「BASE」のAppからかんたんに出稿できる、「Googleショッピング広告」「Instagram広告」

2021.11.12(更新:2022.08.17)

前回の記事では、ターゲットに合った集客手法の選び方〜PDCAサイクルを回し、目標達成の目指し方を紹介しました。

今回の記事では、ターゲットに合った集客手法の選び方でも紹介した「Google ショッピング広告」と「Instagram広告」について、くわしく紹介していきます。

いよいよ実践です。

「Google ショッピング広告」とは(広告クーポンがもらえる特典あり)

ネットショップ向けに作られたGoogleの広告メニューのことを指します。Googleの広告=検索結果画面に出てくるテキスト広告(リスティング広告)、と思われている方も多いかと思いますが、ショッピング広告は、テキストに加え、画像や価格や素材などの属性情報まで紹介できます。

たとえば、ユーザーが「パーカー 黒」で検索すると、それに合わせた商品が表示されます。色まで指定していることで、より具体的に購買意欲のあるユーザーが検索している、と考えられます。

画像参考:2021年11月12日検索サンプル

 

そして、この画像を見てもわかるように、スマートフォンで閲覧したさいの画面に大きく表示され、目に留まりやすいこと、かつ広告がクリックされる前から商品の詳細情報をアピールできることから、画像の見せ方がとても重要になってきます。

なお、現在Googleがはじめて広告を利用する方々向けの特典を用意していて、Google 広告で ¥60,000分の広告掲載をおこなうと、¥60,000相当のクレジットを獲得できます。詳細は、こちらからご確認ください。

「Google ショッピング広告」は比較検討中の顧客に届く

前回の記事でも触れましたが、検索結果画面に広告を出せる「Googleショッピング広告」は、特定商品や商品カテゴリの購入を検討している、あるいは情報収集をしている人にぴったりの広告メニューです。

検索結果画面には、複数の商品写真と値段が並ぶため、直感的に商品を比較することができます。

また、価格や素材などでの絞り込みも、1タップでかんたんにおこなえるので、ほしい商品のイメージが具体的だと、より見つけやすくなっています。

「Google 商品連携・広告 App」でできること

ユーザーへのアピール力が強い反面、「Googleショッピング広告」は、実施するハードルが高いとよく言われます。設定・管理の手間がかかるからです。

「Googleショッピング広告」は、広告文の代わりに商品データを一覧にまとめて、Googleが運営する商品管理ページであるGoogle Merchant Centerに登録する必要があります。そのさいに、商品の数だけタイトルや説明文、商品特徴などを用意しなくてはならないため、商品の数が多いほど、手間がかかります。また、セールや在庫状況にあわせて商品データを更新しないと、審査に落ちてしまい、その商品の広告を出せない可能性があるので、その設定・管理の手間を考えると、検索広告に比べて運用準備がたいへんです。

ところが、「Google 商品連携・広告 App」は、この課題を解決することができます。用意するものは、Google アカウントのみ。お持ちでない方は、こちらから作成してください。

Google商品連携・広告 App」の使い方については、下記の記事でくわしく説明しています。

「Google商品連携・広告 App」の使い方(前編:Google Merchant Centerへ商品を連携する)

「Google商品連携・広告 App」の使い方(後編:Google 広告を配信する)

Google商品連携・広告 App」をインストールしたあとは、STEPどおりに設定を進めていけば、ストレスなく「Googleショッピング広告」への広告の出稿ができる状態になります。なお「Google商品連携・広告 App」では、P-MAXキャンペーンという最新の広告メニューに対応しており、機械学習機能を活用した、効率的な広告配信を可能にしています。

「Googleショッピング広告」で成果を出すためには

BASEを使えば、いくつかのSTEPを踏むだけで、誰でもかんたんに利用できる「Googleショッピング広告」ですが、成果を上げるためには、ひと工夫が必要です。

広告は見栄えが9割、と言っても過言ではない。商品画像に徹底的にこだわろう

「Googleショッピング広告」の大きな特徴は、実際の商品画像をそのまま広告として利用できることです。ユーザーは、ショップに訪れる前に商品を画像で確認でき、魅力を感じたらショップに訪問、購入してくれます。そのため、「Googleショッピング広告」に掲載する画像は、とてもたいせつな役割を担っています。

