【ネットからリアルへ vol.2】 ウェディングアイテムショップ<DIY store PBW>が語る、国を超えたリアルへの挑戦

2019.06.17(更新:2024.04.09)

「ネットからリアルへ」では、「BASE」初の常設店舗「SHIBUYA BASE」を利用したオーナーズにその魅力をおうかがいし、ネットショップがリアルの場へと挑戦する意義をお伝えしていきます。

第2回は、ウェディングアイテムショップ<DIY store PBW>を運営するデザイナーの小林ゆいさん。

2015年に「海外のような自由でおしゃれな結婚式を日本でも挙げられるように……」をコンセプトにブランドを立ち上げ、現在はニューヨークで活動中。

ブランド立ち上げからの活動と、今まで一度も行ってこなかった実店舗への出店に挑戦した、その経緯についてをおうかがいしました。

自分が夫を支えるのではなく、いっしょに頑張る人間になりたかった。

——まずはブランドを作った経緯について教えてください。

もともと東京の大手IT企業で働いていましたが、夫が沖縄に転勤となったので、専業主婦になりました。しかし家事がつまらなくて、自分にしかできないことをやりたい!という気持ちが大きくなってきて……。

カッコよく言うと、夫についていくだけなのは嫌でした。自分が夫を支えるのではなく、いっしょにがんばる人間になりたかった

そんな気持ちでうずうずしていたところ、自分の結婚式を手作りでやってみたらすごく楽しくて、その延長線上でこのウェディングアイテムのブランドを立ち上げました。最初はいずれ東京に戻って転職するさいの、きっかけづくりぐらいの気持ちではじめたので、本当にお金になるとは思いませんでした。

——もともと作ることが好きだったのでしょうか?

父がパソコン雑誌の編集長ということもあり、小さいころからパソコンが家にありました。小学校のころからパソコンが好きでホームページを作ってみたり、中学生からPhotoshopもふつうにいじってました。そのままIT企業に就職し、デコメールの運用を担当することになったのですが、企画やデザインすることが楽しかったことを今でも覚えています。

きっとそんな背景があるからだと思います。

——ブランドを立ち上げるにあたってBASEを選んだ理由について教えてください。

最初にショップをはじめたときからBASEを使っていました。自分のブランドを「ハンドメイド」色の強いイメージにはしたくなかったので、その中でネットショップ作成サービスを3つぐらい同時にセットアップして運用してみました。その結果、いちばん使いやすかったのがBASEでした。

デザインがよくて、機能がいちばんカスタムしやすいのも大きなポイントです。今でもいろいろな機能を使わせてもらってます。

日常的にトレンドやアイディアを得ることができるニューヨーク

——現在はニューヨークで活動されていらっしゃいますが、日本で活動されていたころとの違いはどんな点ですか?

拠点を移してからも、お客様は変わらず日本人の方が多いです。

ニューヨークに移住したのは夫の転勤が理由で、意図したものではなかったのですが住んでみるとアメリカやヨーロッパのデザインを日常から取り入れらることができて今では大きいメリットだと感じています。

このあいだも、街を歩いていたら、歯医者さんの看板がすごく素敵で、そこから商品のアイデアをインスパイアされました。

——ショップ運営において苦労している点はありますか?

私はアメリカにいますが、商品の配送、梱包などは日本の印刷会社と契約し、そこから発送してもらっているのでとくに問題ありません。

顧客周りの対応については、10年来の友人がスタッフとして日本で対応してくれています。そもそも私はそういった事務作業関連が好きではなく、そこは任せてしまっています。なんというか、嫌なことはしないスタンスなんです(笑)。

逆に彼女はそこが得意で、新しいことがとても苦手。いい意味で意見がない。つまり、決められたことをきちっとやることが好きなタイプなんです。なのでしっかりと役割分担ができています。

そうした信頼できる仲間に任せられていることで、スムーズに運営できていると思います。

ファンが撮影してくれた写真はリアルさがある

——ブランドづくりで大事にしていることはありますか?

じつは、広告は一度も出したことがなくて、Instagramでの発信に力を入れています。

もともと前職で、WEBの広告などにお金をかけずにどのようにサービスを広げるかということを考えていました。たとえばSNSのインフルエンサーや雑誌の記者さんに無料で商品提供する代わりに「気に入ったら広めてね!」とお願いをして、サービス拡大に努めていました。

なのでブランドを立ち上げたときに、最初は自分でウェディングの情報サイトのブログを作ったりもしたのですが、かわいくできないし楽しくもないからやめてしまいました。自分自身でお金が稼げないのは嫌だけど、楽しくないことをするのも嫌という性格で……。

