ネットショップで集客する方法と、商品を売るために絶対に必要な考え方

2020.06.19(更新:2020.09.06)

ネットショップ運営をしている方にとって、「集客」は最大の課題かと思います。

集客をする方法はいくつもあります(あとでご紹介します)が、じつは集客を成功させるために必要なのは、手法ではなく考え方。

世にある多くの情報は、手法にばかり注視しており、肝心な「考え方」が抜けている場合が多いです。

そこでこの記事では、ネットショップ集客における重要な考え方に触れつつ、実際にその考え方をもとに、集客の手法についても解説したいと思います。

ネットショップに集客する目的は?

突然ですが、ネットショップに集客する目的はなんでしょうか?

おそらく、「売上をあげるため」ですよね。

では、売上を上げるにあたって、なぜ集客が必要なのでしょうか?

それは「買ってくれる人を集めること」です。

当たり前といえば当たり前のことなのですが、「集客施策」という概念にとらわれはじめると、この目的がすっぽり抜けてしまう方が非常に多いのが実情です。

ネットショップに必要なのは「買ってくれる人」を集めること

では、どうやって買ってくれる人を狙って集めることができるのでしょうか?

もちろん、完全に狙って集めることは難しいですが、「ターゲットのモチベーション」を考慮すると、買ってくれる人はどんな人なのか、逆にどうすれば「買ってくれるようになるか」を考えることができます。

集客施策ごとにターゲットのモチベーションは異なる

たとえば、下記の2パターンをイメージしてみてください。どちらの方が購入する確率が高いでしょうか?

  1. 炊飯器を探そうと家電量販店を訪れたときに声をかけられた
  2. 家に炊飯器のセールスチラシが送られてきた

おそらく、ほとんどの方が1. のパターンの方を選んだのではないでしょうか。

今回は極端な例を出しましたが、ネット集客においてもじつはこれと同じことが起きています。にも関わらず、これを認識しない方が多いために「集客できない」と嘆くケースが多いのです。

集客の肝は、購入するモチベーションのある人を「連れてくる」か「育てる」かの2択

とにかく認識していただきたいのは、集客の肝は「連れてくる」「育てる」かの2択であるということ。

手法はいろいろありますが、どれも目的はこの2つに集約されます。

このことを認識したうえで集客の方法を把握することで、自分のショップにとって最適な集客施策が何なのか?が見えてくるかと思います。

では、具体的な集客施策を紹介していきますので、「連れてくる」か「育てる」か、どちらの目的の施策なのか、意識して確認してみてください。

これだけは押さえておきたい、7つのネットショップ集客施策

ネットショップにおける集客施策は、細かいものもふくめれば、数えきれないほどの手法があります。

とはいえ、それでは何をすればいいのかわからなくなってしまいますので、ある程度絞ったうえで紹介していきたいと思います。今回紹介するのは、下記の7つの方法です。

施策1. リスティング広告(有料)

「リスティング広告」とは、検索連動型広告とも呼ばれる広告手法で、googleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果欄に、有料で広告を出す集客施策です。

この施策は、もっとも効果が見えやすいうえに、もっともかんたんにはじめられる集客施策の一つです。

この手法のいいところは、「購入意欲の高い人(いますぐ買いたい人)」だけに絞って広告を出すことができる点。

たとえば、炊飯器を売りたい場合、「炊飯器 おすすめ」と検索した人にだけ広告を出すことも可能なのです。

これは、リアルな世界で考えると、家電量販店の炊飯器コーナーに来た人にだけ広告を出すようなものなので、必然的に買われる可能性が高くなります。

一方で、それだけいい場所に広告を出すことになるので、必然的に競合との価格争いになってしまう可能性もあるのがデメリットです。

くわしくは、「最初の集客を!ネットショップ運営者のためのリスティング広告3つの特徴」を参考にしてみてください。

施策2. SNS広告(有料)

「SNS広告」とは、FacebookやInstagram、TwitterといったSNS上に広告を出す手法です。

この手法のいい点は、SNSのタイムラインなどに自然な形で表示されるため、それまで気にも留めていなかった潜在顧客にもアプローチできる点。

ただし、リスティング広告とは違って「もういますぐ買おうと思っています!」というお客様にアプローチするわけではないので、効率はすこし悪くなります

イメージするならば、雑誌などに広告を出すことをイメージしてもらえるとわかりやすいかな、と思います。

Instagram広告に関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。

施策3. アフィリエイト広告(有料)

「アフィリエイト広告」は、自分ではない第三者に商品を紹介してもらい、商品が売れたときにだけ報酬が発生する、成果報酬型広告。

アフィリエイターと呼ばれる紹介者が、自分のメディアやSNSを通してあなたの商品を紹介し、買いたい人を連れてきてくれるイメージです。

売れたときにしか報酬が発生しないため、赤字リスクは少ないですが、そもそも報酬が低かったり、売れにくい商材だったりした場合は、紹介してくれる人がいないという可能性も。

なお、アフィリエイト広告を出稿する場合は、ASPと呼ばれるアフィリエイトサービスプロバイダにお願いするのが一般的です。

A8.netバリューコマースアクセストレードといったところが有名どころのASPとなりますので、興味がある場合は一度話を聞いてみることをおすすめします。

施策4. SEO対策(無料)

