グッズの受注生産とは?オリジナルグッズを作れるサービスも紹介

2024.09.30(更新:2024.10.11)

受注生産は、アーティストやスポーツチームなどのオリジナルグッズでよく採用される販売方法です。在庫管理や転売防止などのメリットがある一方で、時間や費用などの面で懸念点もあります。

今回は受注生産の意味や方法について解説します。ネットショップ作成サービスの「BASE」と連携して使える受注生産サービスも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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オリジナルグッズの制作に便利な「受注生産」とは? 

受注生産とは、顧客の注文数に応じてグッズを生産する制作方法のことで、アーティストやスポーツチームなどのグッズでよく用いられます。

受注販売・在庫販売・オンデマンド発注との違い

似た言葉の意味と比較しながら、受注生産への理解を深めていきましょう。

  • 受注販売

受注生産とほとんど同じ意味として使われる言葉に、受注販売があります。どちらも顧客の注文数に応じてグッズの生産数を決めることは共通しています。違いを挙げるとすると、使う人の視点です。

受注販売は「販売」に重点を置いているため、実店舗やネットショップのスタッフのように顧客と直接やり取りする立場の人に使われます。「予約販売」という言葉が使われることもあります。

一方で受注生産は「生産」を重視しているため、工場をはじめグッズ制作に関わるポジションの人が使う言葉です。そのため、ほとんど同じ意味の言葉ですが、今回の記事では「受注生産」を用いて紹介していきます。

  • 在庫販売

在庫販売は、あらかじめ販売数を予測してグッズを用意する、という小売業の一般的な販売方法です。「見込み生産」とも呼ばれています。受注生産との違いは、在庫をあらかじめ用意することと、在庫がない場合は販売しないことです。

  • オンデマンド発注

オンデマンド発注とは、顧客から注文が入るごとにグッズを生産する方法です。受注生産と似ていますが、受注生産は一定期間予約を受付したあとにまとめて生産する一方で、オンデマンド発注は注文が入るたびに毎回生産するのが違いです。

受注生産のメリット

グッズの受注生産を行うメリットとして、次の3つが挙げられます。

  • 在庫を抱えるリスクがない
  • 転売対策になる
  • ブランドの付加価値になる

在庫を抱えるリスクがない

受注生産では、注文が入った数だけグッズを生産できるため、過剰な在庫を抱えるリスクが基本的にありません。仮に注文数とかけ離れた過剰な在庫数を抱えると、保管するにも廃棄するにも莫大なコストがかかってしまいます。そうした在庫過剰による費用面のリスクを抑えられることが、受注生産のメリットです。

受注生産に対応しているサービスのなかには、1点からでも生産できるものもあります。そのため、発注数を注文数にあわせて柔軟に設定することが可能です。ただし、最低ロット数が多いケースの場合は要注意です。注文数が最低ロット数を大幅に下回ると、在庫を抱えてしまうリスクがあることは頭に入れておきましょう。

転売対策になる

人気で在庫販売ではすぐに売り切れてしまうようなグッズでも、一定の注文期間を設けて受注販売を行えば、欲しい人にグッズが行き渡るでしょう。転売されても買い手がつきにくいため、転売対策として有効です。

ただし在庫を抱えないためには、最低ロット数と注文数のバランスを見る必要があります。最低ロット数が多めに設定されている場合には、予約期間を繰り上げて早期に終了する判断も必要です。

ブランドの付加価値になる

グッズを購入できる期間が限定されることで、「なかなか手に入らないブランド」という付加価値にもつながります。手に入らないことでグッズの購買意欲を掻き立てるため、販売情報を逃さないように、SNSなどでショップの最新情報を追ってくれる顧客が増えるかもしれません。

実際、BASEでもブランディングのために販売方法を工夫するオーナー様が一定数います。受注生産とあわせてよく活用されているのが、「抽選販売」です。

抽選販売とは、抽選の申し込みを一定期間受付し、当選した人にグッズを販売する方法です。BASEの「抽選販売App」を活用すると、当選者が決まると同時に決済も行えるので、当選者数と販売数に差が生まれるリスクもありません。抽選販売AppはBASEにしかない機能ですので、ぜひチェックしてみてください。

