自分のアパレルブランドを立ち上げてみたい、いつか自分のデザインした服を販売してみたい、と考えたことがある人は多いはずです。
近年は、ネットショップやSNSの普及によって、個人や副業でもブランドを立ち上げやすくなりました。自分に合った方法で、アパレルブランドを立ち上げてみませんか。
この記事では、アパレルブランドの立ち上げに必要な費用の目安や販売方法ごとの特徴、ブランドを成功に導くポイントについて解説します。これからブランドを立ち上げてみたい人は、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
- アパレルブランドを立ち上げる場合、ネットショップや実店舗、ポップアップショップなどの選択肢がある
- 初期費用を抑えて始めたいならネットショップ、対面で顧客の反応を確かめたいならポップアップショップ、予算が潤沢であれば実店舗が向いている
- 未経験や副業からでも、個人がアパレルブランドを小規模で始めて育てていくことは十分可能
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そもそもアパレルブランドとは

アパレルブランドは、単に服を販売するだけではなく、コンセプトや世界観、デザインなどを通じて独自の価値を提供します。どんな人に、どんなライフスタイルを提案したいのかというブランドの考え方によって、商品の魅力や価格、ファンの付き方は大きく変わります。
「ブランド」という言葉は、家畜に押す焼き印(brand)が語源とされ、ほかと区別するための目印を意味する言葉です。現在は、名前やロゴだけでなく、商品やサービスを通じて顧客が抱く印象や信頼まで含めてブランドと呼ぶのが一般的です。
アパレルブランドにも、デザイナーの世界観を前面に出す「デザイナーズブランド」、全国の百貨店や専門店などで展開する「ナショナルブランド」、小売店が企画・販売する「プライベートブランド」などの種類があります。個人が立ち上げるブランドの多くは、オーナーの考え方や世界観を軸にした小規模なブランドです。
次項よりアパレルブランドを立ち上げる方法や費用、必要な準備などをわかりやすく解説していきます。
アパレルブランドを立ち上げる費用の目安

アパレルブランドの立ち上げに必要な費用は、販売方法によって大きく異なります。とくに、実店舗を構える場合とネットショップで始める場合とでは、初期費用だけで数百万円以上の差が生じることもあります。
まずは、主な販売方法ごとの費用の目安を見てみましょう。
| 販売方法 | 初期費用の目安 | 主な費用 | 特徴 |
| ネットショップ | 10万円程度 | 商品仕入れ・ネットショップ利用料・広告費など | 少ない資金で始めやすく、副業や個人にも向いている |
| ポップアップショップ | 10万〜100万円程度 | 会場費・什器・装飾・人件費など | 実際に商品を手に取ってもらいながら販売できる |
| 実店舗 | 500万〜1,500万円以上 | 店舗取得費・内装工事・什器・人件費・家賃など | ブランドの世界観を表現しやすいが、初期投資が大きい |
初期費用をできるだけ抑えたい場合は、ネットショップから始める方法が現実的です。
ネットショップであれば、無料から利用できるサービスもあり、店舗取得費や内装工事などの大きな初期投資は必要ありません。商品やブランドの認知度を高めながら、売上に応じて販売チャネルを広げていくこともできます。
一方、ポップアップショップや実店舗は、実際に商品を手に取ってもらえることが大きな魅力です。ただし、会場費や家賃、人件費などのコストが発生するため、ネットショップよりも多額の資金が必要になります。
販売方法にかかわらず必要になる主な費用
販売方法に関係なく、アパレルブランドを運営する際には、次のような費用も発生します。
| 費用項目 | 内容 | 目安 |
| 商品の仕入れ・製造費 | 商品の仕入れやOEM・オリジナル商品の製造費 | 数万円〜数百万円 |
| 梱包資材・配送費 | 箱・袋・ラベル・送料など | 数千円〜 |
| 広告宣伝費 | SNS広告・Web広告・インフルエンサー施策など | 0円〜数十万円 |
| 人件費 | スタッフを雇用する場合の給与・アルバイト代 | 必要に応じて |
| デザイン・撮影費 | 商品撮影やロゴ制作など | 数万円〜 |
| 在庫保管費 | 倉庫利用料や保管スペースの費用 | 必要に応じて |
とくに、ブランドを立ち上げたばかりの時期は何かと物入りで、多くの出費が発生します。そのため、まずはネットショップで小さく始めて売上や顧客の反応を見ながら、商品数や販売チャネルをだんだん広げていくと良いでしょう。
