【オーナーズインタビュー/OGAL+ness(オガールネス)】ネットとリアルで商品を販売する難しさ

2019.02.12(更新:2024.04.09)

BASEを活用している注目のショップオーナーたちの声を聞く、オーナーズインタビュー

今回は補助金に頼らない新しい公民連携の形として有名な岩手県の紫波町の取り組み『オガールプロジェクト』のユニフォームを販売する「OGAL+ness(オガールネス)」にお話をお聞きしました。

クラウドファンディングとBASEを併用してプロモーション

以前、オガールセンターにクライミングウォールを作る際にクラウドファンディングを利用したことがあったので、その際に支援してくださった人たちに再び応援してもらえるのではないかと考え、今回のオリジナルユニフォームの製作するというプロジェクトでもクラウドファンディングを利用することにしました。

また、クラウドファンディングが終了するのが夏場だったため、オガール内の販売だけでは売りづらいだろうと考え、ネットでも販売することにしました。

売上や結果が全てだが、そこに至るコミュニケーションも重要

ビジネスとして運営している以上、売上をしっかりあげていくということは必須事項なのでそれを目指すことが大前提ですが、売り方として『どうしてここ(オガール)でこれ(ogalness)を売っているのか』というコミュニケーションをお客様とはかったうえで成り立たないと意味がないと考えています。

コミュニケーションという意味では、やはりオガールに来られて実物を手にとってくださったお客様のほうが販売に繋がりやすく、ネット販売はその点が難しいなとも感じています。

商品自体のメッセージ性として『着る人の身体に馴染んでいって、下の世代に受け継がれるものを』というものがあります。

この文脈はやはり、実際にオガール内でスタッフが着用している色落ちし、味の出たデニムの質感を見ていただいたほうが共感されやすいのではないかと思います。

また、価格帯に関しても決して安いものではありませんが、1年で着れなくなってしまう安い洋服をたくさん買うより、何年も着続けていられる質の高い洋服を提案したいと考えています。

SNS等でもいいねや前向きなコメントをしていただくことは多々ありますが、そこから先、購入していただけようになるまでが難しいです。

買ってもらうことが最終目的だとすると、そこに辿り着くまでのストーリー性を重視したほうが良いのか、それとも品質の良さをアピールしたほうが良いのかのが難しいですね。

リアルとネットの難しさを考慮して販売していく

ネットよりリアルのほうが接客しやすいと感じる一方、実は東京都千代田区にある『3331 Arts Chiyoda』でも販売しているのですが、この施設のようなオガール自体の思想だったり、オガールが発信する商品と相性が良く、商品のストーリー性を伝えるのに適したリアルな場所を探す(増やす)のにも難しさがあるなと感じています。

いっそ自分たちがポップアップショップ等のイベントを通して、リアルな場所で接客してみて、その催事をプロモーションする過程やそこで買ってくれたお客様が身近なご友人やご家族などに紹介してくださった流れでネットショップへの訪問も増えるというのが理想かもしれませんね。

自分の購買行動を振り返って考えると『これ凄いカッコいいな! → こんなカッコいいの買ってる人がいるんだ! → こんな商品を作っている(仕入れている)ショップはイケてるな!という流れの中で商品を買っているように思うので、過剰にストーリー提案だけをされてしまってもお客さんも困るだろうなと思います。

ですので、リアルとネットそれぞれでお客さんはお店や商品のことをどう捉えるのかという行動分析をしっかりと考えたうえで、ネットとリアルそれぞれの場所で適切な販売方法をイメージしてショップ運営すると良いと思います。

最後に

OGAL+nessのオンライン販売を提案したのは、盛岡・東京の二拠点でWebサイト制作を手掛ける株式会社ソーファデザインデスクの淺野総子さん(&BASEオフィシャルパートナーでもあります。)。インタビューにも同席いただいた淺野さんがこうおっしゃっていました。

『服って基本的には他の人とは被りたくないものですよね?OGAL+nessの服は、実はオガール周辺に住む方や、オガール施設内のスタッフとよく被るんです(笑)。でもそれは全然嫌じゃなくて。』

『この服の思想や、生まれた背景を購入した人みんなが知っているからこそ、被ったときに奇妙な連帯感が生まれる。「なんでそれを着ているか、私は知っているよ」みたいな。』

購入したときは同じ商品でも、購入された方の暮らし方や、着方によって、OGAL+nessのデニムは変化していき、それがそのまま着た人の“生き様=人生”として刻まれる。

ヒトからヒトへ、人生とともに引き継がれる服。そんな服があちらこちらで見られるようになったら、それはとても素敵なことだなと感じられたインタビューでした。

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