海外向けのネットショップはどこがおすすめ?注意点とともに解説!

2020.07.11(更新:2021.08.03)

Web上でかんたんにショップが持てるようになり、日本国内だけでなく、海外販売にも挑戦したい、という人が増えています。

一方、海外へ向けて販売する、となると、不安や疑問はつきものです。

この記事では、海外向けのネットショップをはじめたい人に向けて、どのネットショップがおすすめなのか、開業するさいにどんなことに気をつけるべきなのか、を解説してきます。

 

海外へ向けてネットショップを開業する方法、2つ

海外へ向けてネットショップを開業するには、おもに2つの方法があります。

方法1. <eBay>などの海外モールへ出品する
方法2. 「BASE」などで海外向けのECサイトを作成する

それぞれどんな方法なのか、メリットとあわせて解説します。

 

方法1. <eBay>などの海外モールへ出品する

海外へ向けてネットショップを開業する1つ目の方法は、<eBay>などのような海外モールへ出品する方法です。

「モール」とは、たくさんのショップが集まった、Web上のショッピングモールサイトのことです。たとえば、日本で有名なモールといえば、<Amazon>や<楽天><Yahooショッピング>などが挙げられます。

これに対して、海外向けネットショップ専門のショッピングモールもあります。代表的なところでは、<eBay(イーベイ)>や<淘宝(タオバオ)>などがあげられます。

海外モールへ出店することのメリットは、集客力と知名度です。モールには資金力もありますし、プロモーションを大々的におこなってくれます。

海外モールへ出品する場合は、ターゲットとなる国で人気があるモールは何なのか、十分に比較・検討することが重要です。

 

方法2. 「BASE」などで海外向けのECサイトを作成する

海外へ向けてネットショップを開業するもうひとつの方法は、「BASE」や<Shopify>などで、海外向けの自社ECサイトを作成することです。

「BASE」については、のちほどくわしく解説しますが、多くのネットショップ開設実績を持つサービスで、海外向けネットショップの作成に適した、さまざまな機能を持っています。

自社ECサイトを作成する方法のメリットは、モール出品の場合と比較して、利益率が高いこと、顧客の情報の管理を自分たちでできること、ショップのブランド化がしやすいこと、などです。

言語や決済に関して不安な点は、各ネットショップ作成サービスの海外向け機能を活用することで解決を図れます。

 

海外向けネットショップを作成するさいのポイント

海外向けネットショップで商品をスムーズに海外に販売するためには、国内向けネットショップを作成する場合とは違った、さまざまなポイントをおさえる必要があります。

そのポイントとして、海外向けネットショップに最低限必要な機能と、かんたんに海外販売するための方法を解説します。

知っておきたい!海外で販売するために最低限必要な機能、4つ

海外で販売するために最低限必要な機能は、次の4つです。

・海外住所を入力できる
・海外向けの決済手段がある
・海外向けの送料が選択できる
・最適な言語・外貨に表示を切り替えられる

これらの機能がない場合、海外の方が商品を買いたいと思っても、物理的に購入できなくなってしまう可能性があります。

それぞれの機能について、くわしくはこちらの記事をご覧ください。

海外販売に対応しているネットショップとは?

 

基本的な機能以外にも、海外販売サポートがあると便利

さきほど挙げた4つのポイントは、あくまでも絶対に必要な機能にすぎません。

実際には、海外への発送など、なにかと手間がかかることも事実です。「そこまで手が回るか不安……」という方もいらっしゃるでしょう。

そんな場合は、海外向け販売をもっとかんたんにする、便利な機能に頼るのも一つの方法です。

「BASE(ベイス)」で利用できる、2つのおすすめサービスをご紹介します。

 

「BASE」で利用できるおすすめサービス1. 海外転送サービス

まず、海外転送サービスです。

このサービスを使うと、転送サービスが海外発送の手続きをおこなってくれるため、購入者の住所が海外であっても、ショップは転送サービスの国内住所に、商品を発送できるようになります。

国内発送とまったく同じ発送手続きですむため、ショップ側の負担を減らすことができます。

「BASE」で利用できるおすすめサービス2. 海外出荷業無委託サービス

続いて、海外出荷業務委託サービスです。

こちらも、海外転送サービスと同様に、煩雑な海外向けの出荷業務を委託できるサービスです。

ショップオーナーは、国内の委託先倉庫に商品の出荷をするだけで、海外の購入者へ商品を発送することができるようになります。

それぞれのサービスについて、くわしくはこちらの記事をご覧ください。

もっとかんたんに「BASE」で海外販売する方法は?

