日本選手のメダルラッシュもあり、若者を中心に注目を集めているスケートボード。
渋谷のファイヤー通りに拠点を置く<MORTAR TOKYO(モータル トウキョウ)>は、多くのスケボーファンに知られる人気ショップです。
解放感あふれる店内にはスケートボードスペースもあり、コロナ禍以前にはファンが集うイベントなども頻繁に開催されていました。
ECサイトは、2018年ごろに開設。コロナ禍をきっかけに「BASE」に乗り換え、売上も大きく伸長させてきました。
そんな人気ショップが「BASE」に乗り換えた背景や日々の工夫を、EC担当の湯浅さんにうかがいました。

目次
スケートボードカルチャーとファッションが共存するセレクトショップ。手探りで開設した最初のECは“なんか違った”
――Instagramのフォロワーも6万人を超え、非常に人気があるショップだと思いますが、<MORTAR TOKYO>はどのようなお店なのでしょうか?

「スケートボードカルチャーとハイエンドなストリートファッションが共存していたらおもしろいだろう」という思いで作ったセレクトショップです。

たとえば、ボードと一緒にハイブランド・ファッションの<メゾンマルジェラ>などが置いてあったりします。
また2階はスケボー関連商品に特化し、スケートボードスペースも備えたユニークなフロアになっています。

――たしかに、1階と2階では大きく雰囲気が異なりますね。
はい、カフェスペースもふくめて、特徴ある店舗づくりが魅力だと思います。
商品を買わなくても、ふらっと立ち寄り、スタッフとおしゃべりしながらカフェでコーヒーを飲むこともできますし、スケートボードスペースで実際に滑って楽しむこともできるんです。
――そういった、特徴的なお店作りが人気のポイントなんですね。ECサイトはいつごろ立ち上げたのでしょう?
2018年ごろに、「そろそろECサイトも動かせるかな」と思い、手探り状態でオープンしました。
自分もふくめて、ECは素人なので、かんたんに運営できることをうたっていた別のサービスを利用して立ち上げたんです。

スケーター目線を意識したビジュアルやキャッチコピーなどの工夫もあり、ECサイトの運営は順調でした。
――順調だったのに、利用していたサービスをなぜ「BASE」に変更しようと考えたのでしょうか?
売上こそ順調でしたが、使っているうちに、「なんとなくしっくりこない」「なんか違う」という違和感を覚えるようになったのが理由です。
そして、そんなときにちょうど「BASE」という選択肢が浮上したんです。
“なんか違う”の解決策に「BASE」が浮上。スニーカー販売の“早い者勝ち”に終止符を打ったのは「BASE」独自の「抽選販売機能」だった。

――“なんか違う”と違和感が生じはじめていたときに「BASE」に出会ったのですね。
そうです。既存サービスで、いちばんしっくりこなかったのは、サイトのデザインです。とくに“MORTAR らしさがない”ことが気になっていました。
商品だけでなく、モデルやスケートボーダーといった“人”にもフィーチャーするなど、個性的でほかのサイトではあまり見られないイメージにしたかったのですが、それがむずかしかったのです。
一方、「BASE」は有料テンプレートの種類が豊富で、<MORTAR>にピッタリだと思うデザインがありました。
「BASE」で作られた、<MORTAR TOKYO>のECサイト
「こういうデザインにしたい」という自分なりの思いや<MORTAR>のブランディングイメージに、「BASE」のビジュアルがマッチした、といえます。
――デザイン以外にも、「BASE」を選んだポイントはあったのでしょうか?
「BASE」を選んだ最大の理由は、「抽選販売機能」です。人気スニーカーの販売に「BASE」独自の抽選販売機能を使えるということが、いちばんの決め手になりました。

というのも、コロナ禍以降、お客様の密集を避けるため、<NIKE>のスニーカーなど人気商品の店頭販売ができなくなっていたんです。
そのため、ECサイトで販売をしていたのですが、発売と同時に注文が殺到し、瞬時に売り切れてしまう状態が続いていました。
“早い者勝ち“になってしまうので、購入できない方が多いのはもちろん、最近は「Bot」と呼ばれる自動で購入するツールなどもあり、 “買い占め”防止の面からも、対応に苦慮していました。

人気商品の場合は1秒を争う世界で、販売開始時間に待機していなくてはならず、ふつうの人が買うのはほんとうにむずかしかったといえます。
そんな背景もあり、なんとか販売方法を変えたい、と思っていました。
―そこで解決策になったのが、「BASE」の「抽選販売機能」だったんですね。
はい、それまで使っていたサービスには抽選販売機能はなく、その仕組みを「BASE」の方から聞いたときには、「え、ホントに?」と食いついてしまいました。笑

