年を追うごとに市場が大きくなっていっている、ネット通販の市場規模。平成30年度の経済産業省の報告書によれば、日本国内のBtoCのEC市場規模は約18兆円に拡大。
ソーシャルメディアやスマートフォンの普及により、今後ともこの勢いは伸びると考えられます。
楽天やAmazonといった大手モール型ECサイトだけではなく、私たちが運営する「BASE」のような”ネットショップ開業をかんたんにしたサービス”の隆興も、ネット通販市場拡大の要因と言えるでしょう。
しかし、ネットショップの開設がかんたんになったと言っても、実際に商品を売って利益を出すには、対応すべき事柄がいくつも存在します。
そこでこの記事では、ネットショップを開業するために必要な手順をご紹介しつつ、成功するネットショップのポイントについても解説したいと思います。
目次
STEP0. ネット販売は個人でもできる時代
まず大前提として、ネット販売は今や事業者だけでなく個人でも十分にやっていくことができるビジネスとなっています。
事実、「BASE」が2020年に行ったオーナー調査によれば、ショップ運営している方の77.1%が「個人」という結果になりました。

というのもかつては、ネット販売といえば品揃えの良さや全国のお客様をターゲットにできる(マス的思考)、すぐに手元に届くなどが重視されていましたが、昨今ではその潮流が下記の画像のように変わりつつあるからです。

誰もがSNSを通して世界中に発信できるようになったからこそ、ネット販売の潮流も変わりつつあり、個人でも企業でも誰にでもチャンスが存在する時代となりました。
また下図のように「D2C」というワードが右肩上がりで上昇していることが示す通り、企業においてもネットショップを通して、消費者により近く販売していくことが主流となってきています。
google trendより過去5年の「D2C」の推移
さてそんなネット販売をどのように始めていくのか?基本的には個人でも法人でもやり方は変わりません。STEPごとに解説していますので、参考にしてみてください。
▼個人でネットショップを開業する方法について、こちらの記事もご覧ください。 br>
STEP1.ネットショップで販売したい商品を決める
「ネットショップを開業したい!」と思ったさいにまず考えるべきは、「何を売るか?」というポイントです。
実店舗で実際に商品を売られている方は、そう悩むことはないと思いますが、もしネットショップをやってみたい、という気持ちが先行している方は、まずは売る商品を考えてみてください。
ネットショップで売れるものは様々。仕入れ販売?オリジナル製品を販売?

商品選びは大切ですが、そもそも「自分で作ったものを売る」のか「仕入れたものを売る」のかを、まず考える必要があります。
仕入れ販売はビジネスの基本、「安く仕入れて高く売る」を実際に行っていくわけですが、売れる商品を安価で手に入れるのは、想像以上にハードルが高いです。
下記の記事なども参考にし、何を売るのが自分にとってベストなのか、検討してみてください。
上記の記事でも解説していますが、これからのネットショップに求められるのは、ファンを獲得できる魅力的な商品やストーリーです。

「BASE」オーナーズは、オリジナル商品の販売が多い
なおネットショップ開設実績4年連続No.1の「BASE」では、仕入れ販売よりもオリジナル製品を販売している方が多数派です。

2019年にショップオーナーさんに実施したアンケートでは、個人でショップを運営されている方のうち、74.5%の方は自身で製作された商品を販売している、とのことでした。
自分で作った洋服、実店舗で販売している商品、自分で撮った写真、ハンドメイドのアクセサリー、さらにはセミナーや主催イベントのチケットなど、さまざまなものを販売されています。
※下記のショップオーナー様の事例では、未経験からアパレルECに挑戦された経緯や、その過程を語っていただいています。
売れるジャンル・商品を知っておこう
仕入れ販売するにせよ、自身で製作するにせよ、「実際にどんなものが売れているか?」を事前に知っておくことは重要です。
また単純に売れる商品のジャンルだけでなく、そこに付随する条件によっても、ネットショップで売れる売れないが変わってくることもあります。
こちらに関しても、先ほど紹介した下記の記事で解説していますので参考にしてみてください。

また実際に「BASE」のショップをのぞいてみて、どんな商品を販売しているのかをその目で確かめてみると、何かヒントが得られるかもしれません。
STEP2.コンセプトとショップ名を決める

