ネットショップを開業して、商品の注文が入るとうれしいものです。できるだけ早く発送するために、急いで梱包しようという気持ちになることもあるかもしれません。
とはいえ、ネットショップは対面での販売ではないため、梱包のクオリティがとくに重要です。
そこで、この記事では、梱包に必要なものや基本的な知識、リピート購入につなげるための工夫のコツなどを解説します。
「BASE」が提供する便利な機能や連携サービスなどもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
梱包材の種類と商品例を紹介
ネットショップで販売する商品を発送するさい、何に入れて送るかによって、お客様の印象や必要なコストが変わってきます。
そこで、まずは梱包材の種類や扱える商品例、配送料について確認していきましょう。
ダンボール
梱包材といえば、ダンボールが代表的な存在です。
ダンボールは、ショップオリジナルのボックスを緩衝材とともに入れたり、大型の商品を扱ったりと、さまざまな用途で活躍します。
配送料は、箱の大きさ・重さ、配送する距離によって決まるのが一般的です。たとえば、小さめの60サイズを関東圏内で配送する場合は1,000円弱、より大きめの120サイズになると1,500円程度、となります。
ちなみに、ダンボールのサイズは、縦・横・高さを足した数字です。60サイズであれば、縦30cm・横21cm・高さ6cmなどの箱が販売されています。
通販では、ダンボールの活用が一般的なので、お客様にとっても受け取ったときの安心感があるのがポイントです。
とくに、オリジナルパッケージは好印象となる傾向があります。
「BASE」では、独自デザインの梱包材を低ロット低単価で作成できる「canal App」というサービスもご用意していますので、後ほどご紹介します。
宅配袋
宅配袋は、白無地の紙やクラフト紙で作られている、配送用の袋のことです。
商品の大きさに合わせて袋を折りたためるため、ダンボールに比べて、送料を節約しやすくなっています。また、お客様にとっても、パッケージを廃棄しやすい点がメリットです。
ただし、袋の内側に緩衝材がついているわけではないので、洋服やカタログのような、破損しにくい商品に向いています。
送料は、梱包後の大きさと重さによって変わりますが、厚みのない小さめの商品であれば、日本郵便の定形外郵便などの利用で200~500円程度です。
宅配ビニール袋
宅配ビニール袋は、配送用のじょうぶなビニール袋のことです。
A4やB5サイズなど、用途に合わせて、好きな大きさや色を選べます。まとめ買いで購入費用を抑えられるのが特徴で、重さがないぶん、発送コストもリーズナブルです。
<ヤマト運輸>の「ネコポス」や<日本郵便>の「クリックポスト」を活用すれば、1個200~400円程度で配送可能。
ビニール袋という性質上、洋服などのアパレル商品などに向いているでしょう。逆に、衝撃に弱い商品の場合は、破損の可能性があるので、避けたほうが無難です。
宅配袋と宅配ビニール袋の用途は似ていますが、宅配袋は紙なので、よりナチュラルな印象になります。
一方、宅配ビニール袋は、雨の日の配送でもダメージを受けにくいのが強みです。
封筒
小型の商品を発送するさいは、封筒も活用できます。
多少の費用はかかるものの、あなたのショップの名前やロゴが入った、オリジナル封筒を用意するのもおすすめ。
お客様にブランドイメージを記憶してもらいやすくなるため、リピート購入のきっかけになるかもしれません。
アクセサリー類などは、緩衝材で包めば、封筒で発送してもいいでしょう。配送料は大きさにもよりますが、軽いものであれば100~150円程度です。
クッション封筒
クッション封筒は、封筒の内側に緩衝材のプチプチがついているタイプの封筒です。
緩衝材があることで、通常の封筒を使うよりも、かんたんに梱包できるメリットがあります。サイズも豊富で、手紙サイズからA4サイズなど、さまざま。
発送できるものは、CD・DVD、アクセサリー、コスメなどの小物になります。費用は1個200~400円程度です。封筒と同じように、オリジナルのロゴなどを入れることもできます。
