展示とグッズの両方で、訪れるたびに「新たな出会い」を。<新宿眼科画廊>公式グッズショップ

2022.09.30(更新:2023.01.18)

博物館や美術館、画廊を鑑賞、観覧したあとに思わず寄りたくなる、ミュージアムショップやグッズショップ。
じつは、現地だけではなく、ネットショップでも購入することができるんです。

今回、BASE Uでは「ネットショップで触れる 文化の秋」と題し、BASEでネットショップを運営いただいている博物館や美術館、画廊へインタビューをおこないました。

今回、お話をうかがったのは、<新宿眼科画廊>のディレクター・たなか ちえこさん。


ショップで販売されているグッズを手にするたなかさん

<新宿眼科画廊>は、現代美術を中心に写真や映像作品、演劇など、さまざまなジャンルの展覧会をおこなう画廊です。
画廊に併設されたグッズショップ、および<新宿眼科画廊公式オンラインショップ>では、<新宿眼科画廊>で展示をおこなったアーティスト・作家のグッズを数多く扱っています。

ジャンルにこだわらない、自由で柔軟な画廊を目指して

ーーまず、<新宿眼科画廊>について教えてください。
画廊では、さまざまな作品形態・展示方法の現代芸術から演劇まで扱われています。アーティストや作品の選定は、どのようにおこなわれているのでしょう?

ケースによってさまざまです。

ホームページからご連絡頂いたり、ご紹介だったり。
展示や公演を観に来た方が会場を気に入って、ご利用される事もあります。

画廊やギャラリーって、それぞれ専門分野のあるものが多いんです。たとえば、絵画や写真のように、ジャンルが決まっているものです。

<新宿眼科画廊>では、そういった専門性に特化して1つのジャンルのみを展示する、といった形を取らずに、いろんなジャンルを扱うようにしています


<新宿眼科画廊>の外観

ジャンルをこだわらない理由は、アーティストはもちろんのこと、ジャンル・作品の形態の違うものを、画廊に来るたびに見られるーー新しい芸術や作品と、つねに出会える場所にしたい、と思っているからです。

なので、わたし自身も知らない分野やジャンルでも、積極的に展示したいと思っています。
実際、そうしたアーティストや作家からご連絡いただくと、「え、こんなものもあるんだ」という驚きがあります。
お客様にも、そうした驚きや、新鮮な出会いを楽しんでいただける場を目指しています。

作家とともに、空間・世界観を創り上げる

ーージャンルがしばられていないことで、何度も行ってみたくなりますね。
<新宿眼科画廊>の展示スペースも、白で統一されていて、どんな作品でも受け入れられそうな、そんな余白のあるスペースになっています。
展示方法はどのように決められるのでしょう?

基本的には、作家さんと相談しながら、展示の仕方を決めています。

よく、「展示する作品に審査はあるんですか?」と聞かれることが多いんですが、そういったきびしい審査はあまりなくて。

先ほどおっしゃっていたように、<新宿眼科画廊>の空間自体、さまざまな形態やジャンルの作品でも、馴染むような空間になっています。
なので、どんな作品であっても違和感なく展示できる、と考えています。


白を基調とした画廊の内観。ここで、さまざまな作品が展示される

その上で、作家さんの展示したい方法や作品の見せ方をどう実現できるか、作家さんといっしょに作業していく感じです。

ただ、作家さんによっては、自分のなかに世界観があって、「こうしたい」という意思が明確に決まってる方もいます。
そうした、「あまりこちらから口出ししない方がいいかな」という方には、お任せするようにしています。
作家さんそれぞれの、その方が進めやすいやり方で、サポートするようにしていますね。

こちらはあくまでも、場所をお貸しして、そのなかで必要であればサポートする、という役割に徹したい、と考えています。できるだけ、作家さんの世界観や表現したい想いを制限しないように、心がけていますね。

ーー作家さんにとって、とても心強いですね。<新宿眼科画廊>では、アーティストや作家にまつわるグッズの販売もおこなっています。
おもに、どのようなグッズを置いているのでしょうか?

展示会期にあわせて、作家さんに作ってもらったグッズを中心に置いています。
たいていは、会期が終わったあとも引き続き販売しているので、過去に展示した作家のグッズも扱っています。

 

 


<新宿眼科画廊>に併設されたグッズショップ。さまざまな作家の手がけたグッズが、所狭しと並ぶ

お客様に、「ほしい」「おもしろい」と思ってもらえるグッズを

ーーグッズについて作家さんと話しながら作る、ということもあるのでしょうか?

