自家採取したはちみつや、人に勧めたいお気に入りのはちみつを「自分のブランドとして販売してみたい」と考えたことがある人もいるでしょう。
同時に「個人でも販売する方法や許可がわからない……」「自宅作業場で基準を満たせるのか」と不安を感じている方も多いはずです。
本記事では、はちみつを個人で販売する際に必要な届出や衛生管理の基礎から、具体的な販売方法、収益化のポイント、ネットショップ運営までくわしく解説します。
【この記事でわかること】
- はちみつ販売に必要な手続きの種類は、営業届出、養蜂振興法の届出(養蜂をする場合)、食品表示対応などがある
- はちみつの販売方法の種類はおもに、産直サイト、ネットショップ、直売所、店舗委託販売の4つ
- 個人で収益化するには、法令遵守とブランディング設計の両立が重要
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個人ではちみつを販売するのに必要な届出・許可・条件

はちみつは個人でも販売できますが、食品なので最低限守るべきルールがあります。とくに重要なのが、①営業届出・衛生管理、②養蜂に関する届出、③表示ルールの3点です。
保健所への営業届出と食品衛生責任者の設置
はちみつの販売は、多くの場合「営業許可」ではなく「営業届出」で対応できます。ただし、加熱加工や混合などを行う場合は、別の許可が必要になるケースもあるため、事前に保健所へ確認しましょう。
食品を扱う際は、内容に応じて「営業許可」を得るか「営業届出」を出すかのどちらかが義務付けられています。はちみつを瓶詰めしてそのまま販売する場合は、比較的スムーズな手続きで済む「営業届出」で完結することが多いですが、他の食材を混ぜたり加熱加工をしたりする場合は、設備検査などの厳しい基準がある「営業許可」が必要になることがあります。
現在は、個人販売であっても営業届出は必須です。あわせて、食品衛生責任者の設置やHACCP(ハサップ)に沿った衛生管理も忘れずに行いましょう。まずは管轄の保健所に相談してみるのが一番の近道です。
参考:HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書|厚生労働省
養蜂振興法に基づく都道府県への届出
養蜂を行うかどうかで、必要な手続きは変わります。
仕入れたはちみつを販売するだけであれば、この届出は不要です。一方で、自分で蜂を飼育して採蜜する場合は、養蜂振興法に基づき都道府県へ「蜜蜂飼育届」を提出する必要があります。
届出では、飼育している蜂の数や設置場所などを報告します。また、地域によって細かなルールが異なるため、事前に自治体へ確認しておくことが欠かせません。
販売スタイルによって要否が分かれるため、「自分で採蜜するかどうか」を基準に判断すると分かりやすいです。
食品表示法に基づく食品表示ラベルの作成
はちみつを販売する際には、正確な表示が求められます。具体的には、以下の情報をラベルに記載する必要があります。
- 名称
- 原材料名
- 内容量
- 保存方法
- 原産地
- 賞味期限
- 製造者情報
- 注意喚起の表示
中でもとくに重要なのが、注意喚起の表示です。はちみつは乳児ボツリヌス症のリスクがあるため、「1歳未満の乳児には与えないでください」といった表記を必ず記載してください。
食品表示は正確に記載しなければなりません。ここをしっかり整えておくことで、購入者の安心感にもつながります。
個人ではちみつを販売する方法

はちみつの販売方法はいくつかあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
例えば、「すでに人が集まっている場所で手軽に売りたいのか」、あるいは「自分のこだわりを伝えてリピーターを増やしたいのか」によって、選ぶべきプラットフォームは大きく変わります。
費用や、集客の難易度、ブランドの作りやすさ、将来的な継続性などを踏まえて、自分に最適なスタイルを見つけていきましょう。
主要な4つの販売方法について、それぞれの特徴を比較表にまとめました。
| 販売方法 | 初期費用 | はじめやすさ | ブランド構築 | 継続性 |
| 産直サイト | 0〜3万円前後 | 中 | △ | ◯ |
| ネットショップ | 0円~ *必要に応じて、広告費やデザイン外注費などは別途 | 中 | ◎ | ◎ |
| 道の駅・直売所 | 1〜5万円前後 | 低〜中 | △ | ◯ |
| 店舗販売・委託販売 | 0〜5万円前後 | 中 | ◯ | △ |
産直サイト
産直サイトとは、農家や養蜂家などの生産者が、消費者に直接商品を販売できるオンライン上の市場(プラットフォーム)のことです。代表的なサービスには「食べチョク」や「ポケットマルシェ(ポケマル)」などがあります。
産直サイトには「新鮮でこだわりのある食材を生産者から直接買いたい」という購入者が集まるため、自分で一から集客をしなくても、出品するだけで一定の露出が期待できるのが大きなメリットです。
そのため、ネットでの販売経験が少ない方でも「まずは売ってみる」という最初のステップとして取り組みやすい選択肢といえます。
ただしその分同じジャンルの商品も多く、価格で比較されやすい側面があります。ブランドとしての個性を出すにはやや制限があるため、「まずは売ってみる」段階に向いている方法といえます。
ネットショップ
自分のブランドとして、独自のこだわりや世界観を大切に販売したいなら、ネットショップ非常に強力な選択肢です。
価格設定や見せ方を自分で決められるため、商品だけでなくストーリーや世界観も含めて伝えることができます。はちみつのように、背景やこだわりが価値になる商品とは特に相性が良い販売方法です。
「誰が買ってくれたか」という顧客データが手元に残るため、購入者へ直接メールマガジンを送るなど、再購入を促すための継続的なアプローチが可能になります。BASEのように初期費用・月額利用料無料ではじめられるサービスを使えば、リスクやコストを抑えながら運営できます。
道の駅・直売所
地域に根ざした販売をしたい場合は、道の駅や直売所も選択肢になります。
地元の人や観光客に直接手に取ってもらえるため、地域の特産品としての魅力を伝えやすいのが特徴です。試食など対面でのコミュニケーションができる点も強みといえます。
一方で、販売エリアが限られるため、大きく売上を伸ばしていくには限界があります。ネット販売と組み合わせて使うケースも多い方法です。
委託販売
販路を広げたいときに検討しやすいのが委託販売です。
セレクトショップや専門店に商品を置いてもらうことで、お店を利用する顧客層にアプローチできます。店舗の雰囲気や客層と合えば、ブランドの認知を広げるきっかけにもなります。
ただし、販売手数料がかかるため、利益はその分減ります。収益目的というよりは、認知拡大の手段として取り入れるのが現実的です。
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はちみつの販売は儲かる?収入を伸ばすポイント