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受注生産のデメリット

受注生産には、次のようなデメリットもあります。

  • グッズの発送までに時間がかかる
  • 客単価が上がりにくい

それぞれの理由と、デメリットを払拭するための対策を紹介していきます。

グッズの発送までに時間がかかる

受注生産は注文後にグッズを生産する方法のため、在庫販売と比べると発送に時間がかかります。グッズによっては、注文から発送までに数ヶ月かかってしまう場合もあるでしょう。

ネットショップでは、グッズが手元に届くまでの期間が明確に記載されているかどうかが、注文数に影響するといわれています。そのため受注生産する場合は、発送までの期間や配送方法などをあらかじめ決めた上で、受注を行いましょう。

客単価が上がりにくい

受注生産は顧客にまとめ買いを促しにくく、客単価が上がりにくい傾向にあることが懸念点です。

受注生産グッズを在庫販売のグッズと同時に購入した場合、在庫販売グッズはすぐに発送できますが、受注生産グッズは発送までに時間がかかってしまいます。発送回数に応じて送料がかかってしまうため、顧客にとってはかえって出費が増えてしまうことが、客単価が上がりにくい理由です。

そのため、受注生産する場合はグッズの種類をいくつか用意することで、客単価アップにつながるでしょう。

グッズを受注生産する流れ

グッズを受注生産する方法は、工場に直接発注するパターンと、受注生産サービスを利用するパターンがあります。

工場に直接発注する場合

グッズの制作を引き受けている業者と直接やり取りして、オーダーメイドのグッズを作る方法です。注文数が多いほど単価が下がるため、多くの受注数を見込める場合におすすめです。

直接発注する場合は、以下のような流れで進めていきます。

  • 試作品を作る

工場に依頼して、受注グッズの試作品を作成します。仕上がりを見て、イメージと違った部分があれば再度作成を依頼しましょう。基本的に試作品の作成や修正には、その都度費用が発生します。

  • グッズの受注を開始

試作品を使って写真を撮影し、ショップに商品登録をして、受注を開始しましょう。商品説明には発送時期を具体的に記載することで、顧客が安心して注文しやすくなります。

  • 注文数に応じてグッズの制作を発注する

受注期間が終了したら、顧客からの注文数に応じて工場へグッズの制作を発注しましょう。

  • グッズを発送する

グッズの生産が完了して工場から届いたら、顧客へすみやかに発送します。

受注生産サービスを利用する場合

受注生産サービスとは、「SUZURI」に代表される、オリジナルデザインをプリントしたTシャツやスマホカバーなどをセミオーダーできるサービスです。

工場に直接発注する場合は注文数に応じて費用が変わりますが、受注生産サービスを利用する場合は単価が一律です。そのため、注文数が少ない小規模なショップに向いています。

受注生産サービスを利用して顧客にグッズを販売する流れは、以下の通りです。

  • アイテムを選んでデザインを登録する

グッズにプリントするデザインデータを入稿します。データ入稿時にプリント位置の調整や文字入れなどもできるサービスもあるため、Illustratorのようなデザインソフトがなくても登録可能です。

  • 注文を受付

グッズの完成イメージの画像を利用して商品ページを作成し、販売を開始しましょう。注文後の対応は、利用するサービスによって異なります。SUZURIのように販売プラットフォームも兼ねているサービスや、ネットショップ作成サービスと連携しているものであれば、受注後の対応をほとんどすべて任せられます。

  • グッズ生産後、顧客に直接発送される

グッズが完成した後は、受注生産サービスから顧客に直接発送されるのが一般的です。そのため、梱包や発送の手間がかかりません。

BASEで使えるグッズの受注生産サービス一覧

BASEと連携しているグッズの受注生産サービスは、次の3つです。

  • オリジナルプリント.jp
  • monomy(モノミー)
  • AYATORI

BASEと連携していないサービスの場合、BASEに注文が入った際にグッズ制作サービスに注文情報を入力しなければなりません。一方で、BASEと連携しているサービスは、BASEに注文が入った際に自動でグッズ制作サービスにも注文情報が転送されるため、ショップオーナーが情報を手入力する必要が一切ないというメリットがあります。

それぞれのサービス概要と、BASEの受注生産に便利な機能「予約販売App」について紹介します。

オリジナルプリント.jp

オリジナルプリント.jpは、さまざまなオリジナルグッズを作れるサービスです。

アイテム数は約1,500種に上っています。Tシャツやマグカップ、サコッシュ、スマホリング、タオルなどの定番アイテムから、タトゥーシールやキッチン用品など豊富です。

