お客様はこんな広告にひきつけられる。必勝広告運用ガイド

更新日 : 2021/11/22
投稿日 : 2021/11/22

前回の記事では、「BASE」のAppからかんたんに出稿することができる、「Googleショッピング広告」と「Instagram広告」の詳細と、成果を出すためのポイントについて紹介しました。

今回の記事では、結果を確認し、改善策を立てて、実践する、といったPDCA(※)のサイクルを、広告運用においてどのようにおこなうかについて、お伝えしていきます。

※Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の略。

「PDCAサイクルを回す」とは何か

「PDCAサイクル」とは、以下の単語の頭文字を取った、マネージメント手法のことです。

P:Plan(計画)
D:Do(実行)
C:Check(評価)
A:Action(改善アクション)

さまざまなマネージメントによく使われるPDCAサイクルですが、集客にも応用することができます。集客の場合は、Pを「ゴール設定」、Dを「集客施策の実施」、Cを「ゴールと実績の成果振り返り」、Aを「成果から導かれた改善アクション」、として考えることができます。顧客を集めるために設定した、このPDCAサイクルを利用することで、1つの施策を終えたあとに、効果的に次回の施策に生かすことができます。

広告運用でPDCAが重要である理由

PDCAでいちばん重要なのは、仮説立て・検証をおこなうことです。
広告運用で考えると、広告配信をおこなっただけでは、その広告の良し悪しが判断できず、改善をおこなうこともできません。
これでは、いくら広告を企画して、配信ターゲットを考えて配信ボリュームを調整したところで、最大の成果を上げることはできないでしょう。

イメージしやすいように、具体的な例で考えてみましょう。
レディースファッションを販売しているネットショップが、 Instagram広告を配信したとします。
訴求方法として、「安さ」と「機能の充実さ」のどちらを打ち出したほうがいいか、悩んでいましたが、「安さ」のほうがユーザーに刺さりやすそう、という仮説で、「安さ」の訴求のみで広告を打ちました。

この場合、比較対象がないので「安さ」と「機能の充実さ」のどちらがほんとうにユーザーに価値を感じてもらえるものであったか、の検証ができません。
もし、訴求軸を判断できかねている場合は、まず「安さ」と「機能の充実さ」の訴求軸のキャッチコピーで、それぞれ広告を出稿し、効果のよかったほうのキャッチコピーを洗練させていく、ということをおこなったほうが、より効果を最大化することが可能です。

広告運用における「PDCAサイクルを回す」とは

では、広告運用における「PDCAサイクルを回す」とは、実際にはどのようにおこなってゆけばよいのでしょうか? 具体例も紹介しながら、紹介していきます。

Plan(計画)

まず、なにか行動する前に、計画を立てます。
おもにやることとしては、問題点を洗い出し、それを改善するための目標を設定します。
目標は、計測できるように、定量的な数字で置くことを推奨します。
広告での目標数値でいうと「売上目標」や「獲得件数」、「CPA(Cost Per Action=顧客獲得単価」などが挙げられます。
目標が決まったら、施策内容を検討します。また、計測期間を事前に設定しておくといいでしょう。

Planの例:
・2022年1~3月で、月に100件の購入者数を獲得する
・ Instagram広告からの流入を、昨年対比で15%改善する

Do(実行)

計画した目標の施策を実行します。
実行するさいの注意点としては、計画通りに遂行すること、記録を残すこと、を忘れずにおこなうようにしましょう。
せっかく計画を立てて実施しても、検証可能な数字が記録されていなければ、その計画がよかったかどうかの評価をおこなうことができません。

Doの例:
・10%OFFクーポンを、2022年1月の1ヶ月間実施する
・「 Instagram広告 App」を活用し、おまかせ配信を実施する

Check(評価)

計画した数値通りに進捗していたかどうか、評価をおこないます。
定量的な数値目標を設定していると、評価をおこないやすくなります。

Checkの例:
・毎週月曜午前に広告配信レポートを作成し、目標に対する現状進捗を確認する

Action(改善)

