BASEとShopifyを徹底比較。BASE担当者目線で魅力をまとめてみた

専門知識や技術がなくても、かんたんにネットショップを開設できるサービスといえば「BASE（ベイス）」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか？もしくは、世界的に人気の高い「Shopify（ショッピファイ）」を検討している方もいるかもしれません。どちらも数多くの人に選ばれている「ネットショップ作成サービス」ですが、料金や機能などにそれぞれ特徴があります。

今回は、BASEとShopifyのどちらがいいか迷っている人や、それぞれの特徴やできることが知りたい人に向けて、項目ごとに違いを解説します。

この記事で分かること

• BASEとShopifyのサービスや料金の違い
• BASEとShopifyのどちらが自分の開設目的に合っているか

※本記事は2025年2月12日時点の情報を元に作成しております。

BASEとShopifyの特徴

日本生まれのサービス「BASE」とカナダ生まれのサービス「Shopify」には、それぞれに強みや魅力、違いがあります。どちらも優れたネットショップ作成サービスであることに変わりはありませんが、まずはBASEとShopifyの基本的な違いや共通点について理解しておきましょう。

BASEは一番選ばれているネットショップ作成サービス

「BASE（ベイス）」はショップ開設数が230万（2024年12月時点）を突破した、ネットショップ開設実績7年連続No.1（※）のネットショップ作成サービスです。BASEが多くの人に選ばれている理由は、初期費用・月額費用無料でかんたんに独自のネットショップを開設できる点にあります。

PC作業が苦手な人でも、テンプレートを選んで必要な機能を配置するだけで、ネットショップの開設が可能です。料金プランは、無料のスタンダードプランと有料のグロースプランの2種類あります。スタンダードプランは商品が売れたときのみ費用がかかる仕組みのため、シンプルで低リスクなのが特徴です。

※最近1年以内にネットショップを開設する際に利用したカート型ネットショップ開設サービスの調査（2024年2月 調査委託先：マクロミル）

Shopifyは世界的に利用されているネットショップ作成サービス

「Shopify（ショッピファイ）」は、全175ヶ国・100万ショップ以上に導入されているネットショップ作成サービスです。グローバル基準で作成されていることから、対応言語は20言語とトップクラスの数を誇ります。料金プランは、初期費用無料で月額費用が発生する有料プランのみの提供です。しかし、有料プランのバリエーションが豊富なので、ショップのジャンルや規模、目的に合わせて最適なプランを選べます。

BASEと Shopifyで共通している特徴や機能

BASEとShopifyには、どちらも初期費用無料ではじめられるという共通点があります。また、デザインテンプレートや機能が豊富で、カスタマイズ性に優れているのも共通点のひとつです。

BASE とShopifyの料金プランを比較

BASEとShopifyの料金プランは以下のとおりです。

BASEには月額費用が無料の「スタンダードプラン」と有料の「グロースプラン」が用意されており、シンプルで分かりやすいプラン設定が特徴です。スタンダードプランでもグロースプランと同様の機能が使えるので、ショップのはじめやすさではBASEの方が優れているといえます。また、BASEには決済導入時の手続きや審査がないので、はじめたいと思ったその日から販売ができるスピード感が魅力です。

一方でShopifyは料金プランの数が豊富で、ショップの規模や目的に合わせてプランを選べることが強みです。しかし、プランが多い分選ぶのが難しく、迷ってしまう場合もあるでしょう。

BASEとShopifyの有料プランの比較

BASEとShopifyのプランごとの月額料金は以下のとおりです。

BASEには月額費用無料のプランがありますが、Shopifyにはありません。また、BASEでは月払いを選ぶと、無料のスタンダードプランと有料のグロースプランを1ヶ月単位で柔軟に切り替えられます。グロースプランは月額費用が必要な分手数料が抑えられるプランで、月商50万円以上の場合はグロースプランの方がお得になる可能性があります（客単価1万円の場合）。

そのため、ショップを立ち上げて間もないときは月額費用無料のスタンダードプランで運営し、売上が増えてきたらグロースプランに切り替えて出費を抑えることも可能です。また、期間限定でショップ運営する場合は、売上が見込めるときだけグロースプランに切り替えできます。

