「ローカルオンラインショップ構想」を始動いたしました

2025.06.24

雇用機会や収入の不足などによる地元離れの課題を抱える自治体等と連携し、生活拠点を問わず、あらゆる地域でECを通じた収入源の多様化や所得向上の実現を目指す「ローカルオンラインショップ構想」を始動します。
本取組みの第1弾として、兵庫県豊岡市(市長 門間 雄司)と協働し、豊岡市が推薦する元・地域おこし協力隊員4名が運営するオンラインショップ「豊岡BASE」を6月24日(火)にオープンしたことをお知らせします。

オンラインショップ「豊岡BASE」URL: https://toyooka.base.ec

■「ローカルオンラインショップ構想」始動の背景
日本政府は2024年、日本の持続的な経済成長を支える柱として「地方創生2.0」を掲げ、大規模な地方創生策の推進に取り組んでいます。
同年12月に発表した
「地方創生2.0の『基本的な考え方』」では、地方を離れる動きが加速している若者や女性にとって魅力ある働き方・職場づくりを官民連携で進める必要性が強調されました。

こうした背景を受け、「BASE」は、雇用機会や収入の不足などによる地元離れの課題を抱える自治体等と連携し、あらゆる地域でECを通じた収入源の多様化や所得向上の実現を目指す新たな仕組みとして「ローカルオンラインショップ構想」を始動しました。
誰でも簡単にネットショップを作成できる「BASE」は、場所にとらわれず経済活動の立ち上げに寄り添うことができる点で相性がよく、2022年より、行政・自治体との連携協定を通じて、中小事業者を対象としたEC支援セミナーを実施しています。
こうした取組みを通じて、地域の事業者様がご自身の力で持続的にネットショップを運営できるよう、ノウハウの提供や販路拡大のサポートをしてまいりました。これまでの経験で得た知見を活かして本構想を確立し、全国の行政・自治体等との連携をさらに強めていきます。

■第1弾は兵庫県豊岡市と協働 元・地域おこし協力隊が運営する「豊岡BASE」を立ち上げ
「ローカルオンラインショップ構想」の第1弾は豊岡市です。兵庫県の北部に位置する豊岡市は、若年層の流出が続いており、一次産業や伝統産業の担い手不足や現役世代の人口減少といった課題を抱えています。
その解決策の1つとして、豊岡市は2014年から地域おこし協力隊制度を導入し、積極的に隊員を受け入れています。これまでに延べ100名以上を受け入れ、直近5年間に地域おこし協力隊としての任期の満了を迎えた者の定住率は77.8%と全国平均(55.7%)を大幅に上回っています。
しかし、これまで一部の任期満了者は暮らしていくために必要な収入を得られるビジネスプランの構築や現地でのキャリア形成が難しく、定住を断念せざるを得ないケースがありました。

そこでこの度、「BASE」と豊岡市が協働し、任期を終えた元・地域おこし協力隊員4名が運営するオンラインショップ「豊岡BASE」をオープンします。
「豊岡BASE」の運営メンバーは、豊岡市の伝統産業である杞柳細工(きりゅうざいく)や出石焼(いずしやき)を手掛ける伝統技術の継承者と、地元の旬のフルーツや野菜を使用した料理や加工品を作る事業に取り組む起業家で構成されており、豊岡市にゆかりのある商品が販売されます。
商品開発や製造技術には自信があるものの、販路開拓に知見がないという運営メンバーの課題に対し、「BASE」がネットショップの構築から運営、売上支援までを全面サポートします。
また、豊岡市は地域おこし協力隊員のネットワーク化や学習機会の提供など、コミュニティ形成や現地での運営サポートを行います。
今後、豊岡市内のさまざまな事業者の参画を促し、豊岡市ならではの商品ラインナップの拡充に加え、商品や人との出会いを創出します。
こうした一連の取り組みを通じて、豊岡市の若者の定着や移住促進、地域全体の活性化につなげていきます。

■「豊岡BASE」  概要
名    称: 豊岡BASE
U R L: https://toyooka.base.ec

「豊岡BASE」運営メンバー

(左から岡井氏、中田氏、加藤氏、岡山氏)

・岡井 見恩子(オカイ ミオコ)
京都府京丹後市出身。行李鞄(こうりかばん)の美しさ、素材から手掛けるものづくりに魅せられ2021年に豊岡市へ移住。地域おこし協力隊を経て工房「柳と暮らしONTO」を開設。豊岡杞柳細工の技術を継承し、経年変化を楽しむ「育てる生活の道具」を製作。コリヤナギの凛とした柔らかさを生かし、現代に調和するアイテムを提案している。

SNS URL: https://www.instagram.com/onto_toyooka

・中田 樹(ナカタ タツキ)
兵庫県加西市出身。竹野町の海辺でCafé Coucouを営み、手づくりグラノーラと季節の食を通じて、人・自然・地域がつながる場をデザイン。食×観光×文化の出会いを紡いでいる。

SNS URL: https://www.instagram.com/cote_takeno

・加藤 かなる(カトウ カナル)
大阪府寝屋川市出身。日本の伝統文化である柳行李を世界に伝えるというミッションのもと、2024年にKORI ANRI JAPAN (1300年続く工芸品「豊岡杞柳細工」を継承したブランド/プロジェクト)を発表。伝統を守りつつ既成概念を超えた、これまでにない柳行李の世界を、若者を含む幅広い世代に日々届けている。

SNS URL: https://www.instagram.com/korianri_japan

・岡山 拓(オカヤマ タク)
豊岡市出石町出身。幼い頃からものづくりに触れて育つ。大学で美術と陶芸を学び、関西で美術家として活動。その後、美術の鑑賞教育や講演、執筆活動を行う。出石焼の継承を課題として豊岡市地域おこし協力隊に参加し、お墓を必要としない手元供養のための骨壷ブランド「そそそ」を立ち上げる。

SNS URL: https://www.instagram.com/sososo.jp

■豊岡市 市長 門間 雄司(かどま たけし)氏のコメント

「BASE」が地域と協働する全国で初めての取組みとして、豊岡市の地域おこし協力隊OBOGによる「豊岡BASE」がオープンされることを嬉しく思っています。

この取組みを通じて、これまで以上に、豊岡市において地域資源を活用したクリエイティブな仕事と地方での魅力的な暮らしが両立する事例が増えていくとともに、「地方で暮らし、地方で稼ぐ」取組みが豊岡市から全国に広がっていくことを期待しています。

■BASE株式会社 BASE事業責任者 林田 秀平(はやしだ しゅうへい)のコメント

豊岡市との協働という素晴らしいご縁をいただき、大変嬉しく思っています。「BASE」は、誰もが生活拠点にとらわれず、ネットショップを通じて経済活動を始められるサービスを提供しています。今回の「豊岡BASE」の取組みを通じて、豊岡市の魅力を発信されている方々の一助となり、地域における収入源の多様化や地域産業の活性化につながる持続的な環境づくりに貢献していきます。

<「ローカルオンラインショップ構想」に関するお問い合わせ先>
ローカルオンラインショップ構想事務局
メールアドレス: local.onlineshop@binc.jp

「BASE」は引き続き、個人・スモールチームの可能性を広げるパートナーとして、皆様の経済活動が活発に行われるよう、豊岡市との取組みを先行事例として、全国の行政・自治体等と連携を強めてまいります。

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