売る商品が決まったら、ショップ名(ブランド名)とコンセプトを考えましょう。売れるショップになるためには、もっとも重要な工程、といっても過言ではありません。
なぜならリアルな店舗と違い、インターネットには無数の商品があふれているからです。
そんな中でわざわざ自分の商品を買っていただくためには、自分のショップで“買い物する理由“を人々に伝える必要があります。
ほかのショップではなく、なぜ自分たちのショップでその商品を買う必要があるのか? それを明確に伝えるためにも、「コンセプト」を明文化させておくことが必須なのです。
あなたが売る商品を購入していただきたいお客様は誰ですか? また、そのお客様はあなたの商品によって、どのような価値を手に入れますか? この二つを十分に検討した上で、あなたのショップ名とコンセプトを考えましょう。
コンセプト、って?
コンセプトを考えろ、と言われても、いきなりはイメージできないですよね? たとえば極端な例ですが、下記のように「誰に」「どんな価値を?」が明文化されているものが、コンセプトと言えるかと思います。
<コンセプトの例>
・生ハム専門店生ハム.COM
・無添加タレにこだわった[味付ジンギスカン]販売ならジンギスカン.COM
・昭和11年の創業以来、70年間作業服・安全靴一筋
▼「あなたのネットショップのコンセプトを強化する11のポイント」という記事でも、コンセプトについてくわしく解説しています。
「BASE」オーナーズの事例も参考に

コンセプトやショップ名を考えるのが難しいと感じたら、「BASE」オーナーのインタビュー記事も参考にしてみてください。
直接的に言及しているわけではありませんが、各ショップオーナーがどのような想いで商品を作り、どんなショップ名にしたのかを知ることができます。
なお、ショップ名に関しては▼「ネットショップのネーミングのコツ!3つのポイント」の記事でも解説しています。ショップ名の候補が出たら、ねんのため確認してみてください!
”買う理由”はコンセプト以外でも作ることができる
コンセプトを決めることが重要なのは、お客様に「あなたのショップで買う理由」を作るため。しかし、「買う理由」を作る方法はコンセプトだけではありません。
ネットショップにおいては、コンセプト以外にも「商品」や「価格」「伝え方」などによって差別化し、「あなたのショップで買う理由」を作ることも可能です。
出来ればコンセプトを考えるタイミングで、差別化についても検討し、STEP3の商品準備に生かしましょう。くわしくは下記の記事で解説しています。
ブランド名の付け方は?
コンセプトが定ったらショップ名(ブランド名)を考えましょう。ブランド名があることによって、指名買いやSNSによる拡散性も高まります。

特に最近の購買傾向としては、「何を買う」かよりも「誰から買うか」を重視している購買層も多いため、リピーターを獲得してどんどん売上を伸ばしていくにはブランド名はしっかり考えておく必要があります。
ブランド名は極論なんでもいいのですが、いいアイデアが思い浮かばない場合は下記のようにいくつかの発想法があります。
「連結法」「擬人法」「語頭・語尾法」「オノマトペ法」「ダジャレ法」「アルファベット表記法」など。
くわしくは下記の記事で解説していますので参考にしてみてください。
STEP3. 商品を準備する

仕入れ販売にするのか、オリジナル商品を作るのか、そしてコンセプトが決まったら実際に売る商品を準備していきましょう。
商品を仕入れる方法
商品を仕入れる方法というのは「ネットの卸し会社で仕入れる」といった方法や、展示会で仕入れるといった方法までさまざま。
それぞれにメリットデメリットがあるため、まずは下記の記事を確認し、自分に合った仕入れ方法を検討してみましょう。
なおドロップシッピングといって、メーカーや仲介業者からそのままお客様へ発送する形態もあります。ドロップシッピングについては下記の記事でまとめていますので、こちらもご確認ください。
オリジナル商品を作る方法
オリジナル商品を作る方法については、自分で一から企画して工場を手配する〜といった方法をイメージしがちですが、それ以外にも方法はあります。
たとえばOEMといって、もう既にノウハウを持っている工場やメーカーに依頼をして商品企画から製造まで委託することもできます。※たとえば「香水 OEM」で検索すると多くの企業が出てきます。
また「BASE」では<AYATORI>というサービスと連携し、誰でもかんたんにアパレルのオリジナル製品を作れるように支援も行っています。
<AYATORI>には、アパレルの専門知識を持つ方がいらっしゃるので、まだ何を作るか決まっていないという段階からでも相談することもできます。
「BASE」では受注販売できる、簡易的な商品製造支援も行っています

