ネットショップの送料の決め方や安く抑えるコツを徹底解説!

2020.08.22(更新:2024.07.25)

ネットショップを運営するにあたり、「送料」の設定は非常に重要です。送料は商品の購入決定に大きな影響を与える要素のひとつであり、適切な設定は売上にも影響します。しかし、高い送料は顧客を遠ざけ、逆に低すぎる送料は利益を圧迫するリスクがあります。

この記事では、ネットショップの送料の決め方や、送料を安く抑えるための具体的な方法について解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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ネットショップ送料の決め方

ネットショップで買い物をする顧客は、なるべく送料を安く済むように考えています。そのため、ショップ側は顧客が納得する送料の設定が必要です。ただし、だからと言ってカゴ落ちを避けるために、送料をすべてショップ持ちとなれば、ショップにとって送料が負担となってしまいます。

そのため、送料にかかるコストを抑えつつ、顧客にとっても納得のいく送料設定の工夫を考える必要があります。ネットショップで利用できる送料設定は主に5つです。いずれの送料設定においてもショップ側、顧客側それぞれにメリットやデメリットが発生します。自分のショップには、どの配送パターンが良いか決めるための参考にしてみましょう。

  • 送料完全無料

送料完全無料とは、ネットショップで購入した商品すべての配送料を無料に設定する方法です。

顧客は、商品価格のみで商品を購入することができるメリットがありますが、ショップ側が送料を負担しなければならなくなります。そのため、あらかじめ商品単価に送料を含み見た目上の送料を無料にすることはできますが、商品単価が高くなってしまう欠点があります。

  • 一定額以上で無料

一定額以上で無料とは、たとえば「1万円以上購入で送料無料」などの、一定金額以上の購入で送料が無料となるパターンです。

ショップ側は、まとめ買いを促進させることができ、購入単価を上げることができます。顧客は一定金額で送料が無料になるものの、1商品で一定金額にならない場合は送料が発生してしまうので、満足度が下がってしまう可能性もあります。

  • 全国一律料金

全国一律料金とは、「送料は全国一律400円」といった、全国どこでも一律料金の送料を設定するパターンのことです。

ショップ側も顧客側もわかりやすいというメリットです。とくに顧客側は遠方か近郊かを気にする必要がないため、商品購入をしやすい傾向があります。しかし、ショップ側としては顧客が遠方であればあるほど配送料は高くついてしまうため、全体の傾向を分析して損がないように送料を設定しなればなりません。離島は対象からはぶくなどして、バランスを取るようにしましょう。

  • 配送先別送料

多くのショップが、この配送先別送料という送料設定パターンを採用しています。配送先の距離や場所に応じて送料を設定する方法です。

ショップ側は距離に応じた送料を設定できるので、理にかなった送料を設定できます。しかし、顧客側は北海道や沖縄など配送先住所が遠方である場合、コストがかかってしまうため、遠方の顧客から購入されにくくなります。もし、遠方の顧客からの購入を促進させたい場合は、ショップ側で送料を一部負担し、顧客の送料を抑えるなどの工夫が必要です。

  • 配送手段別送料

配送手段別送料とは、「クール便600円、メール便300円」など、配送手段によって送料が変わるパターンです。

顧客側は、自分の好きな配送手段を選べるため、納得した上で商品を購入できます。ショップ側は、あらかじめ設定された送料を回収できるため無駄がないですが、顧客によって配送手段が変わるため、手間がかかることが懸念点です。また、メール便などは「ポスト投函」などくわしい配送内容を商品ページに記載しておく必要があります。

送料設定のメリット・デメリット

ネットショップを運営する上で、送料の設定は売上に大きく影響する重要な要素です。送料設定にはさまざまな方法があります。自分のネットショップに最適な送料設定を選ぶためには、これらの設定方法のメリットとデメリットを理解することが重要です。

全国一律の送料にする

「送料は全国一律●●円!」というふうに全国で同じ送料にする方法は、多くのネットショップで利用されています。この方法の大きなメリットは、顧客にも運営者にもわかりやすい点が挙げられます。

しかし、運営者が損をしないように設定しないと赤字になるリスクも見逃せません。そのため、全国一律の送料を設定する際は、配送料の平均をしっかり調べ、赤字にならないボーダーラインを設けなければなりません。

