フリマアプリやネットショップの普及によって、仕事・プライベートを問わず配送業者を利用する機会が増えた人も多いのではないでしょうか。
各社ともさまざまなサービスを展開している上に、料金なども異なっているため「どの配送業者を選べばいいのか?」と迷われる方も多いと思います。
この記事では、日本国内の配送業者大手のヤマト運輸、佐川急便、日本郵便、福山通運、西濃運輸という5つの事業者について、特徴や料金をまとめつつ価格も比較してみました。
また、最後に配送業者を選ぶさいのポイントも掲載していますので、あわせてご確認ください。
- BASEは個人・スモールチームに選ばれているネットショップ作成サービスです
- 初期費用・月額費用いらずで、無料で今日からショップ運営をはじめられます
- ショップ開設後の運営サポートや集客支援も充実しています
- 「売上を伸ばしやすいネットショップ作成サービスNo.1」に選ばれています
目次
大手配送会社5社を徹底比較
ではさっそく、国内の大手5社の特徴や料金などを比較します。
国土交通省の調査によると、令和4年度の国内における宅配便のシェアは次のとおりです。
ちなみに、ここで紹介している価格は、あくまでもホームページに掲載されている通常価格です。
多数の配送物が見込まれる場合には個別契約をして、通常価格より安価で配送を行える可能性もあります(ただ最初はどれくらいの出荷数を見込めるかわかりませんので、通常価格を参考にしていただくといいと思います)。
なお、のちほど詳しく紹介しますが、ヤマト運輸は「BASE」とサービス連携しており、非常にスムーズに商品の発送作業を行えますので、ぜひ検討してみてください。
ヤマト運輸
ヤマト運輸は令和4年度の宅配便取り扱い個数に占めるシェアが47.5%と、国内トップの配送業者です。発送荷物のことを「宅急便」と呼んでいて、良心的な価格設定と手厚いサービスから多くの支持を集めています。
特徴
荷物の発送は、配送ドライバーによる引き取りや営業所での受け渡しだけでなく、コンビニ(セブン-イレブン、ファミリーマート)や宅配ロッカー「PUDO」などでも対応可能です。そのため、24時間いつでも都合のいいタイミングで荷物を送れます。
また、送る側も受け取る側も便利な会員制度「クロネコメンバーズ」も魅力的です。クロネコメンバーズに登録すると、送り状の作成もスマホから行えて、割引制度もあります。受け取る側にとっては荷物が届く前に連絡が届き、受け取り日時・場所の変更や、LINEでの再配達依頼も可能です。
さらに、「BASE」のようなネットショップ作成サービスと連携して、発送業務の手間を減らすこともできます。BASEの「かんたん発送(ヤマト運輸連携) App」では、伝票作成を効率化できる上、送料は売上金から自動で引き落とせるなど、ネットショップ運営業務負担を軽減できる機能が揃っています。
配送サービスの内容と料金
主要サービスの種類と、関東→関西で計算した場合の料金を紹介します。
サービス名 |
対応サイズ |
料金 ※関東→関西で計算した場合 |
宅急便 |
60〜200サイズ |
1,060〜4,500円(現金支払いの場合) |
宅急便コンパクト |
60サイズ未満 |
710円 |
クール宅急便 |
60〜120サイズ |
1,335〜2,685円(現金支払いの場合) |
※2024年6月時点の情報です。
他にも、翌朝10時までに届ける「宅急便タイムサービス」や、精密機械専用の「パソコン宅急便」、ゴルフ場・スキー場・空港・宿泊施設などに荷物を届けるレジャー向けサービス、単身者向けの引っ越しサービスや家具向けの配送サービスなども実施しています。
また、クロネコメンバーズの会員であれば、上記の料金よりも安く発送することも可能です。たとえば、クロネコメンバー割で10%OFF、直営店への持ち込みで150円割引などがあります。これらの割引を上手く活用すると、他社よりも安く配送できる場合もありますので、ぜひ確認してみてください。
佐川急便
佐川急便は国内シェア第2位(令和4年は27.6%)を占める配送業者です。発送荷物のことを「宅配便」と呼んでいて、細やかなニーズに対応したサービスを提供しています。
特徴
佐川急便の特徴は、多様なニーズに対応したサービスを用意していることです。
11段階の細かい料金設定がされていて、通常配送でヤマト運輸よりも大きなサイズまで対応できます。
また、衣類をハンガーにかけて輸送できる「ハンガー便」や、北海道から沖縄へ翌日に(通常は4日かかる)届けられる「飛脚航空便」、トラックを1台貸し切って大型の荷物も運べる「チャーター便」などのかゆいところに手が届くようなサービスをラインナップしています。精密機器輸送サービスなどもあるので、配送に気をつけたい方は佐川急便を検討してみるのもおすすめです。