画像が不鮮明であったり、写真のどこに商品が写っているかわからないような場合には、売上につながりにくいことは言うまでもなく、Google Merchant Center内の審査で落ちてしまうこともあります。
一方、美しくわかりやすい商品画像は、見る人の興味を喚起し、購買意欲をかきたてます。華美な装飾や演出はガイドラインに抵触するので、「Googleショッピング広告」の画像としては不適切ですが、「手に取ってみたい」と思わせるような画像を設定しましょう。

※「Googleショッピング広告」で使用できる画像は、ガイドラインをクリアしたものに限ります。ガイドラインの詳細は、こちら

商品タイトルを充実させて、多くの人の目に広告を表示させよう

「Googleショッピング広告」は、通常のリスティング広告と違い、キーワードを設定しません。では、どのような仕組みで広告が配信されるのでしょうか? その答えは、商品タイトルにあります。「Googleショッピング広告」では、ユーザーが検索したキーワードと同一、または類似するタイトルが付いた商品が優先的に広告で表示されます。商品タイトルは、全角75文字まで文言を追加可能ですので、この機会に商品タイトルに関連語句を追加してみてはいかがでしょう?

※「Googleショッピング広告」で登録できる商品タイトルは、ガイドラインをクリアしたものに限ります。ガイドラインの詳細は、こちら

広告配信が最適化されるまでには〇〇日かかる?最適化の前提を理解しよう

Google商品連携・広告 App」で利用できるP-MAXキャンペーンでは、広告成果アップのために手動で調整できることが限られていて、先にお伝えしたとおり、画像と商品タイトルなどの広告素材を追加、修正することがおもな改善手段となります。そのほかの最適化は、もっぱら機械学習にゆだねられるため、機械学習を最適化させるための前提をおさえる必要があります。

1. 時間をかけて、データを十分に蓄積しましょう

広告の掲載結果を正しく検証するうえで重要なのは、十分なデータがあることです。広告利用額にもよりますが、通常、広告開始から 2〜3 週間が過ぎると、掲載結果を検証するのに十分なデータがたまります。

2. 広告経由での売上獲得コンバージョン達成までの所要時間を考慮します

ある人は、広告を見たあとすぐに商品を買うでしょうし、またある人は、一度ネットショップを離れたあとに、買い忘れ防止メールを見て後押しされ、商品を買うかもしれません。つまり、人によって、広告を見てから購入に至るまで期間のばらつきがあるのです。広告掲載直後の掲載結果があまり好調に見えないことがあっても、焦りは禁物です。

3. 広告の良し悪しだけで成果は決まらない

広告の成果は、祝日、週末、特別なイベント、ライバル企業の広告出稿状況など、さまざまな要因が影響する可能性があります。短期間での結果に一喜一憂せず、中長期で成果を追い続けるくせをつけましょう。

Instagramからダイレクトに購入につなげよう

SNSのなかでも、写真や動画投稿に特化しているInstagramは、サービスのブランディングや商品の魅力を伝えるマーケティングツールとして最適です。すでになんらかの形でInstagramの公式アカウントを運用しているショップも多いことでしょう。

かつては、認知度を高める目的で使われることの多かったInstagramですが、ネットショップへの直接アクセスが可能なショッピング機能によって、商品認知から購入までをスムーズにおこなえるようになりました。

Instagramのショッピング機能とは、投稿内のタグに商品名や価格を表示させ、販売ページへの直接アクセスを可能にするビジネス向け機能で、「Shop Now」とも呼ばれます。

Instagramは投稿の中にURLでリンクを貼るすることができず、外部サイトへのリンクは、プロフィールページにのみ設定できます。そのため、ほかのSNSと比べると、ネットショップへのアクセス流入は大きくは期待できませんでした。

