ネットショップを作成するならどのサービス?ネットショップの種類や開設方法について解説

2024.05.10(更新:2024.05.13)

ネットショップは、今や誰でも簡単に作成できるようになりました。無料で開設できるサービスも増えており、どれを選んだらいいのか判断がつかないかもしれません。そこでこの記事では、ネットショップの種類やネットショップを作成する流れ、無料で使えるネットショップ作成サービス、利用する際の注意点などについて解説していきます。ネットショップを作成したいと考えている場合は、ぜひ参考にしてください。

ネットショップの種類

実際にネットショップを作成するにあたり、どのような方法があるのかについては知っておきたいところ。そこでこちらでは、「ネットショップ作成サービス」「ECモール」「オープンソース」「ECパッケージ」という、代表的なネットショップの種類について解説していきます。なお、ネットショップを構築するために利用されるシステムやソフトウェアの総称を「ECプラットフォーム」と呼びます。

ネットショップ作成サービス(ASP)

ASPは「アプリケーション・サービス・プロバイダ」の略で、ソフトの機能をネットワーク経由で提供する事業者やサービスです。ネットショップ向けのASPには、カゴ(購入・決済)機能を中心にネットショップの構築・運営に必要な機能が搭載されています。ショップ運営者は簡単にネットショップを立ち上げ、商品を販売することが可能です。なお、「BASE」などのサービスがASPにあたります。

◎メリット

ASPは、多くが初期費用は無料で利用が可能。また、案内に従って作業をすれば、設定は終了します。コストをかけず、簡単に開設できるのはASPの大きな魅力です。

◎デメリット

初期費用や月額費用が無料でも、商品が売れると売上に応じた費用が発生するケースが多いのがAPSの注意点です。売上が一定の水準を超えると、コストが非常に大きくなる恐れがあります。

ECモール

ECモールとは、1つの大きなネットショップをショッピングモールに見立て、多くの企業やショップが商品を出品するプラットフォームです。ECモールでもモール内にショップを開設するのがテナント型で、楽天市場やYahoo!ショッピングなどが代表的な例。ECモールに商品を出品するモール型にはAmazonなどがあります。

◎メリット

モール側が用意しているシステムを利用してショップを開設するため、自分たちで開発する必要がなく、ECに関する専門的な知識は不要です。ショップ開設時の初期費用を安く抑えられます。また、大手モールは集客力が高いため、自分のショップの知名度が低くても訪問してもらえる可能性があります。

◎デメリット

ECモールには初期費用や出品料がかかり、継続的に利用すると費用がかさむことになります。また、ショップのデザインやレイアウトに制限があり、見た目の独自性を出すのは難しいと言えるでしょう。

オープンソース

オープンソースはネットショップの開発方法の一種です。ソースとはソースコードのことで、公開(オープン)されているソースコードを用いてネットショップを構築していきます。多くの場合、無料でダウンロードしてサーバーにインストールできる仕組みです。

◎メリット

誰でも無料で利用できるプログラムをインストールしてネットショップを構築するため、開設にあたり初期費用はそれほどかかりません。Web制作やプログラミングのスキルがあれば、比較的自由にサイトをカスタマイズできます。

◎デメリット

ASPやECモールとは異なり、他社のシステムを利用するわけではありません。そのため、自分でショップのカスタマイズや保守管理を行う必要があり、トラブルが発生した場合も自力での解決が求められます。

ECパッケージ

ネットショップの運営に必要なシステム・機能があらかじめパッケージングされたシステムを、ECパッケージと呼びます。ショッピングカート機能、注文管理、売上管理、商品・在庫管理、顧客管理などの機能が備わっており、必要に応じてカスタマイズしていきます。

◎メリット

必要に応じて機能追加やカスタマイズができるため、独自のネットショップを構築することが可能です。また、サイトのカスタマイズや緊急時のサポートなどは、パッケージの販売会社に問い合わせれば対応してくれます。

◎デメリット

ECパッケージは、他のネットショップ作成の手段より導入に費用がかります。さらに、時代の流れとともに求められる機能も変化するため、定期的に更新をしていかなければシステムが古くなってしまいます。

ネットショップの作成方法

ネットショップを開設する場合、どのようなプロセスで進めていくことになるのでしょうか。それでは、ネットショップの基本的な開設方法について見ていきましょう。

コンセプトを考える

まず、「どのような人に、どのような商品を販売するのか」という、ショップ運営における軸となるコンセプトを決めるところからスタートします。同じくショップ名も考えますが、名前の印象は強いので、ショップのコンセプトに合うようなショップ名にするといいでしょう。

利用するサービスを決める

利用するネットショップ作成サービス(ECプラットフォーム)を選択します。無料で手軽に始めたいのであればASPやECモールが向いていて、一方で自由度が高いショップを運営したいのであればオープンソースやECパッケージが適しています。

ショップのデザインを決める

無料のネットショップでは、基本的にデザインのテンプレートが用意されています。その中から、自分のショップに合ったデザインのテンプレートを選んでみてください。

決済の種類を決める

顧客が商品の代金を支払うための決済の種類を決めます。ネットショップということでクレジットカードが基本ではありますが、中にはクレジットカードを持っていない人もいます。そのため、銀行振込や代引きなども利用できるようにしておきたいところです。また、Amazon PayなどのID決済があれば、各種個人情報の入力が不要なので顧客は利用しやすくなります。