ここまで読まれた方の中には、「自分で商品作るのって、難しくない?」と思われた方もいるかもしれません。
しかし、すぐにあきらめる必要はありません。「BASE」ならmonomyやpixivFACTORYといったオリジナルグッズ製造サービスと連携しているため、かんたんに自身の製品を製造することもできます。
しかも受注生産の形なので、在庫リスクもありません。
「オリジナルグッズを簡単作成。在庫リスクなくBASEでネットショップを運営する方法」という記事で、くわしく解説しています。
STEP4. モール型?ASP型ネットショップ?おすすめのネットショップサービスは?

商品とショップ名が決まったら、いよいよ開業に向けて準備をはじめます。ネットショップを作成する方法としては大きく「モール型ネットショップ」と「ASP型ネットショップ」という選択肢があります。
モール型というのは、たとえばAmazonや楽天のように、多数のショップが集まっている形態です。一方、ASP型ネットショップというのは、「BASE」のように自分のネットショップを作って自分で集客するタイプになります。
潤沢な資金力がない場合は、ASP型ネットショップがおすすめ
モール型・ASP型それぞれのメリットデメリットは下記の記事でくわしく解説していますが、潤沢な資金力がある場合をのぞいては、ASP型ネットショップをおすすめします。
というのも、モール型のショップは、モール自体がたくさんの人を集客してくれるので、一見売れやすそうに思えるのですが、一つひとつのショップが没個性化してしまい、ブランド化しにくい、というデメリットがあるからです。
没個性化してしまうと、結局モール内での顧客の獲得競争がはじまってしまいます。
すると、広告を打ったり価格を抑えたり、といった施策が必要となる場合もあり、資金力がない場合、非常に厳しい戦いを強いられることが想定されます。
時代の潮流を考えると、ASP(独自ショップ)型ネットショップのデメリットも薄くなりつつある

ASP型ネットショップの最大のデメリットとして語られることの多い項目に、「集客力」があります。
実際、「BASE」をはじめとした独自ショップでは、モールのように勝手に人がやってくるわけではないので、自分でお客様を集めてくる必要があります。
しかし昨今では、SNSの発達により、個人でもかんたんに発信ができる時代になりました。
そのため、上手くSNSを活用することができれば、「独自ショップの集客」というのはもはや弱点ではなく、ASP型ネットショップならではの強みになっているのです。
実際に「BASE」オーナーズへのアンケートでは、じつに95%以上のオーナーが集客のためにSNSを活用していました。
モール型ネットショップは立ち上げまで時間がかかる点も考慮する必要
もしモール型を選ぶにしても「立ち上げまで時間がかかる」という点はあらかじめ頭に入れておいてください。
実際に「BASE」と同時にとあるモール型ネットショップも立ち上げたオーナー様にお伺いすると、モール型ネットショップでは立ち上げまでに1ヶ月以上時間がかかったそうです。
もちろんそれは、純粋な立ち上げ時間だけでなく、審査などさまざまな工程があるのですが、「明日からはじめたい」と思っても出来ないということは知っておきましょう。
ネットショップ作成サービスのおすすめは?

