個人でもかんたんにネットショップを開業できるようになり、雑貨店を開業したいという人も増えています。
ですが、実際に開業するとなると、何をすればいいかわからない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ネットショップで雑貨店を開業したい人に向けて、開業に必要な手続きや、売れるネットショップ作りのための仕入れや販売のコツについて解説していきます。
目次
STEP1. お店のコンセプト・ストーリーを考えよう
ネットショップに限った話ではありませんが、雑貨のお店を開業するのであれば「どんな」雑貨を扱っているのか統一性を持たせるのは重要です。
特にネットにおいては、商圏が広いというメリットがある一方で、全国のお店が競合になり得る競争環境です。
そのため、「自分のお店はこういった雑貨を扱っています」とある程度の方向性は持たせるようにしましょう。
たとえば「アジアン雑貨」をメインに扱うお店、「アメリカ西海岸風の雑貨を集めたお店」などは分かりやすいかと思います。
もちろん、ショップオーナー様の「センスで選んだ素敵な雑貨」もアリだと思いますが、出来ればどういった方向性なのか自分の中で言語化しておくと集客などのさいに進めやすいでしょう。
STEP2. 差別化を考える
コンセプトにも通ずる話ですが、雑貨のネットショップを開業するさいには他店との差別化も考えておきましょう。
コンセプトも差別化の一つですが、それ以外にも「価格」「購買体験」「伝え方」「商品」「集客」などの観点で差別化が可能です。
あなたのショップにしかない強みをあらかじめ考えておくことで、この後必要になる集客やリピーター獲得にも多いに影響してきます。
くわしくは下記の記事で解説しているのでご確認ください。
STEP3. 商品を準備する
コンセプトや差別化戦略が固まったら商品を準備していきましょう。商品を準備する方法は、大きく分けて以下の5つのパターンがあります。
- OEMを利用する
- 卸売業者で仕入れる
- 海外で仕入れる
- 作家と交渉して仕入れる
それぞれについて解説していきます。
OEMを利用する
OEMとは、かんたんに言うと、自社ブランドを他社で製造してもらうことです。コンビニエンスストアのオリジナルのお菓子などが該当します。
完成品や半完成品に少しのアレンジを加えて製造する場合では、一から自社ブランド製品を作るよりコストがおさえられるというメリットがあります。
特に工場を持っていない個人が自分の商品を作りたい場合は、OEMメーカーを活用すれば、手軽に自社商品を生み出すことができます。
くわしくは「OEMメーカー」などで検索してみてください。
卸売業者から仕入れる
雑貨を扱う卸売業者から仕入れるのもひとつの方法です。卸売業者とは、生産者から商品を買い入れて店舗に卸す中間業者のことです。
最近ではネットの卸しサイトも多数ありますので、最初のうちはネットで探してみるのもよいかもしれません。
「BASE」では<スーパーデリバリー >と連携していて、通常発生する月額費用が数ヶ月無料になる特典などもあります。
くわしくは下記の記事を参考にしてみてください。
海外で仕入れる
視野を広げて、海外から仕入れる方法もあります。珍しい商品が仕入れられれば、ショップのオリジナリティにつなげることができます。
現地に行って買い付ける方法と、輸入する方法の2つのパターンがあります。どちらの場合でも、ある程度の語学力が必要になるため、ハードルが高いと感じる人もいるでしょう。
語学力に自信がない人には、「BASE」が提携している<タオバオ新幹線>がおすすめです。
<タオバオ新幹線>を利用すると、中国最大のショッピングモール<タオバオ>や<Tモール>の商品を、日本語で仕入れることができます。
買付けや発送手配も<タオバオ新幹線>が行ってくれるので、発送などの手間なども省略することができます。
くわしくは下記の記事をご確認ください。
作家と交渉して仕入れる
気に入った作家の雑貨を、自分のネットショップで販売させてもらえないか、直接交渉して仕入れる方法もあります。
コミケなどのイベントに参加して誘ったり、SNSを通して誘ったりするとよいでしょう。作家にとっても売れるチャンスがあるというメリットがあるため、承諾してもらえるかもしれません。
価格や納期などはきちんと契約を取り交わし、トラブルが起きないように注意しましょう。
STEP4. ネットショップの作成
