Instagramの「リーチしたアカウント」とは?リーチ数の目安や伸びない原因を紹介

2024.12.04

Instagramはマーケティング目的の利用に向いているSNSであるため、効果測定に活かせるさまざまなデータが閲覧できます。とくに重要な指標が、「リーチしたアカウント」や「インプレッション」などです。

リーチ数もインプレッション数も、プロアカウントに切り替えればアプリ上からかんたんに確認でき、アカウントが順調に運用できているか判断する指標となります。

今回はInstagramのリーチについて解説します。リーチの定義や、リーチ数の確認方法や目安、さらにリーチ数が伸び悩んでいるときの対処法を原因別に紹介しますので、Instagram集客の参考にしてください。

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Instagramの「リーチ」とは

Instagramのリーチとは、プロアカウントの「インサイト」にある「リーチしたアカウント」のことで、フィードやストーリーズなどの投稿を見た人の数を示した数値です。

投稿を見たアカウントの数がカウントされるため、1人が同じ投稿を100回見返したとしても、リーチは1としてカウントされます。

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「インプレッション」や「エンゲージメント」との違い

リーチと同じくInstagramの効果測定で重要だとされる指標に、インプレッションエンゲージメントがあります。

「インプレッション」はページが表示された回数のことです。1人が100回同じ投稿を見ても、100人が1回ずつ投稿を見てもインプレッションは100になります。表示回数を問わず1人あたり1とカウントされるリーチとは異なる概念であることがわかります。

「エンゲージメント」は、投稿を見た人がいいねやコメント、保存、シェアなどのアクションを起こした数です。1人がいいねとコメント、シェアなど複数種類のアクションを起こせば、アクションの数だけカウントされます。反応したアカウントの数を知りたい場合は、「アクションを実行したアカウント」から確認可能です。

リーチの重要性

リーチしたアカウントの数が多いほど、エンゲージメントやフォロワー数増加につながりやすくなります。フォロワーが増えるなど、アカウントが盛り上がれば売上面での効果も期待できるため、Instagramをビジネスに活用する人にとってはとくに重要です。

たとえば自分のブランドや企業の情報を発信するアカウントであれば、より多くの人にサービスや商品を試してもらえる可能性が高まるでしょう。インフルエンサーとして活動する人であれば、より多くのフォロワーを獲得でき、PR案件の報酬アップを狙えます。

また、Instagramの投稿やアカウントの解析データがまとまったダッシュボード「インサイト」では、リーチ数だけでなくフォロワーの属性も確認できます。リーチを増やしてフォロワーが増えれば、より多くのデータが集まります。このデータを効果的なアカウント運用を目指して活用していけることも、まずはリーチ数アップに力を入れたい理由の一つですね。

Instagramのリーチ数の見方

Instagramで自分のアカウントのリーチを確認する方法を紹介します。

リーチ数が見られるのはプロアカウントのみ

「リーチ」を含むInstagramのインサイトが閲覧できるのは、プロアカウントのみです。

プロアカウントとは、クリエイターや企業などに便利な機能が備わったビジネス用のアカウントで、設定により切り替えられます。

Instagramでアカウントを作成した段階では、「個人用アカウント」になっているため、プロアカウントへの切り替えを行なってください。

プロアカウントへの切り替えは無料ででき、申請条件などはないので誰でも切り替えられます。以下の手順でプロアカウントへ切り替えてください。

  1. [設定とアクティビティ] > [アカウントの種類とツール] > [プロアカウントに切り替える]
  2. プロアカウントでできることの案内が表示されるので、[次へ]を押していきます
  3. カテゴリ(レストラン、喫茶店、衣料品(ブランド)など)を選択し、プロフィールに表示するかどうかを選びます。カテゴリは、あとから変更も可能です。
  4. 「クリエイター」か「ビジネス」かを選択してください。個人名のアカウントであればクリエイター、法人名やショップ名のアカウントであればビジネスを選ぶのが無難です。
  5. プロアカウントで追加される安全設定(DMのメッセージリクエストやコメントフィルター)の確認画面が表示されるので[OK]をタップしてください
  6. Instagramのプロモーションメール(登録メールアドレスへのDM)を受け取るかどうかを選択し、[次へ]をタップします。
  7. [プロアカウントを設定する]の画面に切り替わるため、必要に応じて確認し、×マークを押すとプロアカウントへの切り替えが完了です。

Instagramで集客! その前にプロアカウントへの変更は済んでいますか?

