「ネットからリアルへ」では、「BASE」の常設店舗「SHIBUYA BASE」や「BASE Lab.」の出店オーナーズにその魅力をおうかがいし、ネットショップがリアルの場へと挑戦する意義をお伝えしていきます。
第10回は、「SHIBUYA BASE」に出店した<NEPHELE(ネフェレ)>のオーナー・武藤さんにお話をうかがいました。
<NEPHELE>は、ジャンルやカテゴリにとらわれないユニセックスアイテムを販売しているブランド。
Shop:https://railroad.official.ec/
Instagram:https://www.instagram.com/NEPHELE.98/
目次
ジャンルやカテゴリにとらわれず、好きな服を着よう
ーーブランドのコンセプトを教えてください。
<NEPHELE>という言葉はギリシア神話に登場する雲のニュムペー、あるいは女神のことを言います。
雲は、決まった形に囚われていません。
また、感性にも明確な定義はありません。良いも悪いもない。
「感性は個性」
自分の感性の赴くまま、雲のようにジャンル・カテゴリに囚われず好きな服を作ろう、着ようというコンセプトのもと<NEPHELE>が誕生しました。
シルクスクリーンの工場で働きながらブランド運営
ーーブランドを立ち上げたきっかけや、経緯について教えてください。
もともと、それぞれ好きなファッションの系統が異なる高校の同級生5人で、遊び半分で洋服を作りはじめたのがきっかけでした。
営利目的ではなく、自分たちが好きなものを作ってみよう、という軽い感じではじめました。
ーー同級生5人でいっしょに運営しているのですか?
5人のうち3人は就職し、1人は大学院に進んでいて、それぞれ忙しいので、今は基本的に私1人で運営して、ほかのメンバーは時間があるときに手伝ってくれています。
ーー武藤さんもブランド運営以外にもなにかお仕事をされているのですか?
私自身は、ふだんシルクスクリーンなどでオリジナルの服を作る工場で働きながら、ブランドの運営をしています。
私が働いている工場は、もともと社長が一人で運営されていて、私はもともとお客さんとして利用していたのですが、「自分で刷れるようになったら、安くなるからやってみなよ」と言われたことがきっかけで働くことになり、<NEPHELE>の商品も、自分で一点ずつ作っています。
ーー商品ページやInstagramに掲載されているお写真がとても素敵ですが、どのように撮影されていますか?
写真に写っているモデルの2人は昔のバイト仲間で、撮影は知り合いのカメラマンにお願いしています。
モデルや芸能関係に憧れている2人から、「いろんな撮り方をしてほしい」という要望を受けて、ちょうど私も写真を撮らせてほしかったので、みんなの要望が一致して、<NEPHELE>の商品を着て撮らせてもらうことになりました。
モデルの2人がとても意欲的で、積極的に動いてくれるので、撮り方や場所もすべてお任せしていて。私は、現場で服を持って見ているだけですね。
「個人同士がんばろう」で広がる、プライスレスな地元発プロモーション
ーー集客は、どのようにおこなっていますか?
メインはInstagramの運用と広告ですが、ほかには三重県四日市市で地元の人なら誰でも知っているような有名な居酒屋や飲食店、美容院にブランドのフライヤーを置いてもらっています。
美容院の場合、美容師の知り合いに頼んだら、いろんな美容院に置いてもらえるようになりました。人気店は待ち時間があるので、そのときに見てもらえるように、鏡と鏡の間の壁に目に留まるように貼ってもらっています。美容院は個人でやっているお店が多いので、個人同士がんばろう、みたいな感じかな、と。
また、知り合いのバーでは、お客様にブランドのこと話してあげるよ、とフライヤーを置いてくれました。
よくあるインフルエンサーへのギフティングの場合は、コストが掛かる場合もありますが、フライヤーを置くだけであれば、無料で対応してくれて、一度持っていくとその後も継続して置いてくれるところが多いので、かれこれ一年ほど続けています。
ーー数あるプラットフォームのなかで、なぜ「BASE」を選んだのですか?