さらに、法人向け会員サービスの「スマートクラブ for business」では、PCでの送り状作成や集荷依頼、配達状況の確認などが可能です。一般向けの「スマートクラブ」では、配達日の通知や日時の変更、再配達の指定なども対応しています。
ただし、佐川急便の発送方法は、集荷もしくは営業所への持ち込みのみです。コンビニ発送には対応していないためご注意ください。
サービス内容と料金
佐川急便の主要サービスの種類と、関東→関西で計算した場合の料金を紹介します。
サービス名 |
対応サイズ |
料金 ※関東→関西で計算した場合 |
飛脚宅配便 |
60〜260サイズ |
1,040〜8,420円 |
飛脚メール便 |
〜1kg以内 |
168〜325円 |
飛脚クール便 |
60サイズ〜 |
通常運賃+クール料金275〜1,320円 |
※2024年6月時点の情報です。
さらに、配達日時オプションとして、近郊エリア限定で午前中預かりの荷物を当日に届ける「飛脚即日配達便」、翌日午前9時以降に届ける「飛脚ジャストタイム便」などがあります。
日本郵便
日本郵便の「ゆうパック」は国内シェア第3位(令和4年は27.6%)を占めています。日本郵便はもともと国が運営していたからこそ全国にネットワークが張り巡らされている上、安心できるサービスが充実しています。
特徴
日本郵便の特徴は、荷物の発送・受け取りがしやすいことです。
「ゆうパック」の発送方法は、郵便局への持ち込み、自宅などへの集荷にくわえて、コンビニへの持ち込みにも対応しています。ただし、コンビニへの持ち込みの場合は支払いが現金のみである点には要注意です。
また、専用の宅配ロッカー「はこぽす」が全国に約6,140ヵ所あります。さらに置き配サービスにも対応しているため、日中不在の人も受け取りやすいのも魅力です。
ゆうパック以外にも、レターパックやゆうパケット、クリックポストなど、小型の荷物や書類などにも適したサービスもあります。洋服やグッズなど、段ボールに入れるほどではない小さめの商品を発送したい方は、日本郵便を検討してみてください。
サービス内容と料金
日本郵便の主要サービスの種類と、関東→関西で計算した場合の料金を紹介します。
サービス名 |
対応サイズ |
料金 ※関東→関西で計算した場合 |
ゆうパック |
60〜170サイズ |
990〜3,750円 |
レターパックプラス |
4kg以内 |
520円 ※全国一律 |
チルドゆうパック |
60〜150サイズ |
基本運賃+225〜2,100円 |
※2024年6月時点の情報です。
元官営の企業なだけあって、配送業者の中でも屈指の安価な価格設定です。その上、郵便局へ持ち込みする場合は、1個あたり運賃が120円割引されます。
福山通運
福山通運の「フクツー宅配便」は、国内シェア第4位(令和4年は2.8%)を占めている配送サービスです。福山通運は2018年で創業70年を迎えていて、法人向けサービスを中心に展開しています。
特徴
法人サービスがメインのフクツー宅配便は、大型・大量な荷物の輸送に対応したサービスを提供しています。
たとえば「スーパーチャーター便」は、パレット単位での輸送が可能です。最大500kgまで積載可能でロールボックスパレットに乗せて外装カバーをかけた状態で、集荷から配達まで積み替えなしで届けます。そのため荷札を貼る必要がない上、パレットの経費も削減可能です。
また、翌朝8時までに納品できる「ジェットオーバーナイトサービス」もあるなど、ビジネスシーンで役に立つ輸送サービスが目立っています。
サービス内容と料金
法人向けサービスが充実した福山通運ですが、一般向けの配送も実施しています。ここでは一般向けの主要サービスの種類と、関東→関西で計算した場合の料金をまとめました。
サービス名 |
対応サイズ |
料金 ※関東→関西で計算した場合 |
フクツー宅配便 |
60〜160サイズ |
1,120〜2,460円 |
クール宅配便 |
60〜150サイズ |
通常運賃+220円 |
※2024年6月時点の情報です。
福山通運では割引制度も充実しています。同一県内には840円〜と安価で配達できるため、近くに配送する場合にはとくにおすすめです。さらに、持ち込み割引として1個あたり200円オフが適用されますので、近隣の営業所を探してみてください。
西濃運輸
「カンガルー便」として知られる西濃運輸は、福山通運とほぼ互角でシェア2.1%の配送業者です。法人向けサービスに力を入れていることも、福山通運と共通しています。
特徴