折りたたみ式ボックスケース
折りたたみ式ボックスケースは、厚紙を自分で組み立てて使うタイプの箱を指します。
ギフトボックスのような見た目で、種類やサイズも豊富なため、ネットショップの梱包でも人気。
たとえば、洋服やコスメなどの小物、財布などの革製品を、おしゃれに箱詰めできます。ただし、ダンボールに比べて強度はよわいため、緩衝材を使う工夫が必要です。
配送料は大きさや厚みにもよりますが、小型の商品であればゆうパケットやゆうパックの利用で300~1,000円程度になります。
BASEと連携しているcanalでもオリジナルボックスケースの作成が可能です。
梱包するさいにあると便利なものリスト
商品を梱包するには、入れもの以外にも、用意しておくと便利なアイテムがたくさんあります。そこで次に、どのようなものを事前に用意しておくといいのかを紹介します。
梱包用テープ
梱包用テープは、ダンボールを閉じたり、箱の底の強度を高めたりするのが代表的な使い方です。
よく知られるのはガムテープですが、ガムテープには紙製のクラフトテープと布テープがあります。一般的には、布テープのほうが耐久性は高いです。
またガムテープ以外に、強度のあるビニール製のOPPテープもあると便利でしょう。
OPPテープには、オリジナルのロゴを印刷することもできるため、袋やギフトボックスの封をすると、おしゃれに見えます。
どちらにしても使用頻度が高いので、通販などのまとめ買いで、コストを抑えるのがポイント。
結束バンド
比較的重い商品を扱う場合は、結束バンドで知られるPPバンドとストッパーの活用もおすすめします。PPバンドは、ポリプロピレンでできた、表面のザラザラしたバンドのことです。
梱包したダンボールなどを縛ることで、箱の強度を上げたり、運びやすくしたりする効果があります。
PPバンドは、手で縛れないため、ストッパーもセットで用意しておきましょう。
どちらも大きな商品ではないので、通販以外にホームセンターなどもチェックすると、安く手に入る可能性があります。
緩衝材
緩衝材は、商品が箱や袋の中で動いたり、破損したりするのを防ぐのに必須のアイテムです。おもな緩衝材としては、以下のようなものがあります。
・プチプチ
・発泡材
・エアクッション
緩衝材はプチプチのイメージが強いかもしれませんが、発泡材やエアクッションも優秀です。
発泡材は、いわゆる発砲スチロールのことを指し、角形で自由にカットして使うものや、ビーズ状になっているものがあります。
エアクッションは、空気の入った小袋で、お客様も処分しやすいのがメリットです。ひんぱんに使うアイテムなので、テープ同様、通販などでまとめ買いをしておくといいでしょう。
OPP袋
OPP袋は、ポリプロピレンで作られた、透明のビニール袋。商品によっては、箱や封筒などに詰める前にOPP袋に入れると、ていねいな印象を与えられます。
たとえば、アパレル商品などは、よくOPP袋に入っているため、イメージしやすいのではないでしょうか。洋服以外にも、CDやDVD、小物、ちょっとしたメッセージカードを入れるときに活躍します。
サイズが豊富なので、扱う商品に合わせて用意しておくのがおすすめ。ホームセンターや梱包材専門サイトなどで、安く売られています。
ほかに用意しておきたいもの
実際に商品を梱包するさいは、以下のようなものも用意しておくと、スムーズに作業ができます。
用意するもの | おもな使い道 |
---|---|
ラッピング用品 | 商品の梱包にこだわりたい場合や、プレゼント用の商材を販売する場合に便利。 例)包装紙、リボン、シール、ラッピング袋など |
物差し・メジャー | 梱包した商品の大きさを発送前に測って配送料を計算したり、梱包材を購入するさいに必要な大きさを調べたりするのに使用。 |
測り | 物差し・メジャーと同じように、商品の重さを測って配送にかかる費用を計算するのに役立つ。 |
ハサミ | 梱包用テープやPPバンド、緩衝材をカットするときに使用。切り口をまっすぐにする場合はカッターと定規、カッターボードをそろえておくのもおすすめ。 |
手袋 | 梱包中にテープやOPP袋などに指紋がついてしまうのを防ぐ効果がある。シリコン製の手袋であれば、梱包用テープがくっつきにくく、布手袋のようにほこりが発生することもない。 |