いよいよネットショップの作成です。ネットショップには大きく「モール型」「ASP型」「ソフトウェアインストール型」の3つの構築方法がありますが、雑貨店を行うのであれば「ASP型」をおすすめします。
理由も含めて解説します。
モール型ネットショップ
モール型のネットショップとは、<楽天>や<Amazon>のような、たくさんのショップが集まっている形態のネットショップのことです。
モール型ネットショップの最大のメリットは、高い知名度と集客力。
モール自体が、莫大な予算をかけて宣伝を行ってくれますので、集客には困りにくいです。また知名度の高さのおかげで、購入者が信頼感を持ちやすく購入されやすい点もモール型のメリットです。
ただし、モール自体にたくさん集客があっても、ひとつひとつのショップが売れやすいかというと、必ずしもそうではありません。
モール型ではショップの個性を打ち出しにくく、ブランド化しにくいというデメリットがあります。つまりリピート顧客の獲得も難易度があがります。
また、モール型では月額利用料がかかる場合が多く、売上の割合に対してロイヤリティを取られるケースがあるのもデメリット。
潤沢な資金力がない限り、出店したもののショップを続けるのが難しい状況になりかねません。
ASP型ネットショップ
ASP型ネットショップとは、「BASE」などのようにネットショップに必要な機能を提供してくれるサービス上にショップを作る形態のことです。
ASP型の一番のメリットは、オリジナル性の高いショップをかんたんに作れるので、ブランドを構築しやすい点にあります。
雑貨の販売なら特に、ショップのイメージやカラーは購入者へのアピールポイントになります。
またショップの構築が非常にかんたんなので、ネットにくわしくない方でも専門家の力を借りずに自分でショップを作れることもポイント。
実際に「BASE」で雑貨のネットショップを運営しているオーナー様にインタビューした記事もありますので、参考にしてみてください。
ソフトウェアインストール型
自分で契約したレンタルサーバーなどに、ECサイト構築・運営ソフトウェアをインストールすることでショップを作成する形態のことです。
ECサイト構築型で有名なサービスとしては、EC-CUBE、コマース21などがあげられます。
ECサイト構築型は、モール型、ASP型に比べて機能やデザインのカスタム性が高いメリットがあります。
一方デメリットは、導入費用やランニングコストが比較的高くなりやすい点です。どちらかというと、中~大規模のショップを作成したい場合に向いています。
STEP5. 集客をしてお客様を呼び込む
ショップの準備が出来たら集客をして、ショップにお客様を呼び込みましょう。集客方法は下記の記事の通り多々ありますが、雑貨店と相性がいいのは<Instagram>だと思います。
STEP2で考えた差別化ポイントを元に、継続的な投稿をしてファンを獲得していきましょう。
この時重要なのは、「その投稿で売ろうと思わない」ということ。<Instagram>などのSNSはあくまでお客様と繋がりを持つものであって、繋がりがあってこそ商品が売れていきます。
そのため、すぐにお金に換えようと思うのではなく、自分のお店のコンセプトやストーリーに共感してくれたらいいなという気持ちで長い目線で継続しましょう。
ただもちろん、売れる可能性をあえて消す必要はありません。「BASE」の「Instagram販売 App」と連携させて、投稿から商品が売れるように設定はしておきましょう。
雑貨のネットショップを成功させるには、3つのことを明確にしよう
ここまで手順を解説してきましたが、雑貨のネットショップを成功させるためには次の3つのことを明確にしてみましょう。
ここを意識することで、商品の仕入れやショップのデザイン、そして運用方法まで変わってくるはずです。
- 何を買ってもらうのかを明確に
何で集客するのかを明確に
誰に買ってもらうのかを明確に
それぞれ、どんなポイントに気をつけるべきなのか解説します。
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何を買ってもらうのかを明確に
あなたのショップのお客様は、あなたのショップの何に魅力を感じて買ってくれるのでしょうか?
商品の種類、商品のセンス、全体の雰囲気、貴重な商品、、、このように雑貨のネットショップで商品を購入する理由はさまざま。
その中で、あなたのショップではどんな価値に対価を払ってもらうのでしょうか?