ここまでお伝えしてきた通り、潤沢な資金がない場合や、立ち上げまでの時間がない場合はASP型ネットショップがおすすめ。
ただし一口にASP型ネットショップと言っても「無料」のサービスと「有料」のサービスが存在します。
ざっくりと無料サービスと有料サービスを比較すると以下のような違いがあります。
無料サービス | 有料サービス | |
---|---|---|
機能 | 基本的な機能に大差はないが、有料サービスは、より複雑なこともできる傾向にある。 | |
デザイン | Javascriptなどを活用したい場合は、有料の方が拡張の幅が広い。 そうでない場合は差がほとんどない。(無料でもHTML・CSSは編集できる) |
|
集客 | 明確な差はない。 | |
月額費用 | 無料 | 有料 |
手数料 | やや高め | やや低め |
どちらがいいか?は一概に断言することはできません。傾向としては、無料サービスは「始めやすいが拡張性が低い」、「有料サービスは始めにくいが拡張性が高い」傾向にあると思います。
有料型は専門知識が必要な場合が多い

またもう一つの注意点としては、有料のネットショップ作成サービスは実際にショップを立ち上げようと思うと、専門知識やノウハウが必要な場合が多いです。
たとえばショップのデザインなどでは、コードを書く必要がある場合も多いですし、それだけでなくく、日々の運用で扱う管理画面も難しいことが多く、結局ノウハウを持つ会社を頼らざるを得ない状況になることも。。。
そのため、外注費など余計なお金と時間がかかってしまうのです。
そういったことも踏まえて、どのサービスを利用してネットショップを作成するか慎重に検討する必要があります。
無料のネットショップ作成サービス
・BASE

・STORES

・メルカリShops

・Cafe24

有料のネットショップ作成サービス
・カラーミーショップ

・Makeshop

・ショップサーブ

・Shopify

STEP5.ネットショップを開業
利用するネットショップ作成サービスを決定したら、いよいよネットショップの開業です。モール型であればモールへの出店、ASP型ネットショップであればショップの開設を行います。
「BASE」なら、かんたん3STEPでショップ開設が可能

通常、ネットショップを開設するには、出店申請や各種手続などさまざまな工数と時間が必要になる場合が多いものですが、「BASE」の場合、非常にかんたんにネットショップの開設が可能です。
「BASE」の登録ページから、「メールアドレス」「パスワード」「ドメイン名(ショップのURL)」を入れれば、すぐに自分のショップを開設することができます。
なお「BASE」がどんなサービスなのか知りたい場合は下記の記事をご覧ください。
登録方法やドメインって何?という疑問などは、下記の記事でくわしく解説しているので、まずは記事を見ながら実際に登録してみてください(登録やショップ開設に、いっさいお金はかかりません)。
\参考記事はこちら/
STEP6.ネットショップの決済方法を決める

「BASE」であれ、その他のネットショップであれ、開設後には決済方法を決める必要があります。
決済方法としては、郵便振替、銀行振込、代金引換、クレジットカード決済、コンビニ決済などいろいろありますが、もっとも重要なのがクレジットカード決済です。
というのも、2018年に総務省が行った調査データでは、約7割の方がECの決済でクレジットカードを選択しているからです。
そのため、ネットショップを開設するさいには、クレジットカード決済が導入できるか?という点は、かならず事前に調べておく必要があります。
クレジットカード決済が”すぐに”利用できるかも重要
最近では、多くのネットショップ開設サービスでクレジットカード決済が導入できるようになっていますが、実際にサービスを決めるさいには”すぐに“クレジットカード決済が使えるのか?という点も確認しておく必要があります。
というのも、一部のネットショップ開設サービスでは、クレジットカード決済の利用には審査が必要で、審査に通るまではクレジットカード決済を導入できないからです。
そのため、ネットショップを開設するさいは、クレジットカードがショップ開設後すぐに使えるのかをかならず確認しましょう。
「サービス名 クレカ決済 即日」で検索
とはいえ、検討しているサービスが、すぐにクレカ決済を導入できるか、審査が必要なのか、なんてわからないですよね?
そんなときは、「サービス名 クレカ決済 即日」で検索してみてください。そのサービスで、クレカ決済がすぐに導入できるのかがわかるはずです。
なお、「BASE」ではエスクロー決済の形を取っているため、クレカ決済をふくめたさまざまな決済方法を、申請後すぐに利用することができます。※一部例外もあります。詳しくはこちら。
「BASE」ではAmazon Payもワンタッチで導入可能

2021年からAmazon Payも利用できるようになっています。これによって、購入者側のハードルがかなり下げられることになるため、ぜひ導入してみてください。
導入方法も非常にかんたん。管理画面からチェックを入れるだけで利用できるようになっています。

