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プレスリリースを始めませんか?
新製品を発売する際や催事を行う際、SNSだけの情報発信に留まっていませんか?
SNSによる情報発信の多くは個人に向けて発信されるものです。SNSでの情報は流れていきやすく、お客様の気に留めてもらいづらい側面も否めません。
「プレスリリース」という言葉をご存知でしょうか?
テレビや新聞、雑誌、Webメディア等の報道機関に向けて自社製品やイベント事などの情報を提供、告知、発表することです。
「それは大企業がすることでしょう?」
「私のブランドなんてプレスリリースを出すほどでは…」
「プレスリリースを配信したところで誰も取り上げてくれないだろう(くれなかった)」
そんなふうに根拠も無く、一方的に決めつけたり諦めたりしていませんか?
実はメディア掲載実績を持ついくつかのBASEショップは、「BASE」内機能である「プレスリリース配信」Appを活用しています。
そこで今回は、セミナーにて、フリーペーパー『美少女図鑑』シリーズの創刊&運営で知られる新潟の企画デザイン会社、株式会社テクスファームよりクリエイティブディレクターの加藤雅一さんを講師に招き、ブランド価値を高めるための、メディアや記者に取り上げられやすいプレスリリースのコツをお訊きしました。
加藤 雅一(かとう まさかず)氏
株式会社テクスファーム取締役社長/クリエイティブディレクター
1977年、新潟市生まれ。フリーペーパー『新潟美少女図鑑』の運営および、企業の広報企画&制作ディレクションを行っている。クライアント企業は新聞社、教育機関、アパレルブランド、飲食店など多岐に渡る。「使いやすさ」「分かりやすさ」を重視したクリエイティブがモットーで「ユーザビリティ」や「デザイン思考」をテーマにセミナー講師を務めることもある。地元タウン誌で昭和歌謡曲をテーマにしたコラム連載も持つ。
プレスリリースとはなにか
ショップで新商品を発売するときや、クラウドファンディングを始めるさいに、新聞やオンラインメディアなどに取り上げられると、大きな効果が期待できますよね。しかし、SNSで商品を公開してもなかなかメディアに取り上げられない…と悩んだ経験はありませんか?
プレスリリースとは、テレビや新聞、雑誌、Webメディア等の報道機関に向けて自社製品やイベント事などの情報を提供、告知、発表することで、企業がメディアに取り上げられるために働きかける方法の一つです。
メディアに掲載されることで、始めて商品を購入するお客様でも、その商品のクオリティに安心感を持ったり、そのショップ自体の社会的信用の獲得にもつながります。
この記事を読むと、基本的なプレスリリースの書き方やNGワード、注目されるために必要な言葉選びの知識を身につけることができるようになります。ぜひみなさんも、良質なプレスリリースを打って、注目される新商品販売に挑戦してみてください!
メディアからの注目を引き付けるプレスリリースを書くためのポイント4選
①プレスリリースは「基本の型」に沿って書く
報道機関のプレスデスクはすごく多忙。地方の新聞社でも、1日に100~200件程のプレスリリースが送られてきます。
そのため、注目されるには、メディアの目を引く簡潔な文章を書く必要があります。プレスリリースを選定するディレクターにとって視認性が悪くなってしまう可能性があがるので、文章の構成にむやみに凝る必要はありません。
文章を書く際に使える、プレスリリースの「基本の型」があるので、紹介します。
プレスリリースの文章構成
1.タイトル
2.リード文
3.本文
4.概要紹介
5.参考URL
6.問い合わせ先
1. タイトル
プレスリリースの顔となるパートです。誰の目にもとまるような、洗練されたわかりやすい文に仕上げましょう。インパクト重視で内容がわかりづらいよりも、ニュース原稿にそのまま使えるような、事実をコンパクトにまとめているものの方が印象に残ります。
2. リード文 + 3.本文
リード文とは、本文の前にある導入の文章です。「株式会社OOでは、OOOに関する新しい商品を販売します」など、本文に入る前に、大切な情報要約した一文でディレクターの興味を引き付けましょう。また、本文では商品に使用している素材へのこだわりや、お客様のニーズ、作成した背景などを書きましょう。
4. 概要紹介
新商品や、実施するクラウドファンディングについての詳細を記載します。
・いつその商品が販売されるのか
・どこで販売されるのか
などを紹介しましょう。
事務的な文章になってもOKなので、わかりやすく、簡潔に書くことが大切です。
5. 参考URL
事前に具体的なイメージを持ってもらうため、商品やイベントに関する参考URLがあれば掲載します。また、その商品のイメージ写真があると、いっそう注目度が高まります。
6. 問い合わせ先
意外と忘れがちなのが、問い合わせ先。せっかくメディアがプレスリリースの内容に興味を持っても、連絡先がわからなければ取材に来てもらうことはできません。すぐに連絡のつくメールアドレスや電話番号を必ず最後に記載しましょう。
②取り上げられやすい話題を提供する
オーナーズが新商品を「メディアに取り上げてほしい」と思っているのと同様に、報道機関や雑誌、webニュースも、良質なニュースを見つけたいというニーズがあります。
しかし、毎日報道機関に通達されるプレスリリースの数は膨大です。そこで大切なのは、メディアに「この商品は取材しないと損だ!」「この商品は取材のしがいがありそうだ!」と思われることが重要です。
報道デスクの記事さがしの手がかりとなるようなリリース