商品を登録する

実際にショップで販売する商品を、カートシステム上に登録します。商品を撮影して、必要に応じて加工しましょう。その画像と商品の説明文、価格などの情報を入力していきます。

集客

開設したばかりのネットショップは、その存在が誰にも知られていない状態です。そのためショップをPRして集客する必要があります。InstagramやX(旧Twitter)などのSNSであれば、無料でPRすることが可能です。また、費用はかかりますが、Googleショッピング広告やSNS広告など広告を使ってアプローチするという手段もあります。

無料で使えるネットショップ作成サービス5選

自分でネットショップを開設したいという方に向けて、無料で使えるネットショップ作成サービスを5つ紹介していきます。それぞれの特徴を把握して、開設する際の検討材料にしてください。

BASE

「BASE」は、業界でも長い歴史を誇るネットショップ作成サービスです。集客・販促からマーケティング、運営効率化を図る機能など、売上を伸ばすための機能を無料で利用できます。ショップ開設の際、面倒な書類提出や時間のかかる決済審査もありません。簡単にはじめられるので、210万以上のショップ(※2023年12月時点)が開設されています。

スタンダードプランは、初期費用・月額費用が無料。商品が売れた場合に、サービス利用料+決済手数料の6.6%+40円がかかる仕組みです。2022年には、月額費用がかかるが手数料が業界最低水準のグロースプランもスタートしています。「BASE」はプランに関わらず使える機能に差がないため、自身にあったプランを安心して選択できるのも嬉しいポイントです。

Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングは、日本を代表する大型ECモールです。Yahoo!ショッピングの魅力は集客力で、Yahoo! JAPANやPayPay、LINEなど他のサービスから流入が期待できます。売上ロイヤリティは無料で利用できますが、複数の手数料がかかる点には注意が必要です。

メルカリShops

メルカリShopsは初期費用や毎月の固定費が無料で、商品が売れたら手数料が引かれるシステムです。毎月2,200万人以上が利用しているメルカリに商品を掲載できるメリットがあります。ただ、手数料は商品価格の10%で、競合の多くがひと桁台の中でやや高く見えます。

STORES

STORESは初期費用・月額費用0円で始められるショッピングカートASPです。無料でありながら機能は充実しており、かつ簡単にショップを開設できます。固定費用は低く抑えられるものの、売上1件あたりの手数料は5%と他のASPに比べて安く感じるでしょう。ただし、無料のプランは使える機能に制限があるため、ショップを開設してから不便に感じることが出てくるかもしれません。

カラーミーショップ

GMOペパボ株式会社が提供しているASPです。4つのプランがあり、フリープランは初期費用と月額費用が無料で、商品が売れると、6.6%と30円の決済手数料と銀行振込手数料を支払うことになります。また、クレジットカード決済の導入には別途クレジットカード会社との契約が必要なので、多少の手間がかかります。

無料のネットショップ作成サービス利用時の注意点

ネットショップは、誰でも簡単に開設できます。しかし、開設したらすぐに商品が売れるというものではなく、収入だけではなく支出が発生することも忘れてはいけません。そこでこちらでは、無料のネットショップ作成サービスを利用する際の注意点について、解説していきます。

利用者が多いかどうか

どれだけ質の高い商品を売っていても、顧客が少なければなかなか商品は売れません。しかし、顧客が多いサービスであれば、ネットショップを開設したばかりでも訪問してもらえる可能性は高くなります。その点から、顧客数の多いサービスは集客においてアドバンテージになると言えるでしょう。

さまざまな事業者・サービスがある中で、「BASE」は無料のネットショップ作成サービスとして業界でもトップクラスの実績を記録しています。2020年の時点でショップ数は100万件でしたが、2024年には210万件に増加。「BASE」の知名度の高まりやショップ数の増加ともに買い物をする人も増えており、ショッピングアプリ「Pay ID」の累計登録者数は1,300万人に達しました(※2023年12月時点)。

どれくらいコストがかかるのか

ネットショップには、月額費用や販売手数料などの費用がかかります。顧客の多さや使いやすさなどさまざまな要素からサービスを比較し、低コストで運営できるものを選ぶといいでしょう。

「BASE」では無料のスタンダードプランに加えて、月額費用が必要なグロースプランも提供しています。グロースプランは、決済手数料が業界最安水準です。毎月の費用はかかるものの、ショップが成長するほど手数料の負担が軽くなる仕組みになっています。この料金設定はたくさんのネットショップオーナーの支持を得ていて、「売上を伸ばしやすいネットショップ開設サービスNo.1)」にも選ばれています。

※最近1年以内にネットショップを開設する際に利用したカート型ネットショップ開設サービスの調査(2024年2月 調査委託先:マクロミル)

まとめ

開設にかかる費用や毎月の利用料などかからない、無料のネットショップ。現在、多くの事業者がさまざまなネットショップ作成サービスを提供していますが、手数料などのコストやカスタマイズの自由度、集客力などには差があります。多くの中から自分に合ったサービスを選ぶには、それぞれのサービスの特徴をしっかりと理解し、違いを見極めることが大切です。

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