くわしくは下記の記事をご確認ください。
STEP7.商品登録や配送の準備
決済手段が導入できたら、いよいよ商品の販売へ向けた準備が必要となります。販売ページを整えたり、商品写真を撮って商品ページを作ったり、とさまざまなステップがあります。
具体的には以下のような工程があります。
・商品撮影
・商品登録、説明文の作成
・価格設定
・梱包
・在庫管理、発送
・お客様対応
商品写真は購入を後押しする大切な武器
実際に商品を手にとって触れることのできないネットショップでは、「商品写真」がもっとも大きな販促ツールとなります。
そのため、ターゲットに刺さる魅力的な商品写真を撮影することは必要不可欠です。
ただしお金をかけなければならないということではありません。実際に「BASE」を利用されているショップでも、撮影はスマホのみという方も多くいらっしゃいます。
重要なのは、機材ではなくどういった写真を撮るか?ということ。
下記の記事で詳しく解説していますので、商品写真について自分でできそうなことを考えてみましょう。
「BASE」で売れているショップの説明文の文字数は650文字以上?しかし重要なのはそこではない

商品写真とともに、購買を後押しするのが「商品説明」です。「BASE」の調べたデータでは、売れているショップの説明文は650文字以上という結果も過去にはありました。
しかし、重要なのは説明文の長さではなく内容です。
売れる商品説明文を書くためには「ベネフィット」「不安解消」「情報の具体化」などさまざまなポイントを押さえることが重要です。
これについては下記の記事で、具体的な書き方まで解説していますのでぜひ参考にしてください。
価格設定はココを押さえておこう
商品登録をするさいには、商品価格も入れる必要があります。実際には商品を仕入れたり作ったりする段階で緻密に計算する必要がありますので、下記の記事を参考に商品価格についても理解しておきましょう。
商品の販売価格は「原価率」から求める方法や「利益率」から求める方法などがあります。
加えて、お客様に対して与えたい印象などで価格を上下させることもあります。詳しくは下記の記事で解説しています。

梱包はとにかく丁寧に。そして一手間を加えよう
ネットショップで、はじめてお客様とリアルな接点を持つのが「商品の梱包」です。
お客様がまず手に取るのは梱包された商品であって、商品自体ではないのです。そのため梱包にも気をつかいましょう。
下記の記事で、ネットショップにおける梱包の基本と好感度を上げるためにできるちょっとした工夫を解説しています。
在庫管理で在庫切れを防ごう
ショップ運営が軌道に乗り始めたら「在庫切れ」にも注意が必要です。
意図的に売り切れ状態にすることは問題ありませんが、売りたいのに在庫がない状態だと大きな機会損失となります。
そのためにも在庫管理を行って在庫をしっかりと把握しておきましょう。在庫管理をすることは、単に在庫切れを防ぐだけでなく「商品の売れ筋」や「季節的なトレンド」を把握することにもつながります。
ネットショップの送料設定について
送料によっても購買のハードルが変わってきます。たとえば全国一律にするのか、◯円以上に無料にするのかなど設定方法はさまざま。
送料の考え方や注意したいことについて下記の記事で解説しています。
なお「BASE」ではヤマト運輸と連携しており、面倒な宛名書き作業が不要になっていたり全国一律料金での発送が可能になっていたりします。
下記の記事で解説していますので、こちらもあわせて検討してみてください。
STEP8.集客をする

商品登録などができたら、いよいよ商品を売っていくことになります。ネットショップを成功させる鍵を握るのがこの集客ですが、代表的な集客の方法としては、広告、検索、メール、SNSという4つの方法があります。
これらをバランスよく使って顧客を獲得し、さらにはリピートに繋げることが重要です。集客に関する情報は下記の記事でも解説していますので、参考にしてみてください。
「BASE」オーナーズのほとんどは、集客にSNSを活用している
今までネットショップ運営をしたことがない方にとっては、広告やSEOなどの検索流入を狙うのは、すこしハードルが高いかもしれません。
実際に「BASE」がショップオーナーに行ったアンケート調査では、じつに95%以上のオーナーがSNSを使ってファン作りをしていました。

