ネットショップでケーキ屋を開業するには?許可や資格、手順を解説

2020.09.25(更新:2021.03.04)

ケーキの販売経路も多様化し、インターネットでの販売も増えてきています。

今やネットショップの開設はほとんどコストをかけずにできるため、その競争は激しさを増しています。

この記事ではケーキのネット販売に必要な許可や資格を解説するとともに、競争に勝つために必要な運営のポイントもお伝えしていきます。

ネットショップでケーキの販売を始めるには何が必要?

ネットショップでケーキを販売するためには、以下の準備が必要です。

・営業許可
・食品衛生責任者の配置
・食品表示の確認

菓子製造業許可

ネットショップでケーキを製造して販売するには、菓子製造許可の取得が必要になります。これは実店舗の有無に関わらずネットで販売するさいにも必要です。

この営業許可の取得には、製造する施設が定められた基準を満たしているか?などをチェックされ、許可が出なければ製造販売することはできません。

基準としては例えば、「家庭の台所とは別の専用キッチンであること」「間取りや設備などが基準を満たしている」などが条件となります。

細かい基準に関しては、各都道府県によって異なるため、管轄の保健所に相談するようにしましょう。

※洋菓子、和菓子、その他のケーキ問わず、ケーキを製造して販売するさいには、共通して菓子製造許可が必要になります。

参照:「東京都福祉保険」

取得・申請方法は?

菓子製造業許可の申請は、管轄の保健所に提出します。

指定の申請書と一緒に製造工程表や、営業施設の概要など提出を求められる場合があるため、管轄の保健所に確認の上、指示された書類を提出するようにしましょう。

申請にかかる手数料は、各都道府県で異なりますが、おおよそ16,800円前後となります。

 

営業許可を受けるために必要|食品衛生責任者

営業許可を取得するためには、当該施設に1名、この食品衛生責任者の配置が必要となります。

食品衛生責任者は、製造施設において食中毒や食品衛生法違反が起こらないよう、管理運営を行う役割を担っています。(必ずしも

食品衛生責任者になるためには、食品衛生責任者養成講習会を受講する必要があります。

ただし、すでに食品衛生に関する知識を保有しているとされる以下の資格保有者は、講習の受講が免除されます。

・栄養士
・調理師
・食品衛生管理者
・製菓衛生師
・船舶料理士
・食鳥処理衛生管理者
・と畜場法に規定する衛生管理責任者、作業衛生管理責任者

営業許可と食品衛生責任者を配置したのち、ネットショップでケーキを販売することができるようになります。

なお営業許可などに関するこまかな説明は、東京都福祉保健局のこちらのページにくわしく掲載されていますので、参考にしてみてください。

 

食品表示

営業許可を受けることで販売自体は可能になりますが、実際に食品を販売する場合は、食品衛生法やJAS法などに基づく食品表示が必要です。

消費者の安全性の確保と選択の自由を目的とし、販売する食品についての情報が一目でわかるよう、ラベルなどを添付が義務付けられるようになりました。

特に、ケーキ販売の場合は「アレルギー表示」にも気をつけなければなりません。

ケーキにもよく使われる卵・牛乳・小麦粉は、表示が義務づけられているアレルギー物質の7品目に指定されています。(特定原材料と言います)。

その他、表示が推奨されている特定原材料の準ずる21品目も確認しておくようにしましょう。

参照:消費者庁「食品表示について」

参照:消費者庁「アレルギー表示」

 

無許可でケーキ販売をした場合は?

営業許可を得ずに、インターネットでケーキを販売した場合どうなるのでしょうか。

もし、無許可で営業した場合、食品衛生法違反となり処罰の対象となります。罰則は、食品衛生法72条より、2年以下の懲役または200万円以下の罰金となる可能性があります。

また無許可で食品を販売し、食中毒が起きてしまった場合、刑罰の対象となる可能性もあります

いずれにおいても、営業許可を取らずに食品販売を行えば、お客様からの信用を失ってしまうため、必ず営業許可は取るようにしましょう。

 

ネットショップでケーキ販売を成功させるために抑えておきたいポイント

冒頭にもお伝えした通り、昨今では多くのお店がネット販売に乗り出し競争が激化しています。

そんな状況の中で、売上をあげていくには最低限抑えておくべきポイントがあります。

ネット販売というのは実店舗とはまた違った特徴を持つので、いくらケーキが美味しくても、販売方法を工夫しなければお客様の目にとまらず、宝の持ち腐れとなってしまうかもしれません。

ここではそれでは、ケーキのネット販売を成功させるために抑えておきたいポイントを解説します。

 

①コンセプトや特徴を決める

競合ひしめくネット販売においては、まずはコンセプトを明確にしていく必要があります。

というのもネット販売では日本全国のお店が競合となるため、何かお客様の目に留まるような差別化ポイントがないと購入につながりにくいからです。

「ターゲット」を絞り、「どのようなケーキを販売するか」などショップの軸となる考え方を明確にしていきましょう。

 

②パッケージ

ネット販売を行っていくのであれば、パッケージは欠かせません。

なぜならネットで購入したお客様が初めて目にするのがパッケージだからです。どれだけ中身がよくてもパッケージが残念だと魅力が十分に伝わらない可能性もあります。

特にSNSの発達により、ケーキと一緒にパッケージの写真を撮ってアップする人もたくさんいるため、お店の特徴が伝わるようなパッケージはプラスに働きます。

実際に「BASE」でネットショップを運営している<h.u.g-flower>様ではパッケージには非常にこだわったとおっしゃっていました。

「自社ECでは絶対できなかったし、信頼を失っていたかもしれない」 1日2,800本を販売した「チーズテリーヌ」ショップがBASEで目指す姿とは

BASE」では、オリジナルパッケージを作成するための<canal>というサービスとも連携しています。

自分のお店のロゴなど、商品用途に合わせたパッケージにオリジナルデザインを入れ、少量から発注することができます。

 

③価格設定や商品の選定

ネット販売では実店舗と異なり「送料」や「発送作業」が必要になってきます。

そのため、「何を」「いくらで売るか」というのが非常に重要になってきます。例えば1つ数百円のケーキを1個売るために梱包作業などをしていては儲けが出ません。

お客様としても1個購入するのに送料がかかるのでは、購入する方はいないと思われます。

そのため、例えば単価の高いケーキだけを販売したりセット販売にしたりすることで、購入単価を高めていく工夫が必要です。

またクリスマスなどの繁忙期シーズンには価格を高めに設定するなど、時流に合わせた価格設定なども検討できます。

 

④SNSの活用

ネットショップを開業したら、集客を行うためショップの宣伝は欠かせません。

そこでSNS広告を含め、SNSを活用することが効果的です。特に画像で商品イメージを伝えられるインスタグラムは有効です。

最近では、ネット通販の購買行動はかなり変化してきており、SNSを見て購買行動を決める方が非常に増えているのです。

さらにSNSは拡散されやすいため、一度高評価を得られれば口コミのようにすぐに広まっていきます。

インスタグラムの運用に関してはこちらのカテゴリに、多数の記事を格納していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

まとめ▶︎ほかのショップ事例も参考に

以上、ネットショップでケーキを販売するために必要な許可や資格、そして運営のポイントを解説しました。

なお「BASE」でもたくさんのショップがケーキをはじめとしたスイーツの販売を行っています。

こちらのページには、ケーキを販売するたくさんのショップオーナー様からの投稿が集まっていますので、こちらも参考にしてみてください。

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