アカウント全体のリーチ数を見る方法

[プロフィールの設定とアクティビティ] > [インサイト]から確認可能です。

投稿ごとのリーチ数を見る方法

フィードやストーリー、リールは[インサイトを見る]、または三点リーダーをタップして表示される[インサイト]から表示されます。

プロアカウントに切り替えてもリーチ数が見られない原因は?

プロアカウントに切り替えた後でも、次のような場合はリーチ数が表示されない可能性があります。

  • 投稿して間もない場合

インサイトが表示されるまでには投稿後一定時間待つ必要があります。時間をおいて、キャッシュを削除するなどしてリトライしてください。キャッシュの削除方法は、iPhoneとAndroidで異なります。iPhoneはアプリを削除し再度インストールする、Androidは「設定」→「アプリと通知」→「アプリ」→「Instagram」→「ストレージ」→「キャッシュを消去」が一般的です。

  • 前回の投稿から時間が経っている場合

インサイトで確認できるのは、直近3ヶ月間以内にあったリアクションの数値のみです。新規の投稿をせずにいると誰にも閲覧されないため、インサイトが表示されない可能性があります。

  • フォロワー数が100人以下の場合

フォロワー数が100人以下だと、インサイト内にあるフォロワーの属性(年齢・性別・地域・アクティブな時間帯など)に関する分析を確認できません。

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  • ブラウザから確認した場合

PC・スマホに関わらずブラウザ版のInstagramでは機能制限がされていて、インサイトは投稿ごとの数値しか確認できません。アカウント全体のリーチ数などを確認するためには、アプリ版で閲覧してみてください。

  • 不適切な投稿と認識された場合

公序良俗に反する投稿をしていると判断されて、レギュレーション違反としてペナルティを課されている可能性もあります。ペナルティとしてユーザーに投稿が表示されなくなってしまうため、Instagramのコミュニティガイドラインをよく確認しておきましょう。

Instagramのリーチ数の目安は?

リーチ数はフォロワー数に比例してしまうため、効果測定はリーチ率で行うのが一般的となっています。

リーチ率の計算方法は以下の通りです。

リーチ率(%)=リーチ数 ÷フォロワー数×100

フォロワー数が少ないアカウントほどリーチ率が高くなりやすく、反対にフォロワー数が増えるほどリーチ率は低くなる傾向にあります。

海外のEC支援会社「bazaar」の調査でも、ネットショップのInstagramアカウントにおけるリーチ数の平均は、フォロワー数と反比例しています。

フォロワー数

フィードの平均リーチ数

(平均)

ストーリーズの平均リーチ数

(平均)

〜1万人

33.7%

7.5%

1〜5万人

15.4%

1.9%

5〜10万人

12.6%

1.6%

10〜50万人

19.6%

1.4%

50〜100万人

8.3%

1.0%

100万人〜

8.2%

0.9%

引用:10 key Instagram metrics you should use | Bazaarvoice

Instagramのリーチ率が伸びない原因と対処方法

Instagramのリーチ率が平均より低かったり、伸び悩んでいたりする場合、何が原因なのでしょうか。まずチェックしたいポイントと、リーチ率改善のための対処方法を紹介します。

投稿頻度が低い

投稿頻度が高いほど、投稿1件あたりのリーチ数も安定して上がりやすくなります。

フォロワー数が少ないアカウントならば、1ヶ月に2〜3回程度では不十分。

投稿頻度を振り返って、Instagramの運用体制を見直してみるといいでしょう。

投稿数は1日1回以上が理想

多ければ多いほどリーチ数が伸びやすくなるため、まずは1日1回以上を目標にアカウントの運用体制を見直してみましょう。

毎日投稿するのが難しい場合は、リール投稿と、前日投稿したリールをリポストしたストーリーズの投稿をルーティンにするもおすすめです。

投稿時間もポイント

Instagramのフォロワーがアプリを開くことの多い時間帯は、一般的に以下の3つだと言われています。

  • 7〜9時:通勤・通学時間
  • 12〜13時:昼休憩の時間
  • 21〜22時:帰宅後の時間

これらの時間帯を狙って投稿することで、リーチを増やせる可能性が高まります。狙っているターゲットがアプリを開きやすい時間に1日1投稿する習慣をつけてください。

また、フォロワーが100人以上いれば、インサイトから自分のフォロワーがInstagramを開いていることの多い時間帯が確認できます。フォロワーの傾向にあわせて投稿時間を調整しながら、より見てもらえるように工夫してみてください。