報道デスクは短時間でニュースをピックアップしなければならないので、そのままニュースの原稿になりそうな文章や写真が掲載されているプレスリリースだと、実際にメディアでも報道されやすくなります。
まずは「基本の型」に沿っていること、そしてその商品をイメージできる写真が載っていることが大切です。また、商品作成の背景などが小話として記載されていると、商品を報道するさいのストーリーとなって、ディレクターにとってもおもしろい取材になるかもしれません。
客観的な情報を載せる
プレスリリースをメディアに配信するさい、過剰なセールストークはNGです。
報道機関はニュースになる話題をさがしているので、なるべく情報は客観的にまとめましょう。つい気持ちがこもりすぎて商品への思いばかり伝えてしまうと、客観性が失われ、逆に商品に対するイメージを下げてしまいます。
消費者のメリット、市場に関するデータ、使用した素材についての情報を簡潔にまとめて、そのままニュース原稿に使えるよう意識してみましょう。
③5W1H+Vを明確に
わかりやすい文章を書くうえで、Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)が明確である文章であることは必須です。
しかし、商品の魅力を伝えるうえで最も重要なのは「V」。つまり、「Value(価値)」を語れているかという点です。
Valueとは、商品・サービスの価値。他社とちがう点や、なぜその商品を販売することがニュースになり得るのかなど、自分の商品の価値を徹底的にさぐりましょう。
例えば、アクセサリーショップが新商品を販売するさいのプレスリリースです。
「かわいいアクセサリーを販売します。」
「お母さんのアクセサリーをリメイクしたかわいいアクセサリーを販売します。」
以上の二つでは、後者の方がメディアからの注目を得ることができそうですよね。
そもそも「自分の商品のどこにValueがあるのかわからない…」ということがないように、商品設計の時点でこれから作成する商品の「Value」について考えておくと、より価値の高い、思いが乗った商品を作ることができるかもしれません。
④「飽きられ言葉」を避ける
プレスリリースの文章や商品説明文を書いてるときに、なんだかピンとこない、ありきたりでな文章になってしまったと感じることはありませんか?
そんなときは「飽きられ言葉」を使ってしまっているかもしれません。「飽きられ言葉」とは、すでに多種メディアで使い古されたため、パンチが弱くインパクトに欠けるものになってしまったワードのことです。
例えば、フード関連ショップは「こだわりの」「厳選した」食材を使用した「逸品」ですと言われても、目新しさはありません。それは言葉選びのせいです。「飽きられ言葉」を使ってしまうと、特色が逆に薄れてしまい、読んでも心に刺さりません。わかりやすく簡潔でありながら、差別化はできる文章を書くためにも、言葉には細心の注意を払いましょう。
目に留まるプレスリリースを作るためには、コピーライティングの本を読んでみたり、いいなと思った言葉をメモ帳に溜めていったりと、言葉の引き出しを増やす努力も必要かもしれません。
プレスリリースの送り方
ここまで書いたとおり、良いプレスリリースを書くことができたら、じっさいにメディアに送ってみましょう。送り先は新聞社やWebメディア、雑誌社などの中から、ショップの商品に合うものを選びましょう。メディアの担当者と面識がない場合は、送り先は各メディアのプレスデスクが窓口になります。faxやメール、郵送など、配信手段はたくさんありますが、メールと、「BASE」のAppを使っての配信がオススメです。
送りたいメディアがある場合はメールでの送信がおすすめ
「このメディアに見てもらいたい…!」というコダワリがあるのであれば、そのメディアに対しメールでアプローチするのがおすすめです。
メールは文字の強弱やカラーを付けることができるので、文章にメリハリが出て、より伝わりやすい文章を作ることができます。写真も複数枚添付できるので、ニュースを選定するデスクや、取材現場のディレクターが使う時間を省いてあげる効果もあるので、伝わりやすいプレスリリースとなるでしょう。
くれぐれも本文も無くリンクのURLだけを送って終わりということのないようにしましょう。冒頭のあいさつ文はは、ニュースの導入や掴みになるので気を抜かずに書きましょう。
「プレスリリース配信」Appを利用しよう
「プレスリリースを書いたけどメディア担当者とのコネがない」という方がほとんどじゃないでしょうか。そんな時はニュースリリース配信サービスを利用しましょう。「BASE」のAppには、プレスリリース配信サービスの<Value Press>と連携した「プレスリリース配信」Appがあります。このAppでは、プレスリリースをかんたんに、かつ多くの記者に配信することができます。一度のプレスリリースで約1,000名の記者へ配信することができるのが魅力です。
記者の目に留まればショップ情報がメディアの記事として取り上げられることに繋がります。まずは多くの人の目に触れ、たくさんの人に知って欲しいということを目標としているのであれば、こうしたサービスはおすすめです。
最後に
今回は、メディアや記者の注目を集めるプレスリリースのコツについてお話を伺いました。
プレスリリースを書くにあたっての「基本の型」やさけるべき「飽きられ言葉」など、ぜひ参考にしてみてくださいね!
BASEでは、ショップオーナーの皆さまのためになる様々なセミナーやイベントを定期的に開催しています。ぜひチェックして皆さまも参加してみてください。