BASEとShopifyの手数料と入金サイクルの比較

BASEとShopifyの手数料や入金サイクルは、それぞれ以下のとおりです。

BASEは月額費用が無料のプランもありますが、サービス手数料が発生します。取引回数が増えるほど手数料が膨らむため、サービス手数料を抑えるならBASEの有料プランであるグロースプランを選ぶのがおすすめです。

Shopifyでは入金手数料がかからないほか、売上が毎週金曜日に入金されるので、キャッシュフローがスムーズです。

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BASEとShopifyの集客・販促機能を比較

独自のネットショップを運営するときは、SNSによる集客や、販促機能を使って購入してもらいやすい状態を作ることが大切です。BASEとShopifyの集客・販促機能は以下のとおりです。

BASEもShopifyも複数のSNSと連携できますが、BASEの方が連携できるSNSの種類が豊富です。noteで作成したブログ記事にBASEの商品情報を連携させたり、LINE公式アカウントと連携して情報発信ができたり、さまざまな角度からの集客が可能です。

また、BASEではショッピングアプリ「Pay ID」が用意されています。顧客が商品を購入できるだけでなく、ショップや商品のお気に入り登録や、ショップとのコミュニケーションができるアプリです。Shopifyにも同様のアプリ「Shopアプリ」がありますが、顧客とショップのコミュニケーション機能などがありません。 

さまざまな角度から集客を行いたい場合は、BASEの方が向いています。

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BASEとShopifyの決済方法を比較

BASEとShopifyの決済方法を比較すると、Shopifyの方が決済方法の種類が多いことが分かります。しかし、Shopifyでは2025年1月6日より、人気の決済方法であるAmazon Payが廃止されました。

BASEではAmazon Payに対応しているほか、独自の後払い決済も導入しています。

BASEとShopifyの決済方法は以下のとおりです。

「Pay IDあと払い」はBASE独自の後払い決済です。月内の買い物の支払いをまとめて翌月に繰り越せる「翌月あと払い」ができるほか、「3回あと払い」にも対応しています。顧客が商品を購入するハードルを下げる効果が期待できるでしょう。

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Shopifyは幅広い決済方法に対応している

ShopifyはBASEと比較すると、決済方法の種類が多いのが特徴です。Apple PayやGoogle Payにも対応しているので、スマホからの決済方法を充実させたい人におすすめです。

しかし、日本国内でも人気のAmazon Payは、Shopifyでの利用が2025年1月6日に停止されました。Amazon Payを決済方法として採用したい場合は、BASEが向いています。

BASEは独自の決済機能で後払いが利用できる

BASEは独自の決済方法である「Pay ID あと払い」が利用できるのが大きな強みです。「Pay ID あと払い」は、月内の買い物の支払いをまとめて翌月に繰り越すツケ払いができるほか、3回あと払いにも対応しています。

3回分割にしても分割手数料がかからないので、顧客の商品購入を後押しする効果を期待できます。また、顧客が3回分割で商品を購入したときに万が一、2回目、3回目の支払いが滞った場合でも、BASEが全額保証している点も強みです。そのため、売上を回収不能となる心配がありません。

さまざまな決済が導入できる「BASEかんたん決済」。気になる手数料や導入メリットについて解説

BASEとShopifyのショップデザインを比較

BASEでは無料のテンプレートが22種類、有料のテンプレートが80種類以上用意されています。Shopifyも、無料と有料のテンプレートが合わせて100種類以上と豊富です。テンプレートの数はいずれもほぼ同等です。

ここでは、BASEとShopifyではどのようなショップデザインが実現できるのか、比較していきましょう。

直感的にデザインを決めたいならBASE

BASEはテンプレートからショップにあったデザインを選んで、パーツを配置するだけなので難しい設定が必要ありません。テンプレートをベースにカスタマイズしたり、有料テーマを購入したりすることもできるので、ハイクオリティなショップデザインを直感的に作れます。

また、PCがなくてもスマホからデザインのカスタマイズができるのも、BASEの大きな魅力です。

「BASE」のショップのデザインって、どんなことができる？デザイン機能についてご紹介

高度なデザインカスタマイズをするならShopify

Shopifyのデザインはカスタマイズ性が非常に高く、オリジナリティに溢れたショップを実現できることが魅力です。BASEと同様にテンプレート数も豊富なため、数多くの選択肢からベストなデザインが見つかるでしょう。