ところが、ショッピング機能を使うと、ユーザーをネットショップまでワンストップでアクセスさせることができます。ユーザーは、タグをタップするだけで商品情報や価格情報を入手し、購入ステップに進めるのです。従来のように、ネットショップにアクセスし直し、同じ商品を探す、という手間はかかりません。

このように、ショッピング機能は、ダイレクトに購入につなげられる、ネットショップにとっては対応必須の機能です。一方、商品を多くの人にまず見てもらうためには、運用をしていくなかでフォロワーを増やす、ハッシュタグを上手に活用する、商品画像を工夫する、など泥臭い運用もまた、継続的におこなっていく必要があります。これはもちろんやるべきなのですが、並行して広告も活用することで、飛躍的に集客を伸ばすこともできるため、目的や目標に応じて、実施を検討すべきです。

 

「Instagram広告」で商品を世に広めよう

ショッピング機能の登場によって、購入までのステップが格段にスムーズになったInstagramですが、フォロワーが多くないと、得られる恩恵も限られてしまいます。

そこで活用したいのが、「Instagram広告」です。「Instagram広告」を使うことによって、フォロワー以外のInstagramユーザーに向けて、商品情報や耳寄りな投稿を表示させることができるようになります。「Google広告」と同様に、「Instagram広告」にも機械学習機能が備わっており、複雑な設定をせずとも、商品を好みそうなユーザーに対して広告表示をおこ なってくれるので、まだ知名度が低いブランドや商品でも効果が期待できます。

「Instagram広告 App」を使って、広告を出稿してみよう

「BASE」では、Instagram広告をかんたんに配信することができる「Instagram広告 App」を2021年1月にリリースしました。

こちらのAppで広告を配信すると、「カルーセル広告」というフォーマットで、Instagramの発見タブや、フィードに表示されます。

ネットショップで販売されている商品を、広告として配信できる「おまかせ配信」と、投稿済みのInstagram投稿を、広告として配信する「Instagramの投稿から配信」の、2つの配信タイプから選択することができます。このうち、上記でお伝えした、ダイレクトに購入につなげられる「おまかせ配信」に関して説明します。

「BASE」に登録した商品を、Facebookのマッチングシステムを使って、商品に関心がありそうなInstagramユーザーに配信することができます。

広告画像は、登録している商品の画像が用いられ、広告のリンクは、商品のページが設定されます。

このマッチングシステムは、「ダイナミック広告」と呼ばれ、ユーザーの閲覧状況や好みなどに合わせて、最適な広告を自動的に掲載する広告配信手法です。

Instagramのダイナミック広告は、本来は商品情報をInstagramのフォーマットに沿って作成して登録する必要があり、とても手間がかかるもので、実施ハードルが高い配信手法でした。さらに、商品情報に変更が発生したさいには、情報を修正する作業も必要になります。「Instagram広告 App」を活用することで、広告がかんたんに作成・更新でき、「ダイナミック広告」の効果の恩恵にあずかることができます。

「ダイナミック広告」の効果を最大限に引き出すためには、以下のポイントを意識しましょう。

1.顧客にわかりやすいフィードにしよう

フィードは、顧客がどんな商品なのかを一目見て認識できるよう、わかりやすい画像やクリエイティブを使用する必要があります。

たとえば食品の場合、パッケージを見せるよりも、食品を盛りつけた写真の方が、どのような商品かがわかりやすく、「食べてみたい」という気持ちにもつながりやすくなります。

ダイナミック広告は、広告クリエイティブを自動で作成できるものの、使用する画像によっては、思うように効果を得られない可能性があります。細かい点ではありますが、「神は細部に宿る」ということを意識して、フィードのデザイン・情報を工夫しましょう。