配送地域別に送料を分ける

配送先までの距離に応じて送料を設定する方法も一般的です。全国一律の方法とは違い、地域ごとに送料を変えられるため、ショップへの負担が軽減されるメリットがあります。

しかし、遠方の顧客が高額な送料を負担しなければならず、これが原因で購入を断念する(カゴ落ちする)デメリットにも注意が必要です。したがって、遠方からの顧客にはショップ側が送料を一部負担するなどの工夫が必要でしょう。

送料無料にする

送料をショップ側で負担するか、商品価格に送料を含めることで、顧客に送料を請求しない方法もあります。この方法は、一見顧客にメリットが大きく見えますが、商品価格を高値にせざるを得なかったり、ショップ側が赤字になったりすることが懸念点です。

とくに低価格帯の商品では、送料を含めるとカゴ落ちの可能性があがります。そのため、低価格帯の商品で送料無料を行う場合、売れ残り商品や送料があまりかからない商品を選んで、「一部商品で送料無料」とするのがおすすめです。

●●円以上で送料無料にする

一定金額以上の購入で送料を無料にする方法もおすすめです。メリットとしては追加購入を促進しやすく、一人あたりの購入単価を上げる効果が期待できます。また、設定金額は、平均購入額よりもやや高め、または人気商品の金額より少し高めに設定しても構いません。

「あと●●円で送料無料!」といった表示をトップページや商品ページの目立つ場所に配置することで、顧客に追加購入を促すことができるでしょう。顧客にお得感をいかに感じさせるかがポイントです。

配送手段ごとに送料を設定する

発送方法(ゆうパック、メール便、宅配便など)によって送料を設定する方法もよく選ばれます。この場合、顧客が好きな配送手段を選べたり、設定した送料を回収できたりする点がメリットです。

しかし、注文ごとに配送手段が異なるため、梱包の手間が増えるデメリットも考慮しなければなりません。また、料金が通常配送と異なる場合もあるため、事前に配送内容の確認と商品ページへの記載も必要です。

くわえて、ショップ側は送料設定だけでなく、梱包も意識しなければなりません。ネットショップを運営する上で、注文が入る喜びは大きいでしょう。注文が入るとできるだけ早く届けたくなる気持ちもわかりますが、ネットショップでは梱包の品質も重要です。

以下の記事では、梱包に必要な資材や基本的な知識、そしてリピート購入に繋げるためのコツについてくわしく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ネットショップでの梱包方法!基礎知識から満足度を高める工夫の仕方まで

ネットショップの送料の相場

ネットショップの送料の相場は商品カテゴリーや配送エリアによって異なります。そのため、適切な設定が難しいと感じる方も多いでしょう。ここでは、主要なネットショップの送料の相場について紹介します。ぜひ参考にしてください。

大手モール型ネットショップの送料規定

テレビCMでもおなじみのAmazonとZOZOTOWNの送料規定は次の通りです。

【Amazon】

  • 購入金額の合計が税込3,500円以上なら送料無料
  • 購入金額が3,500円未満の場合は、送料が410円(北海道・沖縄・九州などは450円)
  • Amazonプライム会員は購入金額に関係なく送料無料

【ZOZOTOWN】

  • 送料は購入金額に関わらず一律税込330円(税込)
  • 即日配送を希望する場合は一律税込350円(税込)

※2024年7月時点の情報です。

Amazonはプライム会員制度を通じて顧客の囲い込みを重視しており、送料無料の基準金額が3,500円と低めに設定されている点が特徴です。一方、ZOZOTOWNは送料が常に有料です。即日配送オプションも用意していますが、送料無料のサービスは提供していません。

 

小規模ネットショップの送料の平均

続いて、小規模ネットショップの送料の平均を見ていきましょう。以下は、よく見られる商品ジャンル別の送料の相場です。

【ハンドメイドアクセサリー系】

  • 定形外郵便:120円〜150円
  • 宅配便:700円〜1,500円
  • 5,000円以上購入すると送料無料

【Tシャツ系】

  • 定形外郵便:300円〜500円
  • 宅配便:800円〜1,500円
  • 10,000円以上購入すると送料無料

これらの金額はあくまで平均なので、実際の送料は利用するサービスや配送会社によって異なります。また、小規模ネットショップでは、配送方法にバリエーションを持たせることで、顧客の多様なニーズに対応していることもわかります。