1点から注文可能で、無料のスタンプやデザインテンプレートが用意されているため、初心者もかんたんにオリジナルグッズを作成できます。

オリジナルプリント.jpは、BASEと連携することで受注生産が可能です。オリジナルプリント.jpで作成した商品情報をBASEに読み込めるため、商品登録もかんたんに行えます。注文が入った後は、次のような流れで処理します。

  1. BASEに注文が入る
  2. 自動でグッズ制作サービスに顧客情報・注文情報を転送し、発注
  3. BASEから購入者に発注メールを送る

このように、グッズの生産依頼もBASEの管理画面上から行えば、発注作業が完了です。発送はオリジナルプリント.jpが行ってくれるので、梱包や発送作業も必要ありません。

【オリジナル商品】オリジナルプリント.jpとBASEを連携 「オリジナルプリント.jp App」

monomy(モノミー)

monomy(モノミー)は誰でもかんたんに、スマホでオリジナルアクセサリーが作れるサービスです。

monomyを使えば、アクセサリーのパーツを組み合わせていくだけで、さまざまな種類のアクセサリーをあっとういう間に完成させられます。

それをBASEに出品して、売れたらmonomyから発注するだけ

ノーリスクでアクセサリーショップの出来上がりです。くわしい連携方法は下記の記事で解説しています。ぜひ活用してみてください。

「BASE」と<monomy>を連携させて、かんたんにアクセサリーを作る方法 「monomy App」

AYATORI

AYATORI App」はオリジナルのアパレル商品を小ロットから作成できるサービスです。

一般的なアパレルの最低ロット数は100〜200枚が目安ですが、AYATORIは30枚ほどの小ロットにも対応しています。

サンプル(試作品)は3万円で作成でき、1ヶ月ほどで到着します。サンプルの仕上がりに納得いったあとに顧客から注文を募って、注文数にあわせて量産開始するという流れです。グッズが到着するまでの目安は、2〜3ヶ月ほどとなります。

他のサービスと比べて発送までに時間はかかってしまうものの、実現できるデザインやアイテムが幅広く、初心者向けのサポートも充実しているのが魅力です。

「AYATORI App」を活用して、アパレル製品の企画製造を安価にはじめよう!

受注生産グッズの販売には「予約販売App」

BASEのネットショップで受注生産グッズの注文を受付するときには、入荷前のグッズを販売できる「予約販売App」と、販売期間を設定できる「販売期間設定 App」をあわせて活用するのがおすすめです。

入荷前の商品の予約を可能に。受注生産にも便利な「予約販売 App」

【Q&A】グッズの受注生産についてのよくある質問

グッズの受注生産についての疑問にお答えします。

受注生産のグッズが売り切れになることはある? 

最小ロット数と注文数のバランスによっては、予定している販売期間より早めに注文を締め切るケースもあります。

受注生産グッズをBASEで販売するメリットは? 

受注生産は入荷前のグッズを販売する「無在庫販売」にあたります。ネットショップ作成サービスによっては無在庫販売を禁止しているケースもあるものの、BASEでは可能です。

そのうえ、BASEはオリジナルプリント.jpをはじめとする複数の受注生産サービスとも連携しています。

さらに、ショップ運営をサポートする機能が豊富に備わっていて、「クリエイターに最も選ばれているネットショップ開設サービスNo.1」「売上を伸ばしやすいネットショップ開設サービスNo.1」)などにも選ばれているのも魅力です。

最近1年以内にネットショップを開設する際に利用したカート型ネットショップ開設サービスの調査(2024年2月 調査委託先:マクロミル)

BASEで受注生産をするのに追加で販売手数料はかかる? 

受注生産グッズの注文受付に使う「予約販売App」や「販売期間設定 App」などの機能は無料で利用可能です。外部サービスを使うのにも販売手数料がプラスでかかることはありませんが、各サービスが提示する料金が随時発生します。

まとめ

「仕入れや作成の都合でなかなかグッズのラインナップを拡げられない」と悩んでいるショップには、受注生産がおすすめです。

ネットショップ作成サービスの「BASE」では、受発注系のサービスと連携していて、多彩なグッズのラインナップを実現できます。初期費用・月額費用0円からネットショップを開設できるので、低リスクで運営できるのも魅力です。

画像や音源などといったデジタルコンテンツ販売にも対応していますので、ぜひBASEを活用して受注生産に取り組んでみてください。

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