InstagramやFacebookなどは、さわったことがある方も多いと思いますので、まずはここからはじめてみるといいかと思います。
「BASE」では、ショッピングアプリからの集客も可能
不安が多い集客ですが、「BASE」では800万ダウンロードされているショッピングアプリもあるため、そこからの集客も見込むことができます。
楽天やAmazonといった大手のサービスの集客力にはかないませんが、「量産品ではないもの」「ここにしかないもの」を求めた多くの方が訪問するため、個人ショップでも勝機があります。
ネットショップ開業に関するQ & A
ここまでネットショップの開業手順について解説してきましたが、まだまだ疑問もあるのではないでしょうか?
最後に、ネットショップ開業についてよくある質問をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
Q. ネットショップの開業資金はどれくらい必要?
どのようなジャンルで、どのように商品を準備するのか?にもよりますが、ドロップシッピングや受注生産の形を取れば、非常に少ない資金で開業することも可能です。
くわしくは下記の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
Q. ネットショップ開業したら開業届は必要?
所得税法第229条を根拠にすると、「新たに事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき事業の開始等をした方」は開業届の提出対象者となります。
ネットショップが該当するのは「事業所得」になりますが、事業所得というのは一般的に、一時的な収入ではなく、継続してなんらかの対価として収益を得る場合を指します。
そのため、継続的にネットショップで収益が出るようになると開業届を提出する必要があるでしょう。
くわしくは下記の記事で解説しています。
Q. 古着のネットショップをするのに許可は必要?
古着をネットショップで販売する場合、古物商許可をとる必要があるでしょう。
古着に限らず、ネットで何かを販売する時には「営業許可」などが必要になることがあります。
下記の記事でまとめていますので、確認してみてください。
[コラム]確定申告などの税金について理解しておこう
ネットショップで得た売上のうち、費用を除いた利益は個人の所得になります。
副業としてネットショップを行っている場合、ネットショップの利益は雑所得に分類されますが、年間20万円以上の利益が出始めたら確定申告の対象になるため注意が必要です。
確定申告とは、一年間で得た所得から正しい所得税を計算して、源泉徴収などですでに収めている税金の過不足を精算するための手続きです。毎年2〜3月中旬に行います。
給与をもらいながらネットショップを運営するような副業ではなく配偶者の扶養に入った状態で運営している場合、所得が48万円(2021年現在)以上になると税制上の配偶者の扶養範囲から外れてしまいます。
自分は関係ないとは思わずに、ネットショップを開業する場合は税金についてしっかりと理解しておきましょう。
[コラム]多機能高機能のサービスが必ずしもいいわけではない
さまざまなネットショップ作成サービスが存在していますが、多機能で高機能のサービスが必ずしも自分にとって良いとは限らないことも知っておきましょう。
たとえば、現在発売されているテレビには、ネット配信が閲覧できるなどの高性能・高機能なものが多く出回っています。
ですが、リモコンにあるボタンすべてを使いこなせている利用者は少ないのではないでしょうか。ネットショップも同様に、システムやサービスに詳しくない限り、高性能・高機能であってもすべてのサービスを使いこなすことは難しいです。
ネットショップは、機能さえあればあらゆるサービスを実現することができます。しかし、機能面を充実させると、それだけ金銭的・時間的なコストがかかります。
高性能・高機能だけを基準にして選ぶのではなく、自分に必要な機能を提供していてコストに見合っているネットショップ作成サービスを選ぶようにしましょう。
ネットショップ開業に必要な8つの手順まとめ
以上、ネットショップ開業に必要な手順をご紹介しました。
「BASE」をはじめとしたさまざまなサービスの普及で、ネットショップの開業がかんたんになりましたが、ネットショップ運営は開業してからが勝負です。
開業後には、配送作業やお客様とのメールでのやりとり、商品管理、商品追加、クレーム処理など、多くの作業が必要になってきます。
私たち「BASE」は、そういった煩雑なネットショップの開業、運営におけるショップオーナー様の負荷を少しでも減らしたいと考えています。
当サイトBASE Uでは、ネットショップ運営の手助けとなるようなノウハウを提供していきますので、ぜひ参考にしてみてください。