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アパレルブランドの立ち上げ方

アパレルブランドを立ち上げるなら、まずはどこで販売するのかを決めましょう。
実店舗・ネットショップ・ポップアップショップではそれぞれ、必要な費用や運営方法、向いている人が異なります。
ここでは、3つの販売方法の特徴を比較します。
| 販売方法 | 特徴 | メリット | デメリット | 向いている人 |
| ネットショップ | オンラインで販売 | 初期費用が少ない・全国へ販売できる | 集客は自分で行う必要がある | 副業・個人・小規模から始めたい人 |
| 実店舗 | 店舗で販売 | 商品を直接体験してもらえる | 初期費用・固定費が高い | 接客を重視したい人 |
| ポップアップショップ | 期間限定で対面販売 | ブランド認知・顧客の声を得られる | 継続販売には向かない | 商品を手に取ってもらい、顧客の反応を直接確かめたい人 |
ネットショップを立ち上げる
ネットショップでアパレルブランドを立ち上げるのが、もっともリスクの少ない方法です。BASEなど月額料金がかからないサービスを利用すれば、初期費用やランニングコストを抑えてブランドを始められます。
場所を問わず販売できるネットショップなら、日本全国、あるいは海外の顧客にも商品を見てもらえる可能性があります。
とくに最近ではSNSを使って集客も可能なので、立ち上げから集客、販売までが大きなコストをかけずに可能です。
【こんな人におすすめ】
- 初期費用や月額費用を抑えてブランドを始めたい人
- 日本全国・海外の顧客に販売したい人
- 副業や小規模からアパレルブランドを立ち上げたい人
実店舗で開業する
実店舗を構えてアパレルブランドを開業する方法もあります。
実店舗を開くなら、物件を探し、内装やディスプレイを考えて手配し、一定量の在庫を揃えて店頭に並べなければなりません。家賃の支払いなどコスト面の負担を考えても、ほかの方法に比べてややハードルが高い方法です。
ただし、店舗を構えることで、顧客からの安心感を得やすい側面はあります。また、購入する人と会話ができ、直接反応を聞くことができるのも、実店舗ならでは。資金や時間に余裕のある人におすすめの、本格的なブランド立ち上げ方法です。
【こんな人におすすめ】
- 商品を直接手に取ってもらいたい人
- 接客や顧客とのコミュニケーションを重視したい人
- 開業資金や運営資金にある程度余裕がある人
ポップアップショップに出店する
ネットショップで販売しているブランドでも、期間限定でポップアップショップを開催するケースは少なくありません。実際に商品を手に取ってもらえるほか、顧客の反応を直接聞けるため、新商品のテスト販売やブランド認知の向上にも役立ちます。
たとえばBASEなどのネットショップ作成サービスでは、ポップアップに出店できるサービスを提供しているケースもあります。一時的な出店となるので、自分の商品が本当に売れるのかどうか試してみたいと考えている人にもおすすめです。
【こんな人におすすめ】
- ネットショップと並行して対面販売にも挑戦したい人
- ブランドや商品の反応を直接確かめたい人
- ファンとの接点を増やしたい人
ブランド立ち上げをサポートするサービスを活用する方法

アパレルブランドを立ち上げるなら、商品づくりや資金調達など、ブランド立ち上げの準備も重要です。
近年は、クラウドファンディングで資金を集めたり、ブランド立ち上げ支援サービスやOEMを活用したり、専門知識や設備がなくてもブランドを始めやすい時代になってきました。
ここでは、ブランド立ち上げを後押ししてくれる代表的な方法を紹介します。
クラウドファンディングする
最近では、クラウドファンディングを利用してアパレル商品の販売資金を得る方法も。支援者の共感を得られれば、効率よくブランドの立ち上げ資金を調達できます。
クラウドファンディングのメリットは、資金を集めながらプロモーション活動もできることです。ただし、集まった支援金からは、プラットフォームの手数料が差し引かれます。プロジェクトページに力を入れ、ブランドの企画内容を明確に伝えることが重要です。
クラウドファンディングプラットフォームには、新しいものや、理念のあるものづくりへの興味関心が強いユーザーも多いです。熱意が伝われば、ブランドの立ち上げやコンセプトに共感して応援してもらえる可能性もあるでしょう。
また、クラウドファンディングの段階でファンを獲得できると、ブランド立ち上げ後も心強い味方になります。人々を頷かせるストーリーや熱い想いを発信したい場合におすすめです。
