【2023年】確定申告の手順とは?必要な書類や準備をはじめての方でもわかりやすく解説

2023.03.03(更新:2024.04.09)

BASEを運営されている個人事業主の皆様のなかには、確定申告をおこなうのは今回がはじめての方もいるかと思います。正しく確定申告をする上で理解しておきたいのが、手順や必要となる書類です。

今回は、確定申告の手順や事前に必要な書類などについて、ご紹介します。

2022年分の確定申告は、2023年2月16日(木)〜2023年3月15日(水)が受付期間となっていますが、申告に必要となる書類や準備は、個々の状況によって異なります。
本記事で解説する確定申告の手順と、青色申告および白色申告のそれぞれで必要となる書類を整理し、期限内に間に合うように準備を進めましょう。

事前に確定申告の種類を確認しよう

確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。

確定申告をおこなう前提として、青色申告と白色申告のどちらでおこなうのか、理解しておく必要があります。それぞれ準備すべき書類などが異なるので、要注意です。

青色申告とは

青色申告とは、一定水準の記帳をしていて、その記帳に基づいて正しい申告をする人について、最大65万円の青色申告特別控除や純損失の繰り越しなど、税制上有利な取り扱いが受けられる制度です。

青色申告で申告する場合、その年の3月15日までに、「青色申告承認申請書」を納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。

白色申告とは

白色申告とは、青色申告以外で確定申告をおこなうことです。

両者を比較したときに、特典が多いのは青色申告ですが、申請承認を受けるには、取引を複数の科目で記載する「複式簿記」ーー複式簿記での記帳や、確定申告のために計算した事業所得や不動産所得の明細書である「青色申告決算書」ーー青色申告決算書の提出が必要になるなど、経理業務にかかる負担は大きくなります。白色申告では、青色申告ほどの特典はないものの、記帳はより簡易的なもので認められるため、経理の業務負担は軽くなるでしょう。

青色申告と白色申告の違いについては、こちらの記事をご参照ください。

確定申告とは?BASEを利用している個人事業主向けに、必要なケースや手続きの流れを解説

確定申告の3ステップの確認

確定申告の書類作成から提出までの手順は、大まかに3つのステップで進めます。
STEP1:確定申告に必要な書類などの確認・準備
STEP2:確定申告書などの作成
STEP3:確定申告書などの提出

確定申告では、「確定申告書」を作成し、必要に応じて添付書類とセットにして提出します。

確定申告書の作成においては、所得がわかる書類が必要になるため、日ごろから収支管理をきちんとおこなうことが重要です。

STEP1:確定申告に必要な書類の確認・準備

確定申告では、おもに以下の書類が必要になります。

  • 確定申告書
  • 青色申告決算書(青色申告の場合)
  • 収支内訳書(白色申告の場合)
  • 本人確認書類
  • その他添付書類(各種控除をおこなう場合など)

確定申告書

確定申告書とは、確定申告においてメインとなる書類であり、収入金額、所得金額、各種控除額など、必要事項を記入して提出します。

青色申告決算書、収支内訳書、本人確認書類などは、確定申告書の添付書類として、いっしょに提出します。

必要事項を記入する手順として、あらかじめ収入金額を把握する、控除をおこなうための証明書をそろえる、といった作業が必要です。したがって、確定申告書以外に必要な書類を一通り準備してから、確定申告書の記入に移るとよいでしょう。

青色申告決算書

青色申告での確定申告には、青色申告決算書の添付が必要です。
青色申告決算書は、以下の4ページで構成されます。

  1. 損益計算書
  2. 売上金額及び仕入金額、専従者給与の内訳、貸倒引当金繰入額の計算、青色申告特別控除の計算
  3. 減価償却費、減価償却の計算の特例、利子割引料の内訳、地代家賃の内訳、税理士・弁護士などの報酬、料金の内訳
  4. 貸借対照表、製造原価の計算

ボリュームがあるため、確定申告の期限前にあわてないためにも、日ごろから正しく記帳しておくことが重要です。

収支内訳書

白色申告での確定申告には、収支内訳書が必要です。

収支内訳書とは、売上や仕入について、取引の年月日、売上先・仕入先、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額などを帳簿に記載したものをいいます。やや複雑に思われますが、記帳は、一つひとつの取引ごとではなく、日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記載してもよい、とされています。

本人確認書類

本人確認は、以下のいずれかの組み合わせでおこなわれます。

  1. マイナンバーカード
  2. 番号確認書類+身元確認書類

番号確認書類には、以下が該当します。

  • 通知カード
  • 住民票の写しもしくは住民票記載事項証明書(マイナンバー記載があるもの)

身元確認には、以下が該当します。

  • 運転免許証
  • 公的医療保険の被保険者証
  • パスポート
  • 身体障害者手帳
  • 在留カード

番号確認書類と身元確認書類は、それぞれ1つずつあれば問題ありません。

その他添付書類

所得控除を受ける場合などは、各機関から発行される証明書を揃える必要があります。紛失していないか、確定申告の対象となっている年のもので間違いないか、を確認しておきましょう。

STEP2:確定申告書などの作成

STEP1で確認した書類などについて、必要に応じて作成していきます。

まず、以下の場所などから、青色申告と白色申告どちらでもかならず必要となる、確定申告書を入手します。

  • 国税庁公式Webサイト
  • 税務署
    確定申告会場

次に、おもに以下の方法で、確定申告書などを作成します。

  • 国税庁「確定申告書等作成コーナー」
  • 手書き
  • 税理士などに依頼 など

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、確定申告書だけではなく、青色申告決算書や収支内訳書の作成も同時に可能です。

スマホやパソコンの場合、こちらを利用すると、確定申告書の入手や印刷の手間が省けるほか、青色申告決算書や収支内訳書も同時に作成できて便利です。

参考:国税庁「確定申告書等作成コーナー」

もし、「確定申告書等作成コーナー」を使わずに作成する場合は、別途自分で作成するか、税理士などの専門家へ依頼しましょう。

STEP3:確定申告書などの提出

作成した確定申告書などは、以下のいずれか方法で提出します。

    • e-Tax 
    • 税務署へ郵送 
    • 税務署へ持ち込み 

スマホやパソコンが使える場合、国税庁の「確定申告書など作成コーナー」から必要書類の作成をおこない、e-Taxで申告すれば、オンライン上で確定申告の手続きがすませられます。

青色申告特別控除で、65万円の控除をおこなうためには、e-Taxでの申告が要件となっているため、注意しましょう。

また、確定申告書など作成コーナーで作成した確定申告書などは、かならずしもe-Taxで提出する必要はありません。e-Tax申告を利用しない場合は、作成した確定申告書などを印刷して郵送する、といった方法もあります。

e-Tax申告の手順

個人がe-Taxで確定申告書を提出する場合、以下の2つの準備をすませておく必要があります。

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