ネットショップの運営をするにあたって、大切になってくるのが、在庫管理です。
在庫を切らさないようにするだけでなく、抱えすぎないようにすることも、意識しなくてはなりません。
そんな在庫管理には、さまざまな方法があります。
この記事では、ネットショップの在庫管理の必要性や管理方法の種類、そしてそれぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。
目次
ネットショップで在庫管理を行う理由とは?

ネットショップでさまざまな商品を販売していく場合、在庫管理をしっかりおこなっていくことが大切です。
そもそも在庫管理をおこなう理由としては、どういったことが挙げられるのでしょうか?
ここでは、在庫管理をおこなう理由を4つ挙げています。それぞれについて、くわしく解説していきます。
理由1. 商品の在庫切れを防ぐ
在庫管理をおこなう理由としては、まず商品の在庫切れを防ぐ意味合いがあります。
ひんぱんに在庫切れを起こしてしまうと、機会損失につながる可能性があるのです。「在庫に余裕があれば、もっと売れていたかもしれない」ということも、起こりえます。
このように、在庫管理をしっかりとおこなうことは、売り上げにも影響する可能性があり、ネットショップを運営していくうえでは、欠かせない業務なのです。
とくに、人気商品や売れ筋商品は、在庫切れしないように、しっかりと管理していきましょう。
理由2. 品切れを防ぐことで、ショップの評価を上げる

たとえば、自分好みの商品を販売しているネットショップを見つけたとします。
でも、魅力的な商品がたくさんあっても、品切れ中の商品が多いと、がっかりしませんか?
品切れの理由は、一概に在庫管理だけにあるとは言えませんが、もし、在庫管理をおこたったことで品揃えが悪くなっている場合は、注意して在庫管理をおこなう必要があります。
理由3. 商品の保管スペースがいっぱいになるのを防ぐ
在庫管理で、在庫が極端に少なくならないようにすることももちろん重要ですが、反対に、在庫が余りすぎるのも防がなくてはなりません。
たとえば、在庫をチェックせず商品の発注や制作をしたことが原因で、商品の保管スペースがいっぱいになるケースもあります。
保管しきれない商品に関しては、最悪の場合、処分しなければならなかったり、貸倉庫などを利用したりする可能性も出てきます。
このように、余計なコストを防ぐためにも、在庫管理をおこなっていく必要があります。
理由4. 商品の売れる時期などを把握することができる

在庫管理をしっかりおこなうことは、商品の売れる時期などの把握にもつながります。
たとえば、毎年夏に売れる商品があるとしましょう。しかし、在庫管理をおろそかにしていたために、夏に売り出したかった商品の在庫数が足りなかった、となると、機会損失が生まれます。
普段から在庫管理を徹底しておけば、ベストなタイミングで商品を売り出すことが可能です。
ネットショップの在庫管理の方法、4つ

ネットショップの在庫管理は、かならずしも自分でしなければならないわけでもありません。実際には、さまざまな方法があります。大きくわけると、次の4つになります。
・自分で在庫管理をおこなう
・在庫管理サービスを利用する
・在庫管理システムを導入する
・在庫なし?ドロップシッピングを利用する
ここでは、それぞれの在庫管理方法がどういったものなのか説明するとともに、メリット・デメリットについても解説していきます。
どんな方法があるのかを理解し、自分に合った在庫管理を実践していきましょう。
方法1. 自分で在庫管理をおこなう

自分で在庫管理をおこなう方法としては、まず、商品を保管する棚を用意する必要があります。
その棚に、商品を整理して並べ、仕入れた数・売れた数をその都度カウントしていくのが一般的な方法です。
しかし、取り扱う商品数が多い場合は、在庫数が合わなくなったり、なぜか在庫数以上の商品が売れていたり、といったトラブルが起こりやすくなります。
トラブル防止策としては、在庫管理に特化したサービスやシステムを利用するのが一つの方法です。
自分で在庫管理を行うメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
・ほかの方法に比べて、コストをおさえられる
・自社倉庫で管理していることで、お客様の安心につながるかもしれない
デメリット
・倉庫などを用意する場合、費用がかかる
・移転する場合、手間がかかる
・一人での管理が難しい場合、人件費などがかかる
取り扱う商品数が少ない場合や、場所を取らないものの場合は、自分で在庫管理したほうが、コストを安くおさえられる可能性があるでしょう。
方法2. 在庫管理サービスを利用する

