ECサイトとネットショップの違いとは?種類やメリット・デメリットも解説

2024.05.09(更新:2024.05.11)

オンライン上で商品やサービスを購入できるサイトは、「ECサイト」や「ネットショップ」などと呼ばれています。それぞれに違いはあるのか気になっている方は多いのではないでしょうか。

今回は、「ECサイト」と「ネットショップ」の違いを解説するとともに、ECサイトの種類やメリット・デメリットについても紹介します。

ECサイトとは

ECサイト」は、”Electronic Commerce”(電子商取引)の略称を指し、インターネット上で商品やサービスを販売するためのプラットフォームです。これらのプラットフォームは、顧客が商品を閲覧し、購入し、支払いを行うための機能を提供します。

たとえば、AmazonやeBayなどの巨大なECサイトでは、数百万もの商品がオンライン上で販売されており、顧客は必要な商品を検索し、選択して購入することが可能です。また、小規模なECサイトでは、特定の商品カテゴリやブランドに特化した販売が行われています。

ECサイトとネットショップの違い

ECサイト」と「ネットショップ」は、基本的には同じ意味ですが、それぞれ異なるポジションの人によく使われる言葉です。

ECサイト」は、電子商取引を行うためのネットショップを指す用語であり、サイトの設計者や運営者側からの視点で使われる傾向があります。

一方で、「ネットショップ」や「オンラインショップ」は、利用者側から見た名称で、商品を購入するための具体的なショップやページを指すことの多い言葉です。

ECサイト(ネットショップ)の種類

ECサイト(ネットショップ)の種類について解説します。

ASP型

ASP型ECサイトは、Application Service Provider(ASP)が提供するサービスを利用してECサイトを構築する形態です。これは、ECサイトの運営や管理に必要なシステムの運用や保守をASPが行うため、開業者はシステムに関する知識や負担を軽減できるという特徴があります。

モール型

モール型ECサイトは、複数のショップが1つのプラットフォームで商品を販売する形態です。大手のECモールに出品することで、顧客のアクセスを集めやすくなる利点があります。

たとえば、Amazonや楽天市場などはモール型ECサイトの代表的な例です。これらのECモールでは、さまざまなジャンルや業種のショップが出品しているため、顧客は1つのサイトであらゆる商品を購入できるでしょう。

また、大手ECモールに出品することで、顧客の信頼度が高まり、集客効果が期待できます。さらに、モール型ECサイトでは、決済システムや配送手配などのインフラストラクチャーが整備されているため、出品者はそれらの面倒な手続きを独自に行う必要がありません。

ソフトウェア型

ソフトウェア型ECサイトは、ECサイトの構築や運営に必要なソフトウェアを購入または開発して利用する形態です。独自のシステムを構築することで、柔軟性やカスタマイズ性が高まりますが、初期投資や高度なプログラミングの知識が必要です。

ECサイトを構築するためのソフトウェアを提供しており、企業はこれらのソフトウェアを購入またはサブスクリプション形式で利用します。

企業は自社のニーズや要件に応じて、これらのソフトウェアをカスタマイズして独自のECサイトを構築できます。しかし、このようなECサイトを構築するには、プログラミングやウェブ開発の知識が必要であり、また技術者の雇用や外部の開発会社との契約など、相応のコストとリソースが必要です。

ECサイト(ネットショップ)を開設するメリット

ECサイト(ネットショップ)を開設するメリットについて解説します。

世界中の顧客にアクセスできる

ECサイトを運営することで、地域や時間を超えて世界中の顧客にアクセスできます。たとえば、日本国内だけでなく、アジア、ヨーロッパ、アメリカなど、世界各国の顧客に商品やサービスを提供することが可能です。さらに、越境ECに対応しているサービスも増えており、外国市場への参入が比較的容易になっています。

これにより、グローバルな規模での売上やビジネスの拡大が見込めます。たとえば、日本のファッションブランドがECサイトを開設し、世界各国の顧客にアクセスすることで、国内だけでは得られない売上増やブランド認知度の向上が期待できるでしょう。

また、観光地での限定商品や伝統工芸品など、特定の地域にしかない商品をオンラインで販売することで、地域資源の活用や地域振興にも貢献することが可能です。

いつでも商品を購入できる利便性

ECサイトは24時間いつでもオープンしており、顧客は自分の好きな時間帯に商品を購入できます。たとえば、忙しい平日の夜や週末の休日、早朝など、実店舗が閉まっている時間でも、インターネットを通じて商品を購入することが可能です。

