「チャージバック」とは?仕組みや原因、対策法についてこまかく解説します

更新日 : 2020/11/06
投稿日 : 2020/10/30

ECサイトやネットショップの利用が進むなかで、クレジットカードによる決済は、便利な決済方法としてますます広がっています。

そこで、ショップを利用する人も、運営する事業者も知っておくべきなのが「チャージバック」についてです。

この記事では、事業者の方にとってはリスクにもなる「チャージバック」にはどんな原因があるのか、そしてチャージバックを防ぐためにはどのような対策を取るべきかを解説していきます。

「チャージバック」とは

「チャージバック」とは、クレジットカードで商品を購入した人が、不正利用もしくは取引内容に納得がいかない、などといった理由から、利用代金の支払いに同意せず、クレジットカード会社に注文取消(返金)を要求することです。

購入者(クレジットカード保有者)にとっては、安心してカードを使用できるルールのひとつです。

一方で、チャージバックが発生すると、商品を販売した側は、クレジットカード会社に利用代金を返金しなければなりません

このさい、すでに発送してしまった商品が戻らないケースもあり、結果として、ショップにとっては大きなダメージとなります。

チャージバックについて、くわしくは以下のページもご覧ください。

ヘルプページ:チャージバックとはなんですか?

 

チャージバックが起きる原因は、4つ

チャージバックが起きる原因としては、おもに以下の4つがあります。

・クレジットカードの不正利用
・カード支払い済みなのに、商品が未発送
・商品の不良や破損で、カード利用者が使用を認めない
・決済した金額より多い金額で請求されている

それぞれの原因について、くわしく解説していきます。

原因1. クレジットカードの不正利用

原因の筆頭にあげられるのが、クレジットカードの不正利用です。チャージバックが起こる理由の大半を占めています。

不正利用には、いくつかのパターンがあり、不正利用されやすい商材にも傾向があります。クレジットカードの不正利用の詳細については、後述します。

原因2. カード支払い済みなのに、商品が未発送

購入者がカード決済をおこない、商品の料金を支払ったにもかかわらず、商品が届かなかった場合、購入者がカード会社に苦情を伝えて、チャージバックとなることがあります。

販売者側が発送しなかった場合だけでなく、所定の日時に届かなかった場合もふくまれるため、注意が必要です。

原因3. 商品の不良や破損で、カード利用者が使用を認めない

購入者が商品の代金を支払い、商品が手元に届いても、その商品が予想したものと大きく異なる場合、チャージバックが発生することがあります。

たとえば、商品に不良がある、破損している、またはECサイト上での説明と著しく異なる場合、などがこれにあたります。

このような場合、購入者は「注文したものと違う」としてカード会社に不服を申し立て、結果的にチャージバックになるケースがあります。

原因4. 決済した金額より多い金額で請求されている

購入者が決済した金額よりも多い金額で請求がおこなわれた場合も、「思っていた金額と違う」として購入者から不服が申し立てられ、チャージバックとなるケースがあります。

処理上のミスは、事業者側の管理・運用体制の見直しで防ぐことができる部分です。ミスが起こらないよう注意しましょう。

 

クレジットカードの不正利用とは?発生状況も

さきほども原因の1つ目として解説した、クレジットカードの不正利用ですが、これはチャージバックの原因としてもっとも多い割合を占め、年々増加しています。

一般社団法人 日本クレジット協会がまとめた報告によれば、2019年のクレジットカード不正利用被害額は、273億8千万円。

2018年の235億4千万円と比較すると、金額にして38億4千万円、約16%もの増加となっています。

不正利用のおもな種類には、以下の2つのパターンがあります。

・クレジットカード本体の盗難・紛失による不正利用
・クレジットカード情報の漏洩・流出による不正利用

本体の盗難・紛失による不正利用は、車上荒らし、スリ、ロッカー荒らしによって、盗難したカードを第第三者が不正利用するケースです。

クレジットカード情報の漏洩・流出による不正利用は、スキミングやフィッシング詐欺、パソコンがウイルスやスパイウェアの被害を受けることによって盗まれた情報を使って、第三者が不正利用するケースです。

番号の盗用被害額は、2019年の統計によれば、222億9千万円で、被害額の約81%にのぼります。

また、盗んだカード情報から作った偽造カードによる被害は、17億8千万円で、被害額の約6%となっています。

 

クレジットカードの不正利用で購入されやすい商材とは?