ありますね。SNSでも人気の「おしゅし」を手がける<やばいちゃん>とは、グッズについていっしょに考えましたね。
そのなかから、マスキングテープを商品化が決まり、現在も販売しています。


SNSでもファンの多い「おしゅし」が特徴的な「ましゅきんぐてーぷ」

いっしょに考えるさいは、「わたしがほしい」と思うもの、「こういうものをほしい人が多いんじゃないか」という観点でアイデアを出すことが多いですね。

やっぱり作家さんって、「自分が作りたいもの」といった観点で作られることが多いんです。
ただ、こちらとしてはやはり、買っていただけるものを提供したい気持ちもあって。
そこで、こちらからはお客様やファンの方が、「どういうものがほしいか?」「どんなグッズがあれば、おもしろいか?」といった視点で、提案させていただいていますね。

ーー展示とおなじく、作家さんと話しながら、作られているんですね。
グッズの形態は、ステッカーやポストカードからキーホルダーや自由帳、フィギュアまで、多種多様です。
どういった商品がよく売れていますか?

定番商品として、ステッカーやポストカードはよく売れます。


多種多様なアーティストのポストカードは、ネットショップでも販売されている

とくにポストカードは、「作品は買えないけど、ポストカードだったら買える」といった感じで、ご自宅で飾るために買っていただく方が多いですね。


実店舗でも人気のファイルやキーホルダー、缶バッジ

どんな場所からでも「買える」を叶えたネットショップ

ーーネットショップは、どういった経緯で開設されたのでしょうか?

お客様からのお問い合わせがきっかけです。

「展示は見に行けないけど、作品やグッズを買いたい」というお問い合わせを、画廊を開いた当初から多くいただいていたんです。

最初は個別で対応していたんですが、だんだん数も多くなってきたため、対応もたいへんで。
そこで、オンラインショップだったら、対応も楽になって、ショップ自体も手軽に作れるっていうのを知って。「これだったら、かんたんにはじめられる」と、使いはじめました。

ーー実物が見えない、ネット上で販売するなかで、作家さんそれぞれの世界観を伝えるむずかしさ、もあるかと思います。
ネットショップにアップする写真や商品説明で、気をつけていることはありますか?

これも、展示やグッズ制作のときと同じく、作家さんと都度、認識を合わせながら作っていますね。
こちらで、写真や商品説明を掲載した商品ページを作ったあと、かならず作家さんに確認してもらっています。そこから、気になるところや修正があれば対応して、齟齬がないように気をつけています。

ーーていねいなコミュニケーションが、作家さんからの信頼につながり、ネットショップでもこれだけ多くの作家さんのグッズを扱えているように感じました。
とくにネットショップで、最近よく購入される商品はありますか?

最近だと、アイドルのでんぱ組.incとコラボされていた、エース明さんの画集をよくお買い上げいただいていますね。


エース明(Ace明)さんの画集「はやくこれになりたい」

エース明さんには、過去に一度<新宿眼科画廊>で展示をしていただいたことがあって。
そのさいも、画集を販売したんですが、かなり多くの数をお求めいただいて、完売になったんです。
画集は、増版しないと決めていたので、一時手に入らない状態になっていました。
画集に掲載の作品。ドット絵風の、どこかなつかしさを感じる画風が特徴

そのあと、2021年に台湾で開催された個展「はやくこれになりたい」で作られた画集が、現在販売しているものになります。
絶版になったあとも、再販のお問い合わせがあったので、この機会にお買い求めいただく方が多いようです。

ーー最後に、今後の商品の予定や展望を教えてください。

とくに新しいものを出す予定はないんですが、先ほどのエース明さんの画集は、素材がちょっと変わっていて。
ビニールのスリーブに入った画集なんです。
<新宿眼科画廊>でも扱ったことのない素材を使った画集だったので、そうした新しい出会いをグッズを通してでも、お客様に提供していきたいです。

インタビューを終えて

ジャンルにとらわれず、多種多様な作品をあつかう<新宿眼科画廊>。
展示だけでなく、グッズをとおしても、新たな驚きや出会いを提供しています。

その裏には、アーティストや作家さんとの綿密で、ていねいなコミュニケーションがあります。
だからこそ、作家さんが思い描く、世界観や雰囲気を自由自在に表現できる、柔軟な画廊を体現されているのだと感じました。
ネットショップで販売されるグッズも、それぞれの世界を余すことなく表現しています。
<新宿眼科画廊>のネットショップを通じて、新しい作品に出会ってみてはいかがでしょうか?

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