はちみつ販売は、やり方次第でしっかり収益につなげることができます。ただし、「売れば儲かる」というものではなく、いくつかのポイントを押さえておくことが前提になります。
単価設計で利益率を確保する
価格の決め方ひとつで、利益は大きく変わります。
はちみつは産地や採蜜方法、花の種類などによって価値を伝えやすい商品です。単純な価格競争に巻き込まれるよりも、背景やこだわりを訴求することで付加価値をつけた価格とした方が、結果的に利益を確保しやすくなります。
また、瓶やラベル、梱包資材などのコストも見落とせません。コストを回収し確実に利益が得られるよう、バランスを取りながら価格を決めることが大切です。
定期購入やギフト展開で売上の安定を目指す
売上を安定させるには、「繰り返し購入される仕組み」を作ることがポイントです。
はちみつは日常的に使われる食品であり、定期購入との相性が良い商品です。また、ギフト需要もあるため、セット販売や季節商品として展開することで客単価アップも狙えます。
予約販売の仕組みを取り入れることで、在庫リスクを抑えながら販売することも可能です。BASEでは「予約販売 App」を活用して、かんたんに予約販売ができます。無理に作りすぎず、計画的に販売できるのは大きなメリットです。
SNS発信でブランド価値を高める
はちみつは「誰がどう作っているか」が伝わるほど、選ばれやすくなります。
養蜂の様子や採蜜の過程、こだわりなどを発信することで、商品に対する理解と信頼が深まります。とくにSNSでは人柄やストーリーを伝えやすく、単なる商品ではなくブランドとして認識してもらうきっかけを作れます。
SNSでの発信を販売につなげるには、投稿から購入までの導線を整えておくことが大切です。BASEなら、「Instagram販売 App」を活用して投稿に商品タグをつけることで、ショップの販売ページへのリンクも設置できます。
価格だけで比較される状態から抜け出し、「この人から買いたい」と思ってもらえる状態を作ることが、はちみつ販売を成功させる秘訣です。
配送コストの最適化と破損リスクの回避で利益を守る
最後に見落とされがちなのが、配送と梱包です。
はちみつは重さがあり、ガラス容器を使うことも多いため、配送時のリスクが高い商品です。液漏れや破損を防ぐためには、緩衝材や密封の工夫が欠かせません。
加えて、見た目や同封物の工夫も意外と重要です。たとえば、生産者の想いやおすすめの食べ方を書いたカードを添えるだけでも、満足度は大きく変わります。
こうした梱包作業を効率よく、かつ品質を保って行いたい場合は、BASEの梱包・発送サポートサービスやオリジナルパッケージ作成サービスを活用するのも一つの方法です。資材選びや発送の手間を減らしながら、安定した品質で届けやすくなります。
個人のはちみつ販売事例

はちみつは、ただ「食品」として売るだけでなく、見せ方や伝え方によって選ばれ方が大きく変わります。味の違いをわかりやすく伝える方法もあれば、自然環境や養蜂の背景を丁寧に届ける方法もあります。ここでは、個人販売で参考にしやすい事例をもとに、売れ方の違いを見ていきましょう。
単一花蜜の個性を打ち出す専門性重視モデル|はちみつ蔵