【こんな人におすすめ】
- ブランドのコンセプトやストーリーを多くの人に知ってもらいたい人
- 商品販売前から認知拡大やPRにつなげたい人
- ブランド立ち上げ資金を集めたい人
ブランド立ち上げサービス・OEM・ODMを利用する
アパレルブランドを初めて立ち上げる場合は、ブランド立ち上げ支援サービスやOEM・ODMを活用する方法もあります。
ブランド立ち上げ支援サービスの中には、ブランドコンセプトの設計から商品企画、生産、販売方法のアドバイスまで一貫したサポートを提供しているものがあります。たとえば、コンセプト設計から商品企画、試作、量産まで伴走してくれるプラットフォームや、50枚程度の小ロットから企画・生産を引き受けてくれるOEM工場などです。
OEMは、自分で考えたデザインや仕様で専門工場に製造してもらう方法です。また、ODMは、企画やデザインの提案から商品開発、製造までをメーカーに一括して任せられる仕組みです。どちらも、縫製設備や生産ラインを持たなくてもオリジナル商品を製作できます。
これらのサービスを利用すれば、商品づくりの知識や生産体制がなくてもアパレルブランドを立ち上げられます。特にオリジナル商品を販売したいものの、生産方法や商品企画に不安がある人は、頼ってみても良いでしょう。
【こんな人におすすめ】
- アパレルブランド運営が初めての人
- 商品企画や生産について専門家に相談しながら進めたい人
- 失敗するリスクをできるだけ抑えたい人
アパレルブランド立ち上げに向けた事前準備

アパレルブランドを立ち上げる際の必要な準備について、詳しく説明していきます。
| ブランドの企画 | 1.ブランドを通じて実現したいことを言葉にする 2.ブランドやショップのロゴ、名称を決める 3.商標登録をおこなう |
| 開業資金の準備 | 開業資金を用意しておく |
| 商品準備 | 1.サンプルを制作して品質を確認する 2.ブランドタグ、洗濯表示、サイズタグなどを準備する 3.商品写真を撮影する |
| ショップの開業準備 | 1.ショップを開設する 2.開業届を提出する 3.集客をおこなう |
順を追って紹介します。
企画準備
まずは、ブランドやショップのコンセプト、方向性を固めます。誰に、どのような価値を届けたいのかを明確にすることで、商品企画やデザイン、情報発信に一貫性を持たせられます。じっくり考えてまとめておきましょう。
1. ブランドを通じて実現したいことを言葉にする
ブランドのコンセプトには、オーナー自身の価値観や経験、ブランドを立ち上げる理由を反映させることが大切です。
- どのような人に届けたいのか
- 商品を通じて何を感じてもらいたいのか
- 世の中にどのような変化を生み出したいのか
まで掘り下げてみましょう。
価格やデザインに類似点のある商品は数多くありますが、ブランドの背景にある考え方や使命は簡単には模倣できません。オーナーの個性や意志が伝わるコンセプトは、商品企画や接客、SNSでの発信を判断する際の基準となり、顧客がブランドに共感する理由になります。
はじめから整った言葉にまとめる必要はありません。ブランドを始めようと思ったきっかけや、自分が抱えていた悩み、商品を届けたい相手などを書き出し、ブランドの核となる考えを整理してみてください。
2. ブランドやショップのロゴ、名称を決める
コンセプトが言語化できてきたら、その内容をブランド名やロゴへ落とし込みます。
ブランドの名称やロゴは、ショップや商品、梱包資材など、さまざまな場面で顧客の目に触れるため、ブランドの考え方が伝わる表現にこだわりましょう。
一説では、成功しているブランド名には次のような共通点があると言われています。
- アルファベット表記で5〜10文字程度
- 同じ文字が2回以上繰り返す(例:ミュウミュウ(miu miu))
- 硬音(Z, B, T, G, Y, H)が含まれている(例:バレンシアガ、グッチなど)
ブランド名は第一印象や認知度に大きく影響するので、じっくり検討してみてください。
ロゴはCanvaなどのデザインツールで自作できるほか、最近は画像生成AIでロゴ案を作り、デザインの方向性を固める人も増えています。生成AIで作ったロゴを使う場合は、既存のブランドのロゴに似ていないかを確認しておきましょう。また、Instagramで作品を見て気になったデザイナーに、直接DMで制作を依頼する方法もあります。
外注するさいには、カラーバージョンとモノクロバージョン、配置違いのパターンなどを納品してもらうことをおすすめします。複数パターンを用意しておくことで、ネットショップや梱包用品、ノベルティグッズを作るときなど、用途に応じて活用できます。
3. 商標登録をおこなう
