ドラゴンの鱗を連想させるようなタイダイ染めのTシャツや、妖しい輝きを放つドラゴンの爪のようなリング。ネットショップのカテゴリーではアイテムが「装備」と表現されており、まるでロールプレイング・ゲームの世界に飛び込んだかのようです。

ファンタジーをテーマにしたファッション雑貨やアパレルを扱う「XENOA」オーナーの小野瀬さんは、作業場で独りシャツを染め、チタンの指輪を磨き、3D作品を作ります。なんと驚くべきことに、ものづくりの技術を全て独学で習得したそうです。
会社員(※)の傍ら、ものづくりとショップ運営に取り組む“異才”小野瀬さんが作り上げた「XENOA」の世界の誕生秘話を紐解いていきましょう。
※YouTube動画制作時点。現在は会社員を辞め、XENOA一本で生活しているとのことです。
小野瀬瑠世さん
ファッション雑貨・アパレル専門店「XENOA」オーナー。高校生の頃に独学でタイダイ染めを始め、その後3D・CGや指輪づくりなどに制作の幅を広げ、「XENOA」をブランドとして立ち上げ。デザインから製作、ショップ運営まで一手に手掛ける。
ショップ名:XENOA
取扱商品:ファッション雑貨、アパレル
運営体制:1人
指輪やTシャツの元ネタは、ドラゴンや幻獣のいるファンタジーの世界

ファンタジーの世界のモンスターの爪やウロコ、牙をモチーフにして、アクセサリーやTシャツを作っています。映画のような世界や、ドラゴンや幻獣と呼ばれるキャラクターなどはすべてオリジナルです。
――このTシャツ、すごいですね。渦の模様が。
ありがとうございます。絞り染めの作業はすごく地道なんですよ。染めるときに無駄なシワなどがあるとデザインに大きく影響してしまうので、すごく時間をかけて作りますね。

――今度は指輪づくりですか?
はい、チタンの指輪です。3Dソフトを使ってデジタルで造形して、3Dプリントします。シルバーの指輪は、3Dをもとに鋳造業者さんで型を作ってもらい、そこに銀を流し込んで指輪にします。

うちでは、チタン素材の指輪が一番よく売れるんです。シルバーと違ってアレルギーフリーですし、好きな色に仕上げられるんです。
ちなみに、自分が作ったペトラという3D作品のキャラクターの手がこの指輪のモチーフです。

――すごい。すべて趣味と繋がっているんですね!
そうですね。「これやってみたい」と思うものを、自分で色々考えながら極めていくのが好きなんです。好きでものづくりをしていたら、いつの間にかブランドになっていたという感じです。
買いたい人が続出。自分のための独学・製作が花開くまで

――改めて、これまでの製作歴を教えていただけますか?
最初のものづくりはタイダイ染めです。高校2年生ぐらいの時に、InstagramやYouTubeで海外の作家さんの作り方を勉強して作り始めました。
18歳のときに、エレクトロミュージックという音楽制作を始めたんですね。パソコンで打ち込んで自分で音楽をつくる延長で、音楽に合うアートワークや映像表現を求めて、3D・CGを独学し始めました。
さらにアクセサリーが作りたくなり、指輪などの造形を独学しつつ、26歳でXENOAを立ち上げました。そこからブランド活動としてやってきて、今に至ります。
――すごい。本当にすべて独学なんですね。
今の時代、YouTubeなどのネットを活用すればなんでも調べられるので、やりたいことは何でもできるんじゃないかって思っちゃってるぐらいですね!
――趣味で作っていたものを、商品として販売するようになったきっかけはありますか。
もともとは、自分のものづくりについて、趣味でSNSにアップしていたんです。自分の作品を色んな角度や場面で写真に撮って、コンスタントにSNSにアップしていました。
売るつもりはまったくなかったのですが、ある時SNSのフォロワーさんから「これは売ってないんですか」って声をかけてもらったんです。
欲しい人がいるなら販売しようと思い立ち、BASEでネットショップを立ち上げました。事前に「1か月後、何月何日に予約販売を開始します」と告知すると、15名くらいの方々が予約してくれたんです。それで販売したのがスタートでした。