検証結果をもとに、改善案を出していきます。
目標を達成していた場合は、なにが要因でよかったのか、未達成の場合は、どこが悪かったのか、を分析しましょう。
分析が完了したら、最初のPlan(計画)に戻り、新たな計画を立てます。

Actionの例:
・10%OFFクーポンの利用可能期間を、1ヶ月延長する
・訴求軸の異なる商品画像を追加する

「PDCAサイクルを回す」ためのポイント

ここからは、PDCAサイクルを回すためのポイントを5つ、紹介していきます。

1.検証可能な仮説を立てる

広告を考えるうえでは、よかったのか悪かったのかの判断ができる仮説を立てることが、重要となります。なんとなくうまくいった、という結果だけでは、なぜそれがよかったのかの要因を、判断することができません。仮説を立てるということは、アクションに再現性をもたせる、という意味でもとても重要な役割を持ちます。

2.定量的な目標設定をおこなう

定量的な数値目標を置くことで、良し悪しの判断がつきやすくなります。
たとえば、「クリック数を増やす」では、どれくらいクリック数が上がったら広告が成功しているのか、の判断がつきません。「クリック数を前月より20%成長させる」であれば、具体的な数字となるので、判断がつきやすくなります。

3.数字を記録する

そもそも、数字が記録されていなければ、検証をおこなうことができません。
広告の評価であれば、広告配信サービス上で数字を見られる場合は、何の数値を観測できるのかを事前に把握しておくと、検証をおこなうさいに、スムーズに進められます。

4.適切な検証期間を設ける

PDCAを回すことは重要ですが、十分な検証期間がないと、正確な判断をおこなうことができません。
たとえば、広告で認知させたあとに、数日後に検索で流入してくる場合がありますが、検証期間が短すぎると、本来は広告による間接的な効果であったであろう、検索からの流入がカウントされません。その結果、本来は広告の効果があったものでも、効果がなかったという判断となり、正確に広告の評価をおこなうことができなくなってしまいます。

十分なデータを蓄積してから判断をおこなえるよう、検証期間は、ある程度長めに設定しておくとよいでしょう。

5.定期的なチェック体制をつくる

施策を長期間にわたっておこなう場合は、定期的なチェックをおこなうことで、変動が起こったさいに迅速に対応をおこなうことができます。週次や月次にレポーティングをおこなうと、変動を可視化でき、変動があったさいの要因を分析しやすくなります。
また、追加でおこなった施策がある場合は、指標を追加しながら、施策の影響を確認するようにしましょう。

確認すべき広告指標とやり方

Instagram広告やGoogle ショッピング広告といったオンライン広告を出稿し、その成果を確認し、改善していく上で避けて通れないのが、広告指標です。
見たことがないアルファベットと、数字の羅列。はじめて広告出稿するショップにとっては、嫌気が差してしまうものかもしれません。

ただ、日々BASEの管理画面を確認されている皆様であれば、意味さえわかれば、すぐに慣れるはずです。ここでは、代表的な指標を紹介します。

・IMP(読み方:インプレッション・impresion・意味:広告の露出(掲載)回数)
・CLICK(読み方:クリック・意味:広告のクリック数)
・CTR(読み方:シーティーアール・Click Through Rate・意味:広告が表示されたさいのクリックされる割合)
・CPC(読み方:シーピーシー・Cost Per Click・意味:1クリックあたりの平均費用)
・CV(読み方:シーブイ・Conversionの略称・意味:顧客獲得数)
・CVR(読み方:シーブイアール・Conversion Rate・意味:顧客転換率)
・CPA(読み方:シーピーエー・Cost Per Action・意味:1顧客あたりの獲得単価)
・CONVERSION VALUE(読み方:コンバージョンバリュー・意味:顧客獲得時の売上)
・ROAS(読み方:ロアス・Return On Advertising Spend・意味:広告の費用対効果)