カンガルー便は法人向けのサービスがメインで、「ミニ便」と「特急便」の2段階に分かれています。
ミニ便の運賃は、縦・横・高さの合計のサイズと配送地域、重さによって決まります。一方で特急便は、重さと配送距離で運賃が決まる仕組みで、なんと1,500kgまで対応しているのが特徴です。
さらに、物流改善サービスや商業施設への配送など、さまざまな法人向け支援を提供しています。法人向けサービスを検討している場合は、他社とあわせて一度見積もりや相談をしてみるといいでしょう。
サービス内容と料金
西濃運輸の一般向け配送サービスの料金は、次の通りです。
サービス名 |
対応サイズ |
料金 ※関東→関西で計算した場合 |
カンガルー宅配便 |
60〜130サイズ |
1,122〜1,991円 |
カンガルーチルド便 |
60〜120サイズ |
冷蔵(0〜5℃):基本運賃+240〜740円 |
※2024年6月時点の情報です。
一方で、法人向けサービスではニーズにあわせて見積もりを作成するため、詳しい料金を知りたい場合は問いあわせてみてください。
各社の配送料を比較!どこが安い?
さて、ここまで各社の特徴などを紹介しましたが、ここでは一定の条件下で料金を比べてみて、どこがお得なのか、一覧で見てみたいと思います。
今回は、宅配便の60サイズを通常配送、クール便、海外配送で送る場合の価格を比較してみました。
対応重量 |
宅配便 |
冷蔵・冷凍便 |
海外配送 |
|
ヤマト運輸 |
2kg以下 |
696円 |
943円 |
2,325円 |
佐川急便 |
2kg以下 |
910円〜 |
1,185円〜 |
5,830円〜 |
日本郵便 |
25kg以下 |
700円〜 |
925円〜 |
1,330円〜 |
福山通運 |
2kg以下 |
840円〜 |
1,060円〜 |
要問合せ |
西濃運輸 |
2kg以下 |
810円〜 |
1,050円〜 |
要問合せ |
※配送先は同一都道府県内の場合。
※なお、基本的にはホームページに記載された料金となっていますので、定期的に物量があり、個別契約などを結んだ場合は変わる可能性があります。
ご覧のとおり、今回の条件で算出すると、価格に関してはヤマト運輸と日本郵便がもっとも安い結果となりました。
ただ、何度もお伝えしているとおり、物量や個別の交渉によって値段は変わってきますので、定期的に一定の物量が見込める場合は、連絡して交渉してみてください。
また、今回は同一都道府県内の配送料金を調べたものになりますので、配送先によって価格が変動します。その点もご留意ください。
ゆうパック 宅急便 どっちが安い?
よく聞かれる質問に「ゆうパックと宅急便どちらが安いのか?」というものがあります。そこでここでは、もう少し詳しく「ゆうパック」と「宅急便」を比較してみたいと思います。
※下記の料金は2024年6月時点での料金です。最新情報は「ゆうパック」「宅急便」それぞれの公式サイトでご確認ください。
またこちらの料金は割引などを計算せずに正規の値段で表示しています。実際には持ち込みなどによりさらに料金は安くなりますので、各社の公式サイトをご確認ください。
60サイズの料金
まず60サイズの料金ですが、両者の間にほとんど差はありません。すべての区間においてゆうパックの方が若干安くなっています。
60サイズ |
ゆうパック |
宅急便(ヤマト運輸) |
---|---|---|
東京→東京 |
820円 |
940円 |
東京→北海道 |
1,410円 |
1,460円 |
東京→東北(宮城) |
880円 |
940円 |
東京→関東(栃木) |
880円 |
940円 |
東京→中部(愛知) |
880円 |
940円 |
東京→近畿(大阪) |
990円 |
1,060円 |
東京→中国(広島) |
1,150円 |
1,190円 |
東京→四国(愛媛) |
1,150円 |
1,190円 |
東京→九州(福岡) |
1,410円 |
1,460円 |
東京→沖縄 |
1,450円 |
1,460円 |
120サイズの料金
120サイズも同様に、ゆうパックの方が割安の料金になっています。とくに沖縄地方は料金差が大きいので十分に注意する必要があります。
120サイズ |
ゆうパック |
宅急便(ヤマト運輸) |
---|---|---|
東京→東京 |
1,770円 |
1,850円 |
東京→北海道 |
2,340円 |
2,370円 |
東京→東北(宮城) |
1,830円 |
1,850円 |
東京→関東(栃木) |
1,830円 |
1,850円 |
東京→中部(愛知) |
1,830円 |
1,850円 |