ここをしっかりと考えておくことで、不必要な商品を揃えたり、不必要な価格設定をしたりすることもなくなるはずです。
もっと平易な言葉を使うと、あなたのショップの「軸」を決めることで、ここまでの手順のすべてを見る目が変わってくるはずです。
軸に沿った商品の仕入れ方法は何なのか?軸に沿ったショップ作成サービスは何なのか?もう一度考えてみましょう。
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何で集客するのかを明確に
ネットショップ運営において「集客」をすることが重要なのは周知の事実です。
しかし、集客方法というのは数え上げればきりがないほどあるため、事前に「何をメインに」集客していくのかを考えておくのが重要です。
特に今の時代は、かつてのように検索エンジンから商品を探すのではなく、InstagramなどのSNSで商品を探す人も増えています。
またnoteのようにクリエイターの想いや考えを発信できる場も整っているので、そういったプラットフォームを使う手も考えられます。
ただそこには正解はありません。
実際に「BASE」を利用しているショップの中でも、Instagramがメインのショップもあれば、検索エンジンからの流入がメインのショップも存在します。
広告で初動を加速させると割り切ってみるのも一つの方法です。いずれにしても、「何で」集客するか軸を持っておくことが重要です。
誰に買ってもらうのかを明確に
集客やショップのデザイン、コミュニケーションの方法などを考えるにあたって「誰に」買ってもらうのかというターゲット像の明確化は必要です。
これはいわゆる「ペルソナ」などとも呼ばれますが、ターゲットを言語化して具体的にすることで効果的な施策やコミュニケーションにつなげていきます。
ネットショップは、このペルソナを非常に捉えやすい環境にあります。
というのも、ネットショップの運用をはじめると、徐々に徐々にアクセスデータや顧客データというものが溜まってくるからです。
顧客データというのは、あなたのショップで商品を購入してくれた、まさにペルソナそのものなので、顧客データを分析し、どういった人がもっとも自分のショップの商品を購入してくれるのか、そしてどの媒体を使えばリーチできるのか?を分析していくことで、より解像度の高いペルソナを作ることができるのです。
ネットショプ運営において、データには運営のヒントが山のように詰まっていますので、必ず活用してみましょう。
雑貨店ネットショップ開業の疑問
実際にネットショップで雑貨店を開業する場合によくある疑問について解説します。
開業届は必要?
雑貨店を開業する場合、多くは個人事業主として開業することになルカと思います。その場合、「開業届」の提出は必要です。
開業届とは、新しく事業を開業したことを知らせるための届出で、正式名称を「個人事業の開業・廃業等届出書」と呼び、事業開始日から1カ月以内に所轄の税務署に提出することになっています。
開業する場合、開業届だけでなく、確定申告に関する届出も税務署に提出する必要があります。
許可や免許は必要?
雑貨店ネットショップを開業するために、必ず取得しなければならない許可や免許はありません。ですが、必要になる可能性のある許可や免許のひとつに「古物商許可」があります。
古物商許可とは、新品以外の商品を売買するさいに必要になる許可となります。リサイクル品やアンティークの雑貨を取り扱う場合、許可が必要ですので、頭に入れておきましょう。
初期費用はどれくらい必要?
ネットショップは、リアル店舗と比較すれば初期費用を抑えることができます。必要となる主な費用の項目は以下の通りです。
- ネットショップの開設費用
- 仕入れ費用
- 備品購入の費用(カメラ、パソコンなど)
- ネット設備費用
費用をおさえる場合は、「BASE」での開業も検討してみてください。「BASE」は初期費用も月額費用もかからないので、負担0でショップを開設することが可能です。
商品を綺麗に撮影するためのカメラやパソコン、ネット設備は、すでに自分で持っているものが使えるなら、特に費用を見る必要はありません。
(なお「BASE」であればスマホだけでショップ運営をすることも可能です)
その他、梱包材など細かいものにかかる費用は必要ですが、初期費用として仕入れ費用のみ用意できれば、最低限開業できるという計算になります。
仕入れ費用がどれくらいになるかは、どんな雑貨を仕入れるかによって変わります。ショップのコンセプトやこだわり、予算次第です。
まとめ
今回は、ネットショップで雑貨店を開業したい人に向けて、ネットショップの種類や売れる雑貨店の作り方に関してお伝えしました。
目指す雑貨店のイメージはつかめたでしょうか。
ネットで雑貨店を開業するなら、ブランドを構築しやすい、ASP型のサービスで作成するのがおすすめです。
下記の記事も参考にしてみてください。