重要指標を太字にしていますが、いちばん重要な指標は、ROASです。広告は、費用を捻出して出稿するため、きちんと投資分を回収できたかを把握すべきです。ただ、回収の仕方は、商材によって大きく異なります。

たとえば、高級ネックレスや指輪といった、1年に1回購入するようなもので、短期間でのリピートが大きく見込めない商材は、CPAこそ高くなるもののCONVERSION VALUEが大きいため、当月で費用を利益が上回る構造を作っておきたいところ。利益率が50%であれば、目指すROASは、200%以上となります。

逆に、食品のように、つねに需要があり、短期間でのリピートが見込まれる商材は、LTVを考慮し、半年間や1年間など、長期スパンで費用を利益が上回る構造を作りましょう。当月や2ヶ月目など、短期的に見てしまうと赤字となるため、停止することを検討されてしまうショップが多い印象です。しかし、きちんと自ショップの売上の構造を把握し、LTVの水準を把握した上で広告出稿ができると、長期的目線に立てるので、広告停止して、獲得できるはずだった顧客を失う、という機会損失をなくすことができ、最終的な利益が積み上がる構造を作ることができます。LTVの考え方は、セミナーでくわしく紹介したレポートをご覧ください。

【セミナーレポート】広告運用のKPIの考え方とPDCAのポイントに関して

そしてもう一つ、重要な指標となるのが、CPAです。1顧客を獲得するための費用は、低いに越したことはありません。しかし、本質的に重要なことは、ROASを高めるために、CONVERSION VALUEが高い顧客(=ネットショップが求める、親和性が高い顧客)を、できる限り低い費用で獲得することです。CPAが低くても、CONVERSION VALUEまで低くては、意味がありません。CONVERSION VALUEの高い顧客像を、セグメンテーション・ターゲティングで絞り、広告管理画面で設定し、出稿しましょう。

セグメンテーション・ターゲティングに関する記事はこちら↓

マーケティングを制する者が、集客を制す。まずはマーケティングを見直そう

CPAを低くするために、つねにチェックする指標は、CTRとCVRになります。この2つの指標は、高いに越したことはありません。そのため、CTR、つまりクリック率が低くなってしまっていることが課題である場合、リスティング広告であれば広告テキスト文、Instagram広告やGoogle ショッピング広告であれば商品画像が、消費者に魅力的に映らなかった、ということになります。テキストや商品画像を見た消費者が、思わず気になってクリックしてしまうような文章や画像を、消費者を想像して考え、改善し、数字の変化を確認し、さらに改善が必要であれば改善する、といったPDCAサイクルを回していきましょう。

そして、CVRが低くなってしまっているのが課題である場合、ネットショップ内の商品のほかの画像が微妙・少ない、商品説明文が伝わらない、在庫がない、決済手段が少ない、送料が高い、届くまでの日にちが長い、といった、商品詳細ページから購入の直前までのフロー内に問題がある可能性が高いです。CTRと同様に、このフローのなかでの欠陥部分に仮説を立て、改善し、数字の変化を確認し、さらに改善が必要であれば改善する、といったPDCAサイクルを回していきましょう。これらができれば、CONVERSION VALUEの高い顧客を、低単価で獲得でき、高いROASとなる、理想的な状況を構築することができるはずです。

おわりに

5回に渡ってお届けした「マーケティング・広告」まとめ記事シリーズも、これで完結です。

広告をはじめて2ヶ月で売上が20倍のショップも!ネットショップの「マーケティング・広告」まとめ

むずかしい、と感じられてしまう内容であったと思います。それもそのはずで、「マーケティング」は、ほんとうにむずかしいのです。どのネットショップや企業にとっても永遠の課題です。だからこそ、PDCAサイクルを回し続ける、ことが大事になります。やり続けられるネットショップには、かならず結果がついてくるはずです。

皆様の「マーケティング」の一助に少しでもなれば、幸いです。

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