ネットショップから世界に BASEで越境ECをはじめる方法<基礎編>

2020.08.05(更新:2023.03.06)
  • 越境ECをはじめる前に、送ることのできない禁制品や、配送方法についておさえよう
  • 長距離の配送になる越境EC。梱包方法についても確認しよう

越境ECをはじめる前に。仕組みや流れの概要を知ろう

ネットショップを開設すると、日本国内だけでなく、さらに遠方の海外からも商品を見ることができたり、また海外販売に対応しているネットショップであれば、かんたんに購入することもできるようになります。

この記事は、「わたしのショップは海外対応しているの?」「売れたらどうすればいいの?」という疑問や不安を解消したい方に読んでいただきたい内容になっています。

海外販売のトラブルは国内販売と同様、販売する方がご存知でさえあれば防げるものが大半なので、まずは仕組みや流れについての概要を知っておきましょう。

具体的なBASEの機能については、<実践編>を確認ください。

ネットショップから世界に BASEで越境ECをはじめる方法<実践編>

国内配送と海外配送はどこが違う?

販売した商品をしっかりと海外へ送り届けることができるのか?について、まずは把握しましょう。
国内へ配送する場合と違う点について、ご説明いたします。

国内配送と違う点

・送ることができない禁制品がある
・国際配送サービスで送るので、送料が高い
・関税がかかる(場合がある)
・インボイスなどの書類用意が必要

送ることができない禁制品がある

それぞれの国の法律や条約によって規定された禁制品があり、国境をまたいだ配送ができない荷物があることを確認しましょう。知らずに配送してしまうと、税関で没収されたり、関税法などにより処罰される可能性もあります。

各国共通で送れないものが規定されているだけでなく、国や地域によっては、たとえば牛肉や塩が禁制品として指定されているケースもあるので、配送する前にしっかりと配送業者各社のサイトなどで、最新情報を確認しておきましょう。

<航空危険物の例>

Sprayスプレー缶

Hanabi花火

Perfume香水

UV日焼け止め
※アルコール濃度24%を超えるもの

Sakeアルコール飲料
※アルコール濃度24%を超えるもの

Hair tonicヘアトニック
※アルコール濃度24%を超えるもの

Nailマニキュア

Tobacco電子タバコ

batteryモバイルバッテリ

参考)日本郵便-郵送禁止物品
各国共通https://www.post.japanpost.jp/cgi-kokusai/p05-00.htm
国・地域別https://www.post.japanpost.jp/cgi-kokusai/

国際配送サービスで送るので、送料が高い

海外への配送には、「国際郵便」と「国際宅配便」のおもに二つの配送サービスがあります。
「国際郵便」とは、<日本郵便>が提供しているEMSなどが該当し、「国際宅急便(クーリエ)」とは、<DHL>や<FedEx>、<ヤマト運輸>などの民間配送会社が提供している独自のサービスです。

出荷件数が多く、配送スピードを重視する場合や、20万円以上などの高額な荷物を配送する場合は、宅配会社と契約してクーリエを利用することをおすすめしますが、EMSに比べると割高となります。自身で海外配送をはじめる場合は、手軽で安いEMSなどの国際郵便からはじめるのが無難でしょう。

日本郵便に聞く。ビジネスを加速させる、ニーズに応じた国際配送サービス

関税がかかる(場合がある)

関税とは、輸入品に課される税のことです。おもに自国の産業を保護することなどを目的に、WTO(世界貿易機関)の関税制度により定められたものです。

EMSなどの国際郵便は、基本的に通関手続きは発生しません。ただし、日本では20万円以上の高額な荷物の場合、申告の必要があると判断され、受取人側が通関手続きをおこなう必要があります。
一方で、国際宅急便(クーリエ)は、通関手続きはかならず発生しますが、業者の通関士が通関手続きを代行してくれるため、配送人・受取人ともに通関手続きは発生しません。

原則として受取人に請求されるため、あらかじめアナウンスしておくといいでしょう。以下は「海外への発送において、関税が購入者負担で発生する可能性がある」という内容の文面になっていますので、よろしければ商品説明や特定商取引法のページの記載などの参考にしてみてください。

Guidance on tariffs
If you purchase Japanese products from overseas, customs duty may be incurred. In that case, please note that any customs duties incurred will be borne by the purchaser.

日本語訳:
関税に関するご案内
海外から日本の商品を購入される場合、関税が発生する可能性があります。その場合、発生した関税等はご購入者様負担となりますのでご了承ください。

インボイスなどの書類用意が必要

インボイスとは、海外に荷物を配送するさいに、税関に提出する必要のある書類のことです。
とくに規定されたフォーマットがあるわけではないですが、日本郵便でフォーマットをダウンロードすることができますので、参考にしてみてください。
https://www.post.japanpost.jp/int/download/invoice.html

その他注意すること

海外配送は手荒に扱われそう……という不安から、荷物が開かないようにガチガチにテープで止めてしまうこともあるかもしれません。もちろん荷物の箱の中に緩衝材をきっちりと詰めて、商品が動かないようにしっかり固定することは重要ですが、荷物の封は開けられることを前提として、テープ止めしておくことをおすすめします。

なぜなら、海外配送では、国内配送と異なり、税関での検査において内容物の確認のために荷物を開封されることがあるからです。この作業は、あまりていねいにおこなわれないことがあるため、ガチガチに梱包資材をテープ止めしすぎると、無理矢理開封され、ダンボールがビリビリに破かれてしまい、再梱包しても強度が低い状態で配送されてしまいかねません
また、商品に関係ない果物や家電のイラストがプリントされた資材などは、内容物を確認される可能性が高くなりますので、気をつけましょう。

<梱包方法の参考>

・商品は水に濡れないように、中身が見える透明のビニールで包む
・緩衝材で商品が箱の中で動かないようにする
・頑丈で無地のダンボールをつかう
・ダンボールの封はH字にテープを貼る

配送の流れ(EMS)

よく利用されるEMSでの配送の流れを、かんたんにご説明します。
※COVID-19の影響により、一部地域への配送を停止している可能性があります。くわしくは日本郵便のサイトでご確認ください。

  1. 商品を梱包する
  2. EMSラベルに記入する
    ※<日本郵便>の国際郵便マイページサービスでアカウント登録すると、海外への発送に必要なラベルや書類すべての印刷ができます。
  3. インボイスに記入する
  4. 国際郵便の危険物申告書に記入する
  5. 郵便局へ持ち込み、または集荷依頼して荷物を預ける

基礎編のまとめ

基礎編では、海外へ商品を販売する前に知っておきたいことをご紹介しました。まずは扱っている商品が購入者の国へ送ることができるのかをチェックしてから、配送準備を進めましょう。
実践編では、実際にBASEで海外販売する方法をご紹介していきます。

ネットショップから世界に BASEで越境ECをはじめる方法<実践編>

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