繊細な刺繍とゴージャスな彩りに思わず目を奪われる、「インド刺繍リボン」。
そんなインド刺繍リボンを扱う専門店「TRIP UTOPIA」をたった1人で運営する、オーナーの宮田彩織さん。2020年までは会社員でしたが、趣味だったハンドメイドが現在では本業になりました。
事務員の傍ら副業で続けていたお店がどのようにして、多くの人から愛される専門店へと成長したのでしょうか。インド刺繍リボンが副業から本業に変わるまでのお話を伺いました。

宮田彩織さん
刺繍リボン専門店「TRIP UTOPIA」運営者。前職は会社で総務職を5年間経験。コロナ禍で会社が倒産したことをきっかけに、副業で運営していたオンラインショップを本業に。現在は一人でショップ運営から商品企画、SNS発信まで手がける。
ショップ名:TRIP UTOPIA
取扱商品:インド直輸入刺繍リボン、手芸材料、キット商品
運営体制:1人
コロナ禍で会社が倒産!就職か「好きなこと」か、迫られる選択

コロナ禍で、当時勤めていた会社が潰れちゃったんです。事業を続けられないねって。最後の仕事は、株式会社をたたむお手伝いでした。
――当時の状況をくわしく話していただけますか。
当時の本業は事務職で、電話対応やパソコン作業を、もくもくと決められた就業時間にやる感じでした。それから趣味をかねた副業として、小さいネットショップをいくつかやっていました。ハンドメイドの販売とかですね。
事務職5年目のときにコロナ禍で会社が倒産してしまい、どうしよう!って。
新しい勤め先を探して内定ももらったんですけど、副業のほうでも結構売上が立ち始めていたんです。副業のまま、新しい仕事と並行して続けることも考えたんですが、ネットショップを本業としてガッツリ挑戦してみることにしました。
「やりたい方をやったらいいよ」と背中を押してくれた夫には感謝ですね。

――ハンドメイドやネットショップはいつから始めたんですか?
ハンドメイドを始めたのは、それこそ小学生のときに、ビーズを使っていろいろ作っていたころから。自分のために、ハンドメイドでいろいろなものを作ってみるのがずっと好きでした。
初めて販売したのは大学生のときです。蚤の市できれいな万年筆のペン先のパーツを見つけたんですが、小さい箱にたくさん入っているのが8,000円くらいして。自分用だけじゃなくて、アクセサリーに加工して売ったら元を取れるかもって考えて、ハンドメイドの販売サイトで販売してみました。
当時は、自分が作ったものが売れるっていうのが単純にうれしくて楽しくてやっていました。たくさん稼ぎたいとかは思っていなくて、最初は本当に趣味の延長ですね。
その後はずっと、ハンドメイドを続けながら小さいネットショップをいろいろ運営していました。インド刺繍リボンと出会ったのも、布小物を作るための材料をネットで探していたのがきっかけでした。
――今はハンドメイドが本業になりましたが、具体的な資金などについて心配はなかったんですか。
もちろん、不安はありました! どのように投資を判断したかと言うと……。
貯金を切り崩して、ネットショップの運営資金として投入するというのを何回か試しました。その分が売上で回収できたら、じゃあもう1回資金投入してみよう、というのを繰り返したんです。
貯金をほとんど吐き出す勢いで資金投入した時も売上で回収できたので、そのまま本業として挑戦してみることに決めました。
バズって注文が殺到。それでも油断せず「体験」を提供し続けた

――ビジネスとして跳ねるきっかけとなったエピソードを教えてください。
Xでちょっとバズって。そこから伸びてきたっていう経緯があります。
コロナ禍で「おうち時間を楽しもう」みたいな流れ、ありましたよね。あのときに、私がほそぼそと趣味でやっていた手芸材料を扱っているお店の1つの、インド刺繍リボンがいっぱい映っている写真をアップしたんです。
そうしたら「きれい!」ってバズって、拡散力のあるアカウントがたくさんリポストしてくれた結果、一気に注目されました。
そこからインド刺繍リボンが流行して、私もキャパオーバーするくらいの勢いで売れました。本業にして最初の年のことですね。