BASEで提供している「送料詳細設定 App」は、注文時に顧客に適用する配送方法と送料が設定できるサービスです。この機能を利用することで、商品の重量や数量、冷蔵・冷凍の必要性などに基づいて、さまざまなお届け先ごとの配送方法や送料を設定できます。

また、複数の異なる商品が同時に注文された場合でも、最適な送料を設定できるので、ショップ側での送料の負担が軽減されます。顧客も自動的に最適な送料が適用されるというメリットも大きいでしょう。

商品の重量や個数、温度帯やお届け先ごとなどショップに応じた柔軟な送料の設定が可能に。「送料詳細設定 App」

主要企業の配送料

一般的に、宅配便やゆうパックがメジャーな配送手段です。しかし、実際はどちらが安いのか気になる方は多いでしょう。そこで、大手配送会社5社の料金を比較した表をご参照ください。

配送会社名

重量

料金(税込)

ヤマト運輸

2kg

1,060円

佐川急便

2kg

1,040円

日本郵政

25kg以下

990円

西濃運輸

2kg

1,023円

福山通運

2kg以下

1,120円

※2024年7月時点の情報です。

なお、福山通運の法人契約で利用できる「パーセルワン」では、上記料金から約500円安くなります。このように特定の配送業者と契約することで、ここで紹介する料金よりも安くなるケースもあります。また、他のサイズの料金や異なる都道府県間への配送料金は、各公式ホームページで確認してください。

配送業者を徹底比較!ネットショップの商品発送はどこにお願いする?安いのはどこ?

送料を抑えるためのチェックポイント

送料のパターンによって顧客の行動が大きく変わってくることを紹介しました。

どの配送パターンであっても送料にかかるコストは抑えられた方が良いといえるでしょう。では、送料を抑えるためには、どうすればいいのでしょうか。送料を抑えるためのチェックポイントをまとめました。

どの配送会社を利用するか?

送料のコストを抑えるには、配送会社の選定は非常に重要です。配送業者によって、使えるサービスや料金が異なるだけでなく、配送にかかる日数まで違いがでてきます。

宅配会社の料金を比較

配送する商品は、重さ5kg以下で大きさは80cm(35×25×20cm)以下の荷物と仮定します。

配送先

<ゆうパック(郵便局)>

<クロネコヤマト宅急便>

<佐川急便>

東京→東京

1,030円

1,150円

1,045円

東京→北海道

1,530円

1,590円

1,485円

※2024年7月時点の情報です。
※実際の料金は各社のHPでご確認ください。

表でわかるように、東京から東京の近距離配送で言えば、3社の中で<ゆうパック>が一番送料が安く、長距離配送で言えば、<佐川急便>が一番安くなります。とはいえ「料金は安いが時間がかかる」という輸送方法もあるため、実際に検討する場合は必ず「どれくらい時間がかかるか」という点も確認しておきましょう。

商品ごとに最適な輸送手段を

さらに送料を抑えるには商品ごとに配送手段を変えることも考えられます。

たとえば、A4サイズで5kg以下の商品であれば、メール便を活用すると価格を抑えられます。また壊れやすい商品を配送するために、ダンボールに緩衝材を敷き詰めば破損を防ぐことができますが、緩衝材にコストがよりかかってしまうでしょう。そのため、商品が動かないように固定して梱包する、「割れ物注意」「上積み注意」などの配送依頼をすれば、最小最低限の梱包で安全に配送することが可能です。

配送に必要な人件費も忘れずに

配送には送料がかかるだけでなく、配送業務へ労力(つまり人件費)がかかることも忘れてはなりません。

たとえば1つの商品に発送準備として10分を要していたら、1時間に6個しか配送できないことになります。仮に送料を抑えられたとしても、梱包や発送に必要以上に時間がかかっては元も子もありません。コストだけでなく配送業務の労力も視野に入れるようにしましょう。「BASE」ではヤマト運輸と連携し、配送業務の簡略化ができる拡張機能などもありますので、ぜひご活用ください。