2.キャンペーンの構成はシンプルに

Facebook / Instagramの配信システムの機械学習が働き、広告の配信先として最適な顧客ターゲットを学習するには、広告セットあたりおよそ50件以上/週の最適化イベント(広告セットの最適化対象となるユーザーの行動・コンバージョン)が必要とされており、コンバージョン数が増えるほど、より適切に広告を配信できるようになります。

そのため、キャンペーンを構成するさいは、広告目的に沿った構成にすること、広告セットを細分化しすぎないよう、なるべく広告セットはまとめ、学習データを蓄積させることが重要です。

3.予算設定と「キャンペーン予算最適化」

予算とは、利用者に広告を表示するために使用する金額で、予算によって広告セット(またはキャンペーン)全体の消化金額が決まります。
余裕ある予算設定をすることで、オークションで安定した入札をおこなえるばかりでなく、網羅的にデータ収集/活用をおこなえるため、機械学習の促進につながります。

また、予算設定では、「キャンペーン予算の最適化」の活用をおすすめします。

(画像引用:Facebook for Business 新機能「キャンペーン予算の最適化」で効率的な予算配分を簡単に)

「キャンペーン予算の最適化」とは、予算の設定を各広告セットレベルでおこなうのではなく、キャンペーンレベルで予算設定し、予算の割り当てを機械学習に委ねることで、キャンペーンの効果を高めるしくみです。

キャンペーンの予算は、最適な結果が得られるよう、リアルタイムで最適化され、パフォーマンスのもっとも高い広告セットに自動かつ継続的に配分することで、広告予算を効率的に消化し、広告効果を高められます。

Instagram広告を配信する上での注意点

Instagram広告への出稿を検討する上で、事前におさええておいていただきたい注意点が2点あります。

1.商品が、Facebookコマースポリシーで禁止や制限されているかどうかの確認

Facebookのコマース製品販売者契約コマースポリシーで禁止、およびInstagram商品投稿で禁止されている商品(ex. お酒・たばこ・サービスなどの無形商品)は、Facebookの審査により、表示できません。

また、BASEで公開された商品のうち、以下はFacebookページに連携できませんので、ご注意ください。

・定期便の商品

・デジタルコンテンツ

・「シークレットEC App」をご利用のショップの商品

なお、商品の在庫がなければ連携できない可能性があるため、在庫があるかどうかもご確認ください。

2.iOS14.5による、広告効果への影響

Appleのモバイル向けOSであるiOSは、バージョン14.5からプライバシーに対する方針が変わり、広告の効果測定への影響がFacebookから発表されています。

AppleのiOS 14リリースが広告やレポートに及ぼす可能性のある影響

この変更にともない、広告の利用者は、以下の対応が必要になりました。

・トップレベルドメインのドメイン認証

・iOS14.5に対応するための設定

これらの影響により、以下の場合において、広告効果の測定精度が下がります。

・独自ドメインを利用していない
・独自ドメインを利用しているが、合算イベント測定を設定していない

Facebook広告、およびInstagram広告で、広告効果の質を保つには、以下の手順で独自ドメインを取得して設定すること、合算イベント測定の設定をおこなうこと、が必須となります。

1.<お名前.com>や<ムームードメイン>などから、ショップ独自のドメインを取得する
2.「BASE」の「独自ドメイン App」を利用し、取得したドメインをショップに設定する
3.取得したドメインをFacebookで認証し、合算イベント測定の設定をおこなう

※すでに独自ドメインを取得されている方も、3の対応は必要となります。

ショップ独自のドメインのくわしい取得方法は、下記の記事を参考にしてみてください。

iOS14.5対策のFacebookビジネスマネージャ設定【お名前.comでドメインを購入した方向け】

iOS14.5対策のFacebookビジネスマネージャ設定【ムームードメインでドメインを購入した方向け】

Instagramのダイナミック広告は、集客における有効な手段の一つです。効果を最大限に引き出すために、意識すべきことを取り組むことで、成果を出せる可能性が高まります。

ぜひ、このAppを利用して、ショップのファンを増やし、売上をさらに伸ばしていきましょう。

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