商標登録は必須ではありませんが、ブランドを立ち上げる場合は検討する価値があるでしょう。
アパレルは商標登録の多い業界です。同じジャンルで同じブランド名を他者に商標登録されてしまった場合、自分のブランド名が使えなくなってしまうリスクがあります。
特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)のデータベースで検索すると、既存の商標を閲覧できます。立ち上げようとしているブランドの商標などがすでに登録されていないか、あらかじめ確認しておくと安心です。
とはいえ、個人で商標登録を進めるのはハードルが高いため、弁理士に相談してみることをおすすめします。
開業資金の準備
商品を作る前に、販売方法に応じた開業資金を準備しておきましょう。必要な資金は、ネットショップか実店舗かによっても大きく変わってきます。
例えば実店舗を開業する場合、店舗取得費や内装工事費、什器代などで数百万円以上かかるケースもあります。店舗在庫が少ないと印象が良くないため、一定量の在庫を用意しなければなりません。
一方、ネットショップであれば、無料から利用できるサービスもあり、必要な資金は商品の仕入れや製作費、撮影費、広告費などが中心です。そのため、副業や個人でも比較的コストの負担が少なく済みます。
また、ネットショップなら最初から多くの商品を用意する必要はありません。小ロット生産や受注生産を取り入れながら、売れ行きに合わせて商品数を増やしていけばよいので、在庫リスクや初期費用を抑えながら運営できます。
資金調達には、補助金を活用することも可能です。たとえばネットショップを立ち上げた後に使える補助金には、次のようなものがあります。
| 補助金 | 概要 |
| デジタル化・AI導入補助金(旧 IT導入補助金) | 中小企業・小規模事業者が、AIを含むITツール(ソフトウェア・サービス)の導入に利用できる補助金 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 小規模事業者が、経営計画に基づき商工会・商工会議所の支援を受けて行う販路開拓などの取り組みを支援する補助金(公募・審査制、補助率2/3) |
各地方自治体でも補助金制度を用意していることがあるので、各地方自治体に相談するのもおすすめです。
商品準備
企画が固まったら、実際に商品を準備していきましょう。
1. サンプルを制作して品質を確認する
商品を販売する前に必ずサンプルを作成し、品質を確認しましょう。
自分で製作する場合でも、縫製やサイズ感、着心地、洗濯後の縮みなどは実際に使用してみないとわからないことがあります。OEMやプリントサービスを利用する場合も、量産する前にサンプルを確認し、イメージどおりに仕上がっているかチェックすることが大切です。
特に、サイズ感や素材の質感は返品やクレームにもつながりやすいポイントです。販売前に第三者にも着用してもらい、改善点がないか確認しておくと安心です。
2. ブランドタグ、洗濯表示、サイズタグなどを準備する
アパレル商品の販売では、洋服の内側につけるタグなども工場に発注する必要があります。カスガイ株式会社など、アパレルメーカー向けにタグやラベルを製造している専門業者に問い合わせて手配するとよいでしょう。
繊維製品に関しては、顧客に適切な洗濯方法やアイロンの取り扱いを知らせるために、品質表示が必要です。衣料品などの繊維製品は、家庭用品品質表示法にもとづき、繊維の組成や家庭洗濯などの取扱い方法、表示者名などを表示することが義務づけられています。表示方法には、消費者庁によって定められた決まりがあるので、消費者庁のWebサイトで確認してください。
また、アパレル商品に必要なタグの種類も知っておきましょう。下記を参考にしてください。
| 織ネーム(ブランドネーム) | ブランド名やロゴを織り込んだり刺繍したりしたタグ。首元などに縫い付け、どのブランドの服かをひと目で伝える。 |
| 下げ札、値札タグ | 衣服に紐などで繋がっており、商品の値段、サイズなどの情報を表示しているもの。 |
| 洗濯ネーム | 衣服の裏地などについている品質表示。繊維の組成や洗濯・アイロンなどの取り扱い、表示者名、原産国などを記載する。 |
| サイズタグ | SやMなど、商品のサイズを表記したタグ。 |
3. 商品写真を撮影する
ネットショップやSNSで商品を紹介するには、商品写真が欠かせません。販売方法を問わず、SNSで集客するときにも商品写真を使います。
アパレルでは、平置きの写真だけでなく、着用した写真や、素材感・縫製がわかるアップの写真も用意しておくと、購入前の不安を減らせます。撮影はスマートフォンでも可能です。自然光が入る明るい場所で撮る、背景をシンプルにそろえるなど、ブランドの世界観に合わせて撮り方を統一しましょう。
