BASEでは、Google 広告を使って、ショップの売上を伸ばすための拡張機能「Google商品連携・広告 App」を提供しています。
今回、「Google商品連携・広告 App」を活用しているショップオーナー様に、Google 広告を利用したきっかけや成果などについておうかがいしました。
ご紹介するショップは、透明感が美しいクリアPVCと、無染色ヌメ革を使った製品を手掛ける<LAST Drip Designs(ラストドリップデザインズ)>さん。
2022年5月から「Google商品連携・広告 App」を使いはじめ、着実に売上を伸ばしています。いったい、どのように広告運用を成功に導いたのでしょうか?ショップオーナーの池田宜弘さんに、お話をききました。
目次
ショップ情報
福岡県北九州市を拠点に、バッグや財布、小物などのハンドメイド作品を展開するマテリアルディレクションブランド「LAST Drip Designs(ラストドリップデザインズ)」。素材にこだわり、使う人の目線をたいせつに、日常に寄り添うアイテムを多数ラインアップ。安定した品質と、よりよいサービスを提案し続けるために、 実店舗は持たず、ECショップのみで運営されています。
ショップサイト:LAST Drip Designs(ラストドリップデザインズ)
ブランドサイト:好きをカタチにするマテリアルプロダクトデザイン – LAST Drip Designs
一度あきらめた、Google 広告に再挑戦
——はじめに、「Google商品連携・広告 App」による広告運用をはじめた経緯を教えてください。
じつは、「LAST Drip Designs」の2021年5月のオープン直後に、Facebook広告・Instagram広告といっしょに、Google 広告を使ったことがありました。でも、当時のGoogle 広告の設定や調整が使いこなせず、一度あきらめてしまったんです。
それからしばらく経って、「Google商品連携・広告 App」のアップデートを知りました。
設定がかんたんになったことと、Googleの「P-MAXキャンペーン※」という新サービスができたことを聞いて、2022年の5月に、再びチャレンジしてみました。
※P-MAXキャンペーンとは、Google が2021年にはじめたサービスで、「検索・画像検索・ショッピングタブ・Youtube」など、多くの面に掲載できるのが特徴。機械学習を活用し、自動的に広告効果が上がるような運用をしてくれます。
——FacebookやInstagramの広告だけでは、ダメだったのですか?
Instagram広告は、「ブランド発信型のマッチング広告」なので、ブランド側からの発信をお客様にたまたま見つけてもらうものだと感じています。Instagram広告だけだと、「お客様がほんとうに求めている商品を提案できているか」が、わからなくなりそうだったので、Google 広告を再開しました。
Google 広告は、お客様の興味や関心のあるキーワードに、狭く深く広告を発信する「お客様発信型のマッチング広告」だと思います。ほしい商品を探しているお客様に、「自社製品が期待に応えられているか?」「サービス内容が適切か?」など思案できます。より明確な改善案を導きだせる点もふくめて、かならず運用したいと思っていました。
▲Google検索に、在庫のある商品の広告を掲載できる「Google ショッピング広告」
Google の検索表示や、ショッピング、画像など、 さまざまな場面で露出されるGoogle 広告は、私たちにとって馴染みのある広告手段として、どうしても押さえておく必要がありました。
ネットショップを運営するうえで、広告は認知を広げるために、もっとも重要な手段です。サイトの存在を知ってもらってはじめて、ブランドのこだわりや想いをお客さまに届けることができるからです。
自動で、最適な予算配分。使いやすくなったGoogle 広告の機能
ーーGoogle 広告をはじめるうえで、苦労はありましたか?
最初のアカウント作成や設定には少し時間がかかりましたが、初回の設定が完了すれば、広告を出稿するプロセスは、とてもかんたんでした。
※「Google商品連携・広告 App」での設定の流れは、「Google商品連携・広告 App」の使い方をご覧ください。
ーーGoogle 広告には、どれくらいの予算を使っていますか?
最初は、1日の上限予算を3,000円からはじめました。
Google広告は、Instagram広告と比べて、広告の学習期間が長く必要です。いきなり、大きな広告費をかけたとしても、すぐに成果が出ないと聞いていました。Google 広告に再挑戦するときには、時間をかけて、広告と向き合い、効果を測定し、調整を続けました。
4週間目くらいから徐々に成果が伸びてきたので、様子を見ながら予算を上げていきました。いまは、1日の上限予算を10,000円に設定しています。
ただ、設定した予算がかならずすべて使われるわけではないのが、Google 広告のおもしろいところ。広告を無駄にたれ流すのではなく、効率的な広告出稿になるように、Googleが自動で調整してくれます。
▲「Google商品連携・広告 App」のキャンペーン設定画面
たとえば、Amazonさんのような大手のECサイトがキャンペーンを強化しているタイミングだと、私たちのような小さなショップの広告は、どうしても埋もれてしまいます。そんな期間中は、無駄な広告費にならないよう、出稿を制限してくれます。
ーー効果が出にくい広告掲載はされず、無駄な出費がおさえられる、ということですね。Google 広告をはじめるとき、なにか目標は立てられましたか?
