「ネットからリアルへ」では、「BASE」の常設店舗「SHIBUYA BASE」や「BASE Lab.」の出店オーナーズにその魅力をおうかがいし、ネットショップがリアルの場へと挑戦する意義をお伝えしていきます。
第13回は、渋谷モディ<SHIBUYA BASE>とラフォーレ原宿<BASE Lab.>に出店した<Summer Neat>のオーナー・佐藤大介さんにお話をうかがいました。
<Summer Neat>は、アメリカンダイナーをイメージし、昔と今を融合したポップで愛らしいデザインが魅力のアパレルブランドです。
Shop:https://summerneat.thebase.in/
Instagram:https://www.instagram.com/summer_neat/
オーナー・佐藤大介さん
Instagram:https://www.instagram.com/daiskeoo/
目次
ニートみたいな日があってもNiceなんだ<Summer Neat>
ーーブランドのコンセプトを教えてください。
「Neat」は現代に多いニート「Neet」ではなく、「Nice」と同じ意味をもつ「Neat」。
日々生活していくうえで、「そんなニートみたいな日があってもNiceなんだ」というのが
コンセプトのブランドです。
ーーブランドを立ち上げたきっかけや、経緯について教えてください。
ぼくの本業はダンサーなんですが、ぼく自身は、衣装を作ったりファッションに興味を持ちながらも、「ブランドを作りたい」という意識はとくになかったんです。ところがあるとき、Tシャツを作ってBASEを使って販売してみたら、6時間くらいで用意していた商品がなくなって。
「こんなにすぐ在庫がなくなるんだ!」という驚きと、お客様から「もっと作ってください」という声をいただいたこともあり、ブランドをはじめることにしました。
アメリカンダイナーをイメージし、古い時代のものを今に落とし込んだデザイン
その当時から<Summer Neat>というブランド名でしたが、コンセプトは後から作りました。
僕自身が、もともとアメリカのクラシックなデザインが好きなんですが、がっつりアメリカンダイナーを押しつけても、そういうのが好きな人にしか好まれなさそうだな、と思い、古い時代のものを新しく落とし込めるようにデザインを作っています。
また、アメリカンダイナーのような、飲食店っぽいデザインにしているのがこだわりです。
昔からアメリカンダイナーが好きな人にも、今っぽいものが好きな人にも好きになってもらえるように、工夫しています。
ほかにはないインパクトを与えられるように、ピザ箱でお届け
最初にTシャツを作ったときは、Instagramで告知して、ファンの方たちが購入してくださいました。ダンサーの後輩の子たちや、友人など、自分のことを知ってくれてる方たちも「なにこれかわいい!」と言って着てくれました。
そのときは、商品の発送もすべて自分でしていました。
同じようなテイストのショップは、いくつもあると思うので、梱包でインパクトを与えられるように、ピザ箱で発送することにしました。最初からピザ箱で発送したかったんですけど、どこで手に入れたらいいのかも知らなかったので、今のピザ箱ではなくて、本当の飲食店のテイクアウト用の箱に入れて発送していました。
お客様には、「服をピザ箱に入れるって、なにそれ!?」という感じでよろこんでいただけて、好評でした。
じつはダンスよりも先に身についていた、絵を描くこと
ーー本業はダンサーとのことですが、もともとデザインすることも得意だったのですか?
じつは、ダンスより絵が先だったんです。
小さいころは、家でおもちゃで遊ぶのではなくて、ずっと絵を描いてる子供でした。
親が「根暗な子になっちゃうのではないか」と心配して、いろいろなスポーツなどをさせてくれたなかで、たまたまハマったのがダンスでした。
最初はエアロビクスの教室に入って、その後ヒップホップの教室に入って、18歳のころダンススクールの編入で、宮崎から東京に来ました。
兄弟も親も、なにかを表現したり作ることが好きで、母と姉が和太鼓、兄がギター、父が調理師なんです。父は人参を龍にしたり、母が衣装を作っていたりと、なにかものをつくる姿をずっと見てきたので、「なにかをつくることが楽しいからやる」というよりも、それがふつうの家庭でした。
ダンススクールの東京校に編入して卒業して、その後いろいろな仕事をしたり、フリーターの時期もあったりしましたが、あるきっかけで、ツアーダンサーになりました。
ーーSNSの運用について、なにかこだわっているところはありますか?
基本的にSNS無精なので、かなりひんぱんに投稿しているわけではないです。
いちばんこだわっているのは、商品の平置き画像で、Instagramで<Summer Neat>のページを開いたときに、オンラインショップと同じような平置き画像が並ぶようにしています。
カチッとした感じのキャラではないので、7割くらいの気合で、おしゃれになりすぎないようにしています。許容範囲ギリギリの、テキトーな感じを攻めてますね(笑)。
商品にシワが寄っていたりすると、写真としてはよくない印象に見えますが、ピンと張ったTシャツよりも、少しだけきれいにベッドの上に置いたよ、というゆるい感じのほうがきれいだと思っています。
基本的には白抜きした画像を使っていて、プロがやってない感じを出すために、あえてちょっと下手に、あえて雑さを残して、画質もとてもよいものにはせず、綺麗すぎないようにしています。
ーー数あるプラットフォームのなかで、なぜBASEを選んだのですか?
「もともと、BASE以外の会社を知らなかった」ということもありますが、めちゃくちゃ機械音痴なぼくでも、わかりやすくかんたんにショップ運営ができる、というところですかね。
こんなにすぐショップってできるんだ、というくらいシンプルで。とにかく気軽にショップができます。
使いはじめた最初の印象がすごくよかったこともあり、使っているなかで、ほかの会社を検討したことはないですね。
商業施設でポップアップ開催することで、ブランドに箔が付く
ーー<SHIBUYA BASE>と<BASE Lab.>に出店しようと思ったきっかけはなんですか?
BASEさんにお声掛けいただいたことがきっかけです。
<BASE Lab.>の出店を決めたさいは、「<ラフォーレ原宿>でもポップアップができるんだ!」という驚きと、<ラフォーレ原宿>でポップアップを開催することによって、ブランドに箔が付くのではないかな、と思い、出店を決めました。
周りの友人にも、最近よくポップアップを開催していて、すごいね!と言われました。
ーー出店前後で、なにか変化はありましたか?
出店前後で、ブランドを知っていただける機会が増えて、さまざまな媒体からのコラボのお誘いが増えました! 出店中にお声掛けいただくこともありました。
いろいろな商業施設でポップアップを開催したことで、信頼度が高まって、「安心して依頼できる」と思ってもらえたのかもしれないです。
また、以前は女性のお客様からの支持が多かったのですが、ポップアップ開催後から、男性のお客様も増えてきていてうれしいです。
街でふつうに見かけるようなブランドになりたい
ーー今後のブランドとしての目標は何ですか?
まだ街で<Summer Neat>のお洋服を着てる人を見たことがないので、自分がふつうに過ごしているなかで、ふつうに目にすることがあるようになるくらい、規模を拡大したいな、と思っています。今も、知り合いに「街で見かけたよ」と言われることはよくあるんですけど、まだ自分では見たことがないんです。
街の人々が、ふつうに<Summer Neat>の洋服を着ているようなブランドにしていくことが夢です!
いいショップがたくさんあふれている分、どうプロデュースしたらもっと幅広い層の人に認知されるのかな、というのをいつも考えています。
今後も、ポップアップの開催も続けながら、どんどん進んでいきたいです。