――瞬間風速的なバズりで終わらせず、人気を保つために意識したことはありましたか?
そうですね……インド刺繍リボンという商材自体が日本には少ないものだったので、知名度も低いし、買っても活用方法がわからないというお客様の声が多かったんですね。
そこで私は、商品を売りっぱなしじゃなく、「楽しみ方まで全部提供する刺繍リボンのお店」ですよって、ブログやSNSに投稿するようにしました。それが人気を継続できた理由と言いますか。ブログは今も続けていて、好評のおかげで本も出版できました。
今では、インド刺繍リボンと言えば「TRIP UTOPIA」と言ってもらえるような、日本一の知名度を誇るお店にしていきたいなと思っています!
「1人で全部やる」にこだわりたいけど「ちゃんとしたお店」にもしたい

――普段の働き方についてはどう思いますか。
1人なので、自分で調整が利くのがいいところですね。頑張りたいときはめちゃくちゃ頑張って、つめつめで遅くまでやるときもあります。逆にちょっと調子が悪い時にはセーブしてやることもできるので、1人でやっているメリットだなと思います。
――運営をすべて1人でやられていますが、チームを増やそうと思うことはありませんか。
チームは増やさず1人でやりたいっていうこだわりはありますね。自分で全部やりたいってどうしても思うんです。自分の手の届く範囲で済ませたいというか。
たとえばバズった年の勢いが常態化してしまうと、私1人ではとても回すのが無理なラインでした。自分が働きやすい状態や、やりたいことができる状態を保てるように、事業の規模をコントロールしています。
本当はもうちょっと稼ぎたいけど、今できるのはこれくらい、っていう感じですね。
――ハンドメイド販売の個人事業に、最終的にBASEを選んだのはなぜですか?
一番最初だけはフリマアプリも使っていましたよ。でも、ハンドメイド販売って個人でもやりやすいビジネスだなと思っていたので、個人事業っぽさをなくしたかったんです。
もっとお店っぽい感じにしたくて、BASEでわざわざお店を作りました。

実際、BASEでネットショップ運営を始めてから、Google検索で「インド刺繍リボン」と検索すると一番上に出てくるようになったんです。フリマアプリだと、アプリの中で検索しないといけないですよね。
「インド刺繍リボン」が気になってGoogle検索する人にも、「TRIP UTOPIA」を知ってもらいたかったので、BASEのネットショップを構えてブログを運営した結果、検索流入も取れています。判断は間違っていなかったなと思いました。
刺繍リボンの楽しさを広めるため、今後も自分のペースで。

――好きなことを仕事にするのは大変とよく言われますが、そう感じることはありませんか。
私、好きなものがいっぱいあって、インド刺繍リボンもその中の一つなんです。私にはこれしかないっていうわけじゃないので、気が楽と言うか。
これで何とかしなきゃっていうよりは、これでなんとかなっている状態だととらえています。
――TRIP UTOPIAのビジョンや個人の目標を教えてください。
インド刺繍リボンを使って何かをつくって楽しんでくれる人をもっと増やして、そのつくったものを見て「私がつくったものかわいい!」「私って天才じゃない?」って、自己肯定感を上げるような活動ができたらいいなって思ってます!
個人的には、あまり経験のない遠征イベントなどもやってみたいですね。東京から出て遠出してみたいです。
編集後記
趣味だった副業に少しずつ資金を投入しながらショップとして大きくしていき、人に喜ばれる価値を提供し続けてきた宮田さん。現在では、インド刺繍リボンのお店を本業として軌道に乗せ、個人のショップオーナーとして充実した毎日を送っています。
BASEは、宮田さんのように個人で趣味からお店を始める人を応援しています。
BASEなら、初期費用・月額利用料0円でネットショップを開設できます。思い立ったらぜひ、副業からはじめてみませんか。
本記事は、BASE公式YouTubeチャンネル「ECのカクシゴト」の動画をもとに記事化しています。
動画でご覧になりたいかたは、ぜひ「【1日密着】ハンドメイドの副業がXで大バズリ!会社員から在宅ワークでネットショップ開業の裏側」をチェックしてみてください。