facebookページやブログも積極的に活用しているorange pekoeさん。アーティストとしてウェブPRを取り入れていくことに、どんな意義を感じていますか?

ナ:私たちが作っている音楽はアナログな質感にこだわったものなので、必ずしもネットの世界とジャストフィットしているかは分からないですね…。でも音楽を広めるという意味では、世界中の人とつながれて、24時間だれでもアクセスできるネット環境を閉じちゃうというのはすごくもったいないと思っています。それに、ウェブで私たちの音楽を聴いて本当に感動してくれた人は、きっとライブに来てくれると思うから。一度ライブで生の音楽を聴いた人は、その感動を忘れないと思う。肌で感じるあの喜びや興奮って、知っている人はきっと離れていくことは無い。

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ナ:だから私たちはそこのバランスをうまくとって、ネットの恩恵を受けつつ、いい音楽、いいライブを作っていけばいいと思っています。音楽というものは、実際なくても生きていけるけど、それによって心が豊かになったり元気をもらえたり…娯楽ではあるけど、私たちが人間らしく生きるために必要なものだと思います。それをつくりつづけていくことが私たちのやりたいこと。その一助になるウェブは、どんどん活用していきたいです。

ありがとうございます。それでは最後に、今後の抱負を教えて下さい。

ナ:今年は忙しくなりそうだもんね。

藤:7月に自分のギターソロのインストゥルメンタルをリリース予定でして、そのあとピアノとギターのデュエットもリリース予定。ナガシマのソロアルバムも秋に出るし…年末恒例のorange pekoe のジャズのビッグバンドオーケストラのアルバムも完成できればなあ…といろんなプロジェクトが進行中。いろんなアイデアがまだあるので、どんどんカタチにしていけたらいいなと思います。

ナ:私も作っているソロアルバムがついに制作3年目に突入(笑)。そろそろそれを仕上げて、みなさんにお届けしたい。あとはライブはもちろんですが、この紅茶のような面白いコラボレーションをこれからも続けたい。音楽もそうだけど、みなさんとちょっとでも良いものを感じ取ってもらえるようなものをこれからもお届けしていけるように頑張りたいなと思います。

orange pekoeのお二人、どうもありがとうございました!

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編集後記

ひとつひとつの言葉を、自分の心の奥底から拾い集めて丁寧に紡ぎだすように語ってくれた一馬さん。そして目を輝かせながら、まわりのスタッフやファンへの言葉を繰り返すトモコさん。二人のまっすぐな語りがとても印象的なインタビューでした。

来る4/12(土)、4/18(金)にはそれぞれ大阪、東京でと“Oriental Jazz Mode” と題したツアーライブを行う予定。YouTubeにもライブの様子があがっていますのでこちらもチェックしてみて気になった方はぜひライブにも足を運んでみるのはいかがでしょうか? orange pekoeのBASEショップはこちら

orange pekoeさん、この度はすてきなお話を、本当にありがとうございました!


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■LINKS
orange pekoe オフィシャルウェブサイト
twitter
facebook

■最新アルバム情報
orange pekoe “Oriental Jazz Mode”
7thアルバムとなる今作は、今までのジャズ・ブラジリアンサウンドに加え、中近東、北アフリカ、またアジアなどを含むオリエンタルな要素を独自に昇華した楽曲を制作し、1枚のアルバムとして新たな境地を切り開いた。 ミュージシャンにはピアノ吉澤はじめ、アラブバイオリン及川景子、パーカッション岡部洋一をはじめとした様々なシーンで活躍するメンバーが参加。
THE BODY SHOPとのコラボソング「FLOWER」、またファンの間ではすでにライブでの人気曲「Foggy Star」やハイライト「A Seed ofLove」を含む全10曲収録。

orange pekoe
2013.10.23 on sale
KICJ-657/3,000yen(tax in)

■ライブツアー情報
2014.4.12(sat)
orange pekoe “Oriental Jazz Mode” Tour 2014
at 大阪 umeda AKASO

DATE: 2014/4/12(Sat)
PLACE: 大阪 umeda AKASO
OPEN: 18:00 /start 19:00
ADVANCE: ¥5,000 (without 1 drink)

■LIVE ACT
orange pekoe (Oriental Jazz Mode Band Set)

■TICKET INFO
チケットぴあ 0570-02-9999
ローソンチケット 0570-084-005
イープラス

【TOTAL INFO】
KYODO infomation
TEL: 06-7732-8888
http://www.kyodo-osaka.co.jp/


DATE: 2014/4/18(Fri)
PLACE: 東京渋谷 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN: 18:30 /start 19:30
ADVANCE: 5,000yen (without 1 drink)

■LIVE ACT
orange pekoe (Oriental Jazz Mode Band Set)

■TICKET INFO
チケットぴあ 0570-02-9999
ローソンチケット 0570-084-003
イープラス
SOGO TOKYO オンラインチケット

【TOTAL INFO】
SOGO TOKYO
tel: 03-3405-9999
http://www.sogotokyo.com


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ライター紹介

中村 朝紗子
中村 朝紗子
ライター。大阪府出身。雑誌「anan」、「東京カレンダー」、「マイナビ」などで執筆。BASE STORYではショップだけでは伝えきれない、ショップオーナーの想いとストーリーに迫る。







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