ショップの開業準備
ここからは、ネットショップや実店舗を開業するための準備を、3ステップで解説します。
1. ショップを開設する
開業資金を準備したら、店舗を構えましょう。
ネットショップを開設する場合、開設方法や利用するサービスを決めます。ネットショップの種類はおもに次の2つです。
| 種類 | 特徴 | サービスの例 |
| モール型 | ECモール内に出店するネットショップ。モール自体の知名度があり、セールやキャンペーンの宣伝もモール側が行ってくれるので集客しやすい一方、出店料や販売手数料などのコストが高くなりやすい | Amazon、楽天市場 |
| 独立型 | 独自のネットショップを開設できるサービス。専門知識がなくても管理画面の操作だけでショップを作れ、コストを抑えられる | BASE、Shopify、カラーミーショップ |
モール型はモール自体に集客力があるものの、ショップデザインなどの自由度が低く、出店料や手数料などのコストも高くなりやすいデメリットがあります。コストを抑えてショップのカスタマイズをしたいと考えている人は、独立型のサービスを利用するのがおすすめです。
代表的な独立型のサービスの比較は、以下を参考にしてみてください。
| BASE | Shopify | カラーミーショップ | |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | フリー:0円 レギュラー:3,300円 ラージ:3,300円 プレミアム:22,000円 |
| 月額費用 | スタンダード:0円 グロース:19,980円/月(年払い16,580円/月) | Basic:4,850円/月 Grow:13,500円/月 Advanced:58,500円/月 Plus:368,000円/月〜 | フリー:0円 レギュラー:4,950円/月 ラージ:9,595円/月 プレミアム:35,640円/月〜 |
| 決済手数料 | スタンダード:決済手数料3.6%+40円+サービス利用料3% グロース:決済手数料2.9% | Shopify Payments利用時:3.25%〜3.55%(プランにより変動) | フリー:6.6%+30円〜/有料プラン:2.99%〜3.4%(プランによる) |
| 特徴 | 無料プランでも豊富な拡張機能(BASE Apps)を利用できるSNSやYouTube、TikTok Shopとの連携、海外販売にも対応 | 世界中で利用されている高機能なECプラットフォームアプリ連携やカスタマイズ性が高く、大規模なショップ運営にも対応 | デザインの自由度が高く、本格的なショップを構築できる電話サポートやセミナーなど運営支援が充実 |
実店舗を開業する場合は、物件探しや賃貸契約、内装工事、什器の手配、レジ・決済システムの導入など、開店前に準備すべきことがたくさんあります。また、立地が集客に大きく影響するため、ターゲット層に合ったエリア選びも重要です。
まずはネットショップでブランドを育て、一定の売上を確保してファンもついたタイミングで、実店舗やポップアップショップへ展開するのがおすすめです。販売規模やブランドの成長に合わせて、無理のない方法で開店しましょう。
2. 開業届を提出する
開業届を提出しなくても罰則はありませんが、継続的に販売し、事業として売上を得ていく場合は、開業届の提出対象になる可能性があります。開業届とあわせて青色申告承認申請書を提出すれば、青色申告を利用できるなどのメリットもあります。
3. 集客をおこなう
アパレルブランドを立ち上げたら、ブランドの認知を広げるための集客も欠かせません。
最近は実店舗・ネットショップを問わず、InstagramやTikTok、YouTubeなどのSNSを活用し、ブランドの世界観や商品の魅力を発信することが主流になっています。
SNSでは新商品の紹介だけでなく、制作の裏側やコーディネート例、ブランドに込めた想いなどを継続的に発信することで、ファンとの接点を増やせます。
また、動画コンテンツを活用すれば、商品の質感や着用イメージも伝わるでしょう。
BASEは、Instagramとの商品連携に加え、YouTubeショッピングやTikTok Shopとの連携にも対応しています。SNSで興味を持ったユーザーをそのまま商品ページへ誘導できるため、ブランドの認知から購入までをスムーズにつなげられるのが特徴です。
アパレルブランド立ち上げを成功させるためのポイント4つ

アパレルショップを立ち上げるにあたり、知っておきたい成功のポイントを紹介します。