ユーザー起点のコンテンツ作成ができていない

マーケティング目的でInstagramアカウントを運用する場合、コンテンツの作成方針は「ブランディング型」「コンテンツマーケティング型」の2種類にわかれます。

ブランディング型では、知名度のあるブランドや企業が、自分たちの考えや世界観を伝える目的でコンテンツを作成します。自分たちが発信したい情報を、ターゲットが受け取りやすい形で届けることが重要になってきます。

一方でコンテンツマーケティング型では、ユーザーの興味にあわせてコンテンツを作ります。たとえばレシピ、メイク術、おすすめアイテムやショップの紹介、「おしゃれな写真の撮り方」のような生活や仕事に役立つTipsを扱う投稿などが当てはまります。

アカウント運用をスタートする時点で、ブランディング型とコンテンツマーケティング型のどちらにするかを決めて統一感のある投稿を心がけることで、フォロワーに興味を持ち続けてもらいやすくなります。

これから知名度を伸ばしていきたいアカウントの場合、まずはコンテンツマーケティング型から取り組むのがおすすめです。アカウントのコンセプトと関連性が高く、たくさんの人が興味を持つテーマの投稿を行うことで、リーチ数を伸ばせるようになるでしょう。

フィード投稿は1枚目にこだわる

複数枚の画像・動画を含むフィード投稿を作成するとき、2枚目以降を見られるかどうかは1枚目の質で決まります。

目を引く投稿を作るコツは次の3つです。

  • 文字をいれる場合は読みやすい配色にする
  • 「新しい情報に出会えるかも」という期待感を持たせる表現をする
  • デザインにこだわる

ただし、毎日の投稿で1から考えるのは大変なので、継続が難しい人もいるでしょう。

BASEでネットショップを開設している人であれば、「BASE AIアシスタント」でキャプションを自動で作成できます。Instagramのメインコンテンツである画像にこだわるためにも、ぜひ活用してみてください。

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フォロワーの属性から興味関心を分析

Instagramのプロアカウントでは、フォロワーが100人を超えるとインサイトからフォロワーの属性が確認可能です。

フォロワーの年齢や性別、地域、アクティブな時間帯など、どのような構成になっているのかぜひ見てみましょう。

こうしたフォロワーの属性をもとに、フォロワーのボリューム層にあたる人物像を深堀りしながら、その人たちの興味を惹くコンテンツづくりを行うことがおすすめです。

アクションにつながっていない 

Instagramのホーム画面では、投稿がユーザー1人ひとりの関心度順に並べられています。

そのため、フォローはしているもののやり取りが少ないアカウントの投稿は、関連度が低いのでホーム画面上に出てこず、見ない可能性が高いでしょう。

せっかく作成した投稿が見られるようにするために、ユーザーのアクションを促進する取り組みが重要になってきます。

フォロワーと積極的にコミュニケーションを取る

フォロワーが手軽にアクションできる投稿を心がけることで、エンゲージメントが向上し、リーチ数アップを狙えます。

エンゲージメント向上のための施策は、いいねを押したりコメントをしたりしたくなるフィード投稿づくりや、反応しやすいスタンプを活用したストーリーズなどが代表的です。

こういったアクションの多い投稿は、フォロワーと繋がりのあるアカウントの「発見タブ」に表示される可能性も高まります。フォローされていないアカウントにリーチできる可能性もあるので、積極的に取り組んでみてください。

https://baseu.jp/37412

新しい投稿をストーリーズでお知らせ

Instagramのホーム画面には、投稿が関心度順に並べられる仕組み。時系列ではありません。新規投稿をしたら、見逃しを防ぐためにストーリーズでリポストするのが定番となっています。

ホーム画面の表示にかかわる関心度を判断する仕組みを「アルゴリズム」と言い、Instagramを運用するうえで攻略すべき概念です。フィードやリールを投稿したときは、ストーリーズでリポストすることまでをセットで行い、アルゴリズムに働きかける運用を心がけましょう。

