「自分が作ったケーキを多くの人に食べてもらいたい」「独立してケーキ屋を開業したい」と思いつつも、どのように販売したら良いか分からず困っている人は多いでしょう。
この記事ではケーキ屋の開業に必要な許可や資格を解説するとともに、競争に勝つために必要な運営のポイントもお伝えしていきます。
ケーキのネット販売を手がけるオーナー様へのインタビュー記事も紹介しているので、これからケーキ屋をはじめたい人はぜひ参考にしてください。
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目次
ケーキ屋の開業には何が必要?
ケーキ屋を開業するためには、さまざまな準備が必要です。まずは開業方法を問わず、ケーキ屋をスタートするために必須の要素を3つ紹介します。
開業資金
ケーキ屋に限った話ではありませんが、自分のショップを持つためには、まとまった資金を確保する必要があります。
たとえば実店舗の場合、物件の購入資金や賃料、厨房設備や内装・外装工事などの費用が発生します。そのほかにも、包材費や広告費など、ショップを運営していくためにはさまざまな資金が必要です。
材料や商品の仕入先の確保
ケーキの製造に使う材料や、商品の仕入先を確保することも重要です。専門の卸売業者から仕入れるのが一般的ですが、製菓材料店やネット通販を活用するという方法もあります。
製造・営業許可
食品を扱うためには、自治体からの営業許可を取得しなければなりません。ケーキ屋を開業する場合、基本的には菓子製造業許可と食品衛生責任者の2つを取得する必要があります。
また、ショップ内にその場でケーキを食べられるイートインスペースを設ける場合は、飲食店営業許可も必要です。求められる認可基準は自治体によっても異なる場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。
ケーキ屋の開業に必要な許可や資格については、次の見出しでさらにくわしく解説します。
ケーキの製造・販売に必要な許可・資格
ネットショップでケーキを販売するためには、以下の許可・資格が必要です。
- 営業許可
- 食品衛生責任者の配置
- 食品表示の確認
菓子製造業許可
ネットショップでケーキを製造して販売するには、「菓子製造許可」の取得が必要になります。これは実店舗の有無に関わらずネットで販売するさいにも必要です。
この営業許可の取得には、製造する施設が定められた基準を満たしているか?などをチェックされ、許可が出なければ製造販売することはできません。
基準としてはたとえば、「家庭の台所とは別の専用キッチンであること」「間取りや設備などが基準を満たしている」などが条件となります。
細かい基準に関しては、各都道府県によって異なるため、管轄の保健所に相談するようにしましょう。
※洋菓子、和菓子、その他のケーキ問わず、ケーキを製造して販売するさいには、共通して菓子製造許可が必要になります。
参考:「東京都福祉保険」
取得・申請方法は?
菓子製造業許可の申請は、管轄の保健所に提出します。
指定の申請書と一緒に製造工程表や、営業施設の概要など提出を求められる場合があるため、管轄の保健所に確認の上、指示された書類を提出するようにしましょう。
申請にかかる手数料は、各都道府県で異なりますが、おおよそ16,800円前後となります。
食品衛生責任者
営業許可を取得するためには、当該施設に1名、この食品衛生責任者の配置が必要です。
食品衛生責任者は、製造施設において食中毒や食品衛生法違反が起こらないよう、管理運営を行う役割を担っています。
食品衛生責任者の資格は、食品衛生責任者養成講習会を受講することで取得可能です。
ただし、すでに食品衛生に関する知識を保有しているとされる以下の資格保有者は、講習の受講が免除されます。
- 栄養士
- 調理師
- 食品衛生管理者
- 製菓衛生師
- 船舶料理士
- 食鳥処理衛生管理者
- と畜場法に規定する衛生管理責任者、作業衛生管理責任者
営業許可と食品衛生責任者を配置したのち、ネットショップでケーキを販売できるようになります。なお営業許可などに関するこまかな説明は、東京都福祉保健局のこちらのページにくわしく掲載されていますので、参考にしてみてください。
食品表示
営業許可を受けることで販売自体は可能になりますが、実際に食品を販売する場合は、食品衛生法やJAS法などに基づく食品表示が必要です。
消費者の安全性の確保と選択の自由を目的とし、販売する食品についての情報が一目で分かるよう、ラベルなどの添付が義務づけられるようになりました。
とくに、ケーキ販売の場合は「アレルギー表示」にも気をつけなければなりません。
ケーキにもよく使われる卵・牛乳・小麦粉は、表示が義務づけられているアレルギー物質の7品目に指定されていて、「特定原材料」と呼ばれています。
その他、表示が推奨されている特定原材料の準ずる21品目も確認しておくようにしましょう。
無許可でケーキ販売をした場合は?