ただし、デザインのカスタマイズはPCでしかできず、HTMLやCSSなどの専門知識が求められます。そのため、オリジナリティを追求する場合には、「Shopifyパートナー」と呼ばれるECサイト制作代行会社にデザインを依頼するのが一般的です。

BASEとShopifyの拡張機能を比較

機能をカスタマイズしてネットショップを運営するなら、拡張機能も比較してサービスを選ぶのがおすすめです。BASEとShopifyのおもな拡張機能は以下のとおりです。

では、BASEとShopifyの拡張機能の特徴や違いを解説します。

BASEは販路拡大をさまざまな角度からサポート

BASEは多数のSNSと連携しているほか、オリジナルグッズ作成サービスや在庫を持たずにドロップシッピングができるサービス、越境ECをかんたんにスタートできるサービスなど、幅広いサービスと連携しているため、さまざまな角度から販路を拡大できます。

さらに、BASEには集客に役立つ独自のショッピングアプリ「Pay ID」があるのが大きな強みです。「Pay ID」の累計ID登録者数 は1,500万（※2024年10月時点）を突破していて、アプリ上でECモールのようにショップを横断して商品を検索できるため、新規顧客にリーチできます。既存顧客にも新商品入荷などのお知らせを通知できるため、リピート購入も促進できます。

Shopifyはネットショップを大規模化させるのに最適

Shopifyには、複数のメンバーでネットショップを管理するのに役立つ機能が揃っています。ECチーム内でのショップ管理をはじめ、ミーティング管理やタスク管理などに役立つ機能も揃っているため、ECを大規模化させたい場合にはぴったりです。Shopifyの特徴である多言語対応も活かして、たくさんの国での販路拡大を目指せるでしょう。

ただし、BASEも日本語以外に英語に対応しているほか、海外モールと連携してドロップシッピングができる機能もあります。スモールチームで越境ECに取り組むなら、BASEでも十分かもしれません。

結局BASEとShopifyのどっちが向いている？

ここまでBASEとShopifyをさまざまな角度から比較してきましたが、「どちらも魅力的で選べない」「どっちが向いているか判断できない」という人も多いのではないでしょうか。そんなときは、ショップの運営方針から判断するのがおすすめです。

ここでは、BASEとShopifyはどのような人に向いているのか解説します。

個人・スモールチームのショップ運営ならBASE

BASEは初期費用・月額費用ともに無料のプランがあるため、個人・スモールチームでも費用面でのリスクを抑えてショップを運営できます。ショップ運営の負担を軽減する便利機能も豊富にあるため、商品を作る人がショップ運営も担当する場合にも向いています。

また、BASEは日本生まれのサービスなので、使い方が分かりやすいのも魅力です。マニュアルやサポートの主言語は、もちろん日本語です。一方で、Shopifyは海外向けのマニュアルを日本語に訳しているので、日本語として理解しにくい部分もあるかもしれません。

まとまった予算で大規模EC事業を運営するならShopify

Shopifyはショップの規模や目的に応じた有料の月額プランが多数用意されているので、大規模なEC事業にも対応しやすい点が魅力です。専属のEC担当者がいたり、商品制作とショップ運営を分業化しているなど、まとまった予算が確保できる組織ならShopifyが向いているかもしれません。また、日本語圏や英語圏以外の国への販路拡大を検討している場合も、Shopifyがおすすめです。

まとめ

BASEとShopifyを機能や料金で比較しました。個人やスモールチームでネットショップを運営したいなら「BASE」、海外も視野に入れてショップを運営したいなら「Shopify」がおすすめです。

ただし、Shopifyは越境ECへの対応力に優れている分、言語やサポートなど海外向けの部分が多いという特徴があります。

はじめてのネットショップ開設で、分からないことや不安な気持ちがあるなら日本向けのサポートが手厚いBASEがおすすめです。BASEは、初期費用・月額費用無料でかんたんにネットショップを開設できるので、まずは自分のペースでネットショップを始めてみませんか？