梱包をするさいに気をつけたいこと、工夫のポイント
商品の入れものと緩衝材などがあれば、梱包自体はできるようになります。
とはいえ、ネットショップである以上は、お客様に好印象を与えたいところです。そこでここでは、梱包するさいの注意点や工夫のポイントを解説していきます。
注意点1. テープは真っ直ぐ、指紋がつかないように貼ろう
お客様は届いた商品だけでなく、梱包の状態もチェックしています。
たとえば、梱包用テープの一部がくしゃっとなっていたり、指紋がついていたりすると、がっかりしてしまうかもしれません。
その場合、「また買ってみたい」と思ってもらうことはむずかしいでしょう。
商品を梱包するときは、テープはまっすぐに、指紋はつかないよう意識しておくのが重要。とくに、OPPテープは指紋が目立つので、手袋をするなどの工夫をおすすめします。
注意点2. 商品を傷付けないように、緩衝材をしっかり入れよう
梱包材は、無料で手に入るものではないので、シンプルにできれば、たしかにコストは節約できます。
しかし、結果として商品を傷つけてしまったり、破損させてしまったりしては、本末転倒です。
せっかく商品を買ってくれたお客様によろこんでもらうためにも、ていねいな梱包を心がけるのと同時に、十分な量の緩衝材を使用しましょう。
ただし、商品サイズに比べて、大きすぎる箱や袋を選んでしまうと、緩衝材だらけになってしまうため、注意が必要です。
注意点3. 納品書と商品に間違いがないか、最終チェックを忘れずに!
ちょっとしたことですが、最後の封をする前に、商品と納品書をもう一度確認することも大切。
とくに、似た商品がある場合や、同時に複数の商品を梱包する場合は、ミスが起こりやすくなります。
専用のチェックリストなどを作成しておくと、確認漏れを防ぐのに役立つでしょう。
「BASE」には、ボタンひとつで納品書データを取得できる「納品書ダウンロード App」をご用意しています。無料で利用できるので、ぜひご活用ください。
【好感度UP】またショップに訪れたくなる! 梱包のコツ5つ
商品をきれいに梱包して発送できれば、お客様が不快な思いをすることはありません。
とはいえ、可もなく不可もない印象、というのも物足りないものです。そこで、あなたのショップの好感度を上げる、プラスαのコツについても解説します。
コツ1. 梱包は丁寧・きれいを意識
繰り返しのアドバイスにはなりますが、まずは梱包の見た目を整えることが、何より重要となります。届いたときの第一印象が、その後の売上に影響することもあるからです。
たとえば、宅配袋や宅配ビニール袋で対応できる商品であっても、折りたたみ式ボックスケースに入れてから梱包したり、場合によってはダンボールを選択したりしたほうが、きれいな印象を与えることもあるでしょう。
商品を受け取るお客様の気持ちを大切にして、梱包グッズを選ぶのがポイント。
コツ2. 同封チラシ・メッセージを添える
梱包のさいは、商品と一緒に、あなたのショップのチラシやメッセージカードを添えるのもおすすめ。チラシを入れることで、ほかの商品を紹介できるのはもちろん、発売予定アイテムの宣伝も可能となります。
また、サンクスカードが入っていると、お客様に好印象です。
とくに、手書きのメッセージは、「対応がていねいなショップだな」と思ってもらいやすいでしょう。必要に応じて、商品の使い方やお手入れ方法を伝えてもいいかもしれません。
実際に売れているショップでは、この辺の対応をきっちりとおこなっています。
コツ3. ノベルティ・おまけを付ける
購入した商品以外に、ノベルティやおまけをつける方法もあります。
たとえば、ちょっとした小物が入る巾着袋や入浴剤、おしゃれな付箋などは、小型なので、梱包への影響もありません。
あなたのショップのイメージに合わせて、オリジナルのものを用意し、はじめて購入してくれたお客様限定で送る、といったやり方もいいでしょう。
かならずしも入れなければならないグッズではありませんが、ノベルティやおまけは、リピート購入のきっかけにつながる可能性があります。
コツ4. 割引クーポンをつける