営業許可を得ずに、インターネットでケーキを販売した場合どうなるのでしょうか。
もし、無許可で営業した場合、食品衛生法違反となり処罰の対象となります。罰則の内容は、食品衛生法72条よる、2年以下の懲役または200万円以下の罰金です。
また無許可で食品を販売し、食中毒が起きてしまった場合、刑罰の対象となる可能性もあります。
いずれにおいても、営業許可を取らずに食品販売を行えば、顧客からの信用を失ってしまうため、必ず営業許可は取るようにしましょう。
ケーキ屋を開業する方法
ケーキ屋を開業する方法としては、「実店舗を構える」「ネットショップを開設する」の2パターンがあります。
それぞれ異なるメリットがあるので、自分に向いていると思う方法を選択しましょう。
実店舗
ひとくちに実店舗を構えると言っても、ケーキ屋の場合は「テイクアウトのみ」「テイクアウト+イートイン」「デリバリー」「間借り」などいくつかのパターンが考えられます。
テイクアウトのみの形態は小規模な営業が可能で、比較的コストを抑えやすいのが利点です。一方、テイクアウト+イートインの形態はその場でケーキを楽しめるので、顧客ニーズに応えやすいというメリットがあります。
実店舗の場合、デリバリーは物件の取得費が抑えやすいため、そのほかの形態と比べて費用負担が軽減できるでしょう。また、間借りは家賃を抑えられるのと、週末開業などスポット的な開業も可能なのがメリットです。
ケーキ屋を実店舗で開業する手順
ケーキ屋を実店舗で開業する手順は、以下のとおりです。
- 店のコンセプトや事業計画を決める
- 物件を探す
- 改装・備品発注など
- 各種手続きや許可申請をする
- メニューを決める
- 仕入先やスタッフの確保
- 告知・集客する
ネットショップ
ネットショップの開設方法には、モール型、ストアフロント型(ASP型)などのパターンがあります。
モール型とは、オンライン上のショッピングモール内にネットショップを出店する方法です。一方、ストアフロント型(ASP型)とは、ネットショップ作成サービスの機能を利用して自社サイトを構築する方法を指します。
モール型ネットショップは集客力が高いのがメリット、ストアフロント型 (ASP型)は費用が安く自由度が高いのがメリットです。それぞれの特徴やメリット・デメリットについては、以下の記事もご覧ください。
ケーキ屋をネットショップで開業する手順
ケーキ屋をネットショップで開業する手順は、以下のとおりです。
- 店のコンセプトや事業計画を考える
- ネットショップを開設する
- 各種手続きや許可申請をする
- メニューを決める
- 告知・集客する
実店舗での開業と比べて、オープンまでの工程が少なく、気軽にはじめられることが分かります。
ただし、ネットショップの場合は実店舗と違って、商品の配送が必要になります。生クリームを使ったケーキはもちろん、一部の焼き菓子なども、品質を保つためにクール便で細心の注意をはらって発送する必要があるでしょう。
繊細なケーキの配送には、BASEの「かんたん発送(ヤマト運輸連携) App」が便利です。送り状をかんたんに作成できるサービスで、クール便にも対応しています。料金は全国一律なので、顧客に対して送料を明確に提示しやすいことも魅力です。
ケーキ屋の開業を成功させるために抑えておきたいポイント
冒頭にもお伝えした通り、昨今では多くのショップがネット販売に乗り出し競争が激化しています。
そんな状況の中で、売上をあげていくには最低限抑えておくべきポイントがあります。
ネット販売というのは実店舗とはまた違った特徴を持つので、いくらケーキが美味しくても、販売方法を工夫しなければ顧客の目に留まらず、宝の持ち腐れとなってしまうかもしれません。
ここではそれでは、ケーキのネット販売を成功させるために抑えておきたいポイントを解説します。
コンセプトや特徴を決める
競合ひしめくネット販売においては、まずはコンセプトを明確にしていく必要があります。
というのも、世の中には大手チェーン店から人気のパティスリーまでさまざまなショップがあるため、何か顧客の目に留まるような差別化ポイントがないと購入につながりにくくなります。
「ターゲット」を絞り、「どのようなケーキを販売するか」などショップの軸となる考え方を明確にしていきましょう。
パッケージ
ケーキは見た目の印象も重要なため、ケーキそのもののデコレーションだけでなくパッケージもこだわりたいポイントです。
とくにSNSの発達により、ケーキと一緒にパッケージの写真を撮ってアップする人もたくさんいるため、ショップの特徴が伝わるようなパッケージはプラスに働きます。
