【セミナーレポート】飲食店の新たな挑戦vol.1 コロナ禍で差別化できるテイクアウト戦略

更新日 : 2020/09/15
投稿日 : 2020/09/15

2020年8月31日(月)、「飲食店の新たな挑戦vol.1 コロナ禍で差別化できるテイクアウト戦略」というテーマでオンラインセミナーを開催しました。飲食店オーナー様向けにははじめての開催となった本セミナーは、ゲスト講師に<株式会社海翔>の白井専務、<株式会社ウィン>の奥田様をお招きし、イベントページへの申し込みは200名を越えるほど。当日も多くの方にご参加いただきました。

本セミナー開催の背景・目的

新型コロナウイルスの感染者数が一向に減らず、先の未来の予測ができない状況下である現在。日々飲食店経営をし続けるには、今あらためて自店舗の提供価値や届けるべきお客様を見極め、最適なやり方を構築していく必要があると考えられます。

今回のセミナーでは、大阪天王寺を中心に6店舗の居酒屋を経営し、関西のテレビ局に取り上げられるなど、テイクアウトで成功している<海鮮ふじ>の専務・白井様、また<株式会社ウィン>の奥田様をお招きし、ひと月で2,000件以上の注文が入るまでに至った過程で、実際におこなった施策や考え方、成長につながるヒントについてお話しいただきました。

セミナー・トークセッションQ&A

セミナー当日は、「BASE」から事業の紹介と「テイクアウト App」のご紹介をさせていただいたのち、トークセッションにて<海鮮ふじ>の「コロナ禍で差別化できるテイクアウト戦略」に迫りました。その模様を、Q&A形式でお届けします。

Q. 新型コロナウイルスによる影響で非常事態宣言が発令され、お店を開けることができないなか、どういう心持ちでしたか?
 A.魚が市場にものすごくあまってしまっていたんです。冷凍できるものもあればできないものもあり、やむを得ずお店でも破棄されてしまうような状態で。そんななか、テイクアウトは今までやったことがなかったのですが、「こんなにおいしいのに、食べてもらえないなんてもったいない!」という気持ちで、持ち帰りハッピーふじセットのテイクアウト販売を開始しようと思うに至りました。

Q. テイクアウトの商品は、もともとお店で販売されていた商品と同じものを販売されたのでしょうか?
 A.まったく別です。もともと店頭ではお持ち帰りはお弁当のみを980円で販売していたんです。それを緊急事態宣言が明けたタイミングでやめて、。方針を大きく変え、3万円相当の魚介を詰め合わせた「持ち帰りハッピーふじセット」を1万円で販売するようになって。

Q. なぜ「持ち帰りハッピーふじセット」というコンセプトは生まれたのでしょう?
 A.市場であまっていた魚は、普段スーパーでは売れない高級魚だったんです。それも大量にあまっていたので、なんとか量をさばきたかった。そこでそれらを詰め合わせにして、破格ともいえる1万円で販売したらどうなるか?と発想して生まれた商品です。

Q. 980円のお弁当と、1万円の「持ち帰りハッピーふじセット」。値段がまったく異なることから、客層も異なりましたか?
 A.日ごろのお食事として食べていただくお弁当に対して、ハレの日(=特別な日)に食べていただく「持ち帰りハッピーふじセット」、というように、シーンがまったく異なるので、客層も当然のように異なりましたね。

Q. 商品を開発するさいに、まず「食べていただくシーン」を考えられるにあたり、その発想のプロセスを教えていただけますでしょうか?
 A.誰が、いつ、どうやって食べるのか。例えば誕生日に食べるとしたら、伊勢海老があるといいなあ、それをどうやって食べようかなあ。と、まず自分に置き換えて考えます。それを掘り下げていくと、「こんな商品、私もほしかった」という層が見えてくるかな、と。

Q. 商品ができたら、それをお友達や知人などに試食していただいたりしていらっしゃるのでしょうか?
 A.もちろん。食べてもらったものに対して感想をもらって、それをブラッシュアップしています。それは今でも続けています。万人受けする商品にするつもりはないので、ターゲットを決め、シーンを想定し、みがき込んでいきます。