次回のお買い物で使える割引クーポンも、再訪率を高める、有力なアイテムのひとつ。お得感があるため、「またチェックしてみよう」と思ってもらいやすい効果があります。
割引クーポンを活用するさいは、単純に「次回10%OFF」といった方法もありますが、戦略的に使うことも可能です。
たとえば、期間を限定したり、割引できる商品グループを設定したりしてもいいでしょう。そうすることで、販売にとくに力を入れる期間や商品を決められるため、準備がスムーズにできます。
コツ5. 商品のサンプルをつける
ショップで販売する商品によっては、商品サンプルを同梱することも可能。
具体的には、コスメやフード、インテリアの壁紙・タイルなどを扱っている場合は、サンプルを用意しやすい、といえます。
お客様が購入した商品以外のアイテムを実際に手に取って確かめられるため、気に入ってもらえた場合は、「買ってみようかな」となる可能性があるのがメリットです。
梱包に関するBASEのお役立ち拡張機能
ネットショップ運営は、ていねいな梱包が重要ではあるものの、オリジナリティを出したり、たくさんの商品を梱包したりするのに、苦戦することもあるかもしれません。
そこで最後に、「BASE」で用意している、お役立ちの拡張機能をいくつかご紹介します。
「ショップロゴ作成 App」
「ショップロゴ作成 App」は、あなたのショップのオリジナルロゴを作成できる拡張機能です。
はじめてネットショップを開設するような場合、ショップのロゴをどうやって準備しようか、悩む方も多いのではないでしょうか。
「ショップロゴ作成 App」を使えば、好みのフォント・色・サイズを組み合わせるだけで、かんたんにオリジナルのロゴが手に入ります。
しかも、無料で何度でも作成できるため、安心して利用可能です。
ショップのロゴがあることで、お客様にブランドを認識してもらいやすくなり、封筒やテープなどの梱包材に印刷を依頼する作業も、スムーズに進みます。
もちろん、既存のロゴを新しいものにリニューアルしたい、という方にもおすすめです。
<labelmake.jp>と連携で、かんたん宛名シール作成
商品を発送するさいは、当然宛名の入ったラベルを用意する必要があります。とはいえ、発送数が多い場合は、手書きでラベルを用意するのは、少々手間ですよね。
「宛名印刷 by labelmake.jp App」を使えば、ラベル作成サービスの<labelmake.jp>と「BASE」を連携させられるので、注文情報から宛名ラベルをかんたんに印刷できるようになります。
手書きの文字に自信のない方や、宛名の記入ミスが不安な方にも、心強い存在です。
梱包材によって複数のテンプレートがあり、無料で利用できるので、ぜひインストールしてみてください。
梱包にもこだわりたい方へ「canal App」
ショップオリジナルの梱包材を作りたくても、どこに依頼すればいいのか迷うこともあるかもしれません。
「BASE」では、あなたのショップのロゴの入った、オリジナルパッケージを制作できる「canal App」もご用意していますので、ご安心ください。
「canal App」を活用することで、オリジナルの配送箱やテープ付OPP袋、ジップ付袋など、さまざまな梱包材が手に入ります。
事前にお見積りも確認できるので、予想外に費用がかかってしまうようなリスクもありません。注文作業もオンラインで完結でき、最短7日程度でご用意できます。
「canal App」については、以下の記事でもくわしくご紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
まとめ
ネットショップ運営において、梱包は避けて通ることのむずかしい作業です。
販売数が増えてくると、作業を負担に感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、ていねいな対応を続けていれば、よろこんでくださるお客様も増えていきます。
「BASE」でも、ショップオーナーのみなさまが効率的に作業できるよう、たくさんのサービスをご提供中です。必要に応じて導入しながら、人気ショップを目指していきましょう。