——ちなみに、なぜBASEを選んだんですか?
ネットショップの本を読んで勉強したら、おすすめされているプラットフォームがBASEだったんです。それ以来、BASEしか考えていなくて。
実際に使ってみたら、プログラミングできなくてもデザインが自由にカスタマイズできるところが良い。かなり活用しています!
オプション設定機能や予約販売機能も便利に使っています。XENOAでは色を選べますし、別料金でオプションがつくこともあるので、ユーザー目線で細かいところまで設定できるのがとてもありがたいです。
――ネットショップで販売を始めてから、ブランドが認知されるために工夫していることはありますか?
XやInstagramを活用していますね。僕は森とかに行って写真を撮るのが好きなんですけど(笑)自然の中に作品を持って行って、ファンタジーな写真を撮って毎日投稿していました。「今日の○○」みたいな感じで、作品は同じなのですがシーンを変えて。

広告も一部活用するうちに、フォロワーになってその後興味を持って買ってくださったり、1作目を買ってくださった方がリピートしてくださったり。その繰り返しですね。
あと、Xでバズったのは大きかったです。その時は、月間15件や20件注文いただきまして、製作に追われて大変でした。
僕の場合、SNSを通してお声がけくださったすべての方を認知して、メッセージにはすべて返信しています。その方が何をやっている人なのかとか、アカウントを見たりお話ししたりするのも好きなんで。SNSで築いた関係性のおかげでブランドが上手くいっている部分もあるのかなと思います。
希望通りの就職ができないなら、自分で始めてしまえばいい

――本業の傍らXENOAは運営されているんですよね?
はい。会社から帰った後の時間や休日に、もうずっとものづくりしてるって感じですね!いずれは「XENOA」の世界だけで戦っていきたいと思っています。
――そもそも、XENOAでやっているような製作を仕事にしようと思ったきっかけはありますか。
3D業界に転職したいと考えたことがあるんですよ。ただ、僕の場合は高卒ですし、3Dを専門的に勉強した経験がないため、履歴書の段階で落とされちゃうんです。
その時に、わざわざ学校に入るなど遠回りをするくらいなら、自分で始めてしまおうと思ったんです。それが一番のきっかけかもしれません。
いつか、ゲームや映画の世界に、僕のオリジナルの「XENOA」の世界を持っていくのが一番の目標ですね。
今度は自分が、ファンタジーへの恩返し

――ファンタジーの世界が重要なテーマになったのはなぜですか?
小学校3年生くらいのときに、ペルテス病という足の病気に罹ったんです。股関節の骨が潰れるという病気で、子どもながらに手術や入院を繰り返す闘病生活を送っていて。
入院中にできたことは、ゲームをしたり映画を観たり、編み物をやったりイラストを描いたり。このつらかった時期に、非日常的な世界観が魅力的なファンタジー映画やゲームに救われてきたんです。
幼少期の僕を支えてくれたインスピレーションを、今度は自分が与える番になりたいと思っています。
――新しいことを始めたいけど一歩踏み出せずにいる人へのメッセージをお願いします。
興味を持ったことは、なんでもやってみたらいいと思っています。好きなものは一つだけなんて決める必要はありません。
やること全部を楽しめると思うので、一つひとつにこだわって形にしてみてください!
編集後記
幼少期の闘病生活を支えてくれたファンタジーの世界をものづくりに昇華し、独学一本で独自のブランドを築き上げてきた小野瀬さん。
BASEはXENOAのような、コンセプトや世界観にこだわったものづくりやブランドを応援しています。
プログラミングなどの知識がなくても、ショップのデザインやオプションを細かく設定できるので、細部までこだわったオリジナルのネットショップを作れます。初期費用無料・月額利用料も0円から始められるので、気軽に副業を始めてみてください。
本記事は、BASE公式YouTubeチャンネル「ECのカクシゴト」の動画をもとに記事化しています。
動画でご覧になりたいかたは、ぜひ「 【1日密着】「副業×独学」のレベルを超えてる!?ものづくりが好きすぎるクリエイターの生活とは?」をチェックしてみてください。