Instagramの攻略にはアルゴリズムの理解が必要不可欠

ハッシュタグの数が多い

フィード投稿は、キャプションにハッシュタグをつけることで検索されやすくなります。

しかし、ハッシュタグの数が多すぎると「何の発信をしているアカウントなのか」がInstagram側に伝わりづらくなるという懸念点があります。

ハッシュタグの活用方法をもう一度見直して、より最適化できるようにブラッシュアップしていきましょう。

ハッシュタグは10個未満に厳選 

1つのフィード投稿につけるハッシュタグの数の目安は、現状、10個未満が推奨されています。ただし、アルゴリズムが変更されるごとに変わるので、今後も注視が必要です。

ハッシュタグを10個以上つけている場合は、厳選して数を減らしてみてください。人気のハッシュタグは投稿数が多すぎて競争率が高いので、中規模程度のハッシュタグに変更するか、中規模程度のハッシュタグと一緒に投稿するのがおすすめです。

インスタグラムのハッシュタグ攻略法!選び方や付け方、戦略的運用について解説

ネットショップ運営に使える!リーチ数アップのための有料施策

ネットショップ作成サービスの「BASE」では、Instagram運用で活用できる機能を豊富に用意しています。その中から、リーチ率が伸び悩んでいる時にとくにおすすめの機能を2つ紹介します。

Instagram広告App

立ち上げたばかりのアカウントや、無料施策に取り組んでみているものの伸び悩んでいるアカウントであれば、1日100円台から広告を出稿可能なInstagram広告の利用がおすすめです。

ネットショップ作成サービスの「BASE」でも、Instagram広告を手軽に出稿できる「Instagram広告App」を用意しています。

広告の配信方法は、「おまかせ配信」と、「Instagramの投稿から配信」の2パターンから選べます。

「おまかせ配信」は、商品に興味を持ちそうなユーザーへ商品に関する投稿を自動で広告として出すことができます。「Instagramの投稿から配信」は、商品に関する投稿だけでなく、イベントの告知やキャンペーン情報といった商品以外の内容も広告として出すことが可能です。

詳しくは以下の記事で紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

商品をそのまま広告に!「Instagram広告 App」でショップのファンを増やそう

販売パートナーApp

BASE」では、商品の宣伝や販売業務そのものを外部に委託できる「販売パートナーApp」というサービスを開発中です。

魅力的な商品を作るブランドショップと、販売や宣伝が得意なセレクトショップをマッチングするサービスで、双方が得意なことに専念できることが魅力となっています。

現在は一部ショップで先行体験を実施中なので、Instagramアカウント運用に悩んでいるブランドショップや、今以上に売上を伸ばす方法を模索している人はいまのうちにチェックしてみてください。

【先行体験募集中】「つくる」と「売る」才能をマッチングする新しい仕組み。「販売パートナー App」で才能をシェアして売上アップ

【Q&A】Instagramのリーチについてのよくある質問

Instagramのリーチについての疑問・質問をまとめました。

Instagramのリーチが急に減った原因は?

Instagramのアルゴリズム自体が変更になっていたり、アカウントの投稿の質が低下していると評価されていたりする可能性が考えられます。

また、投稿頻度を過剰に増やしたり不適切なハッシュタグを使用したりすると、スパムとみなされシャドウバンを受ける可能性もあります。シャドウバンを受けるとフォロワー以外に投稿が表示されにくくなるため、リーチ数が大幅に減るリスクがあるため要注意です。

Instagramでリーチ以外に重要な指標は?

投稿の「ホーム率」と「保存率」も、Instagram運用でとくに重要な指標です。

ホーム率は既存のフォロワーのうち、フィード投稿がホーム画面に表示されたフォロワーの割合を示しています。「ホーム率=フォロワー内リーチ数÷フォロワー数×100」で計算可能です。ホーム率が高いということは、フォロワーからの投稿への反応がいいことを表しています。

保存率は、そのアカウントのフィード投稿を見て保存したユーザー割合です。「保存率=保存数÷リーチ数×100」で計算できます。保存率の高い投稿は、Instagramのアルゴリズムから「長時間見られる見込みがある投稿」と判断され、優先表示されやすくなります。

まとめ

今回はInstagramの「リーチ(リーチしたアカウント)」について解説しました。Instagramの運用効果を測定する際に、リーチはとくに重要な要素です。リーチ数はアカウントの規模によって異なるため、リーチ率を指標とするのが一般的です。リーチ率が伸び悩んでいる場合は、投稿内容はもちろん、投稿頻度やタイミングを見直してみてください。

また、Instagram広告をはじめ、有料施策を取り入れることで、飛躍的にリーチ率アップを目指すこともできます。目的にあわせて、今回紹介したリーチ率アップのための施策を取り入れてみてください。

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