ブランドコンセプトやターゲットを明確にする
アパレルブランドを成功させるためには、コンセプトやターゲットを明確化することが重要です。
コンセプトは、商品やブランドのベースとなる考え方や構想を意味します。ブランドコンセプトは、ブランドを展開していく上での軸になります。ブランドに込める自身の想いや、なぜブランドを立ち上げたいのかを整理し、売り出していくブランドがどのようなものか決定しましょう。
ターゲットは、ブランドの商品を届けたい人物像のことです。年齢や性別、職業、好みなどを具体的に設定したペルソナ(顧客像)を描いておくことで、商品選びや集客などのマーケティングに活かせます。
また、商品を買ったあと、購入者にどんな気持ちになってほしいかをブランドに反映することも重要です。ブランドコンセプトやターゲットを設計する際は合わせて考えてみましょう。
ターゲットのニーズに合った商品を販売する
アパレルブランドを成功させるためには、流行を追い続けるよりも、ターゲットに合った商品を届けることが大切です。
たとえば、30代女性向けのシンプルな通勤服とアウトドア好き向けの機能性ウェアでは、求められるデザインや素材、価格帯は大きく異なります。幅広い人に好まれる商品を目指すよりも、わかる人にはわかる魅力を持った商品を企画した方が、個人ブランドの強みを活かしやすくなります。
ターゲットのニーズを把握するなら、InstagramやTikTokなどのSNSでユーザーの投稿やコメントを調べたり、競合ブランドのレビューを分析したりする方法があります。
また、ポップアップショップやイベントに出店して直接顧客の声を聞くのも、商品改善や新商品の企画に役立ちます。
類似しているブランドがないか、事前にチェック
ターゲットに合わせてファッショントレンドを取り入れると、今求められている商品を届けやすくなります。一方で、トレンドを取り入れるにあたって注意したいのが、ほかのブランドやショップと類似しすぎていないかどうかです。商品のデザインやブランドコンセプトが似すぎていると、訴訟を起こされるリスクがあります。
イッセイ ミヤケ(ISSEY MIYAKE INC.)の展開する商品「バオ バオ イッセイ ミヤケ(BAO BAO ISSEY MIYAKE)」にデザインが類似した商品について、消費者に誤認混同を生じさせるとして、Avancerを販売するラルジュ社が訴えられた事例があります。結果、イッセイ ミヤケが勝訴し、東京地方裁判所はラルジュ社に対して、侵害行為の差し止めや廃棄、損害賠償の支払いを命じました。
アパレル業界では類似品に対しては比較的寛容だと認識されていますが、著名なブランドなどではたびたび訴訟が起こっています。商品やコンセプトが明らかに重複している場合、顧客にもネガティブな影響を与えてしまう可能性があります。ビジネスをはじめる前に、類似ブランドがないかを一度チェックしておくのがおすすめです。
▶参考:イッセイ ミヤケが「バオ バオ」類似品訴訟でラルジュ社に勝訴、東京地裁が判決
SNSでしっかり宣伝しよう
立ち上げたアパレルブランドの認知を広げるためには、SNSを活用した情報発信が欠かせません。
BASEが実施した「オーナーズ調査2025」では、ネットショップのPR・販促のためにSNSやプラットフォームを活用しているショップは82.7%でした。活用しているSNSではInstagramが89.6%と最も多く、次いでX(39.5%)、Facebook(37.8%)、LINE(16.7%)、YouTube(14.6%)、TikTok(10.6%)と続いています。
▶参考:オーナーズ調査2025|BASE
アパレルブランドでは、商品の魅力はもちろん、コーディネートや着用イメージ、ブランドの世界観を視覚的に伝えやすいInstagramが特に活用されています。また、YouTubeやTikTokを活用して商品の魅力や制作の裏側を動画で発信するブランドも増えています。
BASEは、Instagramとの商品連携に加え、YouTubeショッピングやTikTok Shopとの連携にも対応しています。SNSで商品に興味を持ったユーザーをショップへスムーズに誘導できるため、ブランドの認知拡大から購入までをつなげやすいことが特徴です。
さらに、自分でのSNS運用だけでは届きにくいユーザーへアプローチしたい場合は、InstagramやTikTokなどのSNS広告を活用する方法もあります。SNS広告は少額から配信できるため、新商品の発売やキャンペーンに合わせて少しずつ取り入れてみましょう。
▶︎関連記事:【2025年最新】インスタグラムの攻略にはアルゴリズムの理解が必要不可欠!