「はちみつ蔵」は、花の種類によって異なるはちみつの味・香り・色味の違いを具体的に解説し、商品一覧ではなく「選ぶ楽しさ」そのものをコンテンツとして提供しています。
はちみつは蜜源となる植物によって豊かな個性を持っています。その多様な違いをわかりやすく整理して伝えること自体が、購入者にとっては大きな価値になります。
専門的な情報を難しく見せるのではなく、選ぶ楽しさを訴求している点が、多くのファンを惹きつける大きな要因といえるでしょう。
里山の自然循環を伝えるストーリー設計が魅力|ONEDROP FARM

「ONEDROP FARM」は、はちみつそのものだけでなく、その背景にある風景を付加価値にしているのが特徴です。里山の自然と向き合いながら採蜜していること、地域の循環の中で生まれた商品であることを写真や文章で丁寧に伝えると、価格だけでは比べられない魅力が生まれます。
理念や暮らし方に共感してもらえると、「安いから買う」ではなく「この考え方が好きだから選ぶ」という購入につながりやすくなります。
養蜂の現場を可視化する透明性重視のブランド設計|Bee Story

「Bee Story」次世代の育成や自然環境の維持など、はちみつづくりの背景にあるこころざしを届けることで支持を得ているショップです。
養蜂の様子や作り手の姿が見えると、購入する側は「どこで、誰が、どう作っているのか」を具体的にイメージできます。
食品は、味だけでなく信頼が購入理由になることも多いため、生産現場の透明性は大きな強みになります。作り手の顔が見えることは、それ自体がブランド価値になります。
はちみつの個人販売についてのよくある質問(Q&A)

はちみつの個人販売について、気になりやすいポイントに絞って解説します。
はちみつの相場はいくらですか?
国産はちみつの価格は、蜜源植物や採蜜量、地域性によって大きく異なります。
たとえば、希少性の高い単一花蜜や生産量の少ない地域産のはちみつは、高い価格帯になることも珍しくありません。一方で、輸入品は流通量が多く、比較的手に取りやすい価格帯で販売される傾向があります。
はちみつの価格を決めるときは、はちみつの相場にとらわれず、産地や特徴、採蜜背景まで含めて「何に価値を感じてもらうか」を整理して考えることが大切です。
はちみつを輸入する際にかかる関税はいくらですか?
はちみつを輸入して販売する場合には、商品の代金だけでなく「関税」と「輸入時の消費税」がコストとして加算される点に注意が必要です。
天然はちみつの関税率は、原則として30%(基本税率)または25.5%(協定税率)と定められています。ただし、特定の国や地域との間で関税の撤廃や削減を約束したEPA(経済連携協定)という貿易ルールが適用される場合は、税率がさらに低くなったり無税になったりすることもあります。
このEPAを活用するには、そのはちみつが対象国の原産品であることを証明する書類の準備が欠かせません。
また、原産国や適用の条件によって税率が変動するため、あらかじめ税関に対して商品の税率を公式に確認できる「事前教示」という制度を利用して正確な数値を把握しておくのが安全です。
輸入にかかる関税や消費税、さらには国際運賃や保険料などは、すべて「仕入れ原価」の一部となります。これらを漏れなく把握しないまま販売価格を決めてしまうと、予想外のコストによって利益が圧迫されてしまうリスクがあります。
輸入販売を検討する際は、まず税関で最新の税率を確認し、手元に届くまでのトータルコストを正確に試算した上で、適切な価格設定を行うことが必要です。
はちみつを瓶詰めして販売するには届出が必要ですか?
自分ではちみつを瓶詰めして販売する場合は、一般的に営業届出が必要です。
厚生労働省は、はちみつを密封包装する場合について、管轄の保健所への営業届出が必要だとしています。あわせて、HACCPに沿った衛生管理や、作業場所の衛生区分も求めています。
さらに、販売にあたって食品表示も必要です。名称、内容量、賞味期限、保存方法、表示責任者などの基本表示に加え、1歳未満の乳児への注意喚起についても、表示による周知が必要です。
瓶詰め販売は、単に容器に詰めるだけで済む話ではなく、製造・衛生管理・表示を整える必要があります。
参考:食品表示ガイド|消費者庁
まとめ
はちみつを個人販売するには、営業届出や衛生管理、表示対応など一定の準備が必要ですが、制度を理解すれば個人でも十分に挑戦可能です。
とくにネットショップを活用すれば、地域に縛られず全国へ販売でき、ブランド価値を直接届けることができます。
BASEは初期費用・月額費用無料で始められ、デザイン自由度が高く、SNS連携や定期販売機能にも対応しています。小規模から始めたい個人養蜂家や副業志望者にとって、リスクを抑えながらブランド構築が可能です。
はちみつは日常的に消費される食品なので、一度気に入ればリピート率が非常に高い商材です。BASEの「定期便 App」を活用すれば、買い忘れを防ぎながら安定的な注文を確保でき、ファンと長い関係を築くことが可能になります。
自分だけのはちみつブランドを育てるためにも、まずはネットショップの開設を第一歩として検討してみてください。
テンプレートから選べる
BASEなら操作もかんたん

専門知識がなくても、驚くほどスムーズに、自分の世界観を表現することができます。デザインの難しさに悩むことなく、理想のネットショップを今すぐ形に。月額費用0円ではじめよう。
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