【ネットからリアルへ vol.5】ハンドメイドだからこそファンとの交流が大切。アクセサリーブランド<Linola handmade jewelry>が語る、リアル販売の魅力とは

2020.03.18(更新:2024.04.09)

「ネットからリアルへ」では、「BASE」初の常設店舗「SHIBUYA BASE」の出店オーナーズにその魅力をおうかがいし、ネットショップがリアルの場へと挑戦する意義をお伝えしていきます。

 

第5回は、ハンドメイドのアクセサリーを販売している<Linola handmade jewelry>を運営する穂園さんにお話をうかがいました。

 

<Linola handmade jewelry>は、一つひとつ手作業でていねいに製作されたほかにはないデザインのアクセサリーがInstagramで人気を集めているブランド。大ぶりで華やかなアイテムが、女性ならではの可愛さや可憐さを引き立ててくれます。

 

https://linola.thebase.in/

https://www.instagram.com/linola_suzu/

 

太陽はお客様、ひまわりはわたし

ーーショップ名の意味や、ブランドコンセプトをおしえてください。

<linola> は、ハワイ語の造語で「きらきら輝く太陽」という意味。太陽がお客様で、私はその太陽のもとで咲くひまわりというイメージです。どんなものがほしいのかお客様の声に耳を傾けながら、お客様一人ひとりを大切にしていきたいです。

 

ーーブランドを立ち上げたきっかけについて教えてください。

もともとはハンドメイドに興味があったわけではなく、妹がハンドメイドアクセサリーを作っているのを見て、わたしもはじめてみました。

当時はまだInstagramがなくてTwitterやLINEのタイムラインにアイテムの写真を載せていたのですが、それを見た友達がほしいと言ってくれたことがきっかけで、ショップをスタートすることになりました。

 

ーーショップをスタートするさいに「BASE」を選んだ理由は何ですか?

<linola>ではすべての商品を一つひとつ手作業で製作しているので、一定数の在庫を確保できてから販売日時を決め、SNSなどで告知して、お客様に購入していただくという形をとっています。

販売日時が一定ではないので、月額でコストが掛かると大きなリスクになってしまいます。そこで、初期費用が一切かからず販売手数料のみで販売できる「BASE」を選びました。

 

商品製作は自分の感性をベースに

ーーすべて手作業とのことですが、どのようにして商品のデザインを考えているのですか?

自分がかわいいと思うパーツをひたすら集めて、そのパーツを組みあわせて手作業で製作しています。

流行りの要素と個性的な要素どちらも入れつつ、ブランドの個性を出すために、一癖あって個性的だけど普段使いもできるような、カジュアルでいろいろな服にあわせやすいアイテムを製作しています。

Instagramなどで写真を見て参考にすることはなく、自分の感性をベースに、お客様からの「こういうものがほしい!」という声を参考にするようにしています。

 

ーー製作だけでなく、ショップ運営自体を一人でおこなわれてるのですか?

はい。ふだんのショップに関する業務は、すべて一人でおこなっています。ポップアップストアを開催するさいには、商品写真でモデルとして起用している方にお手伝いしていただくこともあります。

モデルの方は、InstagramのDMで連絡してつながったり、ポップアップで声をかけていただいてつながることが多いですね。

 

ハンドメイド商品は「この人から買いたい」と思ってもらうことが大切

ーInstagramで知ってもらうことも多いようですが、ふだんSNSアカウントを運用するうえで心がけていることはありますか?

運用しはじめたころよりフォロワーが増えたことで、距離感が遠くなったと言われてしまうこともあります。でもなかにはわたしに会いたいと言ってポップアップに足を運んでくださる方もいます。

ハンドメイドの商品は「この人から買いたい!」と思ってもらうことが大切なのと、ファンの方とはちゃんとコミュニケーションをとりたいと思っているので、コメントやDMにはなるべくすぐに返信するようにしています。

 

実店舗のように営業できる「SHIBUYA BASE」

ーー「SHIBUYA BASE」に出店した理由は何ですか?

今までは、簡易的なポップアップスペースやイベントでしか出店したことがありませんでした。自分で直接商業施設に出店をお願いすると通路の一角などの小さな区画でしか開催できず、お客様に足を止めていただくのも難しくて。

でも「SHIBUYA BASE」では、渋谷マルイ1階のお客様の通りが多い区画で、さらに什器や備品もそろっていて、実店舗と同じように営業できる、ということを知って、チャレンジしたいなと思いました。

 

ーー最初にポップアップをしてみようと思ったきっかけはなんだったんですか?

今までに何度もポップアップを開催しているのですが、最初のきっかけは、友人に一人ひとり連絡をとって販売するのが手間だから、一度実店舗に挑戦してみたいな、と思ったことでした。

実際にやってみると、SNSを見てくださっていたお客様がけっこう来てくださって、想像以上の反響がありました。

 

ーー「SHIBUYA BASE」に出店するにあたって、大変だったことや不安なことはありましたか?

いつも出店しているようなイベントでは、テーブルの上に商品をまとめて展開する形が多いのですが、「SHIBUYA BASE」は区画のスペースが広く、どのように空間を使うか考えるのが大変でした。

モデルさんに手伝いに来てもらったときに写真を撮って印刷しにいってその写真を壁に貼り付けましたが、もっとスペースをうまく活かしたビジュアルスペースを作ったり、ブランドの世界観を表すようなポスターを貼ったりすればよかったな、と思いました。

 

ーーでは実際に「SHIBUYA BASE」に出店してみて手応えはありましたか?

毎回ファンの方たちが多く足を運んでくださいますが、今回は出店中にインスタグラマーの村濱遥ちゃんがお手伝いに来てくれて、そのフォロワーの方たちがお客様として来てくださいました。

ショップのInstagramフォロワーはそんなに増えませんでしたが、ウェブショップでの売り上げは増加しました。

 

ポップアップはファンとの交流の場

ーー先ほどのお話ではひんぱんにポップアップを開催されているとのことでしたが、それでも毎回ファンの方が来てくださるんですか?

そうですね、毎回来てくださるようなコアなファンの方が多いです。わたしはポップアップはファンの方との交流の場だと思っています。

ポップアップで実際にお話しした方たちが口コミで広げてくれたらいいな、と。また、新商品を販売するなら行きます、と言ってくださる方が多いので、毎回定番の商品に加えて新商品を販売しています。

それがファンの方が毎回来てくださることにつながっているんだと思います。ビジュアル面でも飽きられないように、毎回什器を変えるようにしています。

 

誰でも手に届きやすいように、ウェブでもリアルの場でも販売していきたい

ーー今後の目標や夢はありますか?

今は一人で運営していて、行けない場所も多いので、今後は委託販売をしてもいいかもしれないな、と思っています。誰でも手に届きやすいように、ウェブショップだけでなくいろんなリアルの場でも販売していきたいです。そして特別大きな目標は設けずに、お客様の声を大事にしながら今のハンドメイドの形のままでやっていきたいと思っています。

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