今までの悩みは何だったのだろうと……。
抽選販売機能のおかげで、“早い者勝ち”や“買い占め”を回避でき、お客さまに負担をかけることなく、誰にでもチャンスを提供することが可能になりました。
すでに50回くらい抽選販売をしていますが、「『かならず発売時間にスタンバイしなきゃ』というストレスがなくなった」「自分にも当たるんだ」という声をお客様からいただけたのがうれしかったですね。
―課題を解決できただけでなく、お客様にもいい影響があったのはうれしいですね。操作もむずかしくなかったですか?
使い方もかんたんでした。
事前に設定するだけで、抽選から当落メール送付、決済まですべてシステムが自動的に対応。この便利さは、他社にはない貴重な機能です。
抽選結果発表日時に当選者が確定したタイミングで自動的に発注がおこなわれるため、スタッフのストレスも解消しました。
日常の更新作業は、もっぱらiPad。店舗接客の合間に効率よく運営できるのも魅力
――「ECについては素人だった」とおっしゃっていましたが、「BASE」の全体的な操作性についてはいかがでしょうか。
機能や設定がシンプルなうえ、操作がかんたんで、今日はじめて使う、という人でも大丈夫ですね。慣れてないスタッフでも、すぐに操作できています。
画面の手順通りにやれば問題ないので、店のスタッフ全員が一通り使える状態です。
また、更新作業など日常の操作には、もっぱらiPadを使っています。

店にはパソコンもあるのですが、1階と2階を行ったり来たりするので、持ち運べるiPadが便利。
接客の合間にサイトへの商品アップや投稿、在庫チェックなどができてしまいます。
――なるほど、iPadやスマホでも操作できるのは便利ですね。店舗とECとの在庫調整や消し込みはどのようにおこなっているのでしょうか?
店舗とECの在庫は、「BASE」を使っていっしょに管理しています。
店頭で商品が売れると、担当したスタッフがその商品の在庫を「BASE」で1つずつ消していきます。操作もかんたんですし、ECと店舗、双方の商品の在庫が一目でわかり、とても効率的です。

――サイトのデザインなども、iPadで調整しているのでしょうか?
はい、サイトのどの場所にどういった商品を配置するかは、毎日こまかくチェックし、商品を入れ替えるなどの工夫をしていますが、操作がかんたんなので、苦になりません。
ボードは各ブランドが同じ時期に新商品を打ち出すため、ボードばかり並んでしまわないように気を配っているんです。
コロナ禍を経て、ECは大きな収入源に。「BASE」を基点にしたInstagramの活用がカギ
――長引くコロナ禍の中、ECサイトは売り上げにかなり貢献しているそうですね。

はい、店舗運営の制約が多いなかで、ECサイトは売上に大きく貢献し、今やなくてはならない存在といえます。
「BASE」の導入を考えたのは、ちょうどコロナでお店へいらっしゃるお客さまが減り、イベント開催もできなくなって行き詰まっていた時期。タイミング的にも、ぴったりでした。
――「BASE」が売上アップに役立っているのは、どんな点ですか?
売上につなげるためにECサイト運営で重視しているのは、“見映え”と“スピード”なのですが、「BASE」はデザイン性が優れているので“見映え”がよく、さらに商品登録などの操作がとてもかんたんなので“スピード”の面でも助かっています。

たとえば、ブランドから商品写真が貰えない商品もあるのですが、そういった商品は、入荷時点でスタッフが店内で撮影し、ショップにすぐアップします。
商品数はかなり多いのですが、「BASE」なら素早く誰でもかんたんにアップできるので、お客様にすぐに購入してもらうことができます。
また、「BASE」には、<MORTAR>と相性がよい便利な拡張機能もいろいろありますね。
たとえば、「スライドショー機能」。

サイトでは、こまかい配置や見せ方を工夫して、商品の“見映え”を意識してブラッシュアップしていますが、この機能を使えば、商品ページに動画やスライドショーなどのコンテンツを追加できます。
また、新商品の発売には「販売期間設定機能」が役立ちます。

ブランドが指定した発売日時をあらかじめセットしておけば、自動で販売開始してくれるので、手間がかからずスピーディーです。
――日々の細かい運用でも、「BASE」の機能が有効なんですね。Instagramが好調のようですが、日ごろの取り組みや集客方法はどうしているのでしょうか?
スケーターに見てもらいやすいので、積極的にInstagramを活用し、現在6万6,000人くらいのフォロワーがいます。
3年ほど前は1万人くらいだったのが、気づいたら6万超え……。意識していない間に拡大しました。
商品だけでは飽きられてしまうので、集客を意識し、毎日写真や動画を投稿しています。たとえば、スタッフのトリックを撮影するとか、スケーター目線で楽しんでもらえるような内容ですね。
サイトへのメインの流入経路はInstagramなので、ファンになってもらえるようなおもしろい販売手法に、もっと挑戦していくつもりです。
「BASE」のスライドショー機能や、Instagram関連機能などを活用し、ファンづくりやブランディングにつなげたいと思います。

あとがき
コロナ禍により、強みでもあった実店舗でのユニークな集客や販売ができなくなった<MORTAR TOKYO>。
しかし、「抽選販売機能」をはじめ、「BASE」をフル活用することで、今やECがなくてはならない存在へと成長しました。
「スタッフのほとんどがEC初心者」という言葉とは裏腹に、全員が毎日「BASE」を使ってショップ運営をしていることも、ECが堅調な理由なのではないでしょうか。
この夏、世界の注目を集めたスケートボード。そのカルチャーの発信地として、<MOTAR TOKYO>がECでどのような取り組みをしていくのか、今後にますます注目です。
2022年4月より、新料金体系「グロースプラン」を追加予定です。
決済手数料2.9%+月額サービス利用料5,980円という料金体系で、ショップの売上規模が大きくなっても使いやすいプランとなっています。くわしくはこちらをご確認ください。