 

おすすめの海外モール

海外モールへ出品する形で海外向けネットショップを開業する場合、どのネットショップを選ぶかは、とても重要なポイントです。

国によって人気があるモールは異なりますし、特徴もさまざまだからです。おすすめの海外モールは、次の3つです。

1. <eBay>
2. <Amazon.com(アメリカアマゾン)>
3. <Tmall(天猫)>

3つのモールそれぞれの特徴や、メリット・デメリットを解説します。

 

1. <eBay>

<eBay>は、190ヶ国に出品できる、世界最大級の海外モールです。世界的に知名度も高く、多くの人に利用されています。

本社のあるアメリカからだけでなく、ロシア、カナダ、イギリスやドイツなどのヨーロッパ諸国、東南アジアなど、世界各国からのアクセスがあるため、海外のユーザーを狙いたい、すべてのショップオーナーが出店すべきモールといえます。

無料プランで出品する場合、出品手数料が1品あたり35セント、落札手数料が価格の2~12%かかる仕組みです。オークション形式で販売することも可能です。

利用者の多さから、ビジネスチャンスも多い点がメリットですが、サポートも基本的にすべて英語になるので、苦手な人にはデメリットになるでしょう。

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2. <Amazon.com(アメリカアマゾン)>

日本でもおなじみの<Amazon.jp>に対して、海外向けなのが<Amazon.com(アメリカアマゾン)>です。

おもにアメリカ国内の利用者が多く、アメリカの大手リサーチ会社「eMarketer」が 2018年に発表した数字によると、アメリカ国内のインターネットショッピングの市場の約半数を占めている、と言われています。

細かい違いはあるものの、アカウント登録や出品の流れは、日本の<Amazon.jp>と共通しています。すでに国内の<Amazon>を利用している人には、この点はメリットになるでしょう。

デメリットは、国外の法人口座が必要になる点です。新たに国外の法人口座を作るには、手間も費用もかかるため、大きなハードルとなります。

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<Tmall(天猫)>

<Tmall(天猫)>は、中国最大のインターネットショッピングモールです。2014年にニューヨーク証券取引所へ上場した、<アリババグループ>が運営しています。

<Tmall(天猫)>は、<アリババグループ>が運営する別のCtoCのモール<淘宝(タオバオ)>と差別化して作られたBtoC向けのモールのため、中国国内の消費者からの信頼が高いです。

利用者は、商品に高い品質や安心を求めており、日本製品の人気も高いです。この点は、中国で展開したいネットショップにとって、大きなメリットです。

反面、<Tmall(天猫)>へ出店する場合は、現地法人が必要で、出店ハードルも高くなっています。モールの質を維持するためとはいえ、デメリットになるでしょう。

<Tmall(天猫)>は、中国本土だけでなく、香港、マカオ、台湾や東南アジアからの利用者も多くなっており、これらの地域を狙いたいショップにもおすすめです。

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おすすめの海外向けECサイト作成サービス

モール出品ではなく、独自にネットショップを作りたい方におすすめの海外向けECサイトは、次の3つです。

  • 「BASE」
  • <Shopify>
  • <STORES>

それぞれ、どのようなサービスで、どんな特徴があるのか、解説します。

 

「BASE」

「BASE」は、3年連続 ネットショップ開設実績No.1のサービスです(※)。ショップ開設数は、2020年9月には120万ショップを突破しました。

無料でショップ開設できるにもかかわらず、ショップの運営に必要な機能がすべてそろったサービスであることが特徴です。

海外向けネットショップの作成・運営を支援する、さまざまな機能も用意されています。

たとえば、海外向けのショップを作成するさいにネックとなる、言語や外貨表示の問題については、拡張機能の「英語・外貨対応 App」で対応できます。

Appをインストールして、表示したい言語と通貨を選択するだけで、ショップの表記が英語に切り替えられ、外貨による通貨表示もおこなわれるようになります。

対応可能な外貨表記は、34カ国分にものぼります。

そのほか、海外の届け先住所の入力や、海外向け送料の表示を可能にする「送料詳細設定 App」や、海外向けネットショップでは必須のPayPal決済を導入できる「BASEかんたん決済」など、海外向けネットショップの運営を有利にするさまざまな機能があり、安心です。

海外向けネットショップで有効なSNSでの集客に便利な、Instagram連携も可能です。また、海外向け物流代行サービス「NEOlogi」では、世界150ヵ国以上にかんたんに海外出荷できます。

これらの機能は、ワンクリックでかんたんに設定できる点もうれしいポイントです。

※ネットショップ開設実績No.1: 直近1年以内にネットショップを開設する際に利用したネットショップ作成サービス マクロミル調べ(2020年2月)