Q. 最初の状態からアップデートされた点はありますか?
 A.もともとは発泡スチロールに商品を入れていました。ただ、箱を開けるときからハッピーな気分になってもらいたいなあ、と考えたんです。そこで、発泡スチロールがプレゼントの箱のような見た目になるものを作りました。「見た瞬間から楽しい」というものにして。商品を見て、開封して、食べて、のすべてのシーンを想像することを磨き込みました。ほかにも、細かいところでは、調理の面倒さや洗い物の多さなどをうかがっていたので、小皿を同封するなどして、洗い物をしなくていい状態を作るなど、お客様の満足度のことを配慮しました。

Q. 「シーンを徹底的に考える」ということですが、なぜそこに意識が向いたのでしょうか?
 A.そもそも、ふだんから商品が誰に、どういう形で響くのか、をまず考え、商品化することしかやってきていないんです。それもあってか、ある程度ターゲットのイメージがついているので、それをテイクアウトでも考え抜くしかないわけで。ただただ、その繰り返しですよね。

Q. 「シーンを徹底的に考える」上でのコツは、何かありますか?
 A.テイクアウトの場合、受け取って家に帰り、食べるまで1〜2時間ほど空いてしまう可能性があります。一方、イートインだとお店でできたてで熱々の状態です。そのほうがおいしいに決まっていますよね?。テイクアウトはそれができないので、時間が経ってしまったときに食べてもおいしいかどうか、しくならないのであれば、何をプラスしないといけないのか、と徹底的に向き合います。

 たとえば、実際に自分でも同じ条件で食べてみたり。お客様の状況、気持ちになり、作り、考えることが重要です。たとえば、先日とある焼肉店のお取り寄せを頼んだのですが、いい肉を使っていても、お店の七輪で焼くのでなく、自宅のフライパンやホットプレートで焼くので、どうしても味はお店に比べると落ちてしまいますよね。それが別のお店では「もみだれで揉んでください」と書いてあったんですよね。それを食べたときお店の味にとても近くて、感動して。いい肉を使っていたとしても、もみだれのひと手間で大きく変わるもので。肉の質ももちろん大事なんですが、「家で食べる」というシーンも込みで考えられるかが大事なんだ、とあらためて痛感しました。

Q. テイクアウトをやっていく上で、大変だったことはありまか?
 A.ありがたいことに、やりはじめてから、爆発的に注文が入って。そのときに注文方法が電話だけだったことから、ひっきりなしに電話がかかってきてしまって。もちろん、そのなかでもミスをするわけにはいかない。「こんなにおいしい魚をどうにかして食べてほしい」という想いを売っていきたい、と考えていたのに、どこか量産型になってきてしまっているな、と感じてしまいまして。注文の方法を変えなければいけない、と。調べていくで行き着いたのが、「BASE」でした。決済もクレジットカードだから安心できますし、注文管理も圧倒的に楽になりましたね。

Q. 「BASE」を使ってよかったことは、どんなところですか?
 A.決済、注文管理がかんたんになったことと、商品の入れ替えが楽なところですね。魚を扱っているので、旬に応じて商品はリアルタイムに変わってくるんです。それを、かんたんに反映させることができるのがいいですね。

Q. イートインのお客様とテイクアウトのお客様の違いは?
 A.テイクアウトは単価が高いこともあるのですが、前日までに注文を締め切り、翌日に取りに来てもらうような商品の特性上、どうしても時間差が発生するため、お客様の期待値が上がっているんです。早い人では、2〜3週間前に予約される方もいます。そのだけに、受け渡しのさいに非常に楽しみにされているので、いい方にも悪い方にも振れる、というか。Instagramの写真などを見て、期待高まっていることもあり、たった1分ほどの受け渡しにもかかわらず、コミュニケーションを多く取れたり、と繋がりを感じる一方、すこしでも粗相があったときなどは、強いお叱りをいただくこともあります。

Q. 今後挑戦していきたいことはありますか?
 A.もっといろいろなシーンを想像すること、ですね。たとえば、敬老の日や子供の日など、もっと一つひとつのシーンを掘り下げ、商品を作っていきたいなと。また、中食の文化をもっと広めていきたいんです。家で食べてもおいしい!という状況がもっと広がっていくとうれしいし、そのためにできることをやっていきたい、と思っています。