盗んだクレジットカードを使って狙われやすい商材の条件は、「転売できて、高額なもの」です。

不正利用者は、不正利用によって得た商材を多くの場合転売して、現金へ換えようとします。このため、できるだけ高値で売れやすい商材に目をつけるのです。

具体的には、以下のような商材です。

・ブランド商品
・PC、タブレットなどの電子機器
・高額な家電製品
・オンラインゲームや音楽などのデジタルコンテンツ

ブランド品は高額なものが多く、現金にも換えやすいため、狙われやすい条件がそろっています。

家電製品では、とくに高額なブランド家電が換金率もよく、狙われる傾向にあります。同様に、デジタル機器では、Apple製品はとくに人気が高く、高額なため、狙われやすいです。

これらの商品を扱う事業者は、とくに不正利用に気を付けるべきです。

 

【事業者向け】チャージバックを防ぐための対策、3つ

事業者にとってリスクとなるチャージバックは、さまざまな要因で起こる可能性があります。事前に対策を打っておくのが得策です。

おもな対策として、以下の3つが挙げられます。

・「3Dセキュア」を利用する
・「セキュリティコード」を導入する
・チャージバックの保険や保証に加入する

それぞれの対策について、解説します。

なお、あとで説明していますが、「BASE」のなどネットショップ作成サービスでは、プラットフォーム側ですでに対策がなされているので、安心して決済システムを導入できます。

対策1. 「3Dセキュア」を利用する

「3Dセキュア」とは、本人認証サービスのひとつです。VISA、Mastercard、JCB、AMEXといった大手カード会社が推奨しています。

3Dセキュアでは、まずクレジットカード保有者本人は、事前にクレジットカード会社のWebサイトで、自分のパスワードを登録します。

ネットショップでクレジットカード決済をおこなうさいには、このパスワードを入力することで、本人確認をおこないます。

クレジット決済の申請後、クレジットカード会社の3Dセキュア認証ページに遷移し、そこで事前登録したパスワードを入力します。

パスワードが異なる場合、決済されないようにすることも可能なため、第三者によるクレジットカードの不正利用の防止策として、注目されています。

対策2. 「セキュリティコード」を導入する

「セキュリティコード」とは、カードの裏面(American Expressの場合は表面)に記載されている、3~4桁の数字のことです。

ECサイトでのショッピングで、入力を求められた経験のある人も多いのではないでしょうか。

セキュリティコードは、おもにスキミング対策として導入されています。クレジットカードの磁気部分やICチップには、セキュリティコードの情報は記録されていません。

スキミングなどで、セキュリティコードは盗まれにくいのです。

ただし、フィッシング詐欺などで、カード所有者がセキュリティコードを入力してしまったようなケースでは、不正利用の抑制にならない、というデメリットがあります。

対策3. チャージバックの保険や保証に加入する

チャージバックの保険や保証とは、一定の金額を支払うことによって、万が一チャージバックが起こっても、取り消された売上金額などの損害を補填してもらえるサービスのことです。

通常、チャージバック保険は、万が一の損害が起こった場合に補填がおこなわれます。

一方、チャージバック保証は、不正利用に対する根本的な対策を事業者と一体となっておこない、それでもチャージバックが発生したさいには損害の補填が行われるサービスとなっています。

チャージバック保険や保証の費用は、保証金額や扱う商材によっても異なりますが、月額数千円から利用できるものが多くなっています。

 

「BASE」のチャージバックに関する取り組み

「BASE」では、チャージバックに関する取り組みとして、おもな原因となるクレジットカードの不正利用に対する、さまざまな対応と取り組みをおこなっています。

具体的には、一般社団法人日本クレジット協会が定める「非対面取引におけるクレジットカードの不正利用対策」に基づき、以下のような対策をおこなっています。

・券面認証(セキュリティコード)
・属性・行動分析
・配送先情報

これらの取り組みに加えて、不正の疑いのある決済を検知したさいは、すみやかに加盟店様にご連絡しています。

「BASE」の不正決済への取り組みについて、くわしくは以下の記事をご覧ください。

「BASE」の不正決済への取り組みについて

ただし「BASE」側での取り組みだけで、チャージバックの発生を完全に抑えることはできないのが実情です。下記の項目もご覧いただき、各ショップ様でもご注意いただくようお願いします。