「SEO対策」は、検索エンジン上に自分のショップが表示されるように対策することを言います。

基本的には、自分のショップ名で検索されたときに表示されるようにするのがSEO対策ですが、その場合、自分のショップ名を知っている人しか集客できないので、立ち上げたばかりのショップにはあまり意味がありません。

しかし、今回紹介しているほかの集客施策などを実施していくなかで、ショップ名などで検索してもらえるようになれば、かならず必要になります。

SEO対策はある程度時間がかかりますので、「自分のショップ名」「商品名」で検索されたときにしっかりと最初に表示されるように、早いうちから取り組まれることをおすすめします。

このあたりは「SEOとは?初心者向けのSEO解説とBASEにおけるSEO設定」という記事も参考にしてみてください。

施策5. コンテンツマーケティング(無料)

先ほど紹介したSEO対策に似ているのが、この「コンテンツマーケティング」です。

コンテンツマーケティングとは、たとえば「炊飯器 プレゼント おすすめ」といったキーワードで上位表示されるような記事やブログを執筆することです。

こういった一般的なワードは、多くの人が検索するため、膨大な数の見込み顧客のアクセスを獲得することが可能です。

そして、このワードで記事を訪れた人に自分のショップを紹介すれば、一定程度の購入を見込むことができる、というロジックなのです。

ただ、コンテンツマーケティングは、無料であるにも関わらずこのように絶大な効果を見込めるため、数えきれないくらい多くの企業や個人が参入しています。

結果的に、多くのアクセスが見込めるキーワードで上位表示させる難易度は年々高くなっており、かなりの経験と専門知識がなければ、上位表示させるのは難しいのが実情です。

そのため、専門知識がない場合は、無理にここにコストと時間をかけるのではなく、アフィリエイト広告やSNS広告、このあと紹介するSNS運用などを駆使して「自分のショップ名で検索してくれる人」を増やすのを優先することをおすすめします。

※SEOのアルゴリズムは日々進化しているため、「1年前に通用した手法がもう使えない」なんてことが普通にある世界です。またSEOには正解がないため、どんな専門家でも「確実に成果を出せる」ということはあり得ない、ということを認識しておきましょう。

 施策6. SNS運用(無料)

ネットショップ運営をするのであれば、もっとも力を入れるべきなのが「SNS運用」です。

というのも、SNSはファンを作るのに非常に向いている施策だからです。

ファンとは言い換えてみれば、つねにあなたのショップからの情報を待っている人なので、SNSで発信し、あなたのショップが目に止まってフォローしてくれた方は、実質的にあなたのショップのファン、ということができます。

Twitter、Instagram、Facebook、Youtubeなど、さまざまなSNSがあるので、自分に合ったSNSをどれか一つでいいので実践してみてください。

なお「BASE」には、Instagramの投稿からそのままショップに飛べるような連携機能もあるため、SNSとの親和性が非常に高くなっています。

SNS集客についてはたくさん記事がありますので、こちらから参考になる記事を探してみてください。

施策7. ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)

「DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)」とは、関係性を構築して商品を購入してもらう、マーケティング手法です。

かんたんに言うと、メールマガジンやステップメールといった手法を使って、中長期的に見込み客とコミュニケーションを取りながら、信頼関係を構築し、商品を買ってもらうイメージです。

また、従来はメールなどがメインでしたが、最近ではLINE公式アカウントなどを使う手法も考えられます。

LINEで見込み客と関係性を構築しながら、新商品の発売などに合わせてお知らせすれば、関係性のない場合よりも格段に購入される可能性が高くなります。

LINE公式アカウントに関しては、こちらの記事でくわしく解説していますので、あまり難しく考えずトライしてみることをおすすめします。

集客施策を検討するさいには、「時間軸」も意識しよう

ここまで7つの集客施策を紹介してきましたが、実際に何を実施するか検討するときには、「効果が出るまでにどれくらい時間がかかるか?」ということも意識してください。

たとえば、お金を払えば施策を行うことができる「リスティング広告」「SNS広告」といった類は、広告出稿はすぐにできるため、効果が見えるまでの期間も短いです。

一方で、「SNS運用」や「DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)」などは、長い時間をかけて見込み客を囲い込み、最終的に購買してくれるように関係性を構築していくため、時間がかかります。

つまり、ショップを立ち上げてすぐに売上を立てる必要があるのであれば、まず広告などを打って集客する必要がありますし、中長期的に広告予算をかけたくない場合は、SNSなど集客の種をまいておく必要があるのです。

このように「時間軸」を考慮して同時並行的に施策を実施することが、ネットショップの集客施策において重要なポイントの一つになります。

まとめ

以上、ネットショップの集客における重要な考え方と、具体的な手法に関して解説いたしました。

今回の内容をまとめると、このようになります。重要な考え方は、顧客を「連れてくる施策なのか?育てる施策なのか?」というポイント。

これらを考慮したうえで、ご自身のショップに合う施策を検討してみてください。

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