そんな中でInstagramが登場して、かわいさを大事にして世界観を作りながら集客もできるのと、なにより楽しいので自然に取り組むことができました。

今まで直感的にInstagramでの発信を取り組んできたけど、あらためてうまくいっているのはなぜだろうと考えると2つあると思います。

1つ目は、フォロワーが少ないときに月に1回実施していた「フォロワー限定プレゼント企画」です。

「使用した際のお写真を商品画像やSNS投稿画像として使わせてくださる方」を条件にしてプレゼント企画を行っていました。
実際の挙式で使用した際のリアルな画像は説得力があるのか、多くの購入につながるため商品画像にも使用させていただいています。

2つ目は投稿頻度です。

フォロワーが5,000人を超えはじめたころに、投稿の頻度を2週間に1回にしました。これはウェディングならではですが結婚式が終わった花嫁は、情報を得る必要がなくなってしまうからです。

ただ2週間に1回の投稿頻度だと情報配信が限られてしまうため、代わりにストーリーを頻度高く更新して今興味を持ってくれている新規顧客に対してアプローチしています。

あとポリシーとして投稿するのみで「いいね!」はしません。もちろんフォロワーは増やしたいですが、「いいね!」で増やした人ではなくちゃんと好きになってくれた人を増やしていきたいという想いがあります。

自分が楽しくお金を稼ぎたい

——ネットショップでの目標は?

明確な売上金額の目標はないです(笑)。そうではなく「楽しく、お金を稼ぐこと」を目標にしています。なので、自分の中で楽しいなと思える「額」であれば十分なんです。

年商◎◎ぐらいと考えると楽しくなくなりそうになるので、数値的な目標を立てるのはやめました。

お客様の反応を見ることができる、アートの個展に近い感覚

——「SHIBUYA BASE」に出店を決めた理由について教えてください。

小さいころから生活の一部にインターネットが当たり前のようにあり、新卒から入社した会社もIT企業、ネットでのブランドを立ち上げ、今でも自分の好きなことに日々取り組めています。だから今まで全くリアルな場には興味がなかったんです(笑)。だけど、たまたま「SHIBUYA BASE」の募集を見つけたとき「これだ!」と思いました。

 

——それはなぜですか?

私は通っていた中学/高校が渋谷にあって、そこで青春時代を過ごしていました。当時はギャルで荒れていて結局高校も退学してしまい、自分がすごく嫌いで、自分には何ができるんだろうと悩んでいた時期がありました。

でも今は好きなことに取組んでいる自分が好きで、生まれ変わった自分を渋谷で表現したいと、自分がやりたかったことを形にするならば渋谷しかないと思い立ちました。

リアルでも売上をあげたいというよりも、自分が作ったものをお客様に触れてもらい、その反応を見たいと思っていました。お店というよりもアートの個展に近い感覚。自分のやってきたことに触れて、見てもらいたいという想いがあります。

BASEが提供しているサービスという点も判断のポイントになりました。BASEはIT企業で、インターネットの世界でがんばっている人に寄り添っている感じがしたからです。

それに加えて、出店料やオプション費用がかからず、販売手数料のみで出店できるので、本当にリスクなく挑戦できるところが大きな決め手でした。

——「SHIBUYA BASE」の出店に向けて準備をしている中で思うことはなにかありますか?

「SHIBUYA BASE」では、出店が決まったら担当の方がサポートについていただけたので、とても助かっています。

じつは5月にニューヨークのフェスでポップアップショップを出してみました。実際はサポートもなく、担当もついてもらえなかったので、わからないことだらけで本当に苦労しました。

ですが「SHIBUYA BASE」だとメールで相談をしたら、担当の方から自分に近しいショップの展示の事例写真や情報を教えてくれたり、送っていただいたマニュアルもしっかりしていて、値札をどうするかまで書いてありました。まさに日本人のホスピタリティですね(笑)。

「好きなこと」に対して誇りを持ってもらい、少しでも挑戦してみてほしい。

——目指す姿はなんですか?

ニューヨークに長く住んでいる日本人の方が好きで、このあいだも歯医者さんで偶然会った方と3時間も話してしまいました。みんな異国の地で生き抜いているからなのでしょうか、それぞれ素敵な個性を持っているように感じます。

だから私も「新しいものをつくって売るのが好き」な自分の個性を持ったままでいられることが今の目指す姿です。

——最後に同じような想いを持つ方々にメッセージをお願いします。

ショップを運営されている主婦の方々は趣味の延長線上でショップをやっていているような感じがしていて「自分の好きなことをビジネスにしているんだ!」と胸を張って言えていないように感じます。

そんな自信がないと思っている人たちが自分の取り組んでいる「好きなこと」に対してもっと誇りを持ってもらい、少しでも胸を張って挑戦していってもらえるとうれしいです。

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