この利便性により、顧客の購買意欲をいつでも引き出せます。顧客は急な欲しいものが出てきたときや、時間がないときでも、すぐに商品を購入できるため、購買意欲を抱いたときに行動に移しやすくなるでしょう。その結果、ECサイトの売上が増加することが期待できます。

顧客との直接的なコミュニケーションが可能

ECサイトを運営することで、顧客との直接的なコミュニケーションが可能となります。

たとえば、顧客がECサイト上で購入手続きを行う際に、問い合わせフォームやチャット機能を利用して質問や疑問を解消することが可能です。このようなコミュニケーションチャネルを通じて、顧客のニーズや要望を直接把握できます。

また、顧客が特定の商品についてサイズやカラーの情報を求める場合や、配送に関する疑問がある場合など、顧客の問題を迅速かつ効果的に解決できるでしょう。

ECサイト(ネットショップ)を開設するデメリット

ECサイト(ネットショップ)を開設するデメリットについて解説します。

激しい競争がある

ECサイト市場は激しい競争が存在します。多くの企業や個人がECサイトを開設し、同じような商品やサービスを提供していることが理由です。そのため、新規で市場に参入する際には、独自性や差別化が求められます。たとえば、他社と異なる商品ラインナップや価格設定、顧客サービスなどを提供することで、競争力を高めることが必要です。

初期投資や維持費がかかる

ECサイトを開設するには、初期投資や維持費がかかります。ネットショップの構築やデザイン、システム開発に関する費用や、広告宣伝費、運営費などが含まれます。これらの費用を事前に把握し、予算を計画することが重要です。プロのWebデザイナーの雇用やショッピングカートの導入、サーバーのレンタル料などの費用が例に挙げられます。

セキュリティ上のリスクがある

さらに、ECサイトでは顧客の個人情報や取引情報が取り扱われるため、セキュリティ上のリスクが存在します。不正アクセスや情報漏洩などのセキュリティ問題に対処するために、強固なセキュリティ対策が必要です。SSL(Secure Sockets Layer)の導入や定期的なセキュリティチェック、顧客情報の適切な管理などが重要です。

ECサイト(ネットショップ)に必須の機能

ECサイト(ネットショップ)に必須の機能について解説します。

カート機能

カート機能は顧客が商品を選択し、購入したい商品を一時的に保存するための重要な機能です。たとえば、Amazonや楽天市場などのECサイトでは、カートに商品を追加し、購入手続きを途中で中断しても後で続きから購入できるようになっています。

決済機能

決済機能は顧客が商品を購入する際に支払いを行うための機能です。クレジットカード、デビットカード、銀行振込、代引きなど、複数の支払い方法を提供することが一般的です。PayPalやStripeなどの決済プラットフォームを統合して利用可能とすることで、顧客に利便性を提供できます。

受注管理システム

受注管理システムは顧客からの注文を受け付け、処理するためのシステムです。注文の管理、在庫の管理、配送状況の確認など、受注に関する業務を効率的に処理するための機能が該当します。たとえば、BASEは提携しているCROSS MALLを利用することで受注管理を一括で行うことが可能なため、自動化と効率化を実現できます。

セキュリティ機能

セキュリティ機能は顧客の個人情報や取引情報を保護するために不可欠です。SSL暗号化通信、セキュアなデータベース管理、不正アクセス防止などの機能を備えることで、顧客情報を安全に保護します。

デザインのカスタマイズ

デザインのカスタマイズ機能を使うと、ECサイトの見た目やレイアウトを自由に変更できます。デザインをカスタマイズする目的は、ブランドイメージに合ったデザインを適用し、顧客に魅力的なショッピング体験を提供することです。カラースキームやフォント、レイアウトのカスタマイズが可能なサービスを選びましょう。

まとめ

ECサイト(ネットショップ)の種類や運営上のメリット・デメリット、必須の機能について解説しました。ECサイトを運営する際には、顧客とのコミュニケーションを重視し、セキュリティを確保することが重要です。

また、カート機能や決済機能などの基本的な機能を備えることで、顧客に利便性を提供し、購買体験を向上させることが可能です。さらに、競争が激しい市場での展開やセキュリティ上のリスクにも注意が必要です。

適切な戦略に基づき必要な機能を搭載することで、成功を収めるECサイトを構築できるでしょう。

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