チャージバック対策のチェック項目

「BASE」では、大きな損害になりうるチャージバックの発生を防ぐため、下記のようなチェックリストをご用意しています。

注文が入ったら、下記のチェック項目に沿って注文者情報、購入情報を確認することをおすすめします。 

チャージバック(クレジットカードの不正決済)を防ぐためのチェック項目

✓ 1注文あたりの金額や個数が、極端に多い
✓ 配送業者を指定してくるなど、急ぎの要望がある
✓ 配送先の住所が、海外である
✓ 同じ配送先に多数注文している
✓ 電話番号やメールアドレスが数字や文字の羅列になっており、明らかに正しくない
✓ 配送先が、海外転送サービスを利用した住所になっている
✓ 連絡をとったさいの文章がおかしい

さきに紹介した一般的なチャージバック対策とあわせて、参考にしてください。

 

チャージバックで「異議申し立て」がなされた場合の流れ

実際に自分のショップでチャージバックが発生した場合、どのような流れになるのでしょうか?

その具体的な流れを、「BASE」の場合をもとに解説します。

1. 購入者→クレジットカード会社→BASEに「異議申し立て」の確認をおこなう

クレジットカード保有者が、クレジットカード会社に意義の申し立て(チャージバックの申し立て)をおこなうと、まずクレジットカード会社から「BASE」宛てにチャージバック申請(異議申し立ての確認)がされます。

2. 「BASE」からショップ様に「異議申し立て」の確認をおこなう

クレジットカード会社の申し立てを受けた「BASE」が、ショップを運営するオーナー様に異議申し立ての確認を行います。

ショップ様がチャージバックを認める場合は、チャージバック確定となります。一方、認めない場合は次のステップに進みます。

3. 「BASE」を通じて、クレジットカード会社に必要な情報を提供する

チャージバックを認めない場合、取引の正当性を主張する必要があります。

このため、商品発送日やその追跡番号といった情報を、ショップは「BASE」を通じてクレジットカード会社に提出します。

4. クレジットカード会社による再調査がおこなわれる

提供された情報も参考に、再度クレジットカード会社にて、チャージバックになる取引なのかどうか、精査されます。

審議の最終的な判断は、カード会社によって下されます。

 

チャージバックの疑問Q&A

チャージバックの対応は形式化されていますが、経験がない人にとっては、さまざまな疑問もあるはずです。チャージバックのよくある疑問に回答します。

チャージバックの申し立てに期限はあるの?

チャージバックをおこなう期限は存在します。国際ブランド決済会社の規定では、チャージバックの期限は、取引日から120日程度、となっています。

チャージバックの内容や理由によっては、期限が短縮・延長される場合もありますが、基本的には、期限外のチャージバック申請を受けることはありません。

 

チャージバックがおこなわれたあとの購入商品はどうなる?

購入者(クレジットカード保有者)からの申請でチャージバックがおこなわれた場合、ショップは、購入者へ返品を依頼することができます。

返品依頼をおこなった場合、購入者は商品を返品する必要があります。購入者側へ連絡しても連絡がつかず、商品が戻ってこない場合、警察へ相談することもできます。

ただし、最終的に商品が戻ってこなかった場合、その損害はショップ負担となります。

 

事業者側が異議申し立てをすることはできる?

ショップを運営する事業者は、カード会社経由で購入者からのチャージバックの通知が来たさい、受け入れられない、として異議を申し立てることもできます。

とくに、商品の未発送や商品に対するクレームが理由のチャージバック申請で、身に覚えがない場合、納得がいかない場合、異議申し立てをおこなうのもひとつの手です。

事業者がチャージバックを認めず異議申し立てを行った場合、事業者とカード会社との審議にはいります。

チャージバックが確定するか否か、判断するのはあくまでもカード会社ですが、ショップ側は該当取引が正当であると主張するために、商品発送日や荷物の追跡番号などの情報をクレジットカード会社に提出して、審議を待つことになります。

 

まとめ

以上、クレジットカード決済におけるチャージバックに関する解説でした。

カードの不正利用の被害も拡大するなか、チャージバックの正しい知識と防止策を知っておくことは、不可欠です。

事業者にとって、チャージバックの頻発は、大きな損害にもなるため、損害への備えとして、チャージバック保険や保証への加入を検討するのも一つの対策です。

また、不当だと思われるチャージバックには、異議を申し立てることも必要です。正しい知識をもって、対応しましょう。

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