自分で在庫を管理することが難しい場合、外部の在庫管理サービスを利用する方法があります。
おもに委託倉庫を利用して、在庫管理をおこなう方法です。
在庫管理を外部委託すれば、売り上げの向上施策やマーケティング施策などに、時間を当てることができます。
具体的なサービスの費用感やサービス内容を、表でまとめました。
サービス名 |
初期費用 |
月額費用 |
サービス内容 |
無料 |
無料※従量課金制 |
発送、入荷、商品登録、物流進捗状況、商品在庫情報などの管理がおこなえる |
|
100,000円 |
150,000円〜 |
受注代行、物流管理、在庫管理、物流パートナー紹介などが利用できる |
|
無料 |
無料※従量課金制 |
入庫・在庫・出庫管理、請求情報などの管理がおこなえる |
在庫管理サービスを利用するメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
・在庫管理以外の業務に、時間を当てられる
・商品の追加・削除・入れ替えに、柔軟に対応できる
・繁忙期でも、在庫管理が乱れるリスクが低い
・余剰在庫や欠品が減る
デメリット
・物流業務の内製化がむずかしくなる
・自然災害などトラブルがあった場合に、対応が遅れる可能性がある
・月額固定費用がかかる
・初期費用がかかる場合がある
方法3. 在庫管理システムを導入する

在庫管理システムを導入する、という方法もあります。
エクセルなどを使っておこなう人的作業では、どうしても発生してしまう初歩的なトラブルを軽減してくれるのが、在庫管理システムです。
在庫管理システムは、会社によって提供されるサービスに違いがあります。基本的には、ウェブ上から在庫情報をいつでも確認できたり、複数拠点の倉庫を一括管理できたりします。
具体的なサービスの費用感やサービス内容を、表でまとめました。
サービス名 |
初期費用 |
月額費用 |
サービス内容 |
100,000円〜 |
30,000円〜 |
入荷・出荷管理、在庫管理、集計、マスタ管理などがおこなえる |
|
0円〜 |
0円〜 |
複数人・複数拠点の在庫管理を一元化、iPhoneによる検品業務、出荷業務の効率化などが可能 |
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150,000円〜 |
25,000円〜 |
複数人・複数拠点でのリアルタイムによる実在庫管理、ハンディターミナル・スマートフォンの読み取り、テンキー・音声での品名入力、ラベル発行などがおこなえる |
在庫管理システムを導入するメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
・Web上から、いつでも在庫情報を確認できる
・在庫数の確認から発送まで、かんたんにおこなえる
・複数拠点の在庫を、一括管理できる
デメリット
・月額固定費用がかかる
・初期費用がかかる場合がある
・システムの操作を覚える必要がある
利用する在庫管理システムやプランによって、費用が高額になるケースがありますが、無料お試しできるものもあるので、導入するさいは、よく調べるようにしましょう。
方法4. 在庫なし?ドロップシッピングを利用する

在庫管理が苦手な方や、できるだけ在庫リスクをおさえたい方もいると思います。そういった方におすすめなのは、ドロップシッピングです。
ドロップシッピングとは、まずネットショップで注文があった時点で、注文情報を卸売業者やメーカーに連絡し、卸売業者やメーカーから購入者に対して商品を直接発送する運営方法のことです。
いわゆる「受注販売」を取り入れたネットショップのことを指します。
「BASE」では、月額500円で「タオバオ新幹線」と連携することで、ドロップシッピングを利用可能です。
<タオバオ新幹線>で検索した商品を、「BASE」の自分のネットショップに出品できます。出品した商品が購入されると、自動で仕入れをおこない、仕入先から直接購入者へ配送される仕組みです。
ドロップシッピングのメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット
・在庫保管費用がかからない
・商品が売れ残る心配がない
・発送作業の手間がかからない
・仕入先の商品を販売できるため、商品の取り扱いが豊富になる
デメリット
・仕入先提携のネットショップ作成サービスを利用する必要がある
・独自ネットショップの場合、システム連携に手間がかかる
・商品によっては、仕入先サイトで売り切れになりやすい
・競合が多く、価格競争が激しくなりやすい
・利益率が低くなることがある
・手元にない商品を、商品知識がないまま販売することになりがち
「BASE」なら在庫管理もかんたん!物流代行サービスも!

「BASE(ベイス)」では、在庫管理画面がシンプルで見やすい設計になっているので、ネットショップ経験の浅い方でも管理しやすいのが特徴です。
また、在庫管理を効率化してくれる拡張機能も多数ご用意しています。
「商品コード App」「CSV商品管理 App」「注文データダウンロード App」「LogiMoPro App」などがあります。
これらのAppによって、商品に任意の管理IDを登録したり、CSVファイルで商品情報の一括管理をしたりすることが可能です。
また、「LogiMoPro App」に関しては、かんたんに外部倉庫への出荷業務のアウトソーシングができます。
「LogiMoPro App」は、在庫が1点からでも大丈夫な従量課金制となっており、中小ネットショップ向けサービスです。
受注から出荷まで、完全自動で物流業務を代行してもらえます。ちなみに、「商品コード App」で登録した管理コードと連携することも可能です。こちらもぜひ検討してみてください。
まとめ
今回は、ネットショップの在庫管理の重要性や管理方法について解説しました。
商品数のすくない小規模なネットショップを運営する場合は、まずは自分で在庫管理してみましょう。
しかし、在庫管理に手間取られて、肝心のコア業務に時間を割けないようであれば、在庫管理サービスや在庫管理システムを利用することを検討することをおすすめします。