Q. 「BASE」で商品を購入していただくには、まずお客様に認知・興味を持っていただき、その上で商品紹介を見ていただかないと、商品購入まで至らないと思うのですが、どのような対策をされていらっしゃいますか?
 A.今はInstagramのみに力を入れています。チラシなども考えたのですが、自分が考えたターゲットにきちんと届くのか疑問だったので、Instagramでターゲットを想像して投稿しています。やるべきことは、お客様がアップされた写真にかならずリアクションすること。いいね!やコメント、リポストする、などですね。

 ただ、いちばん大事なのは、ストーリーズの活用です。ストーリーズを上げないと、どうしても投稿は埋もれてしまいます。フォロワーによっては、何千、何万もアカウントをフォローしている方がいます。時間があるときに多くの人が見やすいのがストーリーズであることから、ストーリーズを活用しています。毎日投稿して、どんな投稿が刺さるのかを日々検証しています。

Q. テイクアウトをはじめるにあたって、必要な許可などはありましたか?
 A.飲食店を営んでいることから、もともとお酒のライセンスなどは基本的に一通り持っていますが、都道府県ごとの保健所によってルールは異なるので、まずはネットで調べながらも、管轄の保健所に事前に連絡し、確認を取った上でスタートしました。結果として、追加で許可を取る必要はありませんでした。

Q. 成分の表示は、商品ごとにどのようにされてますか?
 A.物販のように発送するものでなく、お客様に取りに来ていただくくテイクアウトであったことから、成分表を記載する必要はありませんでした。とはいえ、それもすべててふくめて保健所に確認した方がいいかと思いますね。

Q. これから集客のためにInstagramで発信していく飲食店の方向けに、何かアドバイスはありますか?
 A.投稿内容は統一すべきですね。「何を見てもらいたいか」が大事です。自分が話したいことを話しているだけでは、見ているほうは面白くないですから。相手が何を求めているのかを考え、発信するのを心がけるといいかと思います。また、インスタ映えを意識して毎回の投稿にインスタ映えする写真を使うより、何回かに一回ほどインスタ映えの投稿を入れるくらいのがいいのではないか、と。あまりにもインスタ映えを意識した投稿が続くと、「リアルさ」が見えづらくなりますし、ありのままの「リアルさ」を求めていらっしゃる消費者の方も数多くいらっしゃいますしね。

Q. これからテイクアウトをはじめられる飲食店の方に向けたアドバイスを、一言お願いします。
 A.集客はもちろん大事なのですが、それよりも一人でも二人でもいいから圧倒的なファンを作ることがもっと大事ですね。そのようなファンを作るために、何が必要かを徹底的に考えてください。また、そのファンのフィードバックなどを深掘りし、改善し、圧倒的な商品を作っていくのがポイントです。万人でなく、好きな人には絶対ハマる、というものを作ってもらえるといいかと思います。

 そして集客においても、「マス」でなく、「ターゲット」を決めて発信することが重要です。フォロワーは1万人など大きな数は目指す必要はなく、百人や千人でもいいから。彼らと深いコミュニケーションを取ることを大事にしてください。

最後に

当社は現在多くの店舗様にご活用いただいている「テイクアウト App」をはじめ、多くの機能で、飲食店の「ネットショップ」の活用を支援してまいります。

新型コロナウイルスの猛威が続き、人々の生活様式にも変化が生まれてきているなかで、これからの飲食店はイートインだけではなく、テイクアウトやデリバリー、物販など、さまざまなチャネルの模索が必要不可欠です。

ただ、変化をしていくには不安はつきものです。「BASE」は新型コロナウイルスの逆境の中で活路を見出し成功された飲食店様や、飲食店経営をされるにあたり非常に重要な集客のきっかけとなるサービスを展開されている企業様などと協力しながら、変化をサポートするセミナーを引き続きお届けしていきたいと考えています。
ぜひこちらのPeatixのグループをフォローいただき、次回のセミナーにもご参加いただけますと幸いです。

※お詫び

オンラインセミナー開催中、聞き取りづらい部分がありましたことを深くお詫び申し上げます。セミナーの性質上、通信環境などに左右されることもあり、ご迷惑をおかけいたしました。改善し、次回以降の運営に生かしてまいります。

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