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配送会社と個別契約

送料を抑えるには、配送会社と契約を結ぶのも1つの方法です。

一定の配送量があり、個別に契約することができれば「代金の後払い」「集荷方法の相談」「送料の割引」などもできる可能性があります。配送会社との契約は、会社間での契約と勘違いされますが、個人でも契約を締結することが可能なため、最寄りの配送会社の営業所に問い合わせをするようにしましょう。配送契約を結べば、後日一括請求書払いなどもできる可能性があるため、お金の処理の面でも非常に効率的になります。

顧客目線の使いやすさも考慮する

送料を抑えるためには、顧客目線での使いやすさも顧慮しなければなりません。

まず、配送業者の会員登録者数や日時変更の柔軟性に注目してみると、会員が多いほど配達日時の変更がしやすくなる傾向にあります。たとえば、ヤマト運輸や佐川急便などは、会員専用のサービスを提供しており、配達日時の変更や再配達の依頼がスムーズに行えると評判です。ほかにも、会員特典として受付期間が長く、利便性が高い点も評価されているのも見逃せません。

さらに、配送業者が提供する追跡機能は、顧客にとって重要なポイントです。なぜなら、荷物がどこにあるのかをリアルタイムで確認できることで、不在通知や再配達のスケジュール調整がしやすくなるからです。

ヤマト運輸や佐川急便など、多くの大手配送業者は、インターネットやスマートフォンアプリを通じて追跡機能を提供しており、顧客に安心感を与えています。これらの点を考慮すれば、送料を抑えつつも顧客満足度を高める配送業者を選ぶことが可能です。

ネットショップ作成サービスのBASE」では、顧客目線でのユーザビリティ向上を心掛け、「定期便 App」を通じて指定した販売サイクルで定期的に商品を届けます。結果的に、顧客は買い忘れや買い逃しを防ぎ、ショップは継続的に顧客から注文をいただく効果が期待できるのです。

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おすすめの配送手段

商品によって最適な配送手段を取ることでコストが抑えられることを紹介しました。商品の種別に応じた適切な配送方法を選んでいきますが、配送業者のどのサービスを選ぶとコストを抑えられるのでしょうか。ここでは、商品の特徴に応じたおすすめの配送手段を紹介します。

対面で配達したいなら<レターパック・プラス>

A4サイズの小さい商品を対面で配達したい場合は、<レターパック・プラス>がおすすめです。

<レターパック・プラス>は郵便局のサービスで、ポスト投函はせず局員が対面で届けて、受領印または署名をもらう配送方法です。確実に相手の手元に届けたい商品、セキュリティーを重視したい商品である場合は、レターパックを利用するのが良いでしょう。

さらに、全国一律送料520円の設定であるため、遠方の顧客にもコストを気にせず安心して利用できます。

<レターパック・プラス>が利用できるサイズは以下の通りです。

  • 対応サイズ:340mm×248mm (A4サイズ)
  • 重さ:4kg以内
  • 厚さ:重さが規定以内であれば制限なし

冷蔵・冷凍品の配達なら<クール宅急便>

食品などの冷蔵・冷凍が必要な商品であれば<クール宅急便>があります。

<クール宅急便>は<ヤマト運輸>のサービスで、保冷輸送(温度を保つ)が可能なサービスです。冷蔵タイプは0~10℃、冷凍タイプは-15℃以下の温度帯で配送が可能になっています。クール宅急便は予冷しなければ配送対応ができないため、注意が必要です。「クール宅急便」の利用条件は以下の通りです。

  • 対応サイズ:縦・横・高さの三辺の合計が120cm以内
  • 重さ:15kgまで
  • 予冷時間:冷蔵/10℃以下で6時間以上、冷凍/-15℃以下で12時間以上

まとめ

ネットショップで悩ましい送料についてくわしく解説しました。送料を抑えるためには、配送会社との交渉が不可欠です。とくにネットショップが成長し、一定の配送量を達成したら、積極的に交渉してみることをおすすめします。

ネットショップ作成サービスのBASE」では「送料詳細設定 App」で送料の適正な料金設定ができたり、配送日設定専用のアプリや定期便の販売が誰でもかんたんにできる「定期便 App」も提供しています。

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