また、BASEでは、オリジナルパッケージを作成するための<canal>というサービスとも連携しています。自分のショップのロゴなど、商品用途に合わせたパッケージにオリジナルデザインを入れ、少量から発注できます。
価格設定や商品の選定
原価や競合の価格などを考慮して、ケーキの販売価格を設定しましょう。ネットショップの場合は、送料の設定も必要です。
そのため、ケーキ屋を成功させるためには「何を」「いくらで売るか」というのが非常に重要になってきます。たとえば1つ数百円のケーキを1個売るために梱包作業などをしていては儲けが出ません。
顧客としても1個購入するのに送料がかかるのでは、購入する方はいないと思われます。
そのため、たとえば単価の高いケーキだけを販売したりセット販売にしたりすることで、購入単価を高めていく工夫が必要です。
またクリスマスなどの繁忙期シーズンには価格を高めに設定するなど、時流に合わせた価格設定なども検討できます。
SNSの活用
ケーキ屋を開業したら、集客を行うためショップの宣伝は欠かせません。
そこでSNS広告を含め、SNSを効果的に活用しましょう。とくに画像で商品イメージを伝えられるインスタグラムは、ケーキとの相性もばっちりです。
最近では、ネット通販の購買行動はかなり変化してきており、SNSを見て購買行動を決める方が非常に増えています。
さらにSNSは拡散されやすいため、一度高評価を得られれば口コミのようにすぐに広まっていきます。
Instagramの運用に関しては、こちらのカテゴリで多数の記事を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
季節ごとの限定メニューを用意する
限定メニューを展開すると、スポットでの売上アップにつながります。ケーキは特別なタイミングに購入する人が多いので、誕生日やクリスマスなどのイベントに合わせて限定メニューを考案してみましょう。
限定メニューの注文受付には、BASEの「予約販売App」が便利です。入荷前の商品や受注生産商品を先行販売できる機能で、クリスマスケーキのプロモーションや、人気商品の買い逃し防止に役立ちます。
実店舗とネットショップを併用する
大手チェーン店や人気のパティスリーに負けないためには、差別化が不可欠です。しかし、実店舗だけでは柔軟な対応が難しいこともあるでしょう。
実店舗とネットショップを併用すれば、どちらか一方だけよりも、多彩な販売戦略を立案できます。たとえば、BASEの「テイクアウトApp」を活用すれば、ネットショップからケーキを注文し、実店舗で受け取れるようにするといった仕組みも実現可能です。
また、ネットショップは全国をターゲットにできるので、実店舗のみの場合と比べてさらなる売上拡大を期待できるでしょう。
ケーキ屋開業の成功事例
ここからは、実際にBASEで作成したネットショップにて、ケーキを販売しているオーナー様の事例を紹介します。
Gypso|Z世代が手がけるヴィーガンスイーツショップ
ヴィーガンカヌレやクッキーを販売する「Gypso」のオーナー様は、SNSネイティブとも呼ばれるZ世代です。手書きのメッセージを添えるなどお客さんとのコミュニケーションを楽しみながら、寄せられた感想を商品開発のヒントとしても役立てています。
そんなZ世代のオーナー様が、どのような思いでネットショップ運営をされているのかお話を伺いました。
パン&菓子工房くれよん|この道30年・老舗パン屋の新たなチャレンジ
「パン&菓子工房くれよん」は、地元の果物や素材を使ったパンが魅力のショップです。もともとは移動販売をしていたそうですが、コロナ禍をきっかけに思い切ってネットショップを立ち上げ、より多くの顧客に自慢のパンを届けることに成功しています。
ネットショップは商品の実物が見えないので、見た目の印象が大切です。顧客に「美味しそう」と思ってもらえるような写真と、ユニークなネーミングなど、売上向上のための工夫を伺いました。
まとめ
以上、ネットショップでケーキを販売するために必要な許可や資格、そして運営のポイントを解説しました。
BASEなら、初期費用0円で気軽にネットショップを開設が可能です。受取時間を指定した商品のテイクアウトや、クリスマスケーキなど季節物の販売に役立つ予約販売機能、ヤマト運輸との連携による「かんたん発送(クール便対応)」など、ケーキ販売に役立つ機能が満載です。
BASEでは、ケーキをはじめとしたスイーツの販売をしているショップがたくさんあります。事例やショップオーナーによる投稿なども多数あるため、ネットショップでケーキを販売するなら、ぜひBASEをご検討ください。
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