アパレルブランド立ち上げのよくある失敗と回避策

ブランドコンセプトや商品に魅力があっても、思うように売上が伸びず、運営が続けられなくなるケースはよくあります。
ここでは、アパレルブランドによくある失敗と、その回避策について解説します。
商品の魅力が伝わる販売ページを作れていない
商品の品質が高くても、写真や商品説明だけでは魅力が十分に伝わらず、購入につながらないことがあります。
アパレルは素材感やサイズ感、着用イメージなど、実際に手に取れない情報を伝える工夫が欠かせません。複数枚の着用写真やサイズ情報、コーディネート例などを掲載し、購入前の不安を減らすことが大切です。
とくにサイズ表は、着丈や身幅、袖丈などの実寸を掲載しておくと、購入者が手持ちの服と比べやすくなります。商品写真の撮り方は、以下の記事も参考にしてください。
在庫を作りすぎて資金繰りに困る
アパレルブランドを立ち上げたばかりの時期は、売れる見込みがないまま商品を製作してしまい、大量に在庫を抱えるケースも少なくありません。在庫が増えると、仕入れや製造にかかった費用を回収できないだけでなく、保管スペースや管理の負担も大きくなります。
在庫リスクを抑えるには、小ロット生産や受注販売を活用し、販売実績や顧客の反応を見ながら少しずつ生産量を増やしていくことが大切です。
まずは在庫リスクの少ない方法でブランドをスタートし、売れ筋が見えてきた段階で生産規模を拡大していくと安全です。資金負担を抑えながら、ショップ運営を行いましょう。
売れるか不安で価格を低く設定しすぎる
ブランドを立ち上げたばかりの時期は、売れるかどうかの不安から、つい価格を低く設定しがちです。しかし、ブランドの服は「このブランドだから買いたい」という理由で選ばれます。価格を下げすぎると、かえって商品が安っぽく見えてしまうこともあります。
価格は、原価に梱包資材や送料、決済手数料、広告費を加えた金額を下限としたうえで、素材や縫製のこだわり、ブランドの世界観に見合う金額で設計しましょう。商品ページやSNSで、生地の産地や製法、デザインに込めた想いを伝えれば、価格に納得して購入してくれる人も現れます。
個人でもファッション・アパレルブランドを立ち上げられる?BASEを活用した成功事例

個人事業主でもアパレルブランドの立ち上げは可能です。実際、BASEのオーナーにも、個人でアパレルショップを立ち上げた人がたくさんいます。
アパレルブランドは利益率を確保しやすい商品も多いものの、売上を伸ばすには集客が欠かせません。競争率も高いため、アパレル事業を長く続けるのはなかなか大変です。
そんな市場環境でアパレルブランド経営に成功しているのはどんな人たちなのか、事例として紹介します。
未経験から染めの技術を磨き、ネットショップを起点にブランドを広げた「KODAI YASUNO」
「KODAI YASUNO」は、染色を施したアパレル商品を販売するブランドです。オーナーの安野さんは大学でマーケティングを学び、服飾や縫製の経験はありませんでしたが、専門学校へ通いながら独学で染めの技術を磨き、試行錯誤を重ねてブランドを立ち上げました。
ブランドの立ち上げ当初は、固定費を抑えられるという理由でネットショップから販売を開始。ブランドとして確立するため、チープに見えがちなフリマサイトではなく独立型のネットショップを選び、ブランドのイメージを大切にしながら商品を届けています。BASEを始めたらすぐにショップを構築でき、操作のしやすさを感じたといいます。
現在は、商品制作や撮影、発送などの作業をスモールチームで行い、ポップアップにも出店。新作開発にも取り組める体制へと成長しています。
初期費用を抑えてネットショップから始め、技術とブランドの認知を少しずつ高めてきた過程は、未経験からアパレルブランドを立ち上げたい人にも参考になるでしょう。
オリジナルデザインでファンを増やすアパレルブランド「0123sies」
「0123sies(サンジー)」は、オーガニックコットンを使ったベビー・こども服を展開するアパレルブランドです。「より少なく、より良いものを。」をコンセプトに、ハサミで切るとTシャツとしても着られるロンパースなど、長く着られる服づくりを大切にしています。
ブランド名は、上下一体型のベビー服を指す「onesies(ワンジー)」と、0〜3歳の子どもが日常的に着る服であることを掛け合わせたものです。オーナーの床川咲子さんは、会社員として働きながら育児をするなかでブランドのアイデアを得て独立し、縫製未経験からブランドを立ち上げました。ブランドの世界観を大切にしながら、SNSを通じてファンとのつながりを築き、個人でブランドを成長させています。
ブランド立ち上げ当初からBASEを活用し、ネットショップを運営しています。商品の企画やデザインに注力しながら、自分たちのペースでブランドを育ててきました。販売だけでなく、SNSでブランドのストーリーや制作の裏側を発信することで、ブランドへの共感を生み、リピーターの獲得にもつなげています。