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<Shopify>

<Shopify>は、カナダで設立され世界第1位の利用シェアとなっている、ネットショップ作成サービスです。

利用料金は、3つのプランから選択可能で、月額29ドルから利用できます。

<Shopify>も、海外向けネットショップに必要な、さまざまな機能を網羅しているのが特徴。

具体的には、多言語化への対応、外貨表示への対応、PayPal決済への対応、Instagram連携などの機能が揃っています。

月額料金はかかるものの、海外向けネットショップに適したサービスといえます。

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<STORES>

<STORES>は、「BASE」と同様に、無料から利用できるネットショップ作成サービスです。

有料プランも用意されていて、無料プランでは、アクセス解析の設置など、一部機能が制限されます。

<STORES>も、海外販売を想定したサービスになっているため、英語表記への切り替えやPayPal決済への対応、海外送料設定、Instagram連携などができるようになっています。

いずれの機能も、かんたんに設定することができるので、使いやすくなっています。

ただし、<STORES>の場合、外貨表示に設定することはできません。購入者にとっては、不安要素のひとつになるかもしれません。

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海外向けECサイトを開業する上で、おさえておきたい注意点

海外向けECサイトを開業するにあたっては、海外向けならではの、以下のような注意点があります。

  • 注意点1. 国内配送よりも送料がかかる
  • 注意点2. 関税がかかる可能性がある
  • 注意点3. 外国語を理解する必要がある
  • 注意点4. 国によって禁止商品やルールなどが違う

ショップの運営を成功するために、これらの注意点をおさえておくことは、欠かせません。どんなことに気を付けるべきなのか、一つずつ、くわしく解説します。

 

注意点1. 国内配送よりも送料がかかる

商品を海外へ発送する場合、国内配送するよりも送料が割高になります。あらかじめその点をおさえておかないと、利益に響く可能性があります。

海外へ発送する場合、「国際郵便」と「国際宅配便」どちらかの配送サービスを使用することになります。

無難なのは、安くて手軽な国際郵便です。国際郵便の一例としては、<日本郵便>が提供する「EMS」です。

「EMS」の送料は、たとえば500gまでのものをアジアの国・地域に送る場合、1,400円です。

海外への配送料を安くするなら、<日本郵便>の「国際eパケット」がおすすめ。オンラインで専用のラベル一式を印刷することで、通常より割安な料金となります。 

また、労力としてのコストを削減するなら、「BASE」が連携している「NEOlogi」であれば、かんたんに海外配送が実現できます。

 

注意点2. 関税がかかる可能性がある

輸入品に課される税のことを、関税といいます。関税の目的は、自国の産業を保護すること。たとえば、日本の場合、外国から輸入したお米やお茶には、一般的に関税がかかります。

そのため、あなたのショップから海外に発送した商品にも、関税がかかる場合があります。

関税は、原則として受取人に請求されるため、商品の購入者に請求されることになります。購入者は、突然関税を請求された場合、予期していなかった出費に戸惑うでしょう。

ショップとのトラブルに発展してしまうケースもあるので、あらかじめ関税が発生するかもしれないことを、ショップから購入者にアナウンスしておくことが重要です。

 

注意点3. 外国語を理解する必要がある

海外の購入者に商品を販売するためには、コミュニケーションが必要な場面もあります。

ネイティブレベルでなくても、ショップ運営や取扱商品に関する外国語は、ある程度理解できることが必要です。

とはいえ、直接購入者と会話をしなければならないようなケースは、あまりありません。メールや問い合わせフォームの返信は、「Google翻訳」などの自動翻訳も活用しましょう。

購入者が問い合わせる必要がないように、あらかじめショップ内の英語表示や説明を充実させておくこともポイントです。

 

注意点4. 国によって禁止商品やルールが違う

送ることができない荷物がある点にも、注意が必要です。

禁止商品は、各国共通で送れないもの以外に、国の法律や条約によって定められているものもあるため、国によって何が禁止なのかが異なることがあります。

たとえば、香水や花火は、航空危険物として、一般的に発送できません。地域によっては、塩や特定の印刷物が、規制品となっていることもあります。

知らずに送ってしまった場合、税関で没収されるだけでなく、税関法などによって、処罰の対象となるケースもあるので、気をつけましょう。

また、独特の傾向として、海外の人は、とくにオーナーの評価を気にする人が多いです。そのため、一定のレビューや評価が集まるまでは、商品が売れにくいかもしれないことに注意しましょう。

 

まとめ

今回は、海外向けのネットショップの開業に関するお話をしました。

国内に向けて販売する場合にはない手間や注意点もありますが、そのぶん、海外向けネットショップには可能性があります。

開業には、ショップ作成サービスを利用する方法がおすすめです。海外向けECサイトにはそれぞれ特徴があるので、ショップの作成のしやすさや、運営のしやすさを見極めてサービスを選びましょう。

また、海外へ販売する場合ならではの注意事項やルールも、しっかり確認しておきましょう。

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