「ネットからリアルへ」では、「BASE」初の常設店舗「SHIBUYA BASE」の出店オーナーズにその魅力をおうかがいし、ネットショップがリアルの場へと挑戦する意義をお伝えしていきます。
第3回は、「シンプルに、ラフに、自分らしく」「オシャレを楽しむ喜びがツタのように広がりますように」というコンセプトのもとアクセサリーを販売している<ivy.>を運営する吉村さんにお話をうかがいました。
<ivy.>は、販売アイテム数の多さが魅力の一つ。日常に取り入れやすく、ついいくつもほしくなるシルバー925のアクセサリーがInstagramを中心に人気を集めているブランドです。
https://www.instagram.com/ivy.acc/
目次
金属アレルギーの方でも手軽に取り入れられるアクセサリー

ーーブランドのコンセプトと、ブランドを立ち上げた経緯について教えてください。
コンセプトは、「SIMPLE, FREELY, LIKE YOU 自然体でオシャレを楽しめる幸せが、ツタのように広がりますように。」
もともと私自身が金属アレルギーのため、メッキのアクセサリーを身につけることができなかったのですが、そんな人でも手軽に取り入れられるようなものを販売したい、と思ったことがきっかけでした。ちょうど出産を終えて自宅で仕事をしたいと思っていたこともあり、2018年11月にシルバー925のアクセサリーをメインに扱うブランドをスタートすることにしました。
ーーなぜ「BASE」を選んだのですか?
はじめる前にいろいろ調べたのですが、初期費用として用意した5万円以外には費用をかけたくなかったので、月額無料の「BASE」を選びました。
ーーショップ運営は一人でおこなっているのですか?
仕入れから販売・発送・SNSでの集客まで、すべて一人でおこなっています。今は子供も小さいので、家族との時間やライフスタイルを大切にしながら、自分ができる範囲内でやっていきたいと思っています。
ーーすべてご自身で行なっているんですね! SNSに掲載する写真や投稿のこだわりなどはありますか?
ブランドをはじめた当初、Instagramの世界観はブレブレでしたが、最近だんだん整ってきました。商品が綺麗に見えるように撮影し、加工はグレーやグレージュの色味で統一するようにしています。最初は暖色系のカラーで加工していましたが、シルバーアクセサリーが映えないということに気づき、グレーっぽい雰囲気に変更したところ、お客様の反応もよくなりました。
一から自分で作りあげる「SHIBUYA BASE」への挑戦

ーー「SHIBUYA BASE」に出店しようと思ったきっかけは何ですか?
出店を決めた最大の理由は、出店料が売り上げ金額の15%ということです。
今まで委託販売で東京都内での販売を行なっていましたが、Instagramのフォロワーに関東圏の方がけっこういるので、委託販売だけでなくポップアップも開催してみたいな、と思っていました。
ーー委託販売とポップアップは、どのように使い分けていますか?
委託販売は、専門の会社にお願いして、毎月商品を送って販売してもらっています。委託先で商品を見たお客様からInstagramでDMが来たり、実際に「SHIBUYA BASE」に足を運んでくださることも多かったです。
というわけで、委託販売の場合は、商品にタグをつけて送るだけで、ほかの作業はすべて委託先の方におこなってもらうのですが、一方ポップアップの場合は、店全体の雰囲気から自分で作り出さなければいけないので、ブランドの世界観をどうやって出すか、とても悩みました。

ーー「SHIBUYA BASE」出店にあたって、どのような準備をしましたか?
過去の出店ショップさんのレイアウトを見たり、アパレルショップのアクセサリーの展開方法を見たりして研究しました。レイアウトにかなり悩みましたが、商品写真や着用写真を印刷して壁に貼ることで、Instagramで発信しているブランドの世界観をそのまま表現しました。
ーーじっさいに出店してみて、手応えはありましたか?
出店期間中にInstagramのフォロワーが70名ほど増えました。Instagramのフォローをしてくださった方には5%オフのキャンペーンをおこなったので、その効果も大きかったと思います。今回はもともとファンでいてくださった方よりも、新規のお客様が多かった気がしますね。
友達感覚で一緒に選ぶ、フランクな接客

ーー今回「SHIBUA BASE」に出店してよかったことはありますか?
「オーナーさんに会いに来ました」と言ってくださるファンの方もいらっしゃって、それがいちばんうれしかったです。対面販売ははじめてだったので、かなり緊張していましたが、前職で接客をしていたこともあり、わたし自身接客が好きなので、ひさしぶりに体験できて楽しかったです。
そこに行けば自分が変われる、綺麗になれる、魔法みたいなブランド
ーー出店してみて反響はありましたか?
今回は売上金額はあまり考えていなくて、赤字になってもいい、という思いで出店したのですが、予想以上の反響があり驚きました。今回の接客でファンになっていただけたらそれが今後にもつながるのではないかな、と、友達と一緒に選んでるような感覚になってもらえるように接客したり、購入してくださった方にはDMでお礼を伝えたりと、フランクな感じで接していたので、それがお客様にも伝わったのではないかと思います。
ポップアップは利益を追求するというより、お客様にお買い物でワクワクしてほしいな、と思っていて。購入してくださったお客様がにこにこと笑顔で帰っていく姿を見るのがいちばんうれしいです。そこに行けば自分が変われる、綺麗になれる、そんな魔法みたいなブランドになりたいですね。
手書きのメッセージでお客様とのつながりを大切に
ーー今後の目標はありますか?
今後はブランドの認知度を上げて、わたしが動かなくても売れていくようなサイクルを確立させたいです。まずはInstagramのフォロワーを今の2倍にすることを目指して、達成できたさいにはプレゼント企画なども実施していきたいですね。
そして<ivy.>ではブランドスタート当初から、商品を送るさいに手書きのメッセージカードを同封しています。届いた商品を開けたときに、手書きのメッセージが入っていたらうれしいじゃないですか? 注文数が増えるにつれ、作業が大変になってきましたが、一度好きだと思ってもらえたら、そこからリピーターになってファンになってくれると思うので、今後もできることは何でもやっていこうと考えています。ウェブ販売で顔が見えない分、お客様とつながれるのはそういうところしかないので、そういう細かい気遣いを忘れずに続けていきたいですね。