0123siesのように、明確なブランドコンセプトを持ち、SNSとネットショップを組み合わせてファンを増やしていく手法は、個人でアパレルブランドを立ち上げたい人にとって参考になる成功事例といえるでしょう。
アパレルブランド起業時にあると有利なスキル・経験

アパレルブランドを立ち上げるにあたり、服飾やデザイン、マーケティングなどの専門スキルは必須ではありません。実際に、未経験からスタートし、外部サービスや専門家の力を借りながらブランドを成長させているケースも数多くあります。
それでも、商品づくりやショップ運営、集客などに関する知識や経験があると、ブランド運営に役立ちます。ここでは、持っていると役立つ代表的なスキルや経験を紹介します。
アパレル業界での知識・経験
アパレル業界での知識や経験があると、生地の種類や縫製方法、サンプル制作から量産までの流れがわかるため、工場やOEMメーカーとのやり取りをスムーズに進められます。
また、アパレル業界では春夏・秋冬のシーズンごとに商品を企画・生産するのが一般的です。販売時期から逆算して生産スケジュールを組めるのも、業界経験がある人の強みです。
服飾専門学校などで学ぶファッションの知識
服飾専門学校などでは、デザイン画の描き方やパターン(型紙)制作、縫製、素材の知識などを体系的に学べます。
服の構造を理解していると、デザインの意図を工場や職人に正確に伝えやすくなり、サンプルの修正点も具体的に指摘できます。社会人向けの夜間コースや短期講座を設けている学校もあるため、ブランドを運営しながら学ぶことも可能です。事例で紹介した「KODAI YASUNO」のオーナーも、専門学校に通った経験があります。
ブランド経営の経験やマーケティングの知識
ブランド経営の経験があると、売上や原価、在庫の数字を見ながら、生産量や販売計画を判断できます。さらにネットショップの運営経験があれば、商品登録や受注管理、売上分析などもスムーズに進められるでしょう。
また、マーケティングの知識があれば、ターゲットに合わせたSNSの発信内容を設計したり、広告の配信先を絞り込んだりと、限られた予算で効率よく集客できます。
アパレルブランドの立ち上げに関するよくある質問

ここでは、アパレルブランドの立ち上げを検討している人からよく寄せられる質問について回答します。
未経験でもアパレルブランドを立ち上げられますか?
はい、未経験でもアパレルブランドを立ち上げることは可能です。実際に、デザインや服飾の専門知識がない状態からブランドを始め、商品企画やショップ運営を続けながら成長している事例も少なくありません。
最近は、BASEのようなネットショップ作成サービスに加え、OEMやブランド立ち上げ支援サービスも充実しています。商品の製造や販売方法をサポートしてもらえるため、すべてを自分で行う必要はありません。まずは小規模で始め、運営しながら必要な知識や経験を身につけていくことが大切です。
副業でもアパレルブランドを立ち上げられますか?
副業からアパレルブランドを始めることは十分可能です。特に、ネットショップを活用すれば実店舗を構える必要がなく、初期費用や月額費用を抑えながら運営できます。
また、小ロット生産や受注販売などを活用すれば、在庫リスクも抑えられます。本業を続けながら商品の反応を確認し、売上やファンが増えてきた段階で販売規模を拡大していく方法も一般的です。
アパレルの起業は儲かりますか?
アパレルブランドは利益率の高い商品も多くありますが、必ず儲かるとは限りません。売上は、商品の魅力だけでなく、価格設定や集客、リピート購入につながるブランドづくりなど、さまざまな要素によって左右されます。
ネットショップを活用すれば、月額費用を抑えて運営できます。ターゲットを明確にした商品企画やSNSでの情報発信を継続し、ブランドのファンを増やしていくことが、安定した売上につながるポイントです。
まとめ
アパレルブランドの立ち上げ方には、実店舗を開業する方法だけでなく、ネットショップやポップアップショップなど、さまざまな販売方法があります。ブランド立ち上げ支援サービスやOEM、クラウドファンディングなどを活用することで、商品づくりや資金調達を進めることも可能です。
とくに、未経験の人や副業で始めたい人は、初期費用や月額費用を抑えられるネットショップから小さくスタートするのがおすすめです。
BASEのようなネットショップ作成サービスを活用すれば、自分のブランドや世界観を表現しながら、無理のない規模で販売を始められます。
ブランドを立ち上げた後は、ターゲットに合った商品づくりやSNSでの情報発信、顧客の反応をもとにした改善を積み重ねることで、少しずつファンを増やし、ブランドを育てていきましょう。
ブランドコンセプトの整理からはじめて、自分に合った販売方法で一歩を踏み出してみてください。
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