広告の費用対効果をあらわす「ROAS※」で、目標を設定しました。
理想のROASは、商品ジャンルや原価率、販売価格などのさまざまな条件によって変わります。「LAST Drip Designs」の業種では、300%くらいが基準と言われています。ただし、着実に広告を運用するために、目標ROASは高めの500%に設定してはじめました。
※ROAS(ロアス)とは、「広告による売上 ÷ 広告費用 × 100(%)」で、広告の費用対効果を計算する指標 。たとえば、10,000円の広告費で100,000円を売り上げた場合、「(100,000円 ÷ 10,000円) × 100(%)」で、ROASは「1,000%」になります。
広告をはじめて3ヶ月で、売上が25%UP!
ーーGoogle 広告による集客効果は、いかがですか?
最初の5月は、約100,000円の予算設定で、3,600人のお客様がサイトに訪問し、そのうち20人の購入がありました。
翌月の6月は、同じくらいの広告予算で、倍以上の7,900人訪問・50人購入と、効果が上がりはじめました。そこで、7月は広告予算を150,000円に追加したところ、ROASは498%で、11,000人が訪問、120人購入、という結果になりました。
8月以降も、広告経由で平均して毎月100人くらいの購買があり、売上は、広告開始から3ヶ月で、25%ほども上がっています。
ROASは最高560%を記録、平均でも350%と、とてもよい状態をキープしています。
ーー広告を開始した5月と6月では、予算を変えていないのに、サイト訪問数や購買人数が倍以上になっている、ということですよね?
そうですね。Google 広告は、はじめてから一定期間が経つと、自動的にクリック率の高い広告がよく表示され、クリック率の低い広告は、表示されにくくなっていくようです。自然と広告の効果は最適化されていきました。
「Google商品連携・広告 App」をインストールしてみる
Google 広告での集客を成功させる、3つのポイント
ーーこれから、Google 広告をはじめようと考えているショップに、アドバイスはありますか?
Google 広告を成功させるポイント、は3つあります。
1つ目は、運用結果のレポートを毎日チェックすることです。
管理画面では「現在消化している予算額」や「広告からのサイトへのアクセス数」「購買されたお客さまの人数・金額」などの、さまざまな情報を確認できます。
毎日見ていると、市場の変化や、自分たちが推している商品とお客様のニーズの違いに気づけます。そうした発見を、広告運用やブランディング、サイトの改善に活かすことができます。
「LAST Drip Designs」の場合、最初は「手帳カバー」にのみ、アクセスが集中していました。たまたまかと思っていたのですが、3週間を過ぎても、他商品へのアクセスが伸びませんでした。
原因を追求したところ、Google 検索にマッチした商品名をつけられていなかったことが判明。すべての商品名を見直したところ、偏っていたアクセスがうまく調整されるようになり、他商品のアクセスも増えるようになりました。
ーーレポートをフル活用することで、サイトの客観的な評価を数字で確認し、次なる施策に役立てられるのですね。
2つ目のポイントは、Google が広告を最適化する機械学習には、4週間くらいの「学習期間」が必要ということです。
少額でも長期的に広告を運用することで、ジワジワと着実に効果を実感できるのが、Google 広告の特徴だと思います。私の場合は、約4週間かけて、微調整を繰り返した結果、徐々に成果につながりはじめました。
Google 広告は、広告経由のアクセス数の大小で、必要な機械学習の期間が変わります。
逆を言えば、数日くらいの短期間で、広告費を大幅に変更したり、広告をストップさせてしまうと、機械学習の改善が起こりにくくなり、結果的に、効果がでるまでのランニングコストも増えてしまいます。
ーー少額でも長く続けていくことで、Google の機械学習が進み、同時にショップオーナーの知識も向上して、広告運用の質が上がっていくわけですね。
最後の3つ目のポイントは、ネットショップが広告を打つ“ほんとうの目的”を忘れないことです。
実店舗なら、オープンしたら、自然と店の前を通る人の目に留まりますよね。
でも、ネットショップの場合は、検索で表示されなかったり、広告による露出がなかったりする状態がほとんど。それは、誰にも認識してもらえないのと同じ状態です。それこそ、無人島に出店しているようなものです。
ネットショップの広告は、「売上に直結すること」だけを目的に考えるのではなく、あくまで来店促進ととらえるといいと思います。ネット上で集客をがんばってくれる、“もう1人の販売員”……それが広告ととらえるのが、必要不可欠ではないでしょうか。
Google 広告は、機械学習で考え学びながら、さまざまな媒体で効果的な広告を配信してくれる、とても優秀な“販売員”です。「Google商品連携・広告 App」は、BASEでの集客や認知獲得で課題を感じている、すべてのネットショップオーナーさんに活用をおすすめしたいです。
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「Google商品連携・広告 App」の特徴
- Google で、EC向けの広告「ショッピング広告」を配信できます
- Google のショッピング枠と、BASEのショップや商品の情報を連携できます
- めんどうな広告設定や、広告文の作成が不要。Google 広告をかんたんに配信できます
- 毎日何億人ものユーザーが利用しているGoogle で商品をアピールできるようになり、新たなお客様を獲得し、ショップの売上をさらに伸ばせる可能性があります
機能の詳細、利用方法については、「Google商品連携・広告 App」をご覧ください。