最初から「BASE」以外は見ていなかったのですが、とくに「オリジナルプリント.jp」と連携していることがポイントでした。
ブランドをはじめた当時、まだ大学生だったので、在庫を抱えずに受注で販売できることにいちばん魅力を感じましたね。また、ショップページの編集がかんたんで、専門的な知識がなくても自分たちの世界観を表現できるのもいいな、と思いました。
実際にウェブでの販売をはじめてから、ほかのサービスと比較したこともありましたが、とくに魅力を感じなかったため、そのまま「BASE」を使い続けることにしました。
知名度を広めるため、迷わず決めた「SHIBUYA BASE」
ーー「SHIBUYA BASE」に出店しようと思ったきっかけはなんですか?
三重県で生活しながらブランド運営をおこなっているのですが、地元ということもあって、友達から友達へと広めることがわりとかんたんで、三重県では結構知られているのではないか、と思っています。
ただ、全国的な知名度はまだまだないので、先のことを考えて、利益ではなく知名度を広げることを目的にチャレンジしてみよう、と思いました。いつも、いただいたチャンスはつかんでいこう、と思っているので、今回も募集を見て、迷わず応募しました。
ーー出店してみて、いかがでしたか?
今回、はじめてのポップアップ開催で、直接お客様の声を聞くのもはじめてで。かわいい、かっこいい、デザインがいい、など、すべての言葉がうれしかったです。
ふだん、友達や身近な人に「いいね」と言われることはあっても、第三者の声を聞くことはなかったので、直接そういう方の感想を聞けることが、とても新鮮でしたね。
オンラインのお客様は9割が地元・三重県の方で、商品のデザインに使っている「059」という数字も三重県の市外局番なので、三重県のお客さんが多いのかな、と思っていましたが、意外と渋谷でのお客様も「いいね」と言ってくれたのがうれしかったです。
ーーご来店されたお客様は、インスタをフォローしてくれている方が多かったですか?
今回の開催に合わせて、渋谷周辺に限定してInstagram広告を出していたので、それを見て来てくださった方や、モデルがライブ配信サービスで有名な子だったので、その子の配信を見て来てくださった方が多かったです。
なかには新規のお客様もいて、ブランドの存在を知ってもらうことができたと思うので、次のステップとしては、ファン・リピーターになってもらうためにどうすればいいのか、を考えて動いていきたいですね。
心境の変化が一番大きかった
ーー出店前後で、なにか変化はありましたか?
Instagramのフォロワーが1週間で50人ほど増加したのと、ストーリーズの投稿に「オンラインで買います」などとコメントしてくださる方が増えました。
また、今回、自分自身の考え方や心境が変わったことが、いちばんの大きな変化でした。
今までは一人でブランド運営していて、本職も忙しく、かつコロナ禍においてはオフラインでショッピングをする人が減っていることもあり、「オンラインでどうにかすればいい」と思っていましたが、実際にポップアップを開催して直接お客様とお話ししてみて、オンラインよりもオフラインの方がいいな、と感じたので、今後はいろいろな場所で開催していきたいな、と思っています。
ポジティブに考えながら、ひたすら続けていきたい
ーー個人として、またブランドとして、今後の目標や計画はありますか?
いちばんの目標は、続けていくことです。
一人で運営しているので、今後売れなくていやになってしまうこともあると思いますが、服が好きで本職やブランド運営をしているので、新しいものを作ったりしながら、とにかく続けていくことが大切だと思っています。続けることって、かんたんなようでいちばんむずかしいことなので。
個人的には、本職で毎日違う服を作る作業をするのも楽しくて好きなので、将来的にもブランドだけに一本化するのではなく、どちらも両立させていきたい、と思っています。
今まで生きてきて、失敗することや人に迷惑をかけてしまうことが多かったですが、全部ポジティブに考えたほうが、なにごともうまくいくし、マイナスにいくことはないので、そう考えながら楽しくブランド運営もやっていきたいです。