ネットショップはもはやレッドオーシャン市場といえます。楽天、Amazon、ZOZOTOWNを筆頭に大手のECサイトは拡大を続け、その一方今や誰でもネットショップを簡単に作ることもできる時代、毎日数万点以上の新商品がインターネット上で販売されています。
無数に戦うべきライバルがいるこのEC業界、多くのネットショップ運用者はどのように自分のショップにお客様を呼ぶべきか試行錯誤している毎日でしょう。TwitterやInstagramなどのSNSを活用して集客をしている方もいれば、お金を払ってリスティング広告やFacebook広告を運用している方々も多くいらっしゃいます。様々な集客方法がありますがその最適な方法をまだ見つけられていない方がほとんどではないでしょうか。その打開策の1つとして「コンテンツマーケティング」という手法があります。インバウンドマーケティングという概念と共に数年前からWEBマーケティング業界では取り入れつつある方法ですが、この手法による集客の波がEC業界にも訪れつつあります。
目次
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、ターゲットにとって有益なコンテンツを提供していくことで、見込顧客に見つけてもらい、そしてお客様になってもらうマーケティング手法のことをいいます。言い換えるとお客様との関係性づくりのための方法とも言えるでしょう。
例えば若い女性向けにアクセサリーを販売しているショップなら、アクセサリーのお手入れ方法やその材質、種類についての説明、またその製作過程などのコンテンツはそのお客様(若い女性)にとって有益な情報になるかと思います。そういった情報を自社サイト上で継続的に紹介していくことで、お客様を獲得していく手法がコンテンツマーケティングです。その具体的な方法としてはブログ形式による情報発信が今の主流となっています。
なぜ今ECにおいてコンテンツマーケティングが注目されているのか?
前述しました通り今ネットショップ業界は過当競争にはいり、どのようにお客様にショップに来てもらうか(そしてリピートしてもらうか)、という課題に多くの店舗が直面しています。いくら素晴らしい商品であってもしっかりとそれを伝える方法がなければネットショップはうまくいきません。そして「その伝える方法」ですが、予算が必要な広告を抜きにすると、「検索エンジン」と「ソーシャルメディア」そのどちらかからの集客が、多くのECサイトでの主な誘導経路になっています。(モールに出店している場合はそのモール内の検索もありえるでしょう)
検索エンジンにおける集客
運用しているショップに関連するキーワードで上位表示されるかどうか、また購入に繋がりうるキーワード(”パールネックレス 通販”など)で上位表示されるかどうか、が重要になってきますが更新性の低く、あまり多くの情報量を詰め込むことが難しいネットショップではなかなか上位表示は難しいのではないのでしょうか。(また、メディアに比べるとECは、どうしても更新性は低くなってきます)
ソーシャルメディアにおける集客
今、日本だと主にTwitter、Facebook、Instagramの3つがネットショップへの集客ツールとして活用されていますが、安定的な売上が見込めるレベルになるためには数千人以上のフォロワーが必要になってくるかと思います。また拡散など反応をしてもらうための情報発信においても課題を抱えている方も多くいらっしゃいます。
コンテンツマーケティングを行うこととは、その検索エンジン対策、ソーシャルメディア対応の2つを同時に行う事と同義といえます。顧客にとって有益な情報を発信していくことで検索エンジン上で見つけてもらうことに繋がり、かつフォロワーの方々との関係性強化に繋がることになります。重ねてになりますが、コンテンツを提供していくことはこの2つの重要な集客経路における対策に繋がります。
コンテンツマーケティング3つのメリット
集客数がアップする
前述しました通り、コンテンツ(お客様にとって有益な情報)をオンライン上で提供するということは、”見つけてもらえる導線が増える”ということに繋がります。ここでのポイントがあなたが伝えたい情報を提供するということでなく、あくまでもあなたのターゲットとなるお客様が必要としている情報を発信するということが重要です。さらにいうなら、そのコンテンツ内にお客様が検索する”キーワード”を含めることで、より見つけてもらう可能性も高まるでしょう。そして今活用しているTwitterやFacebookにて、しっかりと情報を発信していばフォロワーさんはきっと、「いつも面白い情報を教えてくれるブランドだな」と思ってくれて、次回の購入に繋がるキッカケとなるでしょう。
購入率がアップする
あなたの自慢の商品のストーリーやその制作背景を、ぜひステキな写真と自分の言葉で説明してあげてください。それは集客に結びつくコンテンツとして機能するだけでなく、どんな広告よりも魅力的なものとなるでしょう。また商品ページでは伝えられなかったその活用方法や利用イメージなども合わせて、ブログなどのコンテンツを通して伝えてあげることによって商品への理解が深まり購買率アップに繋がることになるでしょう。
リピート率がアップする
アクセサリーならアクセサリー、コーヒーならコーヒー、革製品なら革のことについて、あなたのショップで扱う商品のジャンルにおいて一番詳しい情報を提供するサイトを目指して下さい。そのことで一度購入してくれたお客様はまたその情報を確認する際にリピートすることになるでしょう。(もちろん購入してない方も同様です)コンテンツはメールマガジンやソーシャルメディア上での投稿ネタともなりますので、リピート顧客を誘導するための非常に有効なツールと言えます。
以上、コンテンツマーケティングという集客方法についてご紹介をいたしました。ブログ形式でコンテンツを継続的に提供していくやり方が主ですが、ぜひブログ(日記)を更新する、という意識ではなく自分のショップのメディアを運用する、という認識でコンテンツを発信し続けてみてください。日本だとブログというと、「日記」のイメージが強いですが、そうではなく「記事」を更新するというイメージです。
その認識の前提を変えるだけで、グンと検索エンジンに評価されるサイトとなりますし、それに伴いお客様も増えることになるでしょう。時間と労力は間違いなくかかりますが、それに見合うだけでの価値は必ずついて来ます。辛抱強く、かつモチベーションを保ち続けながら運用していくのがコンテンツマーケティング成功の近道です。
最後に、参考となるネットショップを以下に3つご紹介いたします。
■石けん百貨
(ECとは別の情報サイトで集客を運営して行なっています)
■北欧、暮らしの道具店
(ネットショップそれ自体をメディアとして活用することで集客を行なっています)