東京→近畿(大阪) |
1,940円 |
1,970円 |
東京→中国(広島) |
2,080円 |
2,110円 |
東京→四国(愛媛) |
2,080円 |
2,110円 |
東京→九州(福岡) |
2,340円 |
2,370円 |
東京→沖縄 |
2,490円 |
3,360円 |
配送業者を選ぶさいのポイント
最後に、配送業者を選ぶポイントをお伝えします。単純に価格だけで選ぶのではなく、個別の条件に沿って検討していくことが重要です。
ポイント1:送るものによって使い分ける
今回各社の特徴で触れたとおり、配送方法にはさまざまな手段があります。
たとえば日本郵便では、小さくて軽いものを送る手段として、「クリックポスト」というものがあり、全国一律で198円で荷物を配送することが可能です。
一方で、大きいものや大量輸送をするさいには、西濃運輸や福山通運などにも相談してみるなど、送るものによって配送業者を柔軟に変えていくことが、料金を安く抑えるコツになります。
ポイント2:配送にかかる工数も考慮する
ここまで、料金の話ばかりしてきましたが、仮に料金が安くなったとしても、発送業務の工数が増えたのでは意味がありません。
もちろん料金が安いことは重要なことですが、「宛名書き」や「一個ずつ違う送料の計算」など、発送に関わる業務に時間を取られては本末転倒です。
たとえば「BASE」で連携している「かんたん発送(ヤマト運輸連携) App」を導入すれば、下記のように時間短縮も可能です。
・QRコードを使うことで、配送伝票を書く手間が省ける
・送料は売上金から引き落とされるため、発送時に送料の支払いが不要
・集荷依頼(+80円)※を行えば、指定住所へ集荷に来てもらえる
・離島もふくめ、全国一律で配送することが可能
※2023年8月より料金改定しました。
このように、配送にかかる料金だけでなく、それに要する工数もあわせて配送業者を考えるのが重要です。
ポイント3:梱包サイズを見直してみる
配送業者を選ぶさいに、そもそも今の梱包サイズが最適なのか?を再検討してみてください。
たとえば、今回紹介したように、小さいサイズのものは各社ともにさまざまな配送プランを用意していますし、サイズの大きなものも、少しでも小さい方が配送料が安く済みます。
1個あたりの金額の差は小さくても、それが100個や200個と積み重なると大きな差になりますので、梱包サイズの見直しも重要なポイントです。
ポイント4:受け取り手にとっての使いやすさも考える
発送の手間や料金なども重要ですが、荷物の送り先にとっての受け取りやすさも考慮しましょう。
ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便などでは、受付した荷物の配達予定日時を送り先に知らせるサービスを提供しています。配達先住所や日時の変更にも対応しているため、スムーズに受け取れるのが魅力です。
ただし、いずれもサービスを利用できるのは、すでに会員登録している場合のみです。業界シェア率の高い配送業者ほど、会員数も多く、受け取り手にとっての利便性に優れている可能性が高いでしょう。
まとめ
今回は配送業者大手5社を、サービスや料金などから比較しました。届くスピードや運賃の安さはもちろん大切ですが、送る荷物の種類によっては破損してしまうリスクもわずかにあります。とくにフリマアプリやネットショップなどの配送では、運搬中の商品が破損してしまうと、クレームの原因になります。荷物を安全に運んでもらえるサービスかどうかもしっかり判断して、配送業者を選ぶといいでしょう。
ネットショップ作成サービスの「BASE」では、業界1位のヤマト運輸と連携したサービス「かんたん発送 App」を提供しています。配送料は全国一律で、宛名書き作業は一切不要なので、コスト面でも作業量の面でも負担を軽減できます。ネットショップでの発送業務の負担を軽減したい方は、ぜひBASEの利用もあわせて検討してみてください。
BASEのネットショップは、開設手続きは最短30秒、販売開始まで最短30分。
ネットショップ開業によくある面倒な書類提出や時間のかかる決済審査もなく、開業までの手続きがシンプルでわかりやすいのが特徴です。
また、売上を左右するデザインや集客の機能も充実しています。
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さらに、集客に必須のSNSの連携も簡単です(Instagram